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アレッキオ、おま………え?
えええええ???
[手を伸ばしても噛もうとしない。
首を撫でたら嬉しそうにしてる。
試しにそばに落ちていた飼い葉を差し出したら、もしゃもしゃ]
どーなってんの………………。
[狐につままれたような心地とは、こういうことか。
相棒が正気に戻ったのなら有り難い事だが、解せない]
ボク、疲れてるのかな……
[首を傾げながら、家の中へ**]
[医師を呼びに使いの者が出かけた後、眠り続けるテレーズの傍に付き添うその両親を残して、そっと家を抜け出した]
[ヒューゴとは出来れば顔を合わせたくなかった。数日前より更に顔色が悪い事はさすがに見透かされてしまうだろうから]
……もう少し落ち着くまでは、摘まない方がいい、かな。
[理由はないが、そんな気がしていた。
無理に引き離してはいけないような、そんな感覚。
それは、何か特別な力に由来するものではなく。
ずっと森に慣れ親しんでいたが故に感じる、森との共振のようなもの]
っても、どーすりゃ元に戻んだろ。
アルカが言ってたみたいに、明日になればー、ってんなら、ほんとに何の問題もないんだけど。
[そんな簡単な事じゃないかも知れない、と。
伝承について話した後だから、余計に迷ってしまって]
……とりあえず、戻るか……っと、その前に。
[村へと戻る前に、歩みを向けるのは、森の奥。
祭壇と泉がどうなっているのか、何となく気になったから、そちらへと向かい]
……え?
[ここまで踏み込むのは、毎日ではない。
ないけれど、いつも変わらぬ佇まいを見せるこの場所の様子は、忘れない。
だから、異変はすぐに目に入った]
……睡蓮が……ない?
なんで?
[いつもなら、静かに波紋を散らす水面に揺れる花はそこにはなく。
それが認識させるのは──明らかな、異変の訪れ]
これって……泉に寝てる何かが、起きてたりすんのかな。
……あれ、でも。
ここに寝てるのって、なんだっけ?
ウチ戻っても……多分、教えてくんないよなぁ。
[『泉に眠る』という言葉は祖父母、取り分け祖母が嫌うから、家人に問う事は諦めて]
後、細かく知ってそうなのって……。
[誰だろう、と思いつつ、一先ず泉の傍を離れる。
既に異変を見知っている者たちがいたとは知らないから、誰かに伝えないと、という思いと。
どうにも落ち着きない相棒の鳴き声に急かされて]
― 森 ―
[足が向くのは森の方。ヒューゴ以外の人と会うのもあまり嬉しくなかった...のに]
あ...
[見つけたのは、こちらが先か、それとも彼の相棒が気付いて報せる方が早かったか]
や...あ、ソーヤ。
[ソーヤは、もう森からは帰る途中だったろうか?いずれにしても、今は会いたくなかった候補ナンバー2の友人に、困ったような微笑を浮かべて、小さく手を振った]
─ 診療所 ─
[入って来いと言われて>>26、ほっとしてから診療所の中へ。
慌てて話した内容は理解するには足りなかったのだろう、呼吸を整えろ、と言われた。
言葉が途切れたのには訝しげにされた>>27が、相手が落ち着いているのが幸いして、先ずは深呼吸して呼吸を整える。
用意されたお茶に礼を言って、一口飲んで短く息を吐いた]
えっと……順番に、話すね。
昨日起きた『蝕』は見た?
私、あれを見てから気になることがあって調べものをしたの。
そしたら、『蝕』がある日は泉の『封』が不安定になるっていうのが分かって…。
そのことが分かったのは今日の朝だったから、急いで泉に様子を見に行ったの。
そしたら、この花が地面に落ちてたらしくて…。
泉も確認したけど、『封』は破られてたわ。
[そこまで言って、用意してもらったお茶をもう一度飲む。
視線は一度手に持ったままの睡蓮へ。
唇を引き締めてから、再びヒューゴへと視線を向けた]
……それで、さっきのこと、だけど。
…私にも、良く分からないの。
急に頭の中にテレーズちゃんが浮かんで…。
テレーズちゃんは影響受けてない、って……何でか、判って。
………ねぇ、これってもしかして、『封』が破られたから───?
[相手もあまり情報を得ていないようだけど、問わずには居られなくて疑問を投げかける。
『封』のことが何故分かるかなど問われるなら、逸話にある『魔』の封印に関わった家系だと言われていることを告げることになる]
あそこに封じられてるのは『魔』だけじゃないし…。
何も起こらないなら、これも使う必要は無いはずなんだけど。
…私が、テレーズちゃんのことが判ったのは何か起きる前兆なのかもしれない。
[手にした睡蓮の花を軽く持ち上げながら呟いて、小さく溜息を零した*]
散歩か?
……って、なんか、顔色悪くないか、お前?
[本格的な医術を学んでいるわけではないが、医にはかかわる身。
そんな所はやっぱり目につく]
泉もなんかおかしな事になってるし、森自体もなんか落ち着かないから……奥には行かない方がいいぜ?
[肩越しに、今通って来た道を振り返りながら言うと、相棒がそれに同意するようにばさり、と羽ばたいた]
今朝は、意味が良く解らなかったんだけど...テレーズの傍に、こんなのが落ちてて...
[眠ってしまったテレーズの枕元から拾った睡蓮の花びらを見せて眉を下げる]
もしかして、テレーズの事も関係あるのかな?『祈り子』とか『魔』とかの伝説と。
……それ、って、もしかしなくても、大事なんじゃ。
[決して触れるな、と言い含められてきたからには、それだけの意味があるものなのだろう、という認識はある]
伝承に直接関わりあるか、っていうのは、よくわかんないけど。
……でも、何の関係もない、って事はないんじゃねぇかな、やっぱり。
『魔』っていうのは、確か、村まもってくれてるんだよ、な?
でも、『祈り子』……って、なんだっけ。
その辺りの事、ウチのじっちゃんもばっちゃんも、詳しく教えてくれた事ないんだよ。
[家庭事情に基づく残念側面を晒しつつ、口にするのはそんな疑問]
─ 森 ─
いや、だって大事だろ?
絶対に触れちゃダメだー、ってずーっと言い続けてたのが、起こしちゃダメだ、って意味だったら、やっぱり色々とまずいと思うし。
[実感なく見える様子>>46に、突っ込み一つ飛ばして。
語られる『祈り子』の話に数度、瞬いた]
……祈り続けて、でも、身を投げて、って。
[確かに、哀しい伝説だけれど。
でも、それだけで話したくなくなるんだろうか、と。
ふと過ったのは、そんな事。
『祈り届かず身を投げた』が、自分の親を想起させるが故の忌避とは知らないから、素朴な疑問は尽きないまま。
けれど、それは今は横へと置かれて]
……ま、ウチのあれこれはともかく。
伝説とかそういう話になると、本気でどーすりゃいいのか、わっかんねぇなぁ。
[口を突くのは、ぼやくような、声]
[『周りに迷惑をかけないように』というのは、父からの手紙にいつも書かれている定型句だ。それは遠回しに、父から『迷惑』な存在だと言われているようで...そんな風に拗ねてしまう自分が嫌だから、最近は手紙の中身は読まずに棄てている]
[ソーヤには、そんな話も、ちらりと漏らしてしまったことがあったかもしれない]
─ 森 ─
[咳を堪える様子>>50に、ジト目の度合いは深くなり。
微妙に目を逸らしての言葉に、がじがじ、と苛立たし気に頭を掻いた]
……だーかーらー!
その、迷惑かけられない、って考え方が無理に繋がるんだってーの!
少なくとも、俺は迷惑かけられてるとは思ってねーし。
ヒューゴ兄だって、多分そーだろうし。
そんな風に考えなくていいから、もっと自分で自分を大事に思えってば。
[少しだけ、怒ったような口調で言い放つ。
以前、ハーブティを届けに行った時に見た、開封されていない手紙。
何気なく、読まないの、と問いかけ、それに返された言葉を聞いてから迷惑云々、という話はきっぱり否定するようにしていた]
……とりあえず、ポーラ姉に聞くのは確定として。
その前に、お前、ちゃんと休め。その方が大事だ。
でも、ヒューゴ先生は、なんか怖いんだよ。
[無愛想なせいもあるかもしれないが、どちらかというと言われることが正論すぎて怖い...らしい]
今、テレーズの診察に来てくれるように呼びに行ってて。
[それもあって抜け出して来たのだと白状しつつ、休めと言う言葉には、結局頷かざるをえなかった]
解ったよ。一度帰るね。薬飲めば落ち着くと思うし。
あ、そうだ、この間貰ったハーブティー、美味しかったよ。眠れない時に飲むと落ち着く。
[最後にそう付け加えて、結局家へと引き返す。ソーヤが送るというなら、「信用ないな」とぼやきながら、断りはしないだろう*]
そか、よかった。
前とはまた、配合変えてみたんだけど、上手くあってたかな。
また作って、持ってくから。
[ハーブティは完全独学だから、たまに外れもできたりする。
それだけに、美味しかった、と言われると素直に嬉しかった]
んじゃ、俺も帰るとこだし、送ってくよ。
[さらりと告げた言葉に返るのは、「信用ないな」というぼやき。
それに、「日ごろの行いのせいだろ」、と軽く返して歩き出す。
口調は揶揄を含んでいるが、実際には途中で体調が悪化するのを案じての事。
無事に家まで送り届けたなら、またな、と軽く手を振って別れ]
……さーてと。
[一人と一羽になると、は、と一つ息を吐く]
伝承の『祈り子』かぁ……。
んー……。
[思い返すのは、さっき森で聞いた話]
できればもうちょっと、細かく知りたいよなー……。
あー、そか、ポーラ姉に聞くか、でなきゃクレイ兄んとこ行きゃわかるかな。
[家では聞けないから、他を当たらなければならない。
とはいえ、聞けそうな宛は限られているから。
さて、二択のどっちに行くか、と考えながら、歩き出した。*]
― 自宅 ―
[部屋に戻って、考えていた
誰かに話した方がいいのかどうか
聞こえてきた声の力になりたくて、だけど、それを言ってしまったら、声が誰かを聞かれてしまう]
どうしたらいいの、かな……
[大人だったら、何かもっといい考えが浮かぶのかもしれないけれど、いまだ幼い少女には難しく
抱えるのは重くて、誰かに聞いて欲しい気がして、だけど出来なくて
ぐるぐる回る思いを抱えたまま、深く考えに沈み込んで]
{何かがおかしい、と気がついたのはそれからしばらく経った頃
妙に静かな気がして部屋を出て、皆がいるはずの場所に向かって……]
……え?
ママ……?……パパ?
ねえ、どうしたの?何でこんな所で寝ているの?ねえ、ママってば!
[母親と、いつの間にか帰宅していた父親と、そうして、いつも優しくしてくれるお手伝いさんと
みんな、揃って居間にいて、だけど、それは普通の状態ではなく……床に伏して眠っている、姿
揺すって、起こそうとして、病気の時は下手に動かしちゃいけないと言われていた事を思い出す]
どうしよう……どうしたらいいの、かな……あ!
[思い出したのは、この村の診療所の]
ヒューゴお兄ちゃんなら、何かわかる、かな?
[こういう不思議な話に詳しそうなのは、ポラリスかクレイグか。あちこち旅をしているアルカも何か知っているかもしれない。
だけど、今頼れそうなのはヒューゴで。みんなが「先生」と呼ぶようになっても、「お兄ちゃん」と呼ぶ癖はいまだに抜けない
ヒューゴの事は少し苦手だった、けれど、以前風邪を引いたときに診てもらってすぐによくなって、だからいい人、と言う認識はあって。きっと何かわかるはず、と、そう思ったから]
みんな、待っててね。
[そう言って、診療所へ向かって走り出す。途中、誰かと出会うだろうか?
もし出会うことがあれば、何が起きたかは正直に話すだろう*]
― 宿屋/自室 ―
[ぱら、と、ページをめくる。
欲した知識は村の伝承には関わらないもの。
けれどアルビーネの好奇心はほどよく満たされた。
残りのページはあと三分の一にも満たない。
集中しすぎていたせいで喉とおなかが別の欲を満たすよう訴えていた]
……はふ。
ちょっと休憩しよう。
[呟いて、本にしおりを挟み、閉じる。
ベッドの端にそれを置いて立ち上がると
部屋を出て階下へと向かった]
― 宿屋/厨房 ―
[店で出す為の料理が用意されているのか
いつもと同じように食欲を刺激する匂いが漂う。
こく、と咽喉が小さく鳴るのは空腹だから]
ね、今日は何を――…
[つくったの、と問おうとしたけれど
アルビーネの目線に映るはずの人影はない]
……あれ。
[出掛けるなら一言声をかける人だから
其処に姿が見えないことに違和感を感じる]
[鍋からは小さな音が鳴りまだ火に掛けられたままと知れた]
……急いでたのかな。
それにしても……、……。
[このままでは鍋が焦げるのは目に見えている。
少なくとも火から遠ざけるくらいはするはずで]
…………。
[変だと思いながら其方に歩みゆけば
アルビーネの足に何かが触れる]
え……?
[間の抜けた声が漏れて、視線が下がる。
足元に散らばるのは割れた皿]
[白い破片の向こうには倒れた宿屋の主人の姿。
アルビーネの顔からすっと血の気が引いた]
――…っ、おじさん、如何したの!?
[焦りの滲む声があがる。
慌てて駆け寄りアルビーネは膝を床につき彼を抱き起した。
チク、と刺すような痛みが膝にあるが
それよりも今は彼の安否に意識が向き]
しっかりしてよ、ねぇ。
[呼び掛けても意識は戻らない。
不安に眉尻がへなりと下がる。
ぬくもりがあるのと呼吸が整っていることが微かな救いか]
[よくよく見ればそろそろ火も消える頃合い。
鍋はそのままにしていても問題はないと判断し
目覚めぬ人を先に運んでしまおうと、肩に担ぐ形をとる]
…………っ。
[意識のない自分よりも体格のよい人の重みがずしりと肩にのる。
よろけそうになりながらも一階にある彼の部屋まで運び込み
なんとかベッドに寝かせた。
目覚めぬ人を覗き込む。
規則正しい呼吸音と鼓動を確かめて]
変な病気だったりするのかな。
ああ、診てもらわなきゃ、かな。
[持病があるとかそんな話は聞いたことがなく
いつも元気だった人が倒れるという事態に動転する]
[他に意識をなくした人がいるとは知らぬまま]
…………。
[思い悩むように眉根を寄せて]
すぐ戻るから、待ってて。
[ぽつ、とベッドに寝かせたその人に声を掛け
離れようと一歩踏み出せば小さな痛みが膝から響く。
目を向ければ膝から一筋血が伝うのが見える]
あ。
[軽く血を拭い手巾を巻きつけて応急処置とし
寝かせた人に怪我がないことを確かめてから
森近くの診療所へと駆け出した**]
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