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そうですか。
……真に恐ろしいのは、
獣などではないのでしょうね。
[続けようとした言葉は、今はその時ではないかと、一旦収め。医師の返答に口にしたのは、そんな台詞。
白猫は昏い色を宿しはせず、蒼い顔をした少女がやって来るのを認め、青年の肩から下りた]
あぁ、イレーネ。
あまり近寄らない方がいいよ。
< 白猫は少女を心配しているのか、
その足にすり寄り、軽く叩いた。
ぱちり、ぱちりと、
何処か機械的に瞬く眸が、
* 少女の様子を窺うように見ていた *>
[アーベルの言葉に無言のまま、こくり頷き。
オトフリートから事の経緯を聞けばほんの微か震えが生じた。
足元に温かな気配を感じ、白猫をそっと抱き上げた。カインの伺うような様子にははたして気がついているのやら。
小さな獣から伝わる温もりは、ミリィのように心を*包む*]
[ティルを連れて人の輪から離れ、一息つく。
俯いた視線は地面へと注がれ、その瞳の色は窺えない。]
……ねえ、ティル。
[暫く黙っていたが、ようやく口を開いた。]
あれは、ギュンターさんだったよね。
今回の原因を……人狼を排除する、って言ってた、ギュンターさん。
……あれは、じゃあ。人狼からの……。
[宣戦布告、という言葉は、半分呑み込まれた。]
……でも、負けちゃいけないんだから。
私たちも……なんとかしなきゃ。
[ぎゅ、と、ティルと繋げた手に力が込められた。]
ティル、ごめんね。私、行かないと。
一人で大丈夫?
[確認がとれれば、踵を返して人の輪の中に戻っていくだろう。
先ほど離れるときに、ちらと見えた蒼い人影が気になっていた。
途中、その場を離れていくブリジットとすれ違う。
思ったよりも確りとした足取りをしていたので、少し安心した。]
[再び輪の中に戻れば、まず自警団員たちに詳しい状況を聞きだす。怯えるように、避けるように、若干身を引いて話す団員の様子には、気付いたものの特に思うこともなく。]
そうですか、エーリッヒ様が第一発見者。
…………。
[顎に軽く手をあてて、少しく考え込む素振りを見せ。
次に顔を上げたときには、その表情には微笑みが浮かんでいた。
内心で気味悪がる団員に、そうとは知らず礼を言い、アーベル、オトフリートらしき頭が見える方へ向かう。
近づくと、オトフリートの横にイレーネが立っているのが見えた。]
[イレーネの様子を眺めていたが、またひとり、近付く気配に目線を流した。持ち上げた右手は挨拶の為ではなかったようで、肩より若干上の位置、己の耳許に触れるに留まった]
や。
[短い声が出た辺り、誰だか気付いていない訳ではないらしい]
< 少女が抱き上げ、視線が交わったその時に、
透明な輝きを持った猫の眸は色を変える。
何も無い白から澄んだ青へ、
其処に淡い黄が加えられ、
次第に朱を帯びて橙に。
異なる色は混ざり合い、
夕暮れの如く深い藍と紅になる。
そのまま紫へ、
やがては黒に至るかと思えば、
不意に――ほんの一瞬、緑に染まった。
少女の記憶に残る空を映し出したかの如く >
< ――うなぁ。
白猫が、眸を細め、鳴き声をあげる。
その眼が再び開かれた時、
先程の色彩は泡沫の夢のように失せていた。
* 白金の眸は変わらず、少女を見詰めている *>
ええ、恐ろしいものですね。
[続かなかった言葉に口端が上がる。
けれどそれは呼ばれたことによってスッと消え]
イレーネ、来てはいけません。
見て楽しいものではありませんからね。
[諭すように返して、アーベルの言葉に頷く。
イレーネが白猫を抱き上げるのに目を細め、立ち上がりながらアーベルに一歩近寄り極々小さく囁いた]
[淡々とした声は、青年にのみ届くかどうか。
懐から取り出した布で手に付いたままの赤を拭った。
白猫の鳴き声に更に目を細め、アーベルの隣から離れる]
当事者に話さないわけにもいかないでしょう。
貴方達が話すよりは穏便に済みます。
[落ち着いた声で自衛団員に言うと、イレーネの方へと歩み寄る。白猫を一瞬注視してから、少女の視線に合わせてかがみ]
気をしっかりと持ってくださいね。
…犠牲者が出てしまったのです。
ですから、この先はより一層気をつけていかなければなりません。
[じっとその目を見て、事実だけを端的に話す]
貴女には見分ける目があるという。
それはより狙われやすくなるということでもあるのです。
ですから、出来るだけ一人にはならないように。
何よりも自分の身は自分でもしっかりと守れるように。
…分かりますね?
[患者に説明する時のように、ゆっくりと諭すように]
[軽くイレーネの肩を叩いて姿勢を戻す。
目を上げればまた一人こちらに来る所で]
ユーディット。
ティルは戻りましたか?
[翠に浮かんでいるのは、少年を案じる色]
[カインと目があって、何時ものように喉をかこうと空いていた手を伸ばして−気付く、違和感。
その瞳、ゆるりと光に煌めく宝石のようなそれは、さながらホワイトオパールのようで。
見とれるように見つめていれば、最後は見覚えのある色に変わった。
緑、いつかみた幸せの色。
うなぁと、猫の声にはっとした時には、もういつものカインのままだった。
幻にも見えたそれに、困惑しているようにカインを、そしてアーベルを見た。
少しだけ、喉が渇いた気がした。]
[囁きは、数秒の変化の間。
耳許に添えていた手を下ろす。
口唇が柔く、弧を描いた]
さあ。
僕は何時でも本気の心算ですが。
何を以て、本気とするのやら。
[離れていく男へと告げる声は普段通りの温度]
――試してみたいんですかね。
[心中に抱いた想いは、言葉にはしない。
嗚呼。己も大概、“まとも”ではないと思った。
何を言うでもなく、他者に声をかけるオトフリートを見やる。
*青に隠れた石は、何色を宿すか*]
犠牲…誰が?
あの、まさか…
[怯えた顔で、同じ高さに合わせてくれた視線の人を見返して、もう一人、今日はまだ会ってなかった大切な人の顔を思い浮かべ尋ねた。
否定の言葉が返ってくれば、心底ほっとしたような、そんな顔をみせるだろう。
その後で、そう思ってしまったこと−死者に優劣をつけつしまったこと−を恥じるように俯くか。]
[諭すように告げられた言葉を、噛み締めるように、俯きはさらに深くなる。]
わかり、ました。
なるべく誰かの側にいます。
[とはいえ誰の側にいればいいのか。
娼館にもどればあそこはなまじ隔離された場所で、誰と過ごすことも今は出来ず。
何より容疑者の一人である自分と一緒に居てくれる人など−−同じ容疑者からしか思い浮かばない。
二人を信じている。けれども。
強く、腕の中にあるものの存在を忘れてたように体を抱きしめたら、カインはむっとした様子で逃げ出したようだった。**]
ん。
[アーベルの声には、こちらも短い挨拶で返し。
アーベルとイレーネ、ああ、この二人がいるのか、と改めて意識する。何気なくイレーネの方を見遣り――
彼女が抱いたカインの瞳が刹那、万華鏡のように瞬いたように見えて。]
え。
[ぱちんとまばたきひとつ。
目を開けたときには、カインはいつもと同じ瞳の色に。
オトフリートに声をかけられることで、我に返る。]
あ、ええ。たぶん、大丈夫だと思います。
[ティルを残してきた背後をちらと気にしながら答える。]
あの、ブリジットさんはどうしたんでしょう。
さっき広場で急に叫び始めて――。
遠ざけてくださって、ありがとうございました。
一端の働きをしておりますが、あの子はまだ幼い。
それに、お父上を失ってからもまだ時が浅い。
癒えぬ傷に塩を塗るような真似はしたくありませんでしたから。
[背後を気にするユーディットにそちらへ視線を向けて。
少し声を潜めながら小さく息を吐いた]
…何かが『聴こえる』のだそうです。
それが何であるのかまでは教えていただけなかった、いや、私では理解できませんでしたが。
いえ。
そうですね……まだ子供なのに。
こんなことに巻き込まれてるだけでも災難なのに。
できるだけ、そういうものは見せたくないものですね。
[端的な単語は口には出さず。
潜められた声に、首を傾げた。]
聴こえる。
それは、いつもの……塔が何とか、というのとは違うんでしょうか。
それとも本当に何か聴こえて……?
[見せたくない、にはコクリと頷いて。
続いた言葉には首を振る]
意思だか、呼び声だか。そういうものが聴こえるのだと。
いつもと同じものなのかもしれません。
ですが、御伽に伝わるのが自分なのだと、主張されておりました。新しい声が増えたら教えるとも。この状況下で無意味であるとは、流石に考え難くありませんか。
ただ。
[言葉を切る。僅か曇った表情で言うのは先と同じ懸念]
私の知る伝承では。
聞こえる者というのに二種類あったものですから…。
[近くへと来た自衛団員に肩を叩かれ振り返る。
そのまま乱暴に肩を掴まれて、眉を寄せる]
はい、お待たせしました。
事情の説明はアーベルに任せても大丈夫でしょう。
…痛ぅ。
ですから、苛立つのは分かりますが、やめてください。
こちらとて気が立っていない訳ではないのですから。
[いささか乱暴に振り払う。
置きっ放しだった鞄を取り上げて]
ユーディット、アーベル。後のことはお任せします。
どうか…まだ知らぬ者が尋ねて来ても、穏便に。
[チラリと視線を投げるのはミリィの家の方角。
軽く頭を下げ、担架と自衛団員達に*ついていった*]
御伽に伝わる、って、人狼の御伽噺に伝わる?
呼び声……。
ええ、そう、ですね。
いつものブリジットさんの言ってるお話とは、少し、違うような。
もしかして、ブリジットさんもイレーネさんのような、
[ちらと隣のイレーネに視線を走らせる。
そして、アーベルの姿を意識する。]
力を持っていると。そういうことでしょうか。
でもそれにしては、新しい声が増えるというのはよく……判りませんけど。
[緩く、思考を払うように首を振る。]
……二種類?
[オトフリートの浮かぬ表情が気になり問い返したものの、
それが答えられることはなく、オトフリートは団員たちに連れていかれそうになる。]
あまり、乱暴なことはしないでください。
容疑者だからというのは判りますけど、貴方たちは先生にお仕事を「頼んでいる」のでしょう?
[周りに残る団員を睨んだ。
オトフリートの声には、はい、と返事をして後姿を見送る。]
……二種類。聴こえる。
後で詳しく聞いてみないと。
[呟いた。]
[会話を黙して聞いていたが、去るオトフリートに軽く手を挙げ、逃げ出して来た白猫を定位置に戻す]
二種類、ねえ。
聞いたことないな。
[そもそも、さして伝承に関心がある訳でもないし、などと言いつつ、自衛団員の行動に眼を眇めた]
あんなに乱暴に扱って。
本当に人狼だったら、どうする気ですかね。
貴方がたも、同じ目に遭いたいんですか。
[後半は、惨劇の痕に視線を転じて。
団員達は言葉に詰まりながらも、憤怒と恐怖の混ざった眼差しをくれた。警戒心を露にした侭に、幾つかの問いを投げ、アーベルがそれに答える。又聞き故に、あやふやなところもあったが。
やがて気が済んだのか、男達は頷き、“容疑者”から距離を取った]
さて――と。
俺は戻るけど、如何する?
あぁ、そうだ。
エーリ兄ならノーラ姉を送ってったから、
うちの店に居るかも知れない。
[他の者が来るのか、幾らか気にしつつもそう問いかけ、答えを待ってから*歩みだす*]
あ、アーベル。貴方の――
[力のことなんだけど、と言いかけ、
イレーネの視線に気付いて思いとどまる。
そうだ、どのみち他者の目が多すぎるこの場所では、
そういった話はできないだろう。]
――そうね、じゃあ私も行く。
イレーネさんは、どうしますか?
一人で居るのはやっぱり危ないと思いますけど……。
[振り向いて、心細げに立つイレーネに問いかける。
彼女が狼かもしれない、という警戒心はあったが、さりとてオトフリートの言葉をまるで無視してイレーネを放っておくわけにもいかない。それに、こうして見ていると、イレーネは人狼に怯える普通の少女のようにも思えた。
――外見で本質を見極めるのは非常に難しいことだ、とは、身を持って知っていることではあったが。]
ティルも……どうしよう。まださっきの場所にいるかな。
[背伸びして、ティルを置いてきた場所を見遣る。
もしそこに少年の姿があればまた、一緒に来る? と誘いの言葉をかけようと思って。]
―――。
[イレーネと別れて、しばらく時間が立った後、扉を乱暴にノックする音]
およ?
今日はお客さん満載だね、こりゃ。
[軽口を叩きながらも、その乱暴なノックの音に少しだけ不安になった。
いつもなら、母か父が応対しているのだけど、今はどちらもいない]
……。
[ミリィが顔を引き締めて、玄関の扉を開いた]
はい?
どちら様……?
[そこにいたのは、険しい顔をした自衛団の面々]
何、の―――
[御用でしょうか?と言い切る前に自衛団の一人が口を開く]
『ギュンター殿が、亡くなられた。
それも、おおよそ人の殺せる殺し方ではない。あの方が言っておられた、人狼の仕業に間違い無いだろう』
……へ?
[頭が、一瞬思考を放棄した]
『理解できないのならば、詳細に言ってやろうか?
首を噛み切られ、腹部を引き裂かれ、内臓を食い荒らされて、我らが敬愛すべき、ギュンター殿が死んだんだ!』
[荒々しく、強い語調で、自衛団が事細かに言い放った]
……えう?
何を、言ってるの?ギュンターのおじいさんは、強いんだよ?
昔、その腕にぶらさがって、遊んだこともあるんだよ?そんな人が……
『だが、死んだ!これは事実だ!!』
[理解しようとしないミリィにイライラとした様子で、自衛団が叫ぶ。
その様子に思わず、「ひっ」を首をすくめた]
『……まあ、いい。
貴様が理解しようとしまいと、それが本題ではない。
―――昨日、酒場から帰って、今までにかけて、何をしていたのか教えてもらおうか』
き、のうから……?
[霧散していきそうな思考をどうにか留め、ミリィが自分の行動を思い出す]
私は、酒場から帰って来た後、ずっと、ここで絵を描いてました。
『絵を?こんな状況なのにか』
……はい。
[小さく、消え入りそうな声]
『それを証明する者は?』
……ずっと、絵を描いていたことを証明する手段は、絵を、見てもらうことでしょうか。
『ほう?
見せてもらおうか』
[皮肉気に微笑み、自衛団のうちの何人かが、家へ上がりこみ、ミリィの部屋へと向かった]
『ふん……』
[じろじろと、未完成である絵を、不満げに見つめる]
……。
[ミリィが不安気にその様子を見つめる。
ミリィは知らない。容疑者の中で、自分が一番姿を現していない時間が多いこと。それにより、自衛団は、一番不審に思っていることを]
『―――!』
[だが、その絵を眺めていた自衛団の一人が、絵の一部分を見つめて、はっと息を呑んだ]
『おい……。
この絵に描かれているのは、俺達。それと、村の連中か?』
……はい。
1年ほど前に、父がみんなの絵を描く、ということで集まって、その時に、無理言って、私が描かせてもらったものです。
『……ああ。
そうか。あの時の……』
[男は急に居心地悪そうに、頭をぼりぼりとかくと]
『帰るぞ。
今は、異常は無い。もし、嘘をついてても、外で誰か見かけたということが分かれば、すぐに分かることだしな』
『は?
はあ……』
[そうして、乱暴な侵入者は、大人しく帰っていった。
一人に戻ったミリィが、誰もいなくなってしばらくたってからようやく、安堵の息をついた]
……あー、怖かった……。
でも、なんだったんだろう……?
[涙目になりながら、考えてみたが、答えは出なかった]
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