青年 アーベルは、猫の鈴に目をやって、猫猫、猫。……。

青年 アーベルは、職人見習い ユリアンの翻訳に瓶の中をじーっと見た。

研究生 エーリッヒは、青年 アーベルに、とりあえず空っぽの袋を、はい、どうぞ。

青年 アーベルは、研究生 エーリッヒからつい袋を受け取って、しょんぼりした。

職人見習い ユリアンは、瓶の中なのでいまいち格好つかない妖精さん、鈴の音にびくり。

研究生 エーリッヒは、そんなことを言っていたら、何かが目の前を通過していった。

少年 ティルは、ついでに妖精王を跳ね飛ばしたかもしれないが、気にしない。

治癒術師 ミリィは、声とか色々、震えている。

少年 ティルは、終いにビッタン！と結界の壁に正面衝突。

青年 アーベルは、ぼーぜんとみおくった。

噂好き ヨハナは、青年 アーベルに褒められ髭をピンと立てた。「ミ゛ャァ」と満足気な態度。

職人見習い ユリアンは、すっ飛ぶ妖精王を見る間に、瓶は薄茶猫の目の前まで転がる。

少年 ティルは、メモを貼った。

少年 ティルは、メモを貼った。

治癒術師 ミリィは、噂好き ヨハナの否定に。ぴしり、と固まった。

職人見習い ユリアンは、それどころでないらしいミリィには掛ける言葉もない。

噂好き ヨハナは、治癒術師 ミリィの固まった姿に「あれ、娘ッ子は芋虫だけじゃったか」と時遅し。

青年 アーベルは、てっくてく、てく。例の物体はいないよう。

噂好き ヨハナは、職人見習い ユリアンのぶら下げてる妖精王も目に入って無い有様でおろおろ。

噂好き ヨハナは、薄茶猫は、怒られないうちにと速やかに逃亡。ちり、ちりん。

青年 アーベルは、やがて端っこで転がっている猫君を発見。