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[如何して彼を殺してしまったのだろう。
彼が人狼だから。妹を食べようとしたから。
本当にそうだったのか。あの時は確信していた“事実”が、表面から剥がれ落ちていく。
倒れたイヴァンには狼の耳も尾も無い。ただの人間にしか見えない。]
……あ……
[頭を抱える。
よく聞こえなかった会話は、本当はただの恋人同士の話だったのではないか。
そう言えば元気がないと、喧嘩をしたのかも知れないと。仲直りをしていたのかも知れない。
そう、人狼だなんて、そう思い込んだ事に、何も根拠など無かったのだ。]
[悪夢だと思った。
夢であって欲しいと願った。
動かぬイヴァンの姿を遠目に見据える。
レイスとキリル。
どちらが彼に何をしたかまでは分からなかった。
月光を弾く液体がイヴァンから広がっている。
血を流す幼馴染に駆け寄りたい衝動。
一縷の望みに賭けたいと思う。
思うが足は動かない。
理性が衝動を抑えていた。
カチューシャが此処に居る。
それが男を引き止める最大の要素]
[キリルが走り去るが見える。
カチューシャが何を言っても
男は追いかけることをよしとしない]
――…ッ
[眉間に深く皺が刻まれる]
カチューシャ、済まない。
[次はやらないでほしいと彼女は言って
男は善処すると答えた。
けれどそれは叶わず、
断りをいれると同時に彼女の身体はふわりと浮く。
この場に置いてはおけないと男は思い
カチューシャを抱き上げて駆け出す]
[向かう先はミハイルの家。
悪夢を振り払うかのように必死に夜道を駆け抜けて
男は膝裏に回した方の腕で扉を叩く]
――…ミハイルッ!
居るか ? 居るなら開けてくれ…!
イヴァンが……、……ッ
[あがる息。
引き攣る喉。
祈るような思いでミハイルの声を待つ**]
[ロランが見渡しながら言う>>23のには「ははっ」と笑って。]
まぁ、細々したもんはいろいろと、な…。
[銃や罠の為の部品やら材料が、無造作に木箱あたりに突っ込んである。
壁にはロープや、網…。
一応の気遣いとして、流石に刃物は入ってすぐに目につく場所には置いていなかった。]
お前の寝床は、こっちだ…。
[入ってすぐの広間から、ローズウッドの扉を開いて案内する。
ベッドが二つ並んで置いてある、両親の寝室だった部屋。
不要な物は捨てたり、使ってくれそうな人に渡してしまったから、その部屋には散らかるほどの物は置いていない。
部屋にロランを通したなら、何か必要なことがあれば手伝い。
自身もベッドに横たわっただろう。]
[扉が開いてミハイルが姿を現す。
男は彼を見て安堵の色を浮かべた]
ん、足を怪我したらしいんだが、
[思わず答えてから一度左右に首を振り]
イヴァン…!
イヴァンがやられた。
レイスかキリルか――…わからないけど、
二人が居て、イヴァンが倒れてて……
血溜まりが――…っ
[呼吸が乱れ上手く言葉が紡げない。
途切れ途切れの説明でどれだけ伝わるかは謎だった]
[ミハイルに促され家の中へと入り
カチューシャを示された椅子へと座らせる]
――…イヴァンが殺された。
[搾り出すような声で其れを伝える。
糸が切れたかのように男の腰が椅子へと落ちた。
深い呼吸を繰り返し考えるような間]
ミハイル、占い師の話を覚えているかい。
――…黙っていて済まない。
僕が、その占い師で――…
人狼を、……みつけた。
みつけてしまったんだ。
[柳眉を寄せて、ミハイルへと視線をあわせる]
――…キリルが、人狼、なんだ。
[微か震える声でそれを伝える。
キリルと近しいカチューシャは如何思うだろう。
彼女の顔を見られず、ミハイルへと花色を向けたまま
前日にイヴァンを視て人間だと知ったことも告げたのだった**]
─ イライダの家 ─
[既に夜更け、空には紅い月が輝いている。
狼たちが少し、こちらを気にする風をみせた。
懐に仕舞った香袋の所為とは気付かず、軽く首を傾げる。
香袋の発する匂いは、今は感覚を邪魔しない。
或いはそれは、既に身に纏った血の匂いの所為かも知れなかった。
既にこの身は、恋人の流した血を浴びている]
…イライダ?
[やはり赤く染まった指先で呼び鈴を鳴らした。
既に血は乾いてしまい、肌は軽く引き攣れている。
だから辺りにべたりと血のつくことはないにせよ、
どこかその痕跡くらいは残ろうか]
[翌朝、イライダの家に訊ね来るのは誰であろう。
呼び鈴鳴らそうとするひとは、気付くだろう。
施錠されているはずの玄関扉が開かれていることに。
扉を開けば、そこには凄惨な光景が広がっている。
一撃で喉笛食い破られたらしきに、
その後は食い荒らされて、遺体はひどく無残な有様だ。
獣らの足跡に、狼の毛もあちらこちらに落ちている。
一見獣らの所業、けれど何故扉が開いているか。
人の仕業であろう、否。
───人狼の仕業に、違い*なかった*]
[キリルが血に赤く染まる。
血を流し横たわるイヴァンへと触れるのを視界に写し。
レイスがあとずさるのが見えた。
袋を抱きしめたまま、震えていれば。
先ほど別れたばかりの人の声>>19がして、はじかれたように振り向いた]
ゆ、ユーリー、さん……
イヴァンさんが……
[震える声ではまともに言葉にならない。
叫びをあげて駆け出すキリル>>12に、咄嗟に追いかけようとして。
けれど、ユーリーに引き止められた]
キリルが……っ、ユーリーさん、離して……っ
[血に染まったキリルが夜の闇に消えて行く。
けれど、追いかける事は許されなくて。
レイス>>26がその場で呆然としているのが見えても声をかけることもできないまま]
――っ
[ふわり、と浮く体に、とっさに目の前にあるものに縋る。
ユーリーの腕の中、彼の胸元を小さくつかみ]
え、な―― っ……
[問う声は言葉にならず。
かけるユーリーの腕の中、ただ落ちないようにしがみつく事しか出来なかった]
[瞳を閉じていたからどこに向かっていたのかは知らず。
ミハイルの名を呼び、扉をたたく動作>>29でようやく気づいた。
ユーリーの悲痛な声>>33に、目の前で挙われたことを思いだして、血の気がひく。
ミハイルの目の前でユーリーに抱えられていた事も、椅子に座らされた事も、きちんと把握できていない。
ミハイルへと説明するユーリーに、起こったことを告げようとしても震えて声にはならず]
……え……、キリル、が……
[ユーリーの告白>>34に反応しなかったから、ミハイルには事前にそれを知っていた事を気づかれたかもしれない。
人狼を見つけたという人を呆然と見つめた]
――そ、んな……
[キリルが人狼なのだと。
告げる言葉が耳に届く。
カタカタと体が震えた。
ポケットの中の小さな髪飾りがもたらした疑問への回答がこんな形で突きつけられて。
椅子の上、小さくなって震えるだけだった**]
―自宅前―
[辺りから人影が消えていた。
取り残されたのは僕と、動かないイヴァン。2つだけ。
彼をこのままにしてはいけないという思いも在るのだが、如何して良いのか、ぐちゃぐちゃになった頭では分からない。遺体をシーツで覆うという簡単な事すら思いつかないまま、ふらりと立ち上がった。
おぼつかない足が歩む先は、開かれたままの扉の中。
身に纏う未だ乾ききらない赤が滴り、僕の辿る道筋を忠実になぞる。
僕が足を進める度、僕らの家が赤で汚れて行く。]
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