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持っていない。
望めば、手に入るのかもしれないけどね。
[ひらりと、手を振った]
死にたくない、か。
なら、しなければ良かったのに。
あんな――馬鹿な事。
[小さくため息をついた後、銀の刃を鞘へと収める。
刃に、先の朱は残ってはいなかった]
……ほんとに、君は……いや、君も。
無茶しか、しない。
[呟きつつ、倒れたユーディットの傍らに膝を突き。
顔に跳ねた紅の痕を、ポケットから出したハンカチで拭った]
……ブリジットか。
ああ、影は、一つじゃなかったようだな……。
[それから、やって来たブリジットの方を見て。
その呟きに、こう返した]
エウリノ…!
[工房の中に入り、血の匂いのする方へと向かって走る。
そこで倒れこむようにして体を休めた主への傍らへと座った。]
エウリノ、エウリノ、ああ…、こんな、酷い。
[片目と、左腕が、鮮血で染まっていた。左目は特に酷い有様で。
血を拭い傷口を水で洗い流す。]
ごめんね、痛いだろうけど、我慢して…
[ピクリと耳が動く。
鎖の音。何故か禍々しさを感じた]
(ユディ…?)
[荒々しい気にもようやく慣れてきたか、再びゆるりと顔を上げる。白いワンピースの女。首に繋がる鎖。
彼はその理由を知らない。ただ、訝しげに見上げるのみ]
望んだら。
[表情が曇る。]
手に入る。けれど、対価を払わないといけないから。
――馬鹿なこと?
[表情がす、っと生きて]
何よ、自分だって大馬鹿なことしたくせに!!
……多分。
未来のお前を、知ってる。
[腕を組み、見えない彼女を見下ろす。
眼は未だ、獣の暗紅色を宿した侭]
なんだろうかね。少なくとも、御主人様じゃない。
俺は探偵で、お前は助手になるつもりだったらしいけど。
[顔を顰める。流れてくる気配を遮断することができない。
それだけエウリノの気が昂ぶっているということなのだろうか。あちらに居た時はここまで同調するようなことなど殆どなかったのに]
その必要も、もう無いよ。
自由に、なったんだから。
[この“場”から逃れることは、出来ないが。
途端、あがる怒鳴り声に、きょとりとした]
……お前な。
覚えてるのか、ないのか、どっちかにしろ。
[何方で居て欲しいかなんて――
己の死を覚えていて良いのかなんて、解らないけれど。
音の源、鎖へと、朧げに手を伸ばした]
未来の私。未来。
あるんだぁ、未来。
[感心したように言う。]
ご主人様は……あの人は、嫌い。悪い人狼。
[憎憎しげに呟いた。]
探偵で、助手。なんだ。
そっちのほうが、面白そう。
[くすくす、と笑うその声は、まさにユーディットと同じもの]
が、は…!
…ゲイ、ト…。
[傍らの気配に左眼だけで視線をやり、赤き世界での名を紡ぐ。
身体が毒が回るような倦怠感で支配され、その声も熱に魘されるようなものになる。
傷口を水で現れると、走る痛みに表情を歪めた]
…っ!
[悲鳴は上がらず、食い縛るような呻きが漏れた。
右眼は銀の効果により既にその機能を失い、ただ抉れた傷跡だけを残している]
『…どうにか』
[未だ姿戻すまでは至らず。
人というには些か異質な声で一言だけ返した。
ユーディットの言葉には暗紅色の目を伏せながら]
自由だったら、こんなのついてないのに。
[首輪に手をかけ、引っ張ってみる。
苦しいだけで取れやしない。]
変なこと言わないで。
私は、私。ちゃんと覚えてる。
[鎖に手がかかれば、怯えたように身体が逃げる。]
それ、引っ張っちゃ嫌。
助けて貰ったんだってさ。
[触れたものは、
重く、硬く、冷たいように感じた]
囚われてるのは、過去の記憶にじゃない。
覚えていないから、言ってるんだ。
[自ら引きはしなかったものの、
逃れられれば、結果的にはその形になる]
外せるかと思って。
[別に。外れなくとも、関係はないのに]
そう、――あぁ、
近くに居ないほうがいい。
[そう忠告めいた台詞を投げたのと、
彼女が獣に気付くのとは、果たして何方が先だったか]
[思わず身体を強張らせる。
首に繋がれた鎖、断片的な言葉。それでも想像のつくものはある。確信は無いが、ユーディットが人狼に向けた憎悪を思えば、あながち外れているとも思えなかった。
ただ、それでも目を逸らすことはしない。じっと双つの暗紅色を向けていた]
[まずは傷口の消毒、オトフリートの診療所から持ってきた薬を塗りこむが、銀の毒を癒す術はそこにはない。
すぐに、持ってきた荷物の中から古い小箱を取り出し、中から幾つかの薬を出した。]
効き目があるかどうか分からないけど…銀の毒を緩和させるもの、って。
[代々伝えられていたものの中には、万一主が傷ついた時の為のものもあった。それをユリアンの口元へと運ぶ。
右目に走る傷痕には、顔をゆがめた。]
ふうん……。早く来ればいいのにね。
[宙を見上げる。
助けといえば、空からかなあ、なんてことを考える。]
よく判らない。
[あっさりと返した。]
外せないよ……鍵がないから。
隠されちゃった。
[悲しそうに言う]
(逃げるなと言ったのはそちらでしょうに)
[ふと笑いたくなった。だがそれは形にまではならず]
(ミリィのことだけじゃないでしょう、逃げてはいけないのは)
……さて、と。
これ以上、ここにいても、始まらん、か。
[小さく呟いて、ユーディットの亡骸を抱き上げつつ立ち上がる]
……俺は、自衛団の詰め所へ行って、今の事を話して来る。
それから、家に戻るけど……。
ティル、それから、ハインリヒさんも。
ここに泊まるのが不安なら、家に来てくれて構わないから。
……どうせ、部屋は余ってるし、ね。
[口調だけは軽く言って、宿を出る。
緑の瞳は静かで、そこにある感情は*読み取れずに*]
終わりは来たるか。望むべき終わりは。
望むべきでない終わりとは。
星の落下と同意に過ぎないのだよ。
[口調は話しかけるように言いながら、ユーディットの傍へと歩み寄り。たおれたその身体を見下ろして]
赤く。赤きモザイクは……もう。
欠片は連続となり。連続は集合となり。
集合とは何の集合か。
連続の集合だ。欠片の集合だ。
欠片は……
欠片は、纏まりによって腐食させん。
[呟く。声と表情は朦朧と]
終わりは集合を連続にせしか。
連続を欠片にせしか。
欠片を霧散させたるか。
そのどれでもないのなら。
そのどれかでもないのならば。
[エーリッヒによってユーディットが抱き上げられるのをただ見遣り。去っていく姿を眺め]
……恐ろしい事だ。
あ、……そ。
[落ちた溜息は、呆れか]
鍵があれば、開くってことだろう。
[鍵。
在るのだろうか。
子を探していた姉を想起する。
囚われ、見つからない侭、彷徨う母]
お前の為に言っている訳じゃない。
[獣へと返し、
なら何故か、己に問うて]
――面倒な事になると、厭だから。
[零れたのは、子供染みた言い訳だった]
『半端者ですよ』
[苦痛が遮断され、叩き付けるような殺気も一時ほどではなくなり。何より倦怠感の方が強く伝わってくるようになり。
どこか力なく伏せたまま、しかし口にしたのはそんな言葉]
(…ああ、本当に性質(タチ)が悪いな)
[自分でもそう思った。苦笑のようなものが浮かんだ]
[促されるままに薬を口に含み、飲み下す。
傷の手当てもあって、少しだけ落ち着きを取り戻した]
……エーリッヒが護る者だったとは。
忠告は、これを指していたのだな。
[先に倒れた同胞からの忠告。
それがあったにも関わらず、狂気に任せて襲い掛かってしまった。
そんな己に舌打ちし、一息つけるように大きく息を吐いた]
だが次はそうは行かない。
俺の全力を以って、あやつを喰らってやる…!
[再び擡げる憎悪。
正体が割れた今、傷を癒す時間は無いに等しい。
己に対抗する術を持つ者。
それを排さねば己が望みは叶わない]
[薬により銀が緩和され、身体が動くようになると、短い間でもしっかりと休むために、自室へと戻り。
しばしの休息を取ること*だろう*]
うん、……水と、鍵と。
[欲しいものを指折り数え]
無い。無かったの。あの白い部屋には。
[きょろりと見渡した。]
でも、黒の中になら、あるのかな。
[獣から返る音には、首を傾げる。]
はんぱもの。
それって……痛い?
[言葉と共に片耳を押さえ――口元に僅かな笑みを浮かべる。一瞬だけ。瞳は笑ってはいなかったが]
それでは、聞こえてしまう。
それでは、
何も、
聞こえない。
[途切れ途切れに紡いでから、残骸があった場所を少し離れ。隅の方の席に就き、テーブル上にノートを開く。それからペンを取り出すでもなく、何も書かれていない頁を*見つめていた*]
『物理的になら、今は少し』
[それは本来自分のものではなかったが]
『そうでない意味なら、どうでしょう』
[苦しさを感じなかったといえば嘘になるが]
『ああ、落ち着かれましたか』
[投げた声は女性にでも青年にでもなく、遠いどこかへ。
どうにか姿を戻せなくもなさそうだったが、ユーディットの目の前でそれをするのは躊躇われた]
それが何処だかは知らないけど。
少なくとも、其処と此処とは、違うね。
[白と黒。
己の視界を覆う黒――闇を、見る]
……石。
[自分にも、探し物があった。
耳に、指が触れる。
失くしたのは、見たくないと願ったが故か。
それは既に、遠き過去の事であるのに。
今更だ]
本当に、面倒臭い。
大丈夫。痛いのは、治るよ。
治るから、痛いんだって。
[暗紅色の瞳の獣には、優しくそう返した。
躊躇いには気付かずに――ほんの僅か、疑問符の欠片を浮かべる。]
うん。なんだか、違う。
あっちはもっと、硬かったから。
[青年には頷いてみせる。]
石? 石って、何?
[ユリアンの傍らにただ佇む。これ以上傷を癒す術はもたず、出来る事は共に居る事だけだった。]
ひどいよ…酷い…
ひどいよ………
エウリノは何もしてなかったのに、ロスト様だって…。
たくさんたくさん、我慢してたのに…。
[二人が己の血に抗っていたのは、自分が一番良く知っている。そしてこの事が起こるまで、村人に手を出さなかった事も知った。
だから、村人の仕打ちが許せなかった。
たとえもう、沢山の血をながしてしまったとしても。]
勝手に囲って、追い立てて、追い詰められて牙を剥くのも駄目なの…?
…酷い、よ。
[涙は止まらなかった。]
[それでも、主は敵を打つという。
それは獣の本能が為せる業か。]
…全ては主の御心のままに…。
[泣きながら、僕は静かに傍らに*拝した。*]
プレシャス・オパール、だったかな。
丸石のピアス。
何処かで失くしたらしい、おかげで見えやしない。
[溜息を吐きだした]
『…ありがとう』
[優しい声には困惑を乗せたまま返し。
青年の方に意識がむけば、少しずつ目立たぬように距離を離した]
……ピアス。
見えない? 目が見えてないの?
[ちらちら、と青年の前で手を振ってみて]
……ピアス。
[考え込む。]
そう、あれ貴方のだったの?
思わず拾っちゃったけど。
[エプロンのポケットに手を突っ込み、青石のピアスを取り出す。
その姿は一瞬だけ、生前のユーディットそのままになり。]
はい。大切にしないと、また失くしてもしらないから。
[本当、しょうがないんだから、という表情でピアスをアーベルに渡す。]
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