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[歩き出すブリジットの後を追うように宙を滑る]
なーんかものすげーことに巻き込まれたみてぇだなぁ…。
俺も気ぃ引き締めにゃならんかね。
[小さく呟かれたそれは、風の悪戯でどこかへと運ばれただろうか]
[嫌な予感、浮かぶ面影は今は傍になく。
安心と心細さとが入り混じって揺れそうになる。
でも今はそんな場合じゃない。きっと彼もそう言うから]
…落ち着いて。
[そう言いながらも小走りになるが、彼女程度のスピードではかなり時間が掛かってしまうかもしれない]
[中央側の外周通路を使えば時間が短縮されるなんて露知らず。ブリジットの後をついてエリアを順々に進む。が、彼女の歩みは早いものではなく]
…ブリジット。
[声をかけ、ちょいちょいと手招き]
運んでやるから掴まれ。
[おそらくはダーヴィッドの後ろに乗せた方が早いのだろうが、彼女はあの鉄騎に触れるのは苦手なようで。だからこそこうやって歩いているのだろう。まぁ一人運ぶくらいなら多分大丈夫だろう、と提案する。だったら一緒に運んで、と他の面子にも言われるかもしれないが]
[中央部を通るということをそも失念しているのがここにも一人]
はい?
…あっ、ありがとう。
[提案されればお礼を言ってその手に掴まって。
ちなみに影を跳べばもっと早いのですが、抑制状態では上手にできないので、やはり頭から抜け落ちてます。まだしっかり動揺中。
もし誰かが一緒にという話になれば、自分も風にお願いしたりしてハインリヒを補助するでしょうか]
[案の定置いていくのかとか言われたために、一緒に戻る全員を風で包み、移動のコントロールを行う。ブリジットが補助してくれたために何とかコントロールを失わずに済んだだろうか]
手ぇ離すなよ。
俺が引っ張っていく形になるからな。
[皆に注意を促すと、樹林の上へと出て、障害が無いところを進む。先程まで居た反対側のエリア、屋敷のある場所まで無事辿り着く。途中手を離したりしていなければ]
到着っと。
…けど、流石に複数運ぶのは…。
[地に足をつけるとどっと疲れが押し寄せる。今までずっと移動に飛行を使っていたのもあるだろう。屋敷に入り、広間へと足を踏み入れると、居る者に軽く挨拶しながら空いているソファーへと身体を沈める*ことだろう*]
えと、おつかれさま。ありがとう。
[ハインリヒやミリィ達と手を繋いで屋敷まで戻る。
かなり疲労した様子のハインリヒにすまなそうにしながらお礼を言って、同じように広間へ。しっかりデザートを一皿確保し、趣味を兼ねた自分の疲労回復もはかりつつ。
それを食べながらも入り口で一緒になったアーベルをじっと見ていたが、彼はぼんやりとした様子で何となく尋ねることは出来ず。
誰かに何かを問われれば、自分の知りうる限りを*答えるだろう*]
−東部:屋敷・広間−
[遭遇した面々とは殆ど言葉も交わさずに]
[室内に入り][真っ先に][時空の竜の姿を捜す]
[周囲の様子も気にせず][傍まで歩み寄り]
……、
[第一声が出なかった。]
[雷撃の精][やはり、名が思いつかず]
バンダナの。
中央塔。
見に、行く。って。
[簡潔過ぎる説明]
[意が取れたか定かではないが、]
[当人は役目を終えたつもり]
[室内を茫と彷徨う眼差し]
[天聖の獣の傍ら]
[機竜の従魔を認め、][止まった。]
[色の異なる青][交わる視線]
[言葉は無く]
[先に逸らしたのは何方だったか]
[数瞬のうちに終わる]
[屋敷へ先に戻り、自室でシャワーを浴びる。
鎖骨の間の逆鱗は、淡い色の中に金の紋章を沈め、
その近くまで残った咬みちぎられた古い傷痕。
背中を流れる水滴には、僅か甘い赤。
ばさりと広がる、力強い深紅の右翼。
だが、右翼は黒く腐り落ち、白い骨すら見えている。]
…飛びてぇよ…、もう一度。
[滴り落ちる滴は、シャワーだけじゃなくて。]
―屋敷・広間―
[屋敷に戻り、広間に落ち着いて。
知りうる事を話せるだけ話し、それに対する周囲の話を聞きつつ、思考を巡らせる。
誰かが口にした、『共犯者』という言葉。
それは、微かに引っ掛かって]
……機鋼竜が何かを望んで事を起こし……その何か、に共感した者がいない……とは、限らんか。
[呟きは小さく、だが、決して聞こえないほどでもなく]
……よ。
[片手で目を押さえながら、階段をゆっくり下りてきた。
ソファに眠るハインリヒを見、他にいる人に話を聞く。
あぁ、頭痛はそのせいか、と独りごちる。]
[上手くまとまらない思考に、ため息と共に額に手をあててぐしゃり、と前髪をかき上げる。
そこに折よく出された紅茶は、シンプルな物ではあったけれど。
その香りと、込められた気づかいは刹那、気を和らげて]
ああ……ありがとう……って、あれ?
[何気に、白猫殿との人間体でのご対面は初めてです。
そんな訳でようやく自己紹介に至ったとか]
[落ち着いた所にやって来た従魔の姿。
真っ直ぐこちらにかけてくる姿に掠めたのは苦笑。
ついていてくれたナターリエに、ありがとう、と短く感謝を伝え。
機鋼竜の大きさの話に突っ込みを入れるかどうか、考えていた時]
……?
[微か、感じた波動。
そして、従魔の異変。
ふと、先程の機精とのやり取りが意識を掠める]
機精殿?
まさか……防衛プログラムの暴走……に?
っとに……単独で動くからだよっ……。
[自分の事は、きっちり棚上げ]
[さて、どうするか。
とにかく中央塔に行くべきか……と思った所にやって来たのは、機鋼の属を帯し青年。
彼の短い言伝てから、雷精がそちらに向かった事をどうにか理解する。
青年に視線を向けられた従魔は、どこかきょとり、としていたか。
天青石の瞳は、視線が逸れるまで、瞬きもせずに青を見つめて]
[広間を出る青年を見送り。
カップに残っていた冷めた紅茶を飲み干して立ち上がる]
……とにかく、俺も一度、中央塔を見てくる。
……セレス、大丈夫だから、ここに、な?
[服の裾を確りと握る手をそっと離させて。
異眸は瞬間、天聖の優しき麒麟へと]
< 上に行ったマテウスは、だいじょうぶなのかな。猫はあとで、かれにも元気になってもらおうと思いました。そんなことをしたら、猫もあんまり元気じゃなくなってしまうけど、ぽかぽか、おねんねしていれば、いいんです。
伝言をきいたオトフリートが、たちあがりました。猫の姿ではない猫は、しんぱいそうにみんなを見ました。
紅茶は、もうさめてしまっています。 >
寝ようと思ったけど寝れなかった。
なんかどーも変な感じだな?
異常…故障?暴走?共犯?
[頭を振りながら聞こえた単語を並べる。
聞こえたモノはそのまま飲み込み、頭に入れる。整理は苦手だから、そのままに。]
―昨夜:広間―
[緩やかに波打つ青を帯びた銀の髪。
麗しき姿の女(ひと)が、彼の仔へとさやけき歌を紡ぐ。
腕の中の彼の仔は、瞳に浮かべし怯えを仄かに和らげたろうか。
私は彼の女へと、怯えを抱きつも感謝の眼差しを送る。
姿多き処での麒麟の歌は、他に影響を与えかねぬと啼けぬが故に]
[今は青年の姿の白猫――エーリッヒの不安げな様子に気づいて。
さすがに、この状態で撫でるのは気が引けたので、そんなに不安にならないように、と声をかけ。
それからふと、微かな違和感]
……若竜?
[やって来て食事にかかる火炎の若竜から感じた血の気配。気づいたのは、同族故か]
俺に言われたくないかも知れんが……無理は、するな。
[何かあったなら、話せと。言外に告げて、外へ]
ん?俺か?
俺は大丈夫だ、あぁ、心配かけてすまんありがとうな。
[慌てて目を押さえていた手を離してくしゃりと破顔して。
エーリッヒの頭を撫でようと、大きな手を伸ばした。]
< オトフリートのことばに、猫はこくりとうなずきました。
でもその手を受けずとも、マテウスの手が、頭に伸びてきます。猫のときのように、それを受けて >
…だいじょうぶなら、いい。でも、
痛いときとか、つらいときは、無理は、だめだよ。
< マテウスのにくらべたら小さい、青い布のついた手を、その腕にのばしました。 >
< やさしいといわれて、猫は困った顔をしました。でもなでられるのは、好きです。
その撫でてくれる手に触れて、げんきになぁれ、と思いました。
傷をいやしたり することはできませんけど、痛みをおさえたり することもできませんけど。
ちょっとでも、つかれてるのとか、具合がわるいのが、落ち着けばいいなぁと思いました。 >
おれより、ナターリェのほうが、やさしいよ。
おれは、いっつも、好きなように、生きてる、だけ。
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