情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新
[1] [2] [3] [4] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
― 都市の通り ―
[驚愕した様子のメリル>>24を哀しげな眼差しで見詰め、小さく頷く。
――こんな表情を見たくはなかったから、出来れば秘めておこうと思っていた。
けれどクレイグが消えた今、全てに目を背けたままではいられないと思った]
……ごめんなさい。
あの時、言えなくて。
[初めから全て打ち明けているべきだったのかは、今もわからない。
ただ、礼を言う彼女に頷いた。
頭に手が伸ばされるのに気付けば、少し照れた顔をしつつも、素直に受け入れた]
はい。
僕も……そうしようと思います。
メリルさんに頼まれた仕事のこともありますから。
[物悲しさの残るメリルに向かって、どうにか微笑みを見せようとする]
では、僕、そろそろ行かないと。
[断りを入れ立ち上がろうとしたその時、鞄から覗く真新しい本に気付いた。
ふっと目元を緩ませて、表紙の文字を指でなぞる]
やれる事をやる、ですか、まったく。
[奇しくも姉と似た言葉を遺した青年を思い、苦笑に似た溜息をひとつ]
貴方の力……まだまだ借りますからね?
覚悟してくださいよ。
[本に向けてか、それを記した者に向けてか。
そう呟いて、少しだけ瞑目した**]
うん、アタシも ─── 行かなきゃ。
[立ち上がろうとするのを見て、こちらも土を払いながら立ち上がって]
それじゃあ、また。
[刻が続く以上、次にまた会えるかは分からない。
けれど、敢えてそう言葉を紡ぎ、籠を持ってユーリと別れた。
歩み進む先は、当初の目的地とは変わっている**]
─ 自宅 ─
ら、
ら、
ら……
[動作はいつもどおりの不確かではあるが、
どこかやわらかく、軽い]
一生は一年。
周期は一年。
……だからきっと、わたくしは見られないのだなと諦めていた。
でも、
生きていて良かった。
生きていて、良かったわ。
─ テレーズ宅前 ─
[落とした荷物を拾わなくては。
そう思っても、今見たものの衝撃は消えない。
視線を巡らせると、ミレイユが崩れ落ちた姿をとらえる。
考えるより先に、足が動いた。]
ミレイユちゃん…!
[近付いて、ミケルもまた、彼女のそばに膝をつく。
だけれど、そこで、どうしようと動きは止まって。
辺りを見回して、誰かに助けを求めようとするけれど、今はまだいなくて。
おずおずと、手を、彼女の頭に伸ばした。
消えていない。居る。
ちょっとためらいがちに、何度か、頭にそっと触れる。
ぎこちのない動きで。]
ミレイユちゃん、
……あの、ね。
だいじょうぶ。
[目を合わせようとして、言葉を考えて。
大丈夫? という問いかけではなく、安心させたいから、
ぎこちなく、笑って。
サリィは、消えてしまった。
いきなりだった。どうしたんだろうって、そんなことミケルにはわからないけれど。
ミレイユの様子が、気がかりで、安心してほしくて、精一杯笑おうとした。
それから、視線を、サリィと行こうとしていた方向に投げる。
そこに人の姿をとらえると、ほっとして、ようやく肩の力が抜けた。]
[台車はあるのにサリィはいなかった。
ミケルは、二人に、言葉を伝える。]
あの、いきなり。
サリィちゃんが、消えちゃった。
テレーズちゃん、家にいないって。
いないのに、いるって、思ったって、言ってた。
[どうしたらいいのだろう。
二人を見上げる視線は、途方にくれたように、頼りなかった**]
え…?
[歩き出そうとした途端、視界が白に変わった。
何が起きたのか解らなくて、立ち止まり。
同時、今まで抱いたことのない喪失感に襲われて]
────────
[声すら発することも出来ず、その場に崩れ落ちた]
約束、したのに、な。親父と。
姉より先に、消えない、って。
[ぽつり、呟いて。
表情を隠すように、片手で顔を覆う]
ごめん、姉。
それから、ユーリも。
写し、間に合わせられなかった。
[後は、言葉に出来なくて。
しばし、そのまま、動きを止める]
[待宵草が『咲いた』時点で、覚悟はしていた。
伝承は知っていたから、逃れられぬと理解はしていたから。
けれど、感情が割り切れていたかといえば……否、で]
……エトも。
せっかく、聞いてくれたのにな。
飲みの約束も、果たせなくなっちまった……。
[は、と軽く息吐く仕種。
右の手首には、未だ、待宵草が開くけれど。
鮮やかだった黄色は、いつの間にか、橙がかった紅へと色を変えていた]
ごめんなさい、ね。
ミーちゃん。
[傍にいって、さっきしたと同じように彼女の体を抱える。
すり抜けてしまって、触れることはできないけれど]
私が優先するべきは、レーちゃんを探すことより。
現実を受け止めること、だったのに。
[思い出した記憶が、刻が動いたことももっと大事なことも教えてくれていたのに]
たとえ目の前でおきたとしても。
それは死神に憑かれた人のせいじゃないのよ。
[伝わる内に、彼女に告げるべきだった言葉を口に出した]
[ミレイユの見た夢は、恐らく死神の見せたもの。
つまりはテレーズはもう─、そこまで推測できたはずなのに。
信じたくなくて、目を逸らした結果がこれなのだから]
…ダメねぇ、私。
誰の後悔にもならないように、悲しませないようにって。
そう、思ってたのに。
最後の最後で、こんな…
[よりによって、目の前で刈られてしまうなんて]
[呟きの意を知る者の元には、もう届かないけれど。
疑問は無意識、零れ落ちる]
あー……っきしょ。
今んなって、欠片、見えるとか。
おせぇよ、俺……。
これじゃ、エトに話せねぇだろ。
[自嘲の呟き一つ、落として。
顔を覆う手を下した。
それから、視線は姉の向かった方へ]
……リル姉。
無理、すんな、よ。
[声は届かない。
けれど、言わずにおれない言葉をひとつ、落とした後。
ふる、と首を横に振った。
気持ちを切り替える時の、癖]
……それに、しても。
刈られたのは、俺だけ……なの、かな。
[他にも誰かいるんだろうか、と。
誰もいないなら、その方がいいと言えばいいのだけれど。
どこからか、気配も感じるような気がして]
……誰か、いたりする?
[どこへ、とのあてもなく。
声を一つ、投げてみた]
─ 自宅 ─
[カタン、
と組んだ薪が崩れる音で目が覚めた。
竈の火はぽっぽっと赤く燃え、焼くべき物を待っている]
……あの子たち、遅いわねえ。
[口元を隠して欠伸をし、のんびりとつぶやいた]
よい、しょ。
[膝掛けを剥いで、立ち上がった]
…うん。
[返る声、呼ばれた名に頷き、答える。
何で、というのに答えることは出来なかったけれど]
クレくんも、なのね。
[問うではなく、確かめるように口にした後聞こえた疑問に、一瞬息を飲み]
…多分、だけど。
レーちゃんも、いると思う。
[自分が気配を察した理由はきっとそうだから、と]
……え?
[顔が見れなきゃ寂しい、と言われて>>+20惚けた声が上がった]
あ……悪い。
なんか、声だけで話すのに、変に慣れてたから……。
[同じ印を咲かせた者同士の、意識の響き合い。
それに慣れつつあったから、声だけのやり取りに違和感を感じていなかった事に、ふと気づいて]
んー……通りの途中だから、どこ、って説明すんのも面倒だし。
とりあえず、中央の泉んとこまで、移動するよ。
[とりあえず、合流するなら目印のある所で、と思い。
一番わかりやすい場所を上げて、そちらへ向けて一歩、踏み出す。
物理的な法則から解放された身は、場所を浮かべて踏み出す事で、ふわり、とそちらへ移動する]
─ →クレイグの自宅 ─
[進路を変更してやって来たのは家主の消えた家。
『外出中』の札が下がっている扉を、躊躇いなく開いた]
─────…………
[弟の不在時に中に入ったことはなかったため、家主の居ない部屋は酷く冷たい空気が漂い、長く誰も居なかったような錯覚さえ覚える。
けれど作業台には本が積まれ、今にも作業を始めようとしていたのではと思える様相だった]
………これ、『周期』の。
[積まれた本のページを捲ると、過去に起きた『周期』についてが書かれていて。
数ページ捲った後、その表紙を閉じる]
何か しようとしてたのかな。
[花のことを調べようとしていたのだろうか。
それとも『死神』について調べようとしていたのだろうか。
今となってはその意図を知ることは出来ない]
[しばらくの間、作業場の中を眺めていたが、作業台の上にあるものを見つけると、緩やかな動きでそれに手を伸ばす]
────………
[指先で一度突き、微かに揺れる様を見て]
…………ッ
[急に表情を歪め、突いた物を掴み取ると弟の家を飛び出した]
─ →洞窟奥地・苔の広場 ─
[周囲の目も憚らず全速力で駆けて、居住区よりも奥まった所にある小さな空間へと向かう。
苔の群生地の辺りまで駆けて来て、息を上げながら速度を落とし、転がる岩の傍へと歩み寄った]
………おぉい、おまえら。
[のそりと動くものに声をかける。
少しばかり引き攣った、小さな声。
足から力を抜くようにしゃがみ込み、更に距離を近付けると、声をかけた相手は触角をゆらりと揺らした]
…クーが、さ。
もう、来れなくなっちゃったんだよ。
[ゆらり、ゆらり。
相槌を打つように触角が揺れる]
だから、さ。
代わりに、コイツをおまえらの仲間にしてやってくんないかな。
[言いながら、手に握りこんでいた物を岩の上へと置く。
ここの住人を模した、虹色の殻を持つ焼物。
伸びた触角は揺れないけれど、姿かたちはほぼ同じ]
………だいじにしろって、いったじゃないか。
ばぁか。
[瞳に移る虹色が急にぼやけた。
滲んだ瞳を隠すように、膝に置いた手の甲に額を押し付ける。
震える声は次第にしゃくり上げるものへと変わり。
とおくに響く澄んだ音だけが辺りを包んでいた]
…ううん、無いものねだりなんかしちゃダメね。
[ふるり、頭を振るとクレイグを見て]
レーちゃんのこと、だけど。
さっき、レーちゃんちに行った時にね。
誰もいないのにね、気配があったの。
あれは多分、刈られた後に、残ったものだと思うの。
[自分の感じたものと、それから推測できる事を告げてから]
…それに、ミーちゃんがね。
レーちゃんの消える夢を見たって、言ったから。
[目を伏せたままだったから、クレイグの所作には気づけなくて。
頭に置かれた手に、少しだけ体を竦めた後。
続いた言葉に、口を噤んで]
…でも、私。
残された人の気持ち、知ってるもの。
[ぽつり、小さく呟いた]
初めて天上青の話聞いたとき、私まだちっちゃかったから。
刻がきたらきれいな華が見られるってことしか、教えてもらえなくて。
「早く見たい」って、おじいちゃんに話しちゃったの。
そしたらね、おじいちゃん、すごく悲しそうな顔してね。
[話を聞かせてくれたのはテレーズの先代か、もしくはクレイグの父だったか。
ずっと閉じ込めていた記憶を引き出して、話すのは]
天上青の咲く条件と。
ひいおじいちゃんと、ひいおばあちゃんのこと、教えてくれたの。
[1] [2] [3] [4] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新