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[女は薔薇を手折ろうと紅い爪を伸ばし――その棘に阻まれる]
ァツ…ゥ…、主に似て情の強いことォ…。
[白い指を染めた紅に唇を寄せ、舌先でチロリと舐め取る。
そして視線だけで感情の篭らぬ謝意に応え、*身を翻した*]
[疑って部屋を調べるとはいえそこはやはり使用人。荷を乱雑に扱うことはせず一つ一つ検分していっている。
それを背後に手紙を書く。
詫び状。店がしばらく閉店すること。父宛てに。
内容ごとにわけて、一つ一つかきあげる。その間。無言。
しばらく後。何事もなく荷物と部屋の検分を終えた。
手紙も書き終え、封をすることなく渡す。
後は勝手に処理してくれるだろう。届けばいいのだからそれでいい。
特に不振なことを書いていない手紙はすんなりと通ることだろう]
よいしょ、…っと。
[思わず上げた声に、うわ、俺ジジくさい!とか独りごちつつ
ぺら、と薄い音を立てて書物の半ばを開けば
『永遠のオルゴール』の名から始まる論文の表紙が現れて。
ここかと判断すれば、前の書物から挟んでいた栞を抜き出して
その頁へと差し込みながら、読み進めを開始する。
この姿勢では、直ぐにでも肩凝りで断念しそうな予感はするのだが
座りながら活字を追うのもそろそろキツかった。
主に首が。]
[窓外からの陽は既に沈みつつあった。
活字を追うのも、室内の明るさでは最早難しい筈なのだが
青年は、僅か目を細めるだけで。その視線は流れるように紙面を走っていく]
[ゆらり
どれ程の時間が経ったか、その体はいつの間にか寝台へと運ばれて。
その周りには誰もおらず、ゆるりとその体に手を伸ばすも何かに阻まれるようにそれには届かずに]
ふむ…戻れはせぬ、かの……。
[呟いてただ立ち尽くす。
己に起きたであろう事をもう一度思い返して]
あの夢。あれが罠であったか。
…人の思いにつけこむとはなんと卑怯な。
いや、だからこそ『魔』なのであろうが……。
[あの、赤を纏った女…ヘルガの挙動を思い返せば、納得のいくことばかりで]
昨日、あの時に気付いておれば……口惜しい事よの。
[常とは異なる場所で、誰にも聞こえぬ嘆きを零して]
そういえば、なんかまた騒がしかったような気がするけど、何かあったの?
[手紙を渡したところで、ようやく口を開く。
とはいっても沈黙に飽きたからいったに過ぎず、昨日からそんなものだろ。ぐらいに思っていたのだっただが。ザムエルとナターリエの話を聞いてしばし閉口する]
ザムエルさん…ナターリエさん…
今度は二人も?……か……
[しばし呆然としていたが、その反応を注視しているような、使用人に気づき出て行け。という仕草をして、また一人になる。]
―――…、
[ふいに、僅か吐息が零れて。
活字を追っていた長い指が、紙面の端を捉え、ぺらりと紙を捲る。
流れるように動いていた視線は、一瞬、ふと伏せられて。]
…―――やはり、
[ポツリと落ちる呟きは、何処か低く響いた。
闇の帳が下りつつある室内で、僅か伏せた瞳の輝きを見る事は叶わずに。
続く言葉は音に成らない儘、青年は再び頁を*捲り始めた*]
……それにしても。
[ふい、と顔を上げ抜け殻の体を眺め首を傾げる]
何故に、ワシじゃったんだろうの。
あぁ、歳若き者では敵わぬとでも踏んだかの。
ギュンターと親しき故に、かの。
さて、人ならぬものの事はわからんわいの。
[ぽつぽつと一人ごちて]
しかしながら、ワシで良かったのかも知れんの。
先の短き故、もしもの事があったとて、いずれ逝くのだ大した違いはあるまい。
先のあるものを選ばなかった事は認めてやろうかの。
[そこまで呟き、しかしながら邸に別のざわめきが起きるのを聞く]
[その声のする方に意識を向ければ、そこはまた混乱の中にあって]
……なんと、もう一人囚われたと?
ワシ一人では足りぬか…?
それとも………?
[何もなき虚空に一人在りて、他にすることもなく思考に身を落とせば、いつしか*時さえも忘れて*]
[潜んでいた場所から僅かに移動して、邸の門の方角を見やる。
そろそろ、侍女と郵便配達人とがやり取りを終え、去っていく頃か。
昼から無理を言って引き止めていたから、不審に思われたかもしれない。
魂を奪われたものの容態や、犯人の逃亡も考慮すればやはり、]
……時間がない、か。
[呟いて、庭園に一歩、足を踏み入れた]
[...は疲れか、苛立ちか。髪をかきあげる頭を抱える。
昨日予想していたわけだが、犠牲は一つに留まらなかった。
悲しくないといえば嘘だが、抑えきれないほどでもない。
思慮深く穏やかなザムエル。古く想いのこもった綺麗なものが好きなナターリエ。
どちらもあったばかりだが嫌いではなかった。
特に、ナターリエとは感じかたが似通っていたからか。特にその印象がある。でも…]
わからないのはどうしようもないってのがまいる
[さまざまな感情を吐き出すように。深く息を吐いた]
[丁度、召使いの少女と擦れ違うも、いつも通りの笑みを向け挨拶を交える。
訊ねる間も与えず通り過ぎたから、相手の反応もまともには見ていない。
白と黒の咲き誇る一角まで辿り着くと、刺に僅か付着した赤に目を眇めた]
─2階・客室─
[意識が戻れば、周囲は淡い闇の内。
その色彩に、ずっと眠っていたのか、と嘆息して]
……それにしても、『暴走』……ねぇ。
[小さく呟いて]
基本的に、存在が暴走してるようなモンだろうが、あれ……。
[はあ、とため息をついて、起き上がり。
テーブルの上のレポートを一冊手に取って、ぱらり、ページをめくっていく]
[薄い口唇を震わせれば、
零れ落ちるのは音のない旋律]
――……………
[否、それは人ならざる者には呪として聴こえるか。
白の花弁は風もないのに微かに揺らめく]
ま、止まっていても意味はないか……俺が動いたことで意味があるかなんて知らんけど
[なんて不満げにぼやきながら、とりあえず借りたまま返していない本を返そうか。
その後は、どうするか…なんて考えて部屋を後にする]
[部屋の中、黒が動く。
金糸の髪がふわりとゆれる。
自分の部屋に誰が来ていたのか、彼女は知らない。
外へ出よう。
扉は開いていたのか、それとも開いた隙だったのか。
そっと身を躍らせた。]
[再度確認した、過去の記録。
一度に複数の魂を得た事が、なかった訳ではない。
ただ、その後に『暴走』と称してもおかしくない事態が発生していたらしいが]
暴走の兆し……とでも、言いたいのかよ……。
……それだけ示唆して、どうするつもりだ?
そうしたくなければ……って?
[苛立ちをこめた呟きに答えはなく、やれやれ、と息を吐いて立ち上がり、窓を開けて夜風を呼び込もうと]
[――紡ぎ終えて、微かに口端を上げる。
それは時を巡る為の呪。残滓から過去を読み取る為のもの。
今の執事には個人の近しい記憶しか辿れず、それも朧げだが]
……なるほど?
[孔雀石を細め、くすりと、小さく笑む。
夜風が吹き過ぎて、結わえた髪が闇に靡びた]
[…椅子の上で足をブラブラとさせていると、扉のノックが聞こえ…]
どうぞー。
[ドアの方を見やり、姿勢を正した。
入ってきたのは予想通り、使用人の女性で部屋と荷物の確認を要求される]
はい…あたしが持ってきたのは、その鞄の中身…だけ、です。
[使用人が頷けば、失礼します。その声と共に確認作業が始まる。
その様子をじっと少女は見ていた]
[書庫にて本を返して
ザムエルと、ナターリエの容態は心配でこそあるが、どうする術もなく。
わざわざ確認しにいく気も起きない。
なればどうするべき…といっても疑ってみるかして情報を集めるぐらいしかない。わけではあるが]
正直めんでぇな…
[…なんて、それは誤魔化しか、本心なのか。それを測るものはここにはいない]
ほんとに、ここの庭は必ず誰かいるな……。
「よいばしょ、だもの」
[思わずもらした呟きに、カーバンクルが尻尾を揺らしつつこんな言葉を返して。
ふわり、吹き込んできた夜風に金の髪を揺らしつつ、それになるほど、と呟いて。
小さな声で、歌を口ずさむ。
気持ちを鎮め、内なるものを押さえ込むために]
[どれくらいの時間が過ぎただろうか。
使用人はずっと集中力を絶やさずに少女の荷物、部屋を調べている。
少女はずっと飽きずにその様子を見ている…
やがて、少女の部屋、荷物にはオルゴールが無いことが分かると、使用人は一礼した]
…お疲れ様、です…?
[そのまま部屋を出るかと思いきや。
使用人は少し言いにくそうに…まだ、滞在して貰うことになるのだし、服を洗っておく、と言われ]
…お願い、します…
[少女も使用人も、少し頬を染め、洗い物の受け渡しをしていた]
[一通り、歌い終わる頃にはだいぶ気持ちも鎮まって。
軽く、傷痕の辺りを押さえて、よし、と呟く]
「エーリ」
閉じこもってても、仕方ない。
少し、外、歩こう。
[胸から手を離し、そっと真白を撫でつつこう言って窓辺を離れ、部屋の外へ]
[手を翳せば、変わりかけた花弁の色は元の純白に]
後でお伺いするとしましょうか。
[独り言ちる口調は、執事としてのもの。
天の月を仰げば、モノクルが光を映す]
[…ばたん。
ドアが閉まると、軽く染まった頬を撫で、少女は考えていた]
…どうしよっかなぁ…
[そう、暫く滞在するのだ。
いくら何でも、ずっと寝ていた、と祖母に告げれば呆れられるというか…]
いや、あたしは、別に、全然、構わないんだけど…
[うーん。小さく唸る。
ふと、今、使用人達は忙しいことを思い出す]
…自由?
[今なら、夜の庭園に出ても誰にも文句は言われないだろうか。
実際、庭園には四季折々の花々が咲いていた。
その、夜の顔…はどうなっているのだろうか]
[ちょうど先に行くエーリッヒの後ろ。
歩いてついてゆけるのは。
はたしてどうしてなのだろう。]
…不思議ねえ。
どうなっているのかしら。
[白の獣の紅を見つめながらそう呟いて。]
さて……散歩というと、どうしてもあちらになるわけだが。
「おにわ?」
……邸の外には、出られんしな。
[苦笑しつつこう言えば、カーバンクルは嬉しげに尾を揺らし。
その様子に、今度は苦笑とは違う、笑みを浮かべて、庭へと向かう]
―2F廊下―
[立ち並ぶ客室の扉のひとつが開く。人影は廊下へと足を踏み出した。]
[途中で侍女の一人と遭遇し、検分の意を伝えられれば一つ頷くけれど、銀灰の髪に隠れ気味の双眸の色、またそれが何処か遠くを見つめていることに侍女が気づく様子はなかった。]
[部屋へと入る侍女に構う様子もなく、進めていた足はある扉の前で止まる。]
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