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─2階・カルメンの部屋─
[その場で眠るつもりはなかったのだけれど。
色々な事が起きたせいか、いつの間にか転寝に沈んでいた。
その眠りの中で、夢を見る。
父の事を知りたくないか、と問いかけてきた見知らぬ人。
揺れる聖印。
連れて行かれた先で向けられたのは、悪魔の子ではないか、という疑惑。
父親が全く知れぬが故に。そして、母が父について決して語らぬが故に、芽生えたもの。
確かめる、と称してなされた事。幾つかは痛みも伴って。
それらの後、彼らが向けたのは。
『神の力を授かりし子』という、真逆の言葉。
母の許に無事に帰され。
自分に謝りながら泣き崩れる母の姿を見た時。
『陸』の神など決して信じまい、と。
幼い心に決意を固めて、そして……]
……い゛、って゛っ!
[過去を彷徨う眠りを破ったのは、三度目の激痛。
衝撃が身体を震わせて、座っていた椅子からずり落ちそうになるのは、何とか堪えた]
「……ユーリィ!?」
……大声、上げんな……。
[慌てたような声を上げる鸚鵡を低くおし止め、立ち上がる]
……さすがに、こうも続くと……無関係、なんて呑気には構えてらんねぇよなぁ……。
[一度目の時は自衛団長が。
二度目の時はエーリッヒが。
それぞれ、命を失っていた。
と、なれば、また、誰かが、と。認めたくないものの、意識はそちらへと向かう]
……ロートスは、ここにいろ……いいな。
[低い声で告げると、廊下へ出て周囲を見回す。
相変わらず、どこが誰の部屋かは把握していないけれど。
他と違うその部屋には、すぐに気づけた。
微かに、扉の開いた部屋。
しばし、ためらった後、そちらへと向かい。
そ、と、扉を開いて、中を覗き込み──]
……っ!
……ちょ、これっ……。
[その真紅が、何によって作られているかは、問うまでもなく、わかる。
そして、その源──花弁の中央に倒れた、ローザがどうなっているのかも。
傷ついて見える箇所は、そう多くない。
首筋と、他にもあるかどうか。
特に酷く欠落しているのは、肩の辺り。
そこに、何か刻まれたものがあったとしても、今は紅の内に囚われてはっきりとは見えず。
いずれにしろ、その身に刻まれた傷痕は──人の手で成し得るとは、思い難いもの]
……なん……で。
[口をつく、呟き。
とはいえ、理由などはわからない。
ただ、わかるのは。
自分が──『阻めなかった』という事実、それだけ]
なんで、なんだよ……っ!
[責め立てるような痛みに、がくり、と膝を突きながら、呻くような声を上げる。
何に対してのものなのかは、自分でも定かではないままに]
[預かった赤子の面倒を見るために、睡眠と覚醒を繰り返す。
新たに一度、強い鉄の香りが拡がって、その更に暫く後に聞こえる足音。
赤子を抱いたまま、忍び足で部屋に近付き、拾う声は、ユリアンのもの]
[口の端を上げる。
服の内側にしまっていたナイフで人差し指の先を切り、流れる血で自身の口許を汚す]
…まだ、痛むのか。
ユーリ。
[膝を付くさまを見下ろしながら、開いていた扉を閉める]
[かけられる声に、数度、瞬く]
ダーヴ……?
うん……なんか、日毎に、悪化してるかも……って。
[答えつつ、上げた視線。
捉えたのは、不自然な紅の痕。
それが意図的になされたものなどとは、思いもよらず、瞬きの後、大きく蒼を見開いた]
悪化かぁ…。
ま、それも仕方ないといや、仕方ないか。
全然この現状、打破出来てないしなー。
[間延びした声で、何事もないかのように笑いかける]
どーした?
そんな変なものでも見たよーな顔して。
あれ?
ロートス、居ないのな。
[扉を背に立ったまま、世間話のように首を傾げる。
ローザについては、まるで一つも語らぬまま]
[間延びした声。
いつもと、変わらないような。
けれど、すぐ近くに亡骸がある状況では、それはどこか異常に思えた]
どーした、って。
お前、なんで、そんなに、落ち着いてん、だよっ。
[困惑と動揺。
違う、と、もしかして、がぐるぐると回る、回る]
……ロートス、は。
カルメンの、とこ。
ひとりに、しとくの、心配だから。
そりゃ、あらかた想像ついてたら、今更驚けない、と言うか。
[誰か、までは知らなかったけれど。
それすら知っていた、とも取れる物言い]
…ふゥん。
オオカミさんかもしれない相手のとこに相棒置いてくるなんて。
よっぽど、カーラちゃんのこと、お気に入りなんだねぇ。
[紅に汚れた口の端が、僅かに上がる]
…妬けるなぁ。
想像ついてた、って、なんでっ!
[元より直感と感性を重んじる質、裏を読むのは不得手。
更に、今は動転が落ち着いた思考を遮り、感情的な言葉を投げかける]
……狼かも、って。
[考えていなかった、けれど、考えられる可能性。
生じた揺らぎを諌めるように、頭痛が走り顔が歪んだ]
……そんなの、俺には、わかんねぇし。
大体、あんなの見たら、ほっとけねぇし……。
[上がる口角。続いた言葉に、す、と冷たいものが走る]
な、何だよ、その、妬けるとかって!?
何で、と言われても。
んー…昨日一昨日の流れからして、とか?
[曖昧な語尾を用いるも、告げる言の葉は事実]
ふゥん。ま、分かんない方が普通だろうしねぃ。
カミサマに特別扱いされてるよーなのでもなきゃさ。
ユーリは、それとは違う、か。
[確かめる響きで呟いて]
…うん?別に?
仲良きことは羨ましきかな、って、くらい?
ゲルダちゃんとエーリッヒとか。
[張り付いた笑みは取れぬまま]
流れ、から、って。
[真実の織り込まれた言葉は、虚偽の紅と絡まり混乱を生む。
紅の意を問いただせないのは、動揺故か、認める事への忌避故か]
カミサマの、特別、扱い。
[呟きが思い起こさせるのは、目覚めの夢。
蒼が困惑を強めて彷徨う]
……べ、別に、そういうんじゃねぇよっ!
けど……けど、ほっとけねぇ、し。
約束もあるから、護んなきゃ、って思ってるだけだっつの……!
そー言えば。ブリジットさんと旦那さんにも妬けたけど。
もう、ブリジットさん、いないしね。
遺った絆は、この子だけ、っと。
[指先で頬を突けば、柔らかな感触。
固まりかけの血液が、まるで傷口のようにその場所に残った。
漸くに足を動かして、寝台の側へ。そこに赤子を寝かせる]
…約束?
[膝を折れば、好み纏う紅の色彩が揺れる。
惑う蒼を愉しそうに覗き込み。
殊更に軽い口調で尋ねる]
ユーリには、護る力、あるの?
[クロエの遺体をどうしたものかと考えていると、気付いたらしい自衛団員がこちらを伺っていた]
[簡単にいきさつを話し、遺体の処遇について尋ねる]
[返るのは心無い言葉。全てが終わるまで関わる気はない、と。
疑われ、殺されたものに同情はしない、と。
遺体を埋葬したければ狼を探せ、と]
……お前らがこうなるように仕向けたんだろうが!
[吼えるような声。だけどそれは一言だけで]
[軽く舌打ちをして彼らに背を向けた]
[クロエの遺体を野晒しにしておくわけにはいかない。
一度そのまま抱えようとして、まだ血が乾いていないのに気付いて
集会場に戻って毛布を取ってくると、それでクロエを包んで彼女が使っていた部屋に運んで]
[戻ってくると今度は血で染まった筏を洗う。
ほとんどは既に筏の隙間から河へと落ちていたけれど]
[河から水を汲んで、流して]
[消えていく痕跡に何も言わず作業を続けて]
[気が付いた時にはだいぶ遅い時間になっていた]
―外→二階・自室―
[部屋に戻ってベッドに横になると気が抜けたように大きく息を吐いた]
…まったく、勘弁してくれ、って。
[濃い血の匂い。
昨日から何度も嗅いだ匂い。
それに耐えるのは少しばかり辛くて]
[それでもまだ「自制心」が働いている自分に、少しだけ*笑った*]
[赤子の頬に移る紅。
言葉にならない不安は過ぎるけれど、手を伸ばせない]
約束。
曲、教えるって。
だから……。
[覗き込む、紅。
何故か、見返せない。
疼くような痛みは、何を訴えるのか、定かでなく]
……もしも、ある、って、言ったら。
何だってんだ、よ。
[掠れた声で、小さく、呟いた]
あァ、なるほど。
[薄く細まった眼差しは、どうやら蒼と交わらぬよう]
…ユーリ。
そういうわかりやすいのは、肯定としか見えないよ?
普段のおまえなら、怪訝な顔して護る力が何か聞くだろ。
ま、別に…、
[唇から紅の舌が覗き、端から端へと]
聞いただけだから、どうだっていーんだけどね。
……うる、せぇ、な。
[肯定としか見えない、と言われ、軽く唇を噛む。
蒼はそれたまま、ダーヴィッドの仕種には気づけずに]
どうだって、いいなら、聞くなよ、な。
[吐き捨てるように言いつつ、壁に手を突くようにして立ち上がる]
……それ、より。
ここ、このままに、しとけない、だろ。
せめて、血、とらない、と。
…耳に痛いのなら、的を射た忠告ってことだよ。
そ、ね。
聞いてどうこうできるのなんてオオカミさんくらいだし。
[顔を伏せて笑い、立ち上がるのを見たなら、こちらも、ひょい、と]
ローザちゃんのために一肌脱ぐのはやぶやかでもないけどさー。
その前に二つ聞かせてよ。
具合大丈夫か、ってのと。
あと、オオカミさんは誰だと思う、ってさ。
[狼なら、という言葉に、震えが走ったのは傍目にも明らかだった。
ふる、と首を振り、扉に手をかけ]
……大丈夫、だ。
頭、痛いだけ、だし。
[一つ目の問いには、短く答え。
二つ目の問いに、また唇を噛む。蒼の瞳には、はっきりそれとわかる、揺らぎ]
わかん、ねぇ、よ。
……お前や、ハインさんじゃなきゃ、いい、とは思ってる、けど。
[途切れがちの言葉にこもるのは、願いと、疑念の交じり合ったもの。
心の揺らぎは、まるで隠せてはおらず]
……倉庫、行って来る。
[一つ、息を吐いた後。
何かから逃げるように、その場から*駆け出した*]
[与える言葉の一つ一つに返る反応が、どうしようもない程、わかりやすいもので。
微笑ましいとさえ、向ける表情は語る]
…そっか。ありがとな。
……あぁ、おまえの場合、身体動かしてた方が良さそうだしな。
行ってこい、行ってこい。
[逃げるようなその背中に、ひら、と手を振った]
カミサマってのは、ほーんと、よくやるよねぇ。
[ユリアンを見送り、室内には、赤子と二人きり。
つい、小さく声を零す]
ま、ヒトの方がカミサマよりオオカミさんよりアレだけど。
つかこの場を作ろうとしてた俺が何言えるのよ、って話でもあるけど。
[よいせ、と赤子を抱え上げ]
あぁ、もう早く。
――…全部、台なしにしたいな。
[口端の紅を舌で舐め取ったなら、部屋を出て。
各個室を周り、ローザのことを伝えようと*する*]
─回想─
あれ、ダーヴィッドさん。
まだ出来てないよ?…うん?
教えて欲しい…良いけど、難しいことはとくにないよ?
[台所で、ヒカリの為の水飴を煮溶かしているところに、ダーヴィッドから声をかけられて。
作り方を教えて欲しい、といわれれば素直に教える。ついでにおむつの替え方とか、ヒカリの世話に関する諸々を聞かれれば、知っている限りを教えた。
この子の面倒を見られるようにといわれれば、断る理由もなく。]
[粗方は話し終わっただろうか、それを見計らったかのようにダーヴィッドから休んでおいで、といわれて。
そんなことを勧められる程に疲れが見えているのだろうか、と無意識に顔に手をあてた]
え、別にだいじょ…そんなこと、ない、けど…
…うん、わかった。それじゃごめん、お願いするね。
[そう言うとヒカリを任せ、台所を後にした。]
[素直に部屋に戻れば、そのまま布団に倒れこむ。
ブリジットのこと、ヒカリのこと、エーリッヒのこと。
それら全てが頭の中をぐるぐると回って、纏まらないままに絡まっていく。
そして、口から零れ落ちるのは、ゼルに制止された、言葉。]
…………次は、あたしの、番だ。
[だって、そうだ。
赤い華を咲かせた人は、もう喰われてしまった。
蒼い華を咲かせているあたしは、あたしは──]
………やだ。
[怖い。死にたくない。喰べられたくない。
だって、だってまだ。]
…………ゼル……
[やっと、逢えたのに。
また、逢えたのに。死にたくない。]
しにたく、ないよ…。
[でも。]
─あたしは、喰われるんだ。─
[それは、確信に彩られていた。]
………ごめん、ゼル。
やっと、逢えた、のに。
[そう、呟けば瞳を閉じ。深い眠りについた。]
[そして─やはりその時はやってきて。
恐怖は抱く間も無く。
痛みすらも感じたのだろうか、感じたとして、それは痛みとして認識されただろうか。
首から肩にかけて華開いた、真紅の薔薇が。
あたしの時を、命を、奪っていった。]
─現在─
[美しい大輪の真紅の華に横たわる自分を見下ろす。
ただ、ただ。どうすれば良いか解らずに。
ここから離れたらどうなるのか、解らなくて。
ユリアンが入ってきたのを見れば、申し訳なく思う。
悲痛な声を聞けば、声が届かないのは承知で慰めようと。
そこにやってきたダーヴィッドを見て、固まるが。]
[そして、ただ。
二人のやり取りを見つめる。
ダーヴィッドの考えが理解できなくて。
ユリアンのことを心配して。
ただ、そこに立ち尽くす。
そして思うのは、残った皆の無事を祈ること。
ゼルが生きて、ここを出られるように祈ること。]
ゼルは…哀しんでくれるかな。
ううん、哀しまないで良い。
哀しまないで欲しい。
あぁ、死んだんだ。で、終わって欲しい。
[そして、変わらずに生きて欲しい。
哀しまなくても、きっとずっとあたしを覚えていてくれる。
それでいい、それだけで良い。
それがゼルだ。ゼルのやさしさだ。]
そんなゼルだから…好きになったんだもん。
……それに。
[哀しむ姿は、*見たくなかった。*]
―2F廊下―
[ロミルダは目を覚ましてすぐに、部屋を出た。
ぱたぱたと廊下を駆ける途中、何処かの部屋で話す声が聞こえたけど、それもあまり気に止めずに。
だからダーヴィッドがローザの死を知らせに回っていたのを、ロミルダは知らない]
―広間―
[広間の椅子の下に座り込んで]
…えと。
確認、するですよ。
[スケッチブックを手に取ってから、ちょっとだけためらったのはどうしてだろう。
ロミルダはだれかに言い聞かせるように言ってから、それを開いた]
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