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そ、基本的には傭兵剣士。
おかげさんで、平和な今はそっちは休業だが。
[短い言葉に何やら思案顔のマイルズに不思議そうに瞬いた後、こう言って。
「お兄さん」という呼びかけに、またきょとん、と]
ってー……名乗ってなかったっけ?
[思いっきり惚けた口調でこんな事を言い]
俺は、カルロス。
まあ、てきとーに、よろしく。
はい、カルロスさんですね。ありがとうございます。
私の方も改めまして。
ナターシャです。どうぞよろしく。
[食事を一時中断して。
意外にも作法に則った方法で名乗り返す]
[カルロスの言葉は]
[思考に沈む内のものは]
[恐らく殆ど聞こえていなかっただろう]
……平和ならば其れが一番良い。
[其れは何処か]
[心からのものには]
[聞こえなかったかもしれないが]
[丁寧に返された礼に一瞬戸惑うも、それ以上は特に気にした様子もなく]
ああ、御丁寧にどーも。
[笑顔でこう返し。それから、マイルズに]
ま、それが理想だが、そーもいかんから、俺らみてーな稼業も必要なんだよな。
[冗談めかした口調で言いつつ、立ち上がり。
ネロに、美味かったぜ、と明るく礼を言って、食器を片付け]
……さて、と。
分煙徹底……外で、一服してきますかね。
[ひらっと手を振り、集会場の外へ]
オレたちこそ
[ナターシャに、有難うと言って。]
[と、クローディアが席を立つ。]
…クロゥディ?
あぁ
[口止めかとは思って]
…オレもいくか。
昨日のような醜態を晒すわけにもいかない。
お休み
[皆に挨拶をして、自分は泊まっている部屋へ]
[クローディアがどこにいってしまったかは知らないが*そのうち戻ってくるだろう*]
[平和になれば]
[権力争いの花が咲く]
[『平和』と称される時ほど]
[自身の『平和』は常に遠く]
……そうだな。
[私たちのような家も]
[其れは口にせず]
[出て行くのを見送って]
お休み。
[階段に向かうシャロンにも]
[外壁に寄りかかり、煙草に火をつけ。
夜空を見つつ、何事か思案するような表情に]
……色々な経験……か。
ま、そうとも言うわな……。
[ぽつり、と。呟く口調はどことなく、*自嘲的なものを帯びて*]
[シャロンには「おやすみなさい」と手を振って]
ごちそうさま。今日のも美味しかったわ。
[ネロ少年に声を掛けた。笑顔と共に]
[美味しかったと聞けば]
[少年は嬉しそうに笑顔を浮かべる]
[しかし腹が膨らんだ為か]
[何処か眠そうな其の様子に]
片付けはしておくから、寝たらどうだ?
[そう声をかければ]
[少年は頷き]
[犬を伴って階上へと向かうだろう]
[もしかしたら]
[某妹と某犬嫌いの傍を]
[彼らが通り過ぎるかもしれないが]
[男は何も知らずに]
[適当な飲み物を棚から出している]
[其れは]
[昨夜シャロンが倒れた原因だったかもしれない]
[青年に促された少年へ手を振って見送る]
[やがて台所に向かった青年が何かの瓶を手に戻ってきた]
あら、いいものがあるんですね。
私にも少しいただけます?
[微妙に目が輝いている]
[瓶を見ただけで想像がついたらしい]
[男は其の瓶に書かれる文字を知って]
[ナターシャの様子に苦笑が漏れる]
……其の様子ならかなり強いんだな。
[肩を竦め]
[更に用意するのはウォッカやラムやブランデー]
[合わせて幾種かのジュースも]
[シェーカーに入れて軽く振って]
[出来上がるのは]
サイドカーくらいなら、平気だろうか?
…慣れてますから。
[聞き返されれば逆に僅かに躊躇うだろうか。
実際のところ、ほぼ底なしだったりするが]
…カクテル、作れるんですか?
えぇ、是非お願いします!
[実はそれは一番好きなカクテルで。
目の輝きが増したかもしれない]
[慣れているというのは]
[妙な単語に思えて]
[首を傾げつつも]
[シェークし終えた液体を]
[グラスの中へと流し込む]
定番のものなら幾つかは。
あまり多くは作れないが。
[苦笑して]
[自分には何にしようかと]
[選び出すのは]
[ホワイトラムとブランデー]
[シャロンが口にした(とは知らないが]
[オレンジの香りを持つものと]
[今し方選んだ二種の酒を同量]
[其れを先程と同様シェークし]
[グラスに流し入れ]
[階上の気配に動きが止まる]
――失礼!
[駆け出す]
[階段へ向けて]
[テーブルに残るのは『Between the Sheets』]
[慣れているのは酒だけにではないけれど]
[自分の微妙な失言にはまったく気が付いていない]
いただきます。
[一口飲めばニッコリと微笑んで]
とっても美味しいです!
[本当に美味しそうに、かなりのペースでグラスを空ける]
[けれど空いたグラスを置いた瞬間、鳴き声が耳に届き]
あら?どうしたのかしら?
[二階の方からだろうか、と視線を飛ばす]
あっ、はい。
[青年の動きにビックリして半ば腰を浮かせつつ。
すぐにあぁそうかと、もう一人のことを思い出して]
…お任せすれば大丈夫だと思うし。
[ちょっとだけ心配そうな視線を向けた後、席に座り直した]
[足音は]
[恐らく酷く高く]
[廊下に響いたことだろう]
[開いた侭の扉]
[其のすぐ傍に]
ジョエル!
[呼ぶ声は]
[焦りからか]
[鋭く響き]
[駆け寄り]
[其の横に膝をつく]
[手を伸ばせば]
[逆に怯えさせてしまうだろうか]
[あの時と同じ悩みが過ぎる]
[選ぶ行動は]
[矢張りあの時と同じで]
[無言の侭で見上げる姿に]
[両の腕を伸ばして]
[強く]
[抱き締めた]
[強い抵抗に遭う事も]
[其れに因って傷付けられる可能性も]
[*全てを覚悟して*]
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