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[行商人の言葉>>134に少女は一つ瞬きをする。
事件は終わったと思いたい。
犠牲者が出ないなら、そう思いたいとも思う]
エリザベータさんが人狼で
御伽噺と同じように魂を見定める者が居たなら
そうだって、教えてくれるんじゃないかな。
終わったなら、襲われる危険もなくなって
名乗り出ても、怖くないわけだし。
[それを言う者がいないから
少女はまだ終わりだと楽観できない。
少しおっちょこちょいなところがあるけれど
基本的には慎重で心配性な性格だからこその思考であるが]
―宿・一階―
[全く濁りも曇りもない問いかけ。
どうやら本当に気になどしていないようだと胸の内でだけ呟く。]
全然知らない人ってわけでもないんでしょう?
[エリザがややヘルムートを避けていたフシがあることは知っているが、全く抵抗なく行動できてしまうものなのか。
そこが疑問でつい問いが出た。]
─ 自宅 ─
[何かが去っていった後。
眠ることも動くこともできぬまま、朝を迎えた。
窓から光が射し込んできたのを見て、ようやく緊張が解け同時に眠気も戻ってきた。
けれど、それよりも早く幼馴染の顔が見たくて外に出ようと立ち上がるも、自分の格好を見て思いとどまった。
切った腕から流れた血は既に乾いているし、服も昨日掃除したときに移ったそのまま。
これで外に出て、誰かが見たら怯えられるか─そも幼馴染に心配をかけることになるだろうと。
ひとまずは水浴びをして、服を着替えてから鏡と剣をその下に潜ませて。
それから、少し考えた後暫く分の着替えを鞄に詰め、それを持って家を出た。]
[まず向かった先は、幼馴染の家。
幼馴染はもう起きていただろうか、起きていなくても勝手に中へと入っていって彼と面を合わせる。
近くに彼以外はいなかっただろうが、それでも彼にしか声が届かぬように顔を近付けて。]
アーベル。
──昨夜、私を守ってくれたのはアーベルか?
[まっすぐに彼を見つめて、問いかけた。その時に掌の火傷は見つけられたろうか。
もし見つけられたのなら、問いを確信に変えてその手を取り、すまないとありがとうとを囁いた。]
[まっすぐに彼を見つめて、問いかけた。その時に掌の火傷は見つけられたろうか。
もし見つけられたのなら、問いを確信に変えてその手を取り、すまないとありがとうとを囁いた。]
…私は、暫く宿に世話になろうと思う。
それで、その…アーベルも一緒に居て欲しい。
[昨夜の出来事のせいで一人になることが怖かった。
それ以上に、幼馴染が一人でいることも怖かったために、そう願い出。
駄目か?と首を傾げて彼を見上げる。
返事はどうだったか、もしも駄目と言われたならじゃあアーベルの家に泊めて欲しいとお願いした。
彼の答えが何であれ、自分は先に宿に行っていると告げて鞄を持ったまま宿へと向かった。]
─ →宿屋 ─
[洗濯女>>148は何故今そんな話をするのだろう。
内緒話を続けるよりその話がどうなるのか気になって、お茶を飲む様子をじっと見た]
─ 宿・一階 ─
……そりゃ、泣けるよ。
俺だって、そんなん見たら違う意味で、泣きそーだし。
[クロエ>>148に返す口調はごく軽い、ものの。
エリザと黒い渦、という取り合わせに、何かしら、引っかかるものを感じるのも事実で]
……あのさ、クロエ嬢。
あんまりこういう事を聞きたくはないんだけど……そういう夢って、今までも見たことあったりした?
[慎重に、言葉を選びながら、問う。
可能性が一つ、二つと。
意識に浮かび上がっていた]
─ 宿屋 一階 ─
あんまり、話したことは無いよ。
[リズの問い>>144への答えは簡素。
パンを咀嚼し、スープを飲んで一度手を止める]
知ってる人とか、知らない人とか。
今は、関係ないから。
[言われた通りにしなければ、と。
口にまではしなかったけれど、誰であれ手をかける心算であることは言葉の影に見え隠れした]
[誰かの前で大々的に歌っていたわけではない。
すれ違い様にたまたま聞こえた程度の、ほんの微かな声。鼻歌に近いもので、歌詞もよく分からなかった。
けれど声を失くし、村に帰ったばかりの弱った心を打ちのめすにはそれで十分。
恐らく本業は違うであろう彼ですら歌うことができるのに、自分にはできない。
『歌えないお前に価値などない』
遠回しにそう言われた気がした。
勿論彼にそんな意図はなかったのだろう。きっとただの被害妄想で、そんなことは分かっている、けれど――
――それが、私が彼を苦手とする理由]
[咄嗟のことで、何が起きているのか理解できないまま。
温度のない金属に身体を貫かれる度、力と熱を奪われて行く。
その時点で何人がこの光景を目にしていたのか、上がった声が誰の声か、認識する暇はなかった。
無意識のままに上げた自身の悲鳴のような声は、やはり声量のない掠れた音で]
(ああ、醜いな)
[そう、他人事のように思った]
[次に思うのは、家に残してきた父親と、街で帰りを待つ母親のこと。
離婚の原因は聞けずじまいだったけれど、私はどちらも好きだった。幼い頃からずっと、変わらないまま。
私がいなくなれば、きっと彼らは悲しむだろう]
……、……っ!
[そこで初めて、ほんの少しの抵抗の意志が沸いて、指先が動く。
けれどその頃にはもう、振り下ろされる剣を押しとどめることはおろか、胸を庇う位置に動かす程の力すら、この身には残されていなかった]
―宿・一階―
割り切るの早いんだね、随分。
[どちらにしろ選択肢はないのだから、正しい態度と言えなくはない。誰かがやらないといけないことには違いない…。
ただ、何か自分で決めいないように思えて気になった。
アーベルさんやゲルダさん達のような強い意志が見えるわけでもなく淡々としすぎている気がするのだ。]
正直、あんなに思い切りが良いと思ってなかったよ。
気にしてないなら… これ以上は言わない。
今日もデザインするの?
[ゲルダが宿を訪れれば少女の目元が僅かに和む>>152]
おはよう、ゲルダさん。
[やはり、無事でよかった、とは言葉にしない。
心の中で思うだけに留める。
彼女が此方へと歩み寄るなら、
微かに首を傾げ問うような仕草をみせる]
[私の血に塗れた青年は、変わらない虚ろな瞳で私を見下ろしていて、
『歌えないお前に価値などない』
その目にまた、そう言われた気がして、すべての動きが止まる]
――……、
[たしかに、これでよいのかも知れない。
こんな私を気遣ってくれた学者や、怯えていた少年や、他の無実の人たちが、同じ目に合うよりは。
薬師の手を煩わせることもなくなる。他のもっと、村にとって価値のある人に、その時間を割くことができるだろう。
だから――]
―宿・一階―
おはよう。
[下りてきたゲルダに挨拶を返し。
宿が騒ぎになっていなかったのだから、無事だろうとは思っていたけれど。
顔を確認してようやく、今日は本当に誰も襲われていないんだなと胸中で確認する。]
─ 宿屋一階 ─
[クロエからわりとのんびりにも思える礼が見えれば、少し笑って返した>>135。
友人からの特別な、淹れ立ての>>140紅茶が来れば、それには感謝を示して受け取り、香りを楽しんだ。宿屋の店主には悪いが、やっぱり普通の茶とは違うなとしみじみ思いながら。
澄んだ茜色に、どこかくらとしたものも覚えはしたが。
熱さはさほど気にせずにゆっくりと飲んで干した後に、一つ息をついた。
イレーネの仕草が見えて>>141、表情は相変わらず微妙なまま。
『多分、まだ終わらないだろうからな』と手を動かした。
それはフォルカーの白、という発言の意味に、確信持ったのもあったわけだが。
悪かったとの仕草にはゆるく首を振る。『気にしていない』との意を込めて。
そしてアーベルとゲルダの姿が見えれば、二人を少し、見た。]
─ 宿・一階 ─
…ベアトリーチェ。
[自分が見定めた彼女は、無事にいてくれた。
昨夜は自分が襲われたから、多分他に襲いにいく時間はなかっただろうと思ってはいたけれど。
顔を見れば、安堵の息が出た。
彼女の側にいる者にも、おはようと声をかけてから少女の耳に唇を寄せて。]
勝手にすまない。
昨日は、君を見定めさせてもらった。
[そう囁いた後、皆に言ってもいいかと問うように彼女を見つめた。]
─ 宿・一階 ─
……今回が初めて……ね。ふむ。
[クロエの答え>>154に、緩く腕を組む。
先に入れた茜色が冷めていくのも意識に入れず。
考えられる可能性に、深緑をやや伏せる]
……死者を見定める力……?
[零れた言葉は、半ば無意識。
友とフォルカーのやり取りは知らない。
故に、思考はそこに直結するものの。
夢という形で暗示されているものは、どうにも容認し難いものがあって。
やや苛立たしげな手つきで後ろ頭を掻いた]
[それはゲルダに挨拶をする前。
フォルカーの近づく気配に少女は顔を其方に向ける。
内緒話>>142を耳にすれば大きな目を瞠り
一つ、二つ、瞬きをしてフォルカーを見詰める]
……ん。
[端的な返事だった。
けれど心得たとばかりに大きな頷きを彼に向ける]
─ 宿屋 一階 ─
[宿の外からの来訪には挨拶を一言向けて。
継続していた軽い食事が終わるのに然程時間は掛からなかった]
そう?
[割り切るのが早いとリズ>>153に言われて、パンの最後の一欠けらを口に放り込みながら首を傾げた。
続くリズの感想を聞いて、これ以上は言わないと聞けば僕もそれ以上は特に言わず。
最後に問われたことには一つ頷きを返した]
うん、食事が終わったらね。
[言う間にトレイの上の食器は空になって。
今回はそのまま宿屋の主へとトレイごと返す]
─ 宿屋一階 ─
[ちらと外を見る。まだ日は高く、今は穏やかだが、いずれ誰かを今日も差し出さねばならないのだろう。
狼は死んでいないのだから。それはよく知っている。
自衛団も、然りとした証拠がなければ、一日使者が出なかった程度では納得しないだろう。
ゲルダがベアトリーチェに近付いたのを見ると、こちらはアーベルの方へと向かった。]
……話ガぁる。
[と、彼を宿の外へと連れ出そうとした。]
[クロエとオトフリートの会話はきこえるけれど、それが重要なものだとはわからない。
伝承をしらないくせに調べようともしないから必要な情報を取りこぼしていることにも気づかない。
微妙な表情のままのライヒアルト>>156の言葉に僅かに眉をひそめ。
『終わらない、のかい……あんたがそういうってことは、そうなんだろうねぇ』
傭兵の判断は信用できる。信用できない傭兵を雇うのは命を捨てるようなものだから、ともに旅をして、住むところを世話したライヒアルトのことは、この中で一番信用しているといえる。
ライヒアルトがアーベルに近づくのを見れば手を振って見送り。
ゲルダがベアトリーチェとなにやら話しているのも視界には入った]
[ゲルダの声が耳朶に触れる>>158
はたり、瞬きをしてから少しだけ困ったような顔をした。
それは少女にとって情報が増えなかったという事が要因だが]
――…謝らなくていいよ。
ゲルダさんが私の事を見定めたいと思ったなら
他の人も、そう思っているかもしれない。
そんなに怪しく見えてたのかなぁ。
[ならば自分の行いが悪かったのだろう。
そんな思考でぽつと小さく漏らす]
私は私の事を知ってる。
ゲルダさんが私の知る真実とは別の事を言ったら
私にとっては情報が増えるんだけど……
[問うような眸に緩く目を細め応じるように頷いて]
情報は増えた方が村の為、でしょ。
─ 宿・一階 ─
[首を傾げながらの問い返し>>162に、あ、と短く声を上げる。
声に出していたとは、思っていなかった]
あー……うん、まあ、そういう事になる……のか、な。
と、いうか、君自身にもそういうものの自覚は……。
[ないのか、と問おうとして。
考える様子に、そちらは飲み込んだ]
……なさそうね。
[代わりに、口をついたのは、こんな言葉]
違う……。
[少女>>160の頷きは何よりも心強かった。
学者>>159の言葉に呟いた声はまだ小さい。
気をつけると修道士とも約束したから。まだ言えない。
けれど。
元歌姫は自分を助けようとしたから殺されてしまった。
死ななくてもいいはずだったのに。
もし狼だったと誰かが言い出したら。黙っていられそうになかった]
―宿―
[思うことはあるが、問う気にはあまりならなかった。
返ってくる答えが怖い気がしたから。
肯定の返事にはにこっと微笑んで。]
見てても構わない?
[首を傾げる。]
[クロエとオトフリートの会話に気を取られていたから、>>163ライヒアルトがアーベルを誘うのには気付かなかった。
>>165ベアトリーチェの返答には、やはり不快に思わせたかと眉を落としながらも違うと頭を振ってみせ。]
そうじゃない。
君とも話したろう、目印も何も無いんだから誰かは解らないんだ。
だからな、できれば死なせたくない者から見定めていこうと思ったんだ。
それで、君を知ろうと思った。
誰も死なせたくないと言った、君のことを。
[死なせたくないんだ、と困ったような顔で呟いて。
了承に、ありがとうと彼女の髪に手を伸ばして軽く撫でた。]
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