情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 7日目 エピローグ 終了 / 最新
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
[夢を見た。
年上の幼馴染の後を追う子供。
開いていく距離。
母の話に聞き入る少年。
遠く離れた街の風景。
聖職者に教えを学ぶ青年。
村を白く染める雪。
広間に集い談笑する人々。
赤い軌跡。
口論。悲鳴。怒号。絶望。憎悪。狂気。
幾つもの出来事を、見た。
変わりゆく自身を、ウェンデルは傍観者として、見ていた。
最期に、一輪の花が散った。]
[そして意識は、現実へと引き戻される。
熱い。すぐさま眠る前の状況を思い返し、火の所為かと思った。
しかし、]
[身を焦がす程の熱。
身を引き裂かれるような痛み。
今までの比ではない。
視界が霞むのは、揺れる眼の所為か。
意識だけははっきりと、ある。
周りには敵も何もいない。自身だけだ]
[己が身体を抱え、座っていた椅子から落ち、床に転がる]
[痛みは、長くはなかった。
熱も、失せていった。
急速に。
しかしすぐには動けず、床に伏したまま、音を聴く。
暖炉は静かだった。火は殆ど消えている。寒い。
集会所の外から、話し声が聞こえた]
[幾人かの団員が、何かを取り囲んでいた。
また、雪は降ったのか。地面を覆う層。
彼らの立つ周りは、白くはなかった。
気配に気づいた一人の団員が振り返り、ウェンデルの方へと歩んで来る。
男の後ろに在るものが、見えた]
[あかい あかい 『花』が 咲く。]
[暗みを帯びた青の髪も、
顔の半分までを覆う蒼の花も、
全てが一色に塗り潰されている]
[誰かは直ぐに知れた。
血の気が引く。
身体が、震えた]
[何事か、自衛団員の問い詰める声がする。
乱暴に左腕を掴まれた。其処に在るものを、思い出す]
い…… ゃ、だっ!!
[振り払う。
すぐさま、その場から――集会所から、逃げ出そうとした]
[暴れるウェンデルに、横面への一撃が加えられる。
二つの異なる痛みに呻いているうちに、集会所に引き戻された。
外界とを隔てる扉が、閉ざされる]
[青年は、信じていた。
聖なる証を持つ選ばれし者は、他とは異なるのだと。
終わらせる者であり、自身の終わりなど、ないのだと。
けれど、全ては、否定された。
あの花は、『聖痕』などではない。
まるで、呪いだ。]
[死者を悼むことも、神に救いを求めることもしない。
十字架を取り出し投げ捨てようとすれば、花は咎め、それすら侭ならなかった。
握り締めたまま、祈ることもせず、*膝を抱えた*]
[ざわめきに気づいたのはいつの事か。
屋根の上。
いつしか閉じていた暗き翠を開き。
下を見る]
……なん、だ?
[集まる自衛団。
思い返すのは、自身のぬけがらの事]
[そちらへ揺らめき移動するのと、叫びが聞こえたのは、同時]
……今のは、朱花……っ!
[視界が捉えたのは。
紅。
真白を、あおを、染める、あか]
……蒼花……。
[朱花の混乱。
思うところはあれど、手は届かない]
……蒼花、散り。
残るは……。
[二つの『要素』。
それは、何処へ向かうのか。
考えても、彼岸の者には詮無い。
わかっていても。
そんな思いは、ふと、過った]
[紅を貴ぶよな声。
否定の言を投げたくなる。
されど。
どこが違うのかと。
自身とて、かつては。
黒き御霊を視る快楽を求め。
紅を望んだのに。
故に、それは飲み込んだ]
……そういえば。
あの、影は……?
[代わりに呟くのは、疑問。
先に、蒼花の周囲に見えたものへの]
ああ…良いなぁ、ウェンデルさん。
[彼の表情を、顔のすぐ真正面に屈み込んで見ている。ぞくぞくする。]
[知ってる、「嗜虐的な快感」って言うんだ。「虐めを嗜む」って意味。]
逃げ出したいんだよね?誰かに助けて欲しいんだよね?
でもでもダーメ、誰にも何にもできないの。
うふふふふ…
死の予感、予兆……。
そういうものでは、ないようだが。
それならば、御婦人はもとより、お前やら墓守殿にも見えて然るべき。
しかし、それはなかった……。
恐らく、他の二人も見てはいまい。
[思い返しつつ、呟く]
……蒼花にのみ、というのは……。
ああ、わたしにも見えなかったんだ。
…だからその変な言い換えやめたら?
蒼花、じゃなくて、エーファちゃん。
場だとか要素だとか、嫌いなんじゃなかった?
[ぐるり、周囲を見回す。
朱花に向けられる言葉には、何も言わなかった。
物言いやら何やらはともかく、それは真理であるが故に]
いずれにしろ、ここで悩んでいても、憶測しかだせんか。
……蒼花も、彼岸の者となった。
直接聞くのが早い、な。
[元々、不可思議な所のあった蒼花の主。
問うてみたい事は、幾つか、あった]
ああ。だから、死に逝く、という事は関わりなかろう。
[冷静な分析を返し。
続いた問いには、嘆息]
……お前、細かい事を気にするな。
場や、要素への嫌悪は関わりない。
……ただ。
蒼花の主は、名では呼びたくないんだ。
それが、誰であれ。
……器との関わりは既にないのだから。
つつけば起きる、ってもんでもない気がするが……。
[つつく様子に、ぽそ、と突っ込んでみた]
ふーん。
でも、誰かのことをそんなふうに、人じゃなくて要素として見るような言い方、良くないと思う。
そうかな、無駄かな。
えい、えいえい。
[つんつん]
……大きなお世話だ。
[ぼそり、と言って]
それに、あれが真名かどうかも定かではないしな。
[少年の声と、女性の名。
相反するもの。
魔除けの名の可能性もあるものの。
それ以外にも、何かあるような気がしていたから]
……死者が死者を冒涜云々、と語るのもなんだが。
亡骸をつつくなと。
[そういう所は、未だ、修道士気質が抜けないらしい]
ほんとうの名前じゃないんだ?
それはよく分からないけど、でもやっぱり呼ぶなら名前が良いよ、絶対。
人狼に言うのって感じだけど、やっぱり無駄みたいだね。
早く来ないかなー、エーファちゃん。
そこらも含め、本人に聞くしかあるまい。
……そも、己の事は、殆ど語ろうとしなかったしな。
まるで、自分自身がないかの如く。
[蒼花の主として如何様にしたいか、と問うた時の様子。
ただ、終わらせたいと願っていた姿。
その辺りもまた、気をかけていた要因の一つ。
絶対という言葉には、何も返さない。否、返せない。
死してなお、抜け出せぬ恐れ。
それを晒したくはない、という、下らない矜持は沈黙を保たせる]
……アレを聞かされて。
その上で、人の人狼のと論じるのも、空しかろうが。
いや、別に、うろたえているわけじゃないんだが。
[うろたえているというよりは、呆気に取られている、というべきか]
どこをどのように見れば、そういう結論に行くんだ……?
[元より、異性と関わりのない環境に長く身を置き。
かつて対なる力持つ少女に想いを寄せられた時も、困惑して受け止めきれなかった。
そして、彼女を喪ってからは他者に対して、そう言った想いを抱いた事など基本的にないのだが。
多分]
なんだ違うんだ…。
じゃあゲルダさん?でもあっちは望み薄そうだよ。
あ、もしかしてヨハナさん?詩人さん年上好み?
今若返っちゃって嬉しい?むしろ残念だったりして。
そこで残念がるな。
というか、色恋話を捏造したがるんじゃない。
[は、と一つ息を吐いて。
苦笑しつつ向ける言葉は、諭すような響きを帯びる]
……俺は、もう、人は……特定の誰かは、愛せんよ。
死者というのを、差し引いても、な……。
人は愛せない…って。
そう、詩人さん、そうなんだ…。
いえ、わたしには理解できないけど、大丈夫、わたしそういう性癖で人を差別しちゃいけないって思ってるから。
……何をしみじみと悟っているのやら。
言っておくが、別に、猫を愛している訳ではないぞ。
確かに、ヴィンデには、色々と救われていたが。
[何となく言われそうな気がしたので。
突っ込みだけはしておいたが。
果たして、届いたかどうか]
……何が大丈夫なんだか。
[走り去る様子に、呆れを込めて呟き。
空を見上げる]
Das Unterstützen eines Herzens
Der letzt Schwur
Weil ich wieder irgendwann auf Sie stoßen kann……
[小さく、紡ぐのは。
歌の一節]
[子供の身体からひとつの青い光が浮かび上がったのは、辺りの喧噪が静まった頃。小さな小さな蛍火のような光は、頼りなくふよふよと子供の身体の周りを彷徨って消えそうに瞬いている]
「消えないで…」
[小さな白い手が、その光を掬い取った]
[青い光を抱いた手は、やがて青い光に浮かぶひとりの子供の姿を顕す。命絶えた子供と同じ顔、同じ姿、けれどその頬に浮かぶのは、赤い炎に包まれた朱の花]
「やっと、終わったね」
[朱花の少女は、小さな青い火を見つめて静かに囁いた]
―回想・二階廊下―
[もう大丈夫だと思う。
ゲルダの言葉を契機に一度エーファの部屋から出た]
マテウス。
ゼルギウスは、どうだった。
[こちらを探してきたという男に短く問う。
二人の間に交わされたものは知らず。大丈夫だと言われれば、それを信じる他は無い。
また休めと言われてそれを拒絶するだけの根拠も無かった。
疲労は溜まっている。それは隣に居るゲルダとて同じはず]
そうか。うん、分かった。
[他にも幾つかの会話が交わされ、部屋へと引き上げる。
だがすぐに眠れる気分でも無かったので、ここ数日の習慣となってしまった道具を取り出した。
用意した板は、4枚。
助けることの出来なかった同居人も、命掛けて終わらせようとしてくれた幼馴染も。
人狼だと言われた少女も、人狼の秘密を語った老婆も。
これだけは等しく]
[それぞれの板の下、名前を刻んでゆく。
Reichard=Morgenstern
Natalie=Scherz
Beatrice=Erhard
だが、様々に気は昂っていても身体は正直で。
Johanna=Ihatov
その名を彫り込んだ所で目の奥に痛みを感じた。
流石に限界かと、道具を片付ける。
休息は思ったよりも長いものとなった。
訪れた眠りは浅く深く]
[回想]
[あの人は「人狼について分かったことがある」といってエーファちゃんを連れ出すと、その爪で存分に彼女を引き裂いた。]
[わたしはうっとりとその様子を眺めていた。]
……む。
[増えた気配。
物思いから立ち返る。
見回し、目に入った姿は]
……蒼花……では、ないな。
[そこに立つ者に浮かぶのは、朱花]
お前、が。
エーファ、か?
[投げかけたのは、短い問い]
─ 一階・広間─
[ゼルギウスが部屋に戻ることは無かった]
[何をするでもなく集会場を彷徨い]
[最終的に辿り着いたのは広間であった]
[窓から外の様子を眺める]
[白の中に人影]
[その中心に鮮やかな紅]
……綺麗に咲いたねぇ。
[くつりと口元に笑みを浮かべる]
[それが誰であるかは気にしなかった]
[その色を見るのが愉しかった]
[乱暴に集会場の出入口の扉を閉められたのはいつだったか]
[誰か外に居たかと思いながら、広間の出入口へと足を向ける]
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 7日目 エピローグ 終了 / 最新