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[可愛いと言われれば心中は微妙なままに、
けれともアヤメの不機嫌そうな様子は治まってるようなので、よしとすることにした。
決して自分が気持ちがいいからとかそういうわけではないと、心の中で言い訳したり]
マスコットは少し言いすぎじゃないか…
[わしゃわしゃと頭をなでられながら、鼻先に頬を寄せられると少し照れくさかったり。
飾りもなにもない物の言い方はノブとアヤメの仲のよさを表しており]
まぁ、俺とアヤメではノブとの新密度も違うとは思うが。
[そう答えながら、とりあえずはアヤメの気の済むまでは*されるがままに*]
ああ、御免なさい。
……つい、ね。
[見た目は正に、犬そのものであるから。
割と動物好きな心が疼いてしまうのは言い訳になるかどうか。
申し訳無さそうに声を少し小さくして]
警察官としての貴方が居て呉れるからこそ
みんな安心出来るの。
其れは私も、感じている事。
[本心を呟けば
スキンシップに名残惜しさを感じつつ、身体を離す。]
……ただ。
私にとっては其れだけじゃ無いけどね。
可愛いもん。
[あっけらかんと言い放ち、笑う]
ふぅん。
……そんなもんかしら。
親密度、なんて考えた事も無かった。
[何か考え込むように幾度か頷けば]
ノブ、商店街だっけ?
ちょっと探してみようかな。
……丁度御腹空いてたし。
御飯付き合って貰お。
[じっ、とパトラッシュを見て]
じゃ、またね。 ラッシィ。
[にっこり笑うと手を振り*商店街へ*]
―商店街→公園―
アヤメには勝てないな…
[一転変わって申し訳なさそうにされれば、怒ることも咎める事もできず]
俺のやっていることは助力のひとつ、ほかの警察官の皆もそれは同じこと。
一番大事なのは市民一人一人の心構えと行動だ。
[アヤメの感謝の言葉には照れくさそうにそう答えて視線をそらしたり。
けれどもすぐに出た可愛いとの言葉に]
結局それに尽きるわけか……
[もはや言っても無駄なのだろうが、まだそれを笑えるほどに若くもなく可愛いといわれて喜べるほどに幼くもなかった]
―商店街→公園―
[考え込むように頷く様子に、視線をじっと向けたままにノブの居場所については頷いて肯定の意を示し]
ふらふらと店を見て回っていったからそう遠くにはいってないはずだぞ。
[そう付け足してから、ご飯の件にはそうするといいと答え、内心では開放されたことにほっとしたり。
撫でられたりすることは心地がいいことはいいのだが、それに流されることに自分の倫理がよしとしなかった]
ああ、そうしてくるといい。
なんにせよ気が晴れたのならなによりだ。
[こっちに笑う様子のアヤメにそう言って、前足を振り返した。
最後に商店街に向かうその背に]
あまり他人に無理ばっかり言うんじゃないぞ。
[そう声をかけて自分は公園の*方へと*]
─アコルデ家─
[主の手に触れるものは全て割れない物・壊れにくい物にしなければならないだろうか。
それは惨事が起きるといつも考えること。
しかし考えを極力表に出さないために、口にしたことはほとんど無い]
………。
[何度も考えるもそう簡単に全て揃うはずも無く、最後は自分が諦める形となっていた]
……この家の雰囲気は好ましいのに、な。
[廊下を歩きながら小さく呟いた。
電子化が一般的となった現在、古きを好むジョエルにとってそれに染まり切らぬ主には少なからず共感を持つ。
これだけ苦労をしてもこの家から離れない理由の一端だった]
…………。
[それでも尊敬の念にまで至らないのは、主の実態を知る故か]
[ふぅ、と短い息が零れる。
足を台所へと向けると、中に居たエリカに声をかけた]
エリカ、仕事が一段落ついたなら、休憩を入れて構いません。
食べたければ私の分もどうぞ。
[買って来たケーキを食べても良いと告げる。
人数分買って来はしたが、元より自分は食べる気が無く。
いつも食べたい者に食べさせて居た]
何かあったら端末で連絡を。
[それだけを言い残し、台所を後にした]
─ →アコルデ家・マイルズの部屋─
マイルズ様、よろしいでしょうか。
[次に訪れたのは主の部屋。
ノックの後に声をかける。
許可が下りたなら扉を開け中へと入り]
失礼します。
マイルズ様宛にメールが届いておりましたのでお目通しを。
[言いながら、メールデータを入れた携帯端末を差し出した。
起動させると眼前にバーチャルディスプレイが展開され、メールの内容が表示されることだろう]
有志の方々からの激励のメールと、演奏会主催からの改めてのご挨拶です。
返答は私の方で済ませておきますので、読んだと言う事実は忘れぬようにしておいて下さい。
[やや含む物言いで言葉を紡ぐ。
読まぬまま、読んだのを忘れたなどするのは礼に欠く、と言う思いは相手に伝わっているのかどうか]
─アコルデ家・自室─
[静寂に包まれた部屋の中、その主は無心に譜面を追う。
それでも、それなりに休憩も交えていた事は、空になったカップとケーキ皿が端的に物語っていた]
……ん。どうぞ。
[静寂を打ち破るノックの音。その後の呼びかけに短く返す。その間も目と指は譜面から離れる事はなかったが、扉が開くと瞬きを挟んで、動きが止まった]
メールですか……ああ、いつもの皆さんですね。
ありがとう。
[譜面を膝の上に置き、微笑しながら端末を受け取る。
奏者としての表立った交流はあまり持ってはいないのだが、こうして送られてくるメールを見るのは、楽しみとも言えた]
……わかっていますよ。
まったく……一部は鳥ですけれど、そこまで鶏頭ではありません、と言っているのに。
[含みある物言いに、冗談めかした口調で返しながら、端末を起動する。
惚けてはいるが、その辺りは弁えているつもりだった。
普段が普段なので、信憑性は低いが。
続けて向けられた、日常的な話題には僅かに首を傾いで思案の素振り]
夕食ですか……。
んー……気分的には、魚系、ですかねぇ。
[間を置いて返したのは、思案の時間に比して大雑把なものだったが]
―区画内・公園―
[高層ビル以外の町並みの様子は緑に遮られ、
防音の工夫もほどこされているためか、外の喧騒はここにくると和らぐ]
憩いの場か。
[こんなところで事件などはおきてほしくないものだな、そう思いながら歩を進める。
途中犬の散歩をしている人とすれ違い、犬は終始こちらを気にしていた。
当の飼い主の方はこちらの正体を知っているためか会釈をされて、こちらも会釈を返す]
犬は俺のことどう見えてるんだろうな……
[不意に漏れた自分の呟きに首を横に数度振り]
一番気にしているのはやはり自分ってことか…
─アコルデ家・自室─
[大雑把な物言いもまた常の事。
故に、返される反応が如何なるものであれ、表情は呑気なものから変わる事はなく。
端末から呼び出されるメールの内容を一つひとつ辿っていく]
……今回も、気を引き締めてかかりませんと、ねぇ。
[挨拶状は定型句も含むものの、演奏会への期待感は感じられ、思わずこんな呟きが口をつく]
……さて。
夕飯前に、ちょっと羽を伸ばしてきましょうか。
[一通り、メールを読み終わった所で窓の方を見やり、それから楽譜をテーブルの上に置いて立ち上がる。
羽を伸ばす、というのは彼にとっては散歩を意味する。
無意識に用いるその言い回しが、亡き母譲りであるのは父から聞かされていた]
暗くなる前には戻りますから。
[どこまで本気かわからない口調で軽く言って、自宅を出る。
近所とは、わりと砕けた付き合いをしている方なので、すれ違う人とは軽く挨拶を交わしたりしつつ。
のんびりとした歩みで、いつもの散歩コースを辿って公園へ]
─ →区画内・公園─
……あー。
やっぱり、ここは、静かですねぇ。
[自宅も(自分が何かやらかさない限りは)静かな空間なのだが。
ここにはまた違う静けさがあり、それが好ましかった]
─アコルデ家・台所─
あ、はいジョエルさん。
[諸々に笑み了解し、出て行く彼を見送った。
人数分揃ったケーキは、本来ならサイボーグである自分には不必要な物だった。消化器官はすっかり取り払われている。
だが味をみたりするために少量物を口にする事は出来るし、ケーキは嗜好品としては好きだと思える代物だった。
それ以上に、自分もちゃんと数に入れてくれている事は嬉しくあったりする。]
じゃあジョエルさんの分も貰おうかしら。サンフォニー、なかなか食べられないし。
[誰かに食べられてしまわないよう、こっそりひとつだけ隠しておいた。
休憩時に珈琲とおやつがありますよと、同僚と主以外の者に伝達し。
それから暫く家の雑用をこなした後で自分も一つ食べながら、ふと時計を見ると時間はだいぶ過ぎていた。]
まぁ、もうこんな時間。
夕飯の買い物に行ってきますね。
[同じく休んでいたメイドにそう告げて。端末―自分のそれは、頭の中に備え付けられているが―でジョエルとマイルズに、出かけてくる旨を伝えておいた。]
―区画内・公園―
[適当なところで交番に戻るかなと、少しばかりそののどかさに浸ったりもしながら、
公園の中心近く噴水の周りには走りまわる子供たちや、カップルでベンチに座ってる姿なども見える。
昔の資料にも似たような光景があったなと思ったり。
公園の中にいる平和そうな人々、その中に一人に目が止まり]
こんにちは、マイルズさん。散歩かい?
[目の前の人物のファンはこの人の演奏に臨む、伶人の姿しか知らないのだろうなとそんな感想をもったり]
─区画内・公園─
おや、パトラッシュさん、こんにちは。
[のんびりとした空気を楽しんでいる所にかけられる、声。
振り返って向けるのは、へにゃりとした笑顔]
ええ、ちょっと羽を伸ばそうかと思いまして。
そちらは、休憩か何かですか?
[僅かに首を傾げて問う。
相手の内心の感想などは当然、知る由もなく]
―商店街―
新作かー……
[一件の店の前で腕を組む。
ショーウィンドウの中には形も用途も様々な機械がいくつか並んでいた]
デザインは良いんだけどなぁ。
これくらいの機能なら、今あるのカスタムすれば足りそうだし……
[並んだ商品を眺めながら唸る。
眼鏡の奥の双眸はいつになく真剣だった]
─区画内・公園─
[へにゃりとした笑顔に]
今日も元気そうだなマイルズさん。
羽伸ばしか、時には休憩も必要だな。
皿でも割って、ジョエルに家から追い出されたのかとも思ったが。
[先ほど耳にした音と、ジョエルとすれ違ったことから思ったことを口にしたり]
俺の方は今はパトロール中だ。
ちょっとのんびりしていたことは事実だけどな。
―→商店街―
[道すがら、端末にジョエルから夕食のリクエストが届く。主から聞いていた内容そのままが伝えられた。]
…魚系。焼くのと煮るのと生とどれがいいのかしら。
最近流行だって聞く『タイヤキ』は夕飯にはならないしなー。
[そんな事を呟きながら、歩みはのんびりしたものだった。
別にサボっているわけはなく、人にぶつからないための処置だ。
そんなこんなでようやっと、商店街にたどり着くと魚を売る店を目指した。]
―商店街―
………あれ、ええと…。
あの人、家の前でよく見かける人、かしら。
なんだか様子が変だけど、何見てるのかなー。
[真剣な様子を変と括るのはあれだが。
普段の感じとは違う様子に、少々興味深げに近づいてみた。
近づけば、なにやらぶつぶつ呟いているようで。]
何なさってるんですか?
[ひょっこり後ろから、覗き込みながら声をかけた。]
─区画内・公園─
まあ、私は元気が取り柄、ですから。
[笑って言い切った]
……あはは……ちょっと惜しいですね、それは。
皿じゃなくてカップでした。
[それから、笑いながらいう事じゃない、と言われそうな事もさらりと言って]
のんびりできる余裕がある、というのはいい事でしょう。
あなたがせかせかとしている、という事は、大なり小なり大変な事といえますし、ね。
―商店街―
……ま、いっか。
メンテ用品だけかってこ。
[散々悩んだ後にそう結論付けて、前傾姿勢を正した直後]
ひゃっ!
[近付く気配にはまったく気がついていなかったようで、大袈裟に肩を震わす。
先に買った品の入った袋が、ぽとんと地面に落ちた。
幸い割れ物は入っていなかったようだが]
……びっくりしたー。
えーと……
[大きく息をついて、正体を確かめようと、眼鏡を正しながら振り返った]
―区画内・公園―
無病息災なのはなによりだ。
[人なら笑いかけていただろう声の調子でそう返した後]
追い出されたことには変わりはないのだな……
[続いた言葉には呆れたようなそんな声を漏らし]
まぁ、そうだな。
大した仕事もないのが一番だ。
俺が忙しいってことはこの区画が犯罪だらけってことになる。
―商店街―
わぁ!ご、ごめんなさい!
[頓狂な声に逆にこっちか驚いたが、何かが落ちるのが見えると慌てて頭を下げた。拾おうと膝を軋ませながら屈み袋を手にし、振り返るのに合わせて、立ち上がった。
袋についたゴミを指先で気をつけて払いながら目を合わせ、申し訳なさそうに頭をもう一度下げた。]
驚かすつもりは無かったんですけど…。何見てたのかなーって気になって。
ええと、よく家の前を通りかかる方ですよね。
名前はお聞きした事ありませんでしたけど。
あ、私はズューネのエリカです。
[そうさらりと自分の名前と同時に、元罪人である事も告げる。
それは義務の一つでもあった。]
―区画内・公園―
追い出されたのは、台所から、ですけどね。
[元より不用意に入るな、と言われているのは置いておいた]
真面目な話、本番前だから、とこもっていると音が濁るので。
こうやって、違う音を拾うのも、大事なんですよ。
[そう、告げる時の表情は少しだけ真面目なもの]
……ですよねぇ。
そんな状況には、なってほしくないものです。
─区画内・公園─
食器事態は買いなおせばいいが、マイルズさんが怪我してはよくないしな。
[ジョエルの判断に同意するような言葉を返し、
真面目な表情と言葉には]
そういうものなのか、俺は楽器を演奏とかはからっきしだからな。
でも、マイルズさんの演奏は好きだな。
[続いて同意する様子には頷いて返しながら]
俺はこの町並みが好きだ、だから壊れてほしくないなこの風景も、人々の姿も。
―商店街―
いいいやこっちこそなんかごめん……
[謝罪には慌てた様子で両手を振った。
拾われる袋に目をやり、次に顔を見て、ぽんと手を打った]
あ、そうそう。
よくそうじしてる人だよね。
ズューネ……エリカさん、かぁ。
[機械が関係している為か、覚えの悪い彼でもその言葉の意味は理解している。
その言葉を証明するかのように垣間見える金属に目を走らせたのは一瞬。
緊張感の欠片もない笑顔を浮かべ、視線は相手の顔に戻った]
えっと、おれはノブっていうの。
ちょっととおりかかったら、新作がでてたから、きになって。
[ショーウィンドウの奥を指差す]
─区画内・公園─
私がそれで怪我をするのは自業自得ですが、その後周りに迷惑をかけてしまいますしね。
[どこかずれたような事を言いつつ頷いて]
音には、気持ちが映るんですよ。
だからまあ、こうやってのーんびりとするのが大事なんです、私の場合。
[のんびりしすぎ、というのもあるが、それはそれとして。
演奏が、との言葉には、嬉しげな表情で、ありがとうございます、と言って笑った]
まあ、何事もない、と思っていますけどね。
悪い事を考えすぎると、現実になってしまったりしますから。
─区画内・公園─
従者として主人が怪我するのは好ましくはないだろうしな。
[たとえそれがマイルズのミスであろうと、きっと気にするだろうと思った]
気持ちね…、奏者の身が入ってないといい演奏ができないという感じだろうか?
[普段からのんびりしているような気もするがその言葉は心の内に]
次の演奏会は一週間後くらいだったか?
私はあいにくと仕事で聞きにいくことはできないが。
[悪いことがと言われれば確かにと同意の頷き、過去に聞いたことのある言葉を思い出す]
"ことだま"と言ったか…
非科学的といわれればそれまでだがな
―商店街―
[逸れた視線が何処を見ているのか、気づくと自然と指先に少し力が入り、袋がかさと音を鳴らした。
告げると途端に拒絶反応を示す人もいて、それは仕方が無い事だと諦めてはいる。
だからノブの反応が概ね普通だった事に、内心ほっとしていた。]
掃除は毎日してますからねー。
新作…?ああ、ほんとだ。かっこいいですね。でも数値とかはあんまり変わってないのかな。
[並んでいるもののが何かは理解できたので、そんな感想を述べ、奥の方まで暫くじっと見ていたが。]
あ、ごめんなさい。これ、はい。
中身、壊れてたら弁償しますから言って下さいね。
[そういいながら、持っていた袋を青年に渡した。]
─回想/アコルデ家・マイルズの部屋─
………………。
[鶏頭では無いと言われ、しばしの無言。
普段は考えていることをあまり表に出さないが、この時ばかりは(…どうだか)と言う雰囲気を含んでいた]
魚系、ですか。
ではそのように。
[リクエストを聞いて軽く腰を折る。
大雑把な返答であったが、いつものことであるためにそれ以上は何も言わなかった。
メールのチェックが終わるまでの間に、夕食のリクエストをエリカへと伝え。
それが終わった頃に主がメールのチェックを終えた]
くれぐれも遅くなりませんよう。
行ってらっしゃいませ。
[端末を受け取って、散歩に出る主を玄関まで見送る。
姿が見えなくなるまで頭を垂れ、ゆっくりと持ち上げた]
……ふむ、今のうちに部屋の掃除、だな。
[散歩に出たならしばらくは帰って来ないと判じ、家の中へと踵を返す。
主は基本的に部屋で仕事をするため、居ない時を見計って作業するのが常だった。
家に残るメイドを呼び、主が戻る前に終わるよう、手早く掃除を*進めて行く*]
─区画内・公園─
……そう、なんでしょう、ねぇ。
当事者以外への見え方とか、面倒事もありますし。
[なんだかんだと言っても、名士と言える血筋。
対外的な問題も多いもので。
それを思うと、ほんの一瞬、笑みは苦くなる]
ううん、なんといいますか。
苛立っている時の音は、ぴりぴりしているとか。
楽しんでいる時の音は、楽しげだとか。
そんな感じ……でしょうか。上手く、言い表せないんですが。
[音と気持ちについては、曖昧な説明を。
感覚的なそれは、言語で説明するのは難しい]
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