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[自分の後ろに隠れて頭を下げる玲の頭を撫でながら]
んっ、ああそうか。
自分が理解してたからそっちは失念してたよ。
[状況を理解して声のトーンの下がった裕樹に微笑みかけて]
まぁ、ボク達ははじめはそれもしかたがないし、
次からを、ね?
[フォローになっているのかはまったくもって謎なフォローをした。]
……そーだな。
生きてやがれ、って思うヤツほど、馬鹿みたいに呆気なく死にやがる。
[吐き捨てるよな物言いに、妙な実感が篭っているように聞こえたとしたら、気のせいではないかも知れない]
ま、それでいいんじゃねぇの? 保護者なら。
[もっとも、続いた言葉にはそんな実感などは全くないのだが]
[琉璃の言葉に首を傾げ]
まだ俺は経験が浅いからな。
特に古民家については…見るだけで全部分かるとは言えないな。
ただ、最近の建築なら、見るべき場所を見て、触るべき場所を触れば、ある程度は分かる。
欠陥住宅は…屋根裏と壁に症状が出やすいものだが…。
何かお困りの事でも?
あらお兄さんも戻り?
まぁずっと居ても仕方ないかしら。
もう見るものは見たし、ね。
[孝博の呟くような声に、同じように空を見上げる。
なんの変哲も無い、田舎の澄んだ空の色。
日はもうだいぶ傾いただろうか。]
……伝説、ね。
[そう呟く。それについては村の政を司る家の者としてよく知っているわけで。
もちろんそれが真実であり、伝説にまだ知られていない続きがあることも。]
[良い反応の玲に思わず]
…っふふ、あはははっ。
いや、こっちこそすまない。つい楽しくて悪ノリを、な。
[ほんの少し、目尻に溜まった涙を拭って]
…っふふふ。
[まだ笑いを堪えられず]
あァ、そーいやそっか。
煙草程度じゃ、ねェ。
[桜に関して色んな方面から掛かった突っ込みの、どれに納得したのかは不明である。]
そりゃァ言われなくとも。
[史人には軽く返した。]
[ぎゅうっと抱きついてしまってたら、あったかくって、なんか嬉しい。
そうやったまんまおねーさんを見る。じー。煙草たばこ。]
うー。
美味しいなら吸ってみたいー、けど
[ぎゅーっと抱きついたりきっちゃんを見る。……うん。]
りきっちゃんみたいに生活ふのーしゃにはなりたくないかもー……
[琉璃に頭を撫でられ。縮こまったまま頷いていたが]
……。
[そうっと顔を上げれば当の本人は笑って涙まで浮かべていて]
…………。
[凄く恨めしげな顔になった]
死ぬだの死なないだの、なーんか物騒だねェ。
[聡の声に同調するように、僅かに眉を下げつつ。]
んン、まァ。
話も聞きに行きたかったケド、今日はもー遅いかな。
[小百合に視線を向けた。]
おっと、別に重たい空気を作るつもりはなかったんだが。
[悪い悪い、と聡に笑って見せ]
別に釈迦に説法、ってんでもないが。
そいつは確かに真理だねぇ。
[利吉の言葉にひょい、と肩を竦めつつ、軽く返す。
その内、集落の者の──というか、従妹の視線がこちらに向いたろうか]
さて、そんじゃ俺は退散すっかね。
[軽く言って。何かから逃げるよに、足早に丘を降りていく。
立ち去り際、孝博にはもう一度、頑張れよー、と声をかけて]
まあ確かにしょうがない…と、言うより。
俺の場合は趣味のようなものだからな。
気にはしていないさ。
[琉璃を相手に笑い、ひらりと手を振る]
どちらかと言えば、兄になれない方が残念で落ち込んだ、かな。
うん、さすがに全部わかるとか言われたら驚きだったよ。
[笑いかけながら]
困ってるというよりは単なる興味本位ってところかな。
あとは最近うち、ちょっと改築とかもしたほうがいいんじゃないかなって思い始めてね。
[うちもだいぶ古いしと付け加えて]
欠陥ってことはないと思うけど、今まで無事にたってるしね。
生き死になんて…。
[くすと、いつもより薄い笑みをうかべ、その先は黙して語らず。]
ま、それぞれ思うところはあるって事ね。
[そう言いながら、涼にはいつも通りのからりとした笑みを零す。]
利吉の生活態度というか、現状にもイイ所はあるわよ?
ああならないために、しっかりした大人になりなさーいっていういい見本。
そうねー。大人になって、苦いものが大好きっていえるようになって、かつ真っ当な生活できてるなら吸ってもいいと思うわよ。
[至極真っ当な条件だが、並べると厳しい条件に見えてくるから不思議だ。]
[裕樹の返答にふぅんと少し考えるそぶりを見せてから]
ボクとは似て非なる?
でもまぁ、違うのもまた面白いことだよね。
[くすりと笑いかけて]
ああ、他の部屋とかもそろそろ案内しないとかな?
それとももうちょっと見ていく?
[恨めしげな玲の表情を見れば、流石に笑いを抑えて]
いや…、本当にすまない。
名前も見た目も中身もこれだから、つい、ね。
まあ本当のところ、身長はもう少しほしいが、そう言ったら君と同じようにぶつかるから大変だって史人に言われたな。
そ、っか。
[視線が僅かに地に落ちた。外での暮らしが大変だと言うことと、それが一切体験出来ないことの両方の意味が込められていたことだろう]
手、紙?
うん、と……まさか、ね。
[心当たりは、ある。が、その人物であるとは確信が得られず、首を傾げる要因となった。
小説が楽しかったと聞くと、嬉しげな笑みが深まる]
良かっ、た。
はっきりしない部分は、どうしても、私の想像になっちゃうから、少し、不安が、あったんだよね。
…本当に、失礼しました。
[裕樹とは微妙な距離を保つ。
先刻までとは意味が違ってきてるだろうが]
…奥の間は父さんが今も作業してるから無理だけど。
いつもの客間とか、向こう側なら。
[他の部屋、と言われて小首を傾げた]
……やれ、やれ、と。
[丘を降り、人群れから離れた所で、はあ、と息を吐き]
ガラじゃねーってのに、なぁに話してんだが。
[呆れたような言葉は誰に向くのか。
ともあれ、そろそろ戻るか、と家へ向けて歩き出し]
兄さんは、もっと高いから。
この家はそれこそ古いので、どうしても規格が。
[史人も、と聞けば少し態度を崩して]
まぁ慣れていれば滅多に酷い事にはなりませんが。
[うん、滅多に。無いわけじゃ、ない]
改築か…。土台のしっかりした家なら、新しく立てるより良いものができると思う。
安易にそう走らないのは正解、だな。
…古い、と聞くと、どうにも見に行きたくなって参るな。
[ぽり、と頬を掻いた]
[はいよ、と史人には片手を上げた。
その際に綾野の姿が見えて、ちらとその背中を見たりもしたけれど。]
若いなァ。
・・・ま、確かにこんな場所で話すコトでもないッしょ。
[拳を突き上げる聡に、苦笑交じりに同意した。]
ボクはもはやちょっと背が伸びたくらいじゃどうにもならないな。
でもあと1cm…あと1cmほしかったな……あと1cmで140だったんだけどね。
[裕樹と玲に笑いかけた]
そうそう。
あはは、涼ちゃん煙草吸ってみたいの?
[ものすごく好奇心いっぱいの目でこちらを見る涼に笑って。]
そうそう、ブラックの珈琲を美味しいって思えてくると煙草も美味しく思えるわよ。
ああえっと、真っ当な生活っていうのは…そうね。
自分でお金を稼いで、人に迷惑をかけない…自分のした事に責任持てる生活、かしら。
まぁ涼ちゃんが煙草吸って、誰にも迷惑かけないっていうんなら一本くらいあげてもいいんだけど、ね。
[それは暗にまだ保護者、この場合は利吉含めたそれに迷惑をかける事になると暗に言っていたり。
それに涼が気づいたかどうかは分からないが。]
そうだな、似て非なると言う言葉がしっくりくる。
[両手を胸元に掲げ]
掌を向かい合わせれば寸分なく重なるのに、掌と甲だと思いきりズレるのが近いか、と。
ああ、他の部屋も見たいが…段々時刻も時刻だし、また明日以降にした方が良いかもしれないな。
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