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[ベアトリーチェにとって、自衛団の団長――ギュンターは苦手な部類に入る。
表情も険しいもので、悪戯を咎められた時を思い出したベアトリーチェは、こそこそと人の陰に隠れた]
じんろー……って、人狼のこと?
[小さい頃に絵本で読み聞かされた、御伽噺の怖い存在]
……もうそんなにちっちゃくないもん。
[とは言え、もう脅かされてトイレに行けなくなるような歳でもない。
周りの様子はまだ気にかけておらず、またいつもの子供扱いだと思ったベアトリーチェは、ひっそりとむくれていた**]
[冷ややかな問いかけに、自衛団長は動じる様子もなく。
返されるのは幾つかの『論拠』。
一つは、亡くなっていた老神父の受けていた傷が、獣の爪牙だけでなせるとは思い難い、というもの。
そして、もう一つ、論拠として示されたのは、一見して上質の物と知れる紙を用いた書簡。
それには、見覚えがあった]
それは……先日、中央から届けられた書簡……?
[数日前、中央の教会からの特使と名乗る人物が届けて行った書簡。
そう言えば、それを見てから、老神父の様子がどこかおかしくなっていたような気がして]
……見せて、いただけますか。
[その疑問を解消するためにも、と。
団長へ向けて、手を差し出した]
[手を差し出した方と、差し出された方の間でしばし起きる睨みの攻防戦。
勝ったのは、冷ややかさを失しない天鵞絨の方。
受け取った書簡、そこに刻まれた紋章に軽く礼をしてから封を解き]
…………………………。
[流麗な書体で綴られるその内容に、天鵞絨が険しさを増した。
そこに記されていたのは、この村に『神に仇なす闇の眷属』──人狼が潜んでいる、という可能性の示唆。
それと共に、『力ある者』も、神により下されているはず、とも記されていて]
……団長殿は。
『幻燈歌』の再現を、お望みである、と……?
[読みきった書簡をまた封筒に戻しつつ。
投げかけるのは、短い問い]
[『幻燈歌』は、御伽噺と共に人狼の存在を世に広めるもの。
御伽噺の内容を歌にしたものであり、それには力あるものや、『神に祝福されし御子』などの存在も歌われているのだが。
それを再現する──という事が何を意味するかは、伝承を知るものならばすぐに知れるか]
……それが、何を意味するか。
理解した上でのこの選択ですか……は。
[問いかけに、団長から返されたのは肯定。
決定を覆すつもりはない、との意思ははっきりと現れている。
その様子に、『この石頭の頑固爺』と、心の奥底で毒づいた]
[ライヒアルトとギュンターのやりとりを眺める。
その視線は、話を信じているのか信じていないのか、酷く冷たい]
教会絡み…か。
なるほど。
それにしても、この展開は予想してなかったなぁ。
[呟き、肩をすくめて。周りの様子を窺う]
[こちらこそ−、そうよねフーくんには私がついてるから大丈夫、なんてブリジットににこやかに言ったが>>13、何というか雲行き怪しいというか。
まだ眉唾だと思わざるを得ないこれにどうしようか、思案する。
クレメンスには法的にやった方がー>>7と言われたが、本気で自衛団どうにか出来ないかちらっと考えた。まぁちらっとだが。 なおすまないにはしょうが無いわねー、と軽く返した。確かに関係者が多いのだろう。主含めて。矛盾ないのでそこに疑問はない。
さて現在進行形。何だかライヒアルトが団長に詰め寄っている。
話の真偽についてはまぁこちらも気になるところなので成り行きを見守ってはいるが。時折出てくる単語はいまいちピンと来ていない。人狼はおとぎ話の存在。リアリスト気味な自分は少なくともそう思っていたし、今もそれは変わらない。教会が関わっている、というのには、あー胡散臭いからなぁあそこ、とか甚だ関係者には聞かせられない事を胸中思っていたとか何とか。
周囲観察だけは一応しつつ。エーリッヒに目が行く>>24]
えーりんそこ掻くの癖?
あんまりやると血ぃ出るわよー。
[ゼルギウスに続いて>>26自分も突っ込んでおいた。]
『幻燈歌』ね。そんな御伽噺……
[ギュンターは耄碌したか、とばかりにため息をつき]
ねえ、いつ俺達開放されるの?
そもそも、人狼の疑いってどうやったら晴れるもんなの? ライヒやローザまで神父様の身内のもんまで捕まえて…。
[ギュンターからの「取り調べの為にこの集会場にしばし滞在しろ」という具体性の欠片もない指示に、ため息ついて]
長丁場になりそーだなぁ。こっから出るのも駄目なんだろ?
[視線でギュンターにさされ、首をすくめる]
はいはいわかったよ。んじゃ、家と学校に手紙書かせてくれ。暫く戻れそうにありませんー、ってな。
……俺は、神に仕える身。
その名において発せられた、中央の文書を疑う事はしません。
神父様を害したのが、闇の眷属であるというなら、それを討ち滅ぼす事に躊躇いはない。
……けれど。
[ここで一度、言葉をきり。
ぐるり、と室内を見回した]
選ばれたのがこの面々であるという事。
その点については、如何なる理由をつけられたとて、納得する事はできませんね。
─ 集会場 広間 ─
……………ちっ。
[ライヒアルトと団長のやり取りを眺めて、団長が決定を覆す気が無いのは見て取れた。
『幻燈歌』の内容は勿論知っているし、再現する、と言う意味も分からないわけではない。
だからこその舌打ち、ではあるのだが]
マジで殴らねぇと気が済まねぇ。
[ぽつりと、低く漏らされた声は団長と共に来た自衛団員の耳に届いたらしく、警戒の色と共に身構えられた。
その様子は鼻を鳴らして一蹴。
右手を左腕から離すと、自分を呼びに来た自衛団員を見つけてそちらへと近付いた]
おい、今からメモ書くからそれを孤児院に持ってけ。
それから荷物預かって持って来い。
お前の伝達ミスでここに拘留されることを知らずに来たからな、必要なものぐれぇ持って来させろ。
[集会場からの出入りは禁じられたから、出入りが可能な自衛団に頼むより方法が無い。
上から目線の高圧的な態度に反発の意思を見せる自衛団員だったが、団長から一声かかると渋々了承の意を見せた]
[納得できない、と言った所で、団長が引く事はないのはわかっている。
それで引き下がるくらいなら、最初からやらないだろう、と、思っているから]
この書簡、預からせていただきますけど、構いませんね?
[代わりに、有無を言わせぬ口調でこう言って。
空いている椅子の一つに座り、僅かに天鵞絨を伏せる。
肩の上の茶猫が、不安げな声でなぁぅ、と鳴いた。**]
─ 集会場 広間 ─
[唯一持ち出して来てあった小さな荷物の中からメモ紙等を取り出し、老婆に宛てた手紙を書き記す。
着替えと、その他必要な雑貨類。
勿論煙草のストックも寄越すように記す]
おらよ、さっさと行って来い!
[苛立ちを隠すでもなく自衛団員にメモを押し付けて。
強めに、玄関の方へと押しやった。
自衛団員は舌打ちしながらも集会場を出て、孤児院へと向かって行く]
………ちっと部屋引っ込むわ。
[それだけをぽつりと漏らし、北側にある扉へと向かっていく。
誰に声をかけられようとも、反応することなくクレメンスは広間を出て行った]
(ああ、でも。
もし人狼に神父が殺られたって言うんだったら。)
[それはあの自衛団員の話と矛盾していない。そりゃ食われた(実際は引き裂かれたのだが聞いてないので思い込み)なら“酷い有様”にもなるよねぇ、と。
だがそれがイコールこの中に人狼がいる、にはすぐに結びつくはずもなく。
エーリッヒに手を見せられると>>35、じーっと爪の様子を見て。]
あら深爪してそうな爪ね。きれーきれー。
そうねぇ、引っかかれて傷作るような色男でもないんだし。
痛寒いわ痛がゆいわになるから、余計な傷は作らないに限るわよー。
[さらりと何か言いつつ、「伸びてたら人狼と間違えられるしね。」…という冗談は、寸でで止めておいた。エーリッヒはともかく他から睨まれるのはいやん、なのでした。]
あのさ、ところで話の腰折るようで悪いんだけど。
『幻燈歌』ってなあに?再現って?
[こちらの知識はまるで無い。
知ってる人が多いうちにと、教会からの文章見てうなってる人たちに向けて、首を傾げて尋ねてみた**]
─ →2階 個室E ─
[広間を出て階段を上り、上がって直ぐに見えた物置の隣の部屋へと入っていく]
……くそったれが!
[扉を閉めて直後、手近にあった椅子を足で思い切り蹴飛ばした。
広間からは一番離れた位置にあるその部屋からの物音は、どれくらい届いたものか。
八つ当たりの原因は自衛団に対する苛立ち。
理性のあるうちは殴りかかりはしないものの、吐き出さずに大人しく居られるはずが*ない*]
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