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[思わず頭上を見て、ぽつりと]
楽しみなのは結果だけ…?
[狐面の狸寝入りを疑って。
疑念を晴らすために、やっぱり揺らしてみた]
ええ。手品ですよ
[むしろそれ以外に何が?というほどの態で亡としたマイルズの呟きに答えながらも、手をゆっくりと動かせば蝶が...の周囲に集まりつつ、見る見るうちに球へと変わり、そのまま球はディーノの手の動きに合わせるように浮遊する]
[さすがだと思った。
音も気配も無いのに、対応してきている。
伊達に、自分同様に長年裏で生きてきたわけではない。危険察知能力が半端ではない。
だが、だからこそ、この殺意が感じられない言葉にはそこまで気にも留めず、目の前の攻撃のほうに集中するだろう]
───Steel is my body, and fire is my blood.
───(血潮は鉄で 心は硝子)
[第2節、朗読。
相手が避わした方向へ、更に手榴弾。
更に手榴弾。
更に手榴弾。
それは、無作為であるかのように、どんどんと数を増していく]
───I have created over a thousand blades.
───(幾たびの戦場を越えて不敗)
[第3節、朗読]
おや、始まりですか
[そんな手品なのか手品じゃないのか。
...自身は手品と言い張るもの…動物に変えたり煙となったり花びらとなったりなど。様々披露しながらもはじまる戦いへと*目を移した*]
[体内で沈静作用の物質を作っても治まらない痛み。
それは魂が何かを訴えるかのようで、この痛みは久しぶりの……]
…………ひさし、ぶり?
[ぴたり。狂笑が止まる。]
ひさしぶりって……『前は何時』だった?
俺が、『この痛みを感じなくなった』のは?
[ただ、呆然とブツブツ呟く。
いつもならここで思考は停止するのだが、『魂の檻』というこの場所が原因なのか、その思考は止まらず。]
この痛みは、感じていたことがあるとココロが叫ぶ?
キオクの限りでは、こんな痛み感じたことねぇ
そのキオクってのは何時からのもの? 今のクライアントに会ってから?
……そもそも、俺はどうやって今のクライアントに巡り会ったんだ?
…何を狙ってる。
[声色が変わるのは、三度も同じ手を使ってからの事。
此の男が既に種が割れている仕掛けを連続して使う事はない、という過大評価]
ただの牽制や腕試しではなかったか…!?
[小さく呟けば、右手は一枚のカードを出しつつ、左手は大きく振りかぶって]
どりゃあっ!!
[後ろの壁を突き崩した。
穴が空けば、その穴に転がり込むように前のめりで逃げ込む]
そこの狐さんには結構馬鹿にされたけどな。
[また眠ってしまったそれを軽くディーノに示して]
逃げ続けんのも、後ろ向きっちゃ後ろ向きだけどなぁ。やれるもんならやってみろ、だと前向きだけど。
…俺が止まる場所は俺が決めるし、な。
何で俺なのかわかんねぇけど、な。「カードの力」を求めてる奴を「カードが選ぶ」んだろうけど。目的の無い奴を選ぶとも思えないけどさ。
飛ばれると届かなくなりますから。
[軽く横へとステップを踏んで飛来する輪を避ける。
ロスを惜しんで最低限しか避けないため、頬に朱線が走った]
――Korridor.
[指さす先、エリカに向けて氷の道が伸びてゆく。
その上を身軽に駆けて空中を駆け上がった。
踏めば砕けてゆく足場でも、相手に迫ることは出来る]
今回は受け切れますか?
――Kuehle.
[相手と同じ高さまで駆け上がり、白く染まった氷刃を左腕へと振るった。強い冷気を纏った刃は触れるもの全てを凍りつかせようとする]
立場って…。
[紫紺の瞳は、相手の様子をじいと窺う。
なんとなく本気で嫌がってるふうではないと判断]
折角、作ってみましたのに……。
[ものすごーく、残念そうな声。
頬に手を当て俯いて、悲しそうな表情を作ってみた]
[ディーノが次々に手品を仕掛けるのを見て、それに驚いた様子のマイルズを見て]
ほんと、驚かせるのが好きなのな。
[ぽつりと言って、ディーノが外の光景に目をやるのを見て会話を止めてそちらを見た]
[男にとっては、ブラウンが外に出ることが「望ましかった」
その為に、単調な攻撃を繰り返していたのだ。
外に出たブラウンに───ピンという音が聞こえただろうか。
その次の瞬間に、その場所に飛ぶのは2メートル程の巨大な瓦礫。
だが、その一撃もまた単調。ブラウンに防がれるのは目に見えていた]
───Unknown to Death.
───(ただの一度も敗走はなく)
───Nor known to Life.
───(ただの一度も理解されない)
[そして、第4、第5節が連続して紡がれる]
[ひらりと舞って集って。
手品と魔法はどう違うのだろう、と少し悩んだ]
[残念そうな声と悲しそうな表情。
ぴし、と動きが止まったのは何故か]
…座らせていただきます。
[そろりと手を掛け、腰を下ろして。
明らかに慣れていないような、戸惑うような様子で朽葉が揺れる]
[「何かがおかしい」
としか、男には理解出来ていない。
瓦礫を打ち砕こうと、其の後の追撃がやってこないのだから、怪しい事には気付いていた]
――。
[「何を狙っている?」
男は声にしなくとも、其の目で訴えかける。
最も、答えが返ってくる事など期待していないが]
やれやれ…
とんだジョーカーを切られたもんだ!
[更に建物から距離を取るように跳躍。
盾にするように右手のカードを前にして]
"ブラックボックス"ほど怖い物は無いねぇ…!
[内心、揺らさないほうが良かった、なんて思いつつ]
こう…知らずとも、知っているふうに振舞いそうな…。
逆も然りのようでもありますけれど。
[はったりを利かせるのが得意そうだと、そんな評価]
療養って…。
そんなにダメージが大きかったんですか?
[はたはたと瞬いて、ちょっと嬉しそうに笑ったのは見えたか否か]
そりゃ、そうだろうけど、ねっ!
[避けられ、返る輪を受け止める間に迫る、氷華。
鋭い冷気に動きが鈍るのを感じつつ、迫る刃を往なそうとするものの、思うようには行かず、氷刃が左の腕をかする]
……っつぅ……やっぱ、きつい、ね!
[紅すら凍てつきそうな一撃に、低く、声を上げながら。
近接している隙は逃さない、とばかりに、右手に戻ってきた輪を、氷華の左の肩へと躊躇いなく振り下ろした]
…氷華、さま。でしたか。
[天使の相手をする彼女には、直接面識があったわけではなく。
カードを見ていたときの記憶から、力と二つ名を呼び起こした]
萎れそう…。
[相性が悪そうに思ってはいるが、確かに狐の言うとおり、戦うことなどないはずで]
[カルロスの呟きにずるると背凭れに崩れ落ちる]
……ああいう顔をされると、弱い。
[天を仰ぎ、癒えた左腕で目元を覆う。
緩む力に蒼花が零れ落ちるも、右手がそれを受け止めて]
[ブラウンが動く先で、次々と何かが弾ける音。
それと共に、その移動先を制限するかのような爆発、爆発、爆発。
自由に動かせているようで、その実、行ける場所は一つしかない。
そう。
男は、この参加者の中でもトップクラスの危険回避能力の高いブラウンの力を利用して、その身を誘導させている]
───Have withstood pain to create many Smoke of powder.
───(彼の者は常に独り 硝煙の丘で勝利に酔う)
[第6節。
気づけば、ブラウンが移動する道はビルとビルの間の長い通路なのだろう。
だが、それは逆に男の居場所に近づいているということでもある。いや。ブラウン程の男を釣るには自分自身を賭けなければ動いてこないことも知っている。
そうでもしなければ、勝算が浮かび上がらないからこそ、こうした手段を取っている。
さて、運の悪い自分の賭けの結果は如何に?]
過日、礫程度では効果が薄いと思い知りましたから。
[一撃が軽い投射では大したダメージを与えられず。
近寄りきれないまま負けた記憶はそう遠くないもの]
それでも、避けられる。
[捉えきらねば当然効果は薄い。腕を凍らせるようなことはできずに剣を引く。
振り下ろされる輪を迎え撃てるほど宙での自由は効かない。
身を捩るも、重力に引かれてゆく左肩に大輪の朱花が咲く]
痛いですね。
[戦い始まると変わる事の無い氷の微笑。
傷つこうと手傷負わせようとそれは浮かんだまま]
[地面に降り立つと氷剣を自らの左肩に触れさせた。
流れる朱は凍りつき固まってゆく]
このままではまたこちらが消耗させられてしまう。
出し惜しみしてる暇はなさそうですね。
[氷膜を周囲に張りながら、左手を懐へと入れた]
――。
[ちっ。
小さく舌打ち。
男は誘導されている事に気付くも、誘導されざるを得ない。
そのことに苛立ちを覚えたのか、それとも]
まったく。
本当にお前さんの相手は骨が折れる、なぁ!
[前に出していたカード…『正義』のカード。
それの詠唱を始めようとしたが、声は直ぐに途切れた]
…今更、この場に"平等"など求めてどうする。
[小さく呟けば、もう一枚のカード…『ホイール・オブ・フォーチュン』を取りだした。
追い込まれた長い通路。男は走り続ける。
――飛び立つための、助走距離を取るために]
……免疫なさそうだモンなぁ、聖騎士さんは。
慣れておかないと、あとで苦労するぜぇ?
[崩れ落ちる姿ににやりと笑って。
風を吹かせてその蔦をゆらりと揺らす]
…うふふ、ありがとうございます。
[こんな時ばかり、素直に出る礼の言葉。
含むような笑みの中に、僅かだけ質の違う、真っ直ぐな嬉しい感情が滲んで]
……。
[軽く押して、揺らしてみた。
背後に音符マークが見えそうな程、とても機嫌が良さそうだ]
[二人の男の会話は、聞こえているのかいないのか。
あいもかわらず微笑んだまま、ゆらゆらと揺り椅子を揺らし。
蒼の花が受け止められるのに、紫紺はまた少し嬉しそうに細まる]
しっかし…
[映る光景、二つの闘いを眺めて]
どっちもなんか…
らしい、っちゃらしいけど。
[やりにくそうだな、と思いながら携帯食もくもく]
[待ち望んだ時は来た。
使用していたカードは『吊るされた男』。暗示は試練、忍耐などだ。
男は、この長い通路を走りぬけようとしているブラウンの上空から、ワイヤーガンで足を巻きつけて、逆さまの状態で、左手にカードを、右手に小型の銃を用意して、今まさに走りぬけようとしてるブラウンの背中に狙いを定めていた]
───Yet, those hands will never hold anything.
───(故に、生涯に意味はなく)
[ブラウンの背後上空から第7節の宣言。
男の体に、圧倒的な力が注ぎ込まれ始め、その背後にはゆらりと立ち上る巨大なエネルギー。受けようにも受けることも出来ない恐るべきものが集まろうとしていた。
次の宣言を終えることが出来たのならば、自分の勝利はほぼ確定だろう。
さて、最後の短い一瞬の時間。男はそれを手にすることは出来るだろうか]
[3年ほど前から今のクライアントの下で仕事をしている。それは確か。
では、自分は何時今のクライアントと会って、どのような経緯で雇われるに至ったのか。
考えれば考えるほど頭痛は増していく。]
くそぉ、死ぬほど痛てぇ
いや、こいつぁ『死んだ時』よりもいt…………え?
[ぴたり。彼のすべての時間が止まる。呼吸も。頭痛も。]
……死ん、だ時?
[呆然とそう呟く彼の中で、ぱきりと音ならざる音が響く。
それは封じられていたものが殻を破る音。]
…………ひはっ、ああそうか。そうだった
『銀弾を名乗っていた人間の体の俺は、3年前のあの日に死んでいたんだった』
[そう呟くと、自分の馬鹿さ加減を哂う狂笑が堰を切ったように溢れ出す。]
…否定できないのが何ともな。
教会に属する者は皆、己が身を神に捧げていますから。
[風に揺れる蔦の揺り椅子に一瞬バランスを崩して。
慌てたように背凭れから起き上がり]
[次いで椅子は人の手によって揺らされる。
見遣れば機嫌良く揺らす、椅子の作り手が居て。
薄らと浮かんだ笑みは微笑ましげのようでいて、少し異なって]
[佳境に入る闘いが映し出された映像。
朽葉色は一時そこを彷徨ったけれど]
[揺れる心地良さに目蓋は落ちて*]
情報を集めて報告するのがお仕事なんですか?
[どちらかといえば、その内容に気を引かれ。
不思議そうな声が出た]
私、実戦経験が浅いもので、何が苦手かも良く知らないんですの…。
治療の必要があるのなら、おっしゃって下さいませね?
[修復だなど、気付いているはずもなく申し出る]
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