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― 死後 ―
……笑えよ。
[再び意識を取り戻せば、もう一人の共犯者の顔があって。
それは転がる自らの姿を見ずとも、
置かれた結末を知るに事足りたであろう]
俺は。
力が欲しかった。
[自分を生かすための力、他を殺すための力――、否]
守る力が欲しかったんだ…父さんだって、カヤだって……!
この手じゃ、何も、守れなかった。
[姿を変えた父親]
[気まぐれに拾い上げた娘]
…はっ。
ガキなんかに肩入れするんじゃなかったぜ。
[もう動かないカヤへ近づいて、その髪を梳いた]
悪かったな、約束、守れなくて。
カヤも死んじまったからお互い様か。
[守れなかったのは約束だけではない、が]
[細い深蒼の眸から零れ落ちた雫がカヤの頬へと。
気が付いて、手荒に顔を擦り上げると立ち上がり。
カウンター、いつもの席に腰を落ち着ければ、黙し振り返らない*]
―宿屋―
Alles ist Gleichheit vor Gott.
Triff sie vorzugsweise zur Seite.
[二つの煙が立ち上る。
一つは死者に向かい、祈りを唱えた男の口許から。
一つは、その右手に握られた銃の口から]
……。
[顔を上げ、割れた窓を見た。
窓を突き破った狼に向けて放った銃弾は如何なったか、男は覚えていない。
たとえその身を捉えていたとして、特殊な力など何も無いただの鉛弾では、大した傷にはならなかったかもしれない]
……ク。
[不意にその口許が歪んだ]
残念だ。
――案外、気に入ってたんだがなぁ。
[低く笑い混じりの声を、酒場に残る手伝いの青年は聞いただろうか。
上げた目の色は暗く、何処か獣じみていた]
……まぁ、それならそれで。
最期くれぇは、看取ってやろうよ。
[その言葉と共に、咥えていた煙草を空いた手が壁に押し付け、弔いの灯は消える。
男は白金の獣と、先に行ったであろう4人の後を追うべく、*踵を返した*]
[駆けてゆく白金の後ろ姿を見送る。
以前、己が所属する騎士団に取材にきたときの彼女(?)が人狼だったことに驚きはしたものの。
女性だと思っていたのに男性だった、と知った時ほどではなかった。
すでに実体を持たない身では、何も出来ないけれど。
ただ、後を追ったヴィリーとフーゴーが心配で。
彼等が向かった方へと、ふよふよと*漂っていく。*]
[姿を変えたヘルムートにそうだったのか、と感慨のない視線を向ける。
自分を殺した相手であっても、死んだ後で恨んだりするほどの気力もなくて。]
ヴィリー兄やクロエやアーベルが無理をしなければいいけど……
[小さく呟き、ヴィリーの後を追うのはただ、心配だったから。
そしてまた、黙って眺めている。]
─外→海─
[外へ向かうと海に向って離れた間隔ながらも赤が点々と続くのが見えた]
海に向かったみてぇだな。
[ヴィリーは既に駆け出して居たか。赤の続く先を追い、フーゴーも駆けて行く]
─ →海へ─
[外に出る。
最初に見上げたのは、空。
それから、導のようにこぼれるあかを見て]
……海の方?
[呟き、視線を向けた先。
見える海の波は未だ、荒さを湛えて]
…………。
[言われた言葉がふと掠める。
優しいけれど、強くない、と。
それに、返す言葉はない、けれど。
それでも、逃げたくはないから。
海へと向かい、歩みを進めた]
― →海―
[残された血の後を辿り、駆け出すことは無く、けれど少しばかり早足で歩く。
右手には銃を握ったまま。
その姿を見た島民がいたならぎょっとしたかも知れない]
……この方角は、海のほうかねぇ。
[勿論男はそんなことを気にする筈もなく。
足を進めて行けば、やがては先行く人の背が見えてくるか]
─海へと向かう道─
[地面に点々と続く朱は、まるで己を追ってこいと道しるべを残されたようで。
それを辿り走る自分はきっと彼から見れば滑稽だろう。
だが、それでも立ち止まるわけにはいかなかった。
彼を止める為に。]
―海辺―
[男の眼差しは、海の向こう遥か遠く]
[其の足元は、紅に染まる砂の浜]
海の向こうで得た絆は、奪われ、断ち切れ、消し去って。
けれど、何時も通りとも言えるかな。
きっと此処で得た絆も、直ぐに壊れる。
[二条の傷口に痛む足を動かして振り向く]
[足音が近付いている気がした]
― →海―
みたいだな。
手負いの…いや。
[走ることは出来ないが、足を止めることはなく。
しっかりと右手を握って海へと向かう]
ものがたりを世に送り出してきたひとは。
どう終わらせるつもりなんだろう。
[それは問いの形ではなく。
いまだ島を閉ざす波の音に紛れるように落ち、浜に近づくにつれて強くなる風に流れていった]
[潮の匂いが徐々に強くなってくる。
波の音が徐々に耳を強く打つようになってきて。
足を、止める。
そこに立ち尽くしているのは、足元を朱に染めた、金の髪を持つ、男。]
………ルーミィ。
[だが、呼んだ名は、彼女から名乗られたもの。]
[後ろから来る気配。
ふと、振り返り、右手に銃を携えたウェンデルの姿に一瞬だけ目を丸くしたりしつつ。
風に流れる、ものがたり、という言葉に、再び向かう方へと黒の瞳を向ける]
……わかんない、けど。
最後まで、みないと、ね。
[小さく呟いて。
こもる力に返すよに、自分も手に力をこめる。
小さいけれど、確かな繋がり。
それが、感じ取れて。
恐怖感は、余りなかった]
[浜に居たヘルムートは遥か水平線を見ているらしく。最初に見えたのは風に靡く金の髪。こちらを振り向くのを見て足を止め、ヴィリーよりも後方になる位置へと立った]
………。
[何も言わず、ただヘルムートを見やる]
―海辺―
……なぁに?
[呼ばれたなまえのとおりに、返るのは甘いひびき。
うかべる笑みも、以前とかわらず。
焦げ茶のひとみがヴィリーをみつめる]
―海辺―
[やがて見えてくるのは砂浜に佇む人影。対峙する二つの背]
ああ。それだけはしっかりと、ね。
[後ろからの足音は追いついてきたか。追い越してゆくか。
その手に拳銃が握られたままなのが見て取れた。
そこにも覚悟の形を一つ見つけ、小さく頷くよな動作をした]
[初めて会った時と変わらぬ態度に、ただ険しい表情で見つめ。]
………お前は。
物語のつもりかも、しれないが。
俺達は、作り話の、登場人物じゃない。
[そう、告げてから、一呼吸置いて。]
…ライも、お前も。
だから。
美しい幕引きなど、必要はない。
物語の結末なんて言葉で、全てが終わらせられるわけがない。
お前は、償うんだ。
生きる為でなく、己の愉しみの為に命を奪ったことを。
[銀の剣は握ったまま、一歩、近付いて。]
─海辺─
[たどり着いた浜辺で目に入ったのは、先に駆け出した者たち。
荒事に加われない自分は、ただ、見守るしかできない。
共にやって来たぶち猫も、同じ意思があるのか。
対峙する者たちを見つめ、低く、鳴く。
銀の鈴の音が、風に流れた]
―海辺―
[驚く顔を見てか、頷くような仕種を見てか。
男はニヤリと口許をつり上げた]
[そこに言葉は無く、歩く2人の横を抜けて、更に3歩、4歩。
さくり、砂を踏む音をたてて、止まった。
対峙する人影のよく見える位置で]
[増える足音の数]
[先程まで宿に居た人数が、その全て]
勢揃い、かな。
[左足には、ちりちりと灼かれる痛み]
[けれど、表情は何一つ変わらない]
[痛みは感情では無く、感覚の筈]
[そうである筈なのに指先が触れるのは、心臓の上]
つもり、じゃなくて。
物語なんだよ。
[けれど低い声は淡々と紡がれ]
[浮かべる笑みの質が変わる]
[柔い女の笑みから、獣の凄惨の滲む笑みに]
―海辺―
[一際強い風に、焦げ茶の瞳を細める]
[厭わしいと、そう言わんばかりに]
だから、償ったりなんてしないよ。
[告げられる言の葉に、首を振る]
[詰められる距離に其々を見回す]
僕は、一番の悲劇になりそうな人を狙うだけ。
[宣言と共に、白金の煌きがクロエに向かって宙を駆ける]
[獣が紅に穢れた砂浜を蹴った]
……させる、か…っ!
[構えた銀の刃が軋んだ音を立てて、白金の煌きとクロエの間に割って入る。]
………いや。
物語なら。
全てが息絶えた後も、続いていく。
読む者が居る限り、永遠になる。
…これは、現実だ。
お前の思いも、俺の痛みも。
失ったもの、得たもの、全てが、真実だ。
[視線を逸らさぬまま、言葉を紡いで。]
[握った手は今もまだそのまま。
人狼への武器となるものは、既に失われた後]
クッ!
[だからできるのは。
身体を張って守ることだけ。
強く右の手を引き、白金の獣に背を向けて、クロエの身体を抱き寄せる]
―海辺―
御託は要らねぇな。
[場違いに笑みを浮かべた男は、為された会話もたったの一言で片付けた。
右腕を上げ、傷付いた左足に狙いを定め、引き金を引く。
そこには鉛弾しか込められていないけれど]
……誰もが、息絶えるまで、終わらない……。
そんなの。そんな終わり方……!
[思わず声に出すのと、白金が駆けるのは、どちらが先か]
……え……。
[ぶち猫が鋭い声を上げるのが聞こえた。
手が引かれ、抱き寄せられる。
視界が狭くなり、状況が掴めなくなった]
[クロエに狙いを定め駆けるヘルムート。それに割って入るヴィリー。老体は即座に反応することは出来ず、ならばと別の行動をとる]
[ヘルムートに隙を作るべく、彼の右側へと回り。手にしたままだった血濡れた短剣を振るう。タイミングはウェンデルが放った鉛玉とほぼ同じだったか]
[白金の獣がクロエへと向かうのを見る。]
ああ……
[手渡したお守りは唯の気休め。
アーベルが庇ったのを見るけれど、二人ともが襲われてしまえば――]
どうか、無事で……
[小さく、祈るように呟く。]
[女性に向かって行こうとする姿に、思わずヘルムートの前に立って。
けれど既に実体を失ったその身は、生者たる人狼を阻むことなどできるはずもなく。
己の身をすり抜けていったヘルムートの姿を。泣きそうな表情で振り返った。]
………私は…本当に、無力ですね。
[フーゴーの短剣を避ける為]
[白金の狼は、傷ついた脚を引きずり軌道を変えた]
[けれど、其れが大きな隙を生む]
[キャリンッ]
[金属同士の擦れ合うような其の音が獣の音には大きく聞こえ]
[更にもう一つ届く音は、銃声]
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