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えへへー。
はくしゅかっさいいたみいる?
[照れ笑いを浮かべ、スカートの裾をつまみ小さく頭を下げる]
…でも、争わなくちゃ、いけないんだよね。
両方とも、譲る気無いし。
[よいせ、と、近くの花壇のレンガに腰掛けると、皆が戦っている様子を見つめる]
……げほっ……
……血かよ
[咳とともに薄く飛び出る飛沫を見たそれは赤く鉄の味。
どうやら内臓器官までいかれてきているらしい。
正直甘く見すぎていた。想像したものを自分にそのまま移しこむなど、稀な行動とってしまったからというのもあるのかもしれない。
もういい加減にやばい。体のあらゆる部位は破裂しそうに震えている。
まだか…まだか…
それでも脅威な集中力。もしくは強情さをもって無視して、待ち続けると]
来たかっ
[エーリッヒとのやり取りか。それともオトフリートとのやり取りか。どちらかまではわからないまでもアーベルは何か酷く動揺していて、そしてこちらはフリー。中てるなら今。体の限界も近いし、それにこの一矢が隙を作る一因になるだろう。そうすれば、まあどっちかがなんとかするだろう。こちとら文字通り一矢報いる。だ。
……集中。また一度強く引き絞り…そして放つ、銀の矢は月明かりに煌いて、アーベルのほうへと]
お前が何年の時間をかけたかなんて、悪いが知った事じゃない。
[荒ぐ声にも、返す言葉は揺るぎなく]
俺にとっては、アーベルがいいように使われている、という結論が問題なんだよ。
そして、『メルヒオル』にとっては、『歌姫』が利用される事態が許し難い。
……だから。
[なんとしても返してもらう、と。
その言葉は、飛来する銀の煌めき、その気配に遮られ]
こちらこそ、面白い見世物をありがとぅございますわぁ?
[少女の礼に、魔も花弁のような裾を摘んで優雅に礼を返す]
……譲るなんて、あり得ませんわぁ。
妥協が精々、しかも出し抜くことなんて当たり前…それこそ魔が魔である由縁ですものぉ…。
勝者が全てを得る…単純でわかりやすいでしょぅ?
[ふわりと空に浮き、花壇に座る少女を見下して静かに呟いた]
引き際も肝心ですよ。
[ざわり]
本来ならば其処は、私の関与致す部分ではないのですがね。
生憎と、契約の身ですがゆえ――
[ざわり][ざわり][ざわり]
十年の時を費やした私の“庭”をも荒らしたのが、
運の尽きと思って頂きましょう。
[邸内の、全ての物がざわめき]
[漆黒の雪のように、空を覆い尽くすように、薔薇の花弁が舞う]
[その中を、月光を受け、銀の煌めきが過った]
[紅は紅を見ていない。青年の姿をした者の、蒼い眼だけを見つめる。]
・・・でも、それは、君のものじゃない。
[彼の瞳が此方には向いていなくとも、声は続く。]
だから・・・返して?
[その言葉と、彼方から銀が閃くのはほぼ同時か。]
[漆黒の花弁が舞う。
魔の少女はそれを見上げて、白い手を伸ばす。届かない]
……あぁ…
[否、届いたが――すり抜けたのだろうか]
[優雅に礼を返されれば嬉しそうに笑い]
…うん。
妥協は、出来ない…よね。
でも、最後に自分のしたいこと、出来れば…勝ち、じゃない?
[少しだけ明るい声でそういうと、月夜を見つめ]
…あたし、お父さんと、お母さんと…喧嘩して。
でも、結局、お婆ちゃんの家に家出して…
それで、満足しちゃったから。
[薔薇の花弁が、空を覆って。
ぎり、と噛締める口許は、既に歪み笑みを湛えておらず]
…其れは私にとっても同じ事だ、
貴様の結論の問題や、許可を得ようとも考えていない…、
…―――っ!
[青年へ向かって吐き棄てる様に告げる言葉も、
花弁の合間に煌く銀の光を視界に捕らえたことで、途切れる。
僅かに目を細め。―――見開かれる、右の紅玉]
[本来ならば避ける事も可能だっただろう一矢も
空を覆う花弁に寄って反応は大きく衰えた。
半ばよろける様に避けようとした銀の煌きは、左肩を深く削り]
[矢を放った。
命中するかどうかさえも確認する前に、自己防衛本能にようやく従って当てはめていた自分ではないものを解く。
筋力も、視力も元に戻る。
だが都合よく負荷まで消えて元に戻るわけではない。集中が途切れたせいか、怒涛のように苦痛が...を襲う。
息さえも上手く吐けず、生きているだけ、立っているだけで拷問だ。
それでもまだ筋肉の筋が切れていなかっただけましだろう。
全身が満遍なく熱く、痛い。
誰かが軽く押せば、いや、突風の一つでも吹けばあっさりと倒れることだろう。
でも、意地でも倒れる気はなかった。庭園の光景を見ねば]
[飛来した銀が、青年の肩を削る]
……退魔の銀の矢……かっ!?
[一体誰が、と思うよりも先に]
アーベル!
[蒼の青年の名を呼ぶ。
退魔の矢による傷であるなら、それは魔には大きな痛手となり得るはず。
今なら、青年を呼び起こし、魔の束縛から解放するのも容易いのではないかと。
そんな想いを、込めて]
[よろめいた魔へと][黒を翻して迫る]
[手から離れた譜は空を白に塗り替えてゆく]
初めに申し上げた通り……
勝者が全て、という事ですよ。
[紡ぐ声は冷徹なれど、浮かぶは笑みはあやに]
[花弁は魔に纏わりつくように流れて]
[伸ばした手はその身体を捕えようと]
[己が始めた事の全てを――終りを見る為に視線は逸らさぬまま。
魔は少女の言葉に小さく笑う]
えぇん…そうねぇ…。
したい事…私は何をしたかったのかしらぁ……?
[魔が最後にしたのは――白に触れること。
白を染めた…否、白に奪われた紅の薔薇をちらりと見やる。
黒は愛でても白には触れるを躊躇っていたのに、と苦笑が零れた]
ぅふふ…満足したならいいじゃないのぉ…。
また不満になれば…望むままに生きればいいわぁ。
…失ったはずの時間ならぁ、負けても惜しくはないでしょぅ?
[視界の端に飛び散る鮮血。
視線を戻せば、蒼の魔が紅く染まっていた]
[飛来する銀光は魔の肩を切り裂く。その光景に少し遅れ、眸を大きく見開く。]
・・・・まさか、
ユリィ・・っ
[動きを止めた銀を見、銀の飛んで来た方向を見遣り、この場に居ない者の名を呼んだ。]
…っ、ぐ…っ!
[青年を支配していた魔から、本来の人格を引き摺り出された状態…
その状態で受けた傷は、同一化しないまでも両方へとダメージを与えた様で
削られた箇所は、傷口を抑える掌に構わず赤へと衣服を染め上げて。
よろめき、耐えられずに肩膝を突く。
呼びかけに、ふるり、と。柔く頭を振って。
執事の手が触れれば、ゆっくりと視線は注がれる黒へと向けられる]
――――…、
[微かに開かれた口唇から零れるのは、どちらの声か。
蒼く光を放つ瞳には、紅の微かな残滓]
[少女の方を、ちら、と見やり]
…何だったんだろうね?
まぁ…思い出せないなら、大したこと、なかったんじゃないかな…?
[銀の軌跡を辿れば、アーベル…の、肩が剔れていた]
うわぁ…痛そ…
[小さく呟けば、少女の言葉が耳に入り]
…そう、だね。
気に入らなかったら、また探せばいいよね。
…忘れた時とか。違うと思った時とか…
…今は、よく分かんないだけどね。
魂が、戻ったら…考えようかな。
[あはは、と笑い…じっと様子を見守る]
失礼。
お約束でしたので。
[正確には、“宣戦布告”だった訳だが]
“頂きます”。
[傷口を押える青年の手に印の刻まれた手を重ね、
左の指で自分の血を掬い取り、陣に新たな紋様を描く]
――汝の力を、我が内に。
[口唇より紡がれるのは、人ならざるも者のみに聞こゆ呪の旋律]
[流れ出る緋色より、魔の生気のみを喰らわんと]
[紅を奪いて、蒼に返さんと]
[魔は、少女の言葉に軽く肩を竦めただけで何も答えない。
その沈黙は拒絶するものではなく――ただ最期に、深紅の瞳に焼き付けようとしてるだけ]
……勝負あった…かしらァ………?
[くすりと妖艶に笑めば、その姿は一瞬だけ元に戻り――
オルゴールに囚われた時と同じ様に、紅の花弁と化して*消えた*]
[少女の言葉に小さく呟く]
…そっか。
じゃ…寝て、目覚めたら…元に、戻ってる…かな。
[少し残念そうに言う。
ふと、少女の方を見やれば…一瞬、見たことのある女性が見えた気がしたが…消えてしまった]
…
[少女は虚空から視線を外すと、大の字に寝転がった]
お屋敷の花の中で寝むる…なんて。
ロマンチックなこと、もう、出来ないかな…
二階から飛び降りる…なんて。
気持ちいいこと、もう、出来ないかな…
でも…お婆ちゃんに、あえるかな?
[黒がよろめく蒼を捕え、呪の旋律を紡ぐ様子に僅か、眉を寄せ。
それから、青年の手にした銀に翠を向ける]
……っと!
[今、『歌姫』が魂を求めようとしたなら。
無防備な青年が最も危険に晒される可能性は否めない]
……迷える『歌姫』、我の元へ。
[その言葉を紡ぎしは内なる魔か。
ふわり、白い羽根が舞い、銀を取り戻そうとその元へ]
―――…、そうだったな、
[蒼の中に紅の残滓を残したまま響く声は、何処か低く掠れ。
執事の告げる『約束』の言葉に、微か口許に緩く笑みが浮ぶ。
紡がれる韻と共に触れる掌に、す、と。紅を孕む瞳を伏せた]
[力の失った左手から、するりと逃げるように
地へと落ちようとした銀を、ふわりと舞う白の羽根が拾い上げ]
[どうやら自分の放った矢は左肩を削ったらしい。
仕留めれなかったのが残念でありながら、だが魔ではなくアーベルのことを考えればほっとする。
もう一射…と考えるにしたら、それはもう黄泉路を覚悟したほうがいいだろう。でも成果があったかどうかなど知らぬが自分がやれることはやったつもりだ。
下を見れば、こちらのそれが功を奏したか。関係ないかまでは知らないが、各々の目的を持って黒と金が蒼に動く。]
俺もう無理だから…がんば
[まだ辛いため、蚊の鳴くような声ではあったがいつもの調子でそうぼやいた]
[青年が目を閉じると同時。すいと細められた紅い左眸から流れ落ちるあかい泪。]
[拭おうともせず、銀の箱が移るのを見守る。]
[ふわり、ゆらり。
銀を拾い上げた白は、それを護るように包み込み。
人と魔の狭間にある者の元へと運ぼうか]
……お帰り。
愛しき歌姫……。
[銀を手にした狭間の者は、小さく呟いて、その装飾を撫でる。
浮かぶ笑みは魔とは思えぬ穏やかさと共に、人とは思えぬ艶を宿して。
呟く声には、はっきりそれとわかる愛おしさの響きがあるか]
[己が血と他の血を混じらせる遣り方は、些か乱暴だったか]
[一瞬、意識が揺らぎかけるも、体内を巡る熱を押さえて息を吐く]
――……ふう。
[闇を孕んだ双眸には紅が混じり、ゆらり揺らめく]
[けれどそれも、緩やかな瞬きの後には元の色を取り戻した]
[血より力を喰らったが故か、青年の肩から溢れる緋色は止まる]
―――…、
[ふるり、と。瞼が震え。
掠れる声と共に、ゆっくりと開かれるのは蒼の瞳。
赤へと染まりきった右手をゆっくりと離しつつ、
揺れる光は、自らの記憶を辿るように]
……。…俺、
[ふいに。左肩に走る痛みに僅かに呻きその身体が傾ぐ。
内へと封じられた青年にとって、何処か朧気だった記憶が
熱を持った痛みによって輪郭を伴って]
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