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[裏表紙に記名された「Arthur Lawrence」の文字に首を傾げながら…]
神父様の残した手掛かりで…人狼を見つけないと…
[少女は再び花籠に『聖書』を仕舞い込み――]
――アーヴァインの部屋→…――
[其れはほんの一瞬の事
目の前、投げ出された物を反射的に受け止める
彼が、其れを手放すとは思わなくて]
[一瞬の隙
しかし其れが致命的であった事に
男が気付いた時は既に遅く]
[其れを傷付けない様にと伸ばした腕を
駆け寄る彼が掴み]
……な…っ……
[男がその意図に気付いたのは
己の翳したナイフで心臓を貫かれた後]
[焼け付く様な痛みは一瞬
間近に見るはなんの感情も映さぬ琥珀
ぎり
と、音をたてるかの様に突き立てた其れを彼が手放せば
成す術も無く足元、崩れて]
……っく……
[声も無く
その場に倒れ
そして男は己の命が尽きるのを悟る]
[既に手足が言う事を聞かぬのは
傷ついた心臓に負担を掛けぬ為と解ってはいた、けれど]
……まて……
[その声は既に囁きにもならず
目だけが其の姿を追って
彼の言葉だけは耳に
翳みかけた視界で天井を見つめて]
[傷は熱を持ち
されど手足は徐々に力を失い
抱き上げられるのに抵抗すら無く
彼が囁く言葉を聞けば、ゆっくりとそれを示し微かに呟く]
[既に視界は奪われ、己の居場所すら知れず
降ろされた僅かな感触で彼の言う場所に間違いなく来たのだと
息を吐く
もう、これで充分だ、と]
――廊下――
[少女は当ても無く彷徨いながら、生前神父の残した言葉を反芻していた]
消えた武器庫の鍵。除外されなかったのは…ギルバートさんと…ネリーさんの二人。
ギルバートさんは神父様の死を知らなかったし、あの人はどう見ても…人狼では無いはず…。
[視線を床に落として、少女は溜め息を吐く――]
鍵を持ち出した可能性のある二人の内、どちらかに人狼が居ると考えた場合――残された人はネリーさんただ一人…。
でも――
[少女は歩みを止め、その場に立ち尽くして――]
もしネリーさんが人狼ならば…。何故武器が必要なの?
それに…ギルバートさんかネリーさん、どちらかが鍵を持ち出したとして、その二人の内のどちらかに人狼が居たのならば…。
[少女は一旦言葉を切り。ルーサーが姿を消した日の事を思い出して…]
――どうして、何事も無かったかのように…鍵は元の場所に返されていたの…?
[不意に、胸元に痛み、其れが最後の
急速に遠ざかる意識、失われる温度
感覚は既に失われ
ただ、音だけが
釦の弾ける音 布の裂ける音
そして何かを啜る音が最後に男の耳に届いて]
[ふわり
感覚は一変する]
[意識は明瞭となり
手足は自由を取り戻す
体を離れて
見下ろす
抜け殻となった己の血を
一心に啜る彼の姿を]
……やっぱ、獣じゃねぇか……
[否、其れは赤子が無心に乳を求める様でもあり
時々胸元を動く手は、其れを強請る様でもあり
やがて全てを終え眠る彼を見据える]
どっちつかずは苦しいか?
あんたは……最後に何を望む?
[もはや声の届かぬ彼に向け呟き*虚空へと目を向ける*]
[コーネリアスの言葉は、わたしが聞いていた物語とは――矢張り似ていた。
それもそうだ、あれには彼の主観がはいっていたのだから。]
彼は悔やんだ、とても悔やんだ。
仮令、彼女が彼を愛し、赦してくれるとしても。
それでも彼は生きることを選んだ――選ぶことになった。
それは二人だけの物語。
わたしはそれ以上を知ることはない。
わたしが知るのは、彼は白い薔薇を本当は枯らしたくてそれでも枯らせなかった……その理由だけ。
愛していたのだと、愛しているのだと、彼が言い続けたこと、だけ。
-1階廊下-
[1階で、試していない扉はあと一つだけ。
廊下の突き当り。用事がなければ行くことのないだろう場所。
ヘンリエッタはその部屋の前で立ち止まった。]
─回想─
[旋律を、紡ぐ。
ピアノの鍵盤、それは異能の巫女と世界を結ぶ、残り少ない糸の一筋。
その事実に気づく者は、当人も含めて存在せぬやもしれぬけど]
……どうしたの?
[不意に扉へ向いた青年の視線を訝って問えば、外の様子を見に行く、と告げられ]
なら、ボクも行く。
[対する言葉は、自然と紡がれた。逡巡を経ての肯定に立ち上がれば、そこでようやく、装いを改めた事に気づかれたらしく、問うような呼びかけ]
ん……ああ、これ? だって、ここで隠す意味、もうないし。
[何事もないように、それに答えて。
返される、曖昧な……どこか、ぎこちなさを感じる、言葉。
……その瞬間、微かに薄紫は、揺らいで。
でも、すぐにそれは、消えて]
[騒ぎの中心──階段前へと赴けば。
交差する、ひととひと。
舞う、真紅。
蒼の青年は、倒れて。
……揺らがない、瞳。
薄紫は冷静に、死を受け止める]
……どうか、した?
[傍らの青年が向けた視線にも、静かに返して。
……やがて、静寂が空間を重苦しく包みこんで]
……もう、遅いね。
部屋、戻って休むから……。
[静かに告げ、ゆっくりと、その場を後に]
─回想・二階客室─
[部屋に戻るのと前後して、姿が視えた。
……階段で見た時とは異なり、やや、着衣に乱れがあるものの、その理由になどは到底思い至らず]
─……やっと……─
[聴こえてきた『声』。それが意味するものは、端的で]
……おめでとう。なのかな?
[感情のこもらない、呟き]
[暗い鍵穴に鍵を差し込み、ゆっくりと回す。
少しだけ軋んだ金属音をさせて、鍵は開いた。
やけに重く感じるその扉をあければ闇。
手探りで灯りをつけると、橙の火に照らされて浮かび上がるは悪趣味な品々。]
[動かない。
動かせない。
悲しみの念。
原因や理由はどうであれ。
故意でなく、過失だとしても。
彼は、こわしてしまったから。
巫女が少女でいられた所以のひとつを。
繋ぎ止める糸を、断ち切ってしまったから。
だから。
その死を視る事に。
喪失の恐れは、感じない。
そして、自らを異能と認めたから。
異端と見なされる事への恐怖も、既に曖昧で]
……も、どうでもいい。
[かすれた声で呟いて、ベッドに身を投げる]
これ以上、なくならなければ……。
……いなくならなければ、それでいいの……。
[消え入りそうな呟きは、夜の帳の内に溶け。
やがて訪れた眠りの後、来る目覚め。
繋ぎ止める糸を辿るように。
巫女はまた、旋律を織り成すべく、音楽室へと向かう]
─…→音楽室へ─
―階段―
[赤毛の少女がいたことも、そして立ち去ったことにも気付かずに、彼女はその場に立ち尽くす]
人狼を、…裏切った……?
[戦いの最中に聞こえた言葉を、繰り返して]
[上から下まで、全て人を傷つけるもので埋め尽くされた部屋を、呆然と眺め、ヘンリエッタは室内へ一歩踏み出した。
剣、銃、斧などは、ヘンリエッタにも使い方はわかる。
けれど、なかには全く目にしたことがなく、ただ、灯りを鋭く反射する刃だけが、その用途を伝える品もある。
鍵がかかっていたわりには、それらの刃は綺麗に磨きあげられて、実用性を主張する。]
――二階 廊下――
何か…見落としている所は無い…?
神父様も私も…見落としているようなことは…。
そもそも何故、武器を欲しがるの――?
身を守るため?それとも――…人狼に怯える『人間』を装う為の…カムフラージュ――?
神父様は、私達子供には扱える武器は無いと言った。
メイさんは、望んで人を殺すような事はしないだろうと。
――それに…あの人の力は…本物…。それは私が一番…知っている。
だから…ヘンリエッタさんも、人狼では無い筈――
もし彼女が人狼なら……何故浴室で終始怯えた様子を見せていた?人狼なら…真っ先に信頼を得て――隠れ蓑を作るはずなのに…
[少女は頭を抱えながら、記憶を辿る――]
[霞の掛かったような思考に*苦悩を強いられながら*――]
[試しに手前の壁に飾られた長剣の刃をなぞる。
その冷たさに、指が震えた。
そっと、持ち上げようとして、重みに顔をしかめる。
恐らく自分にはこれは扱えない。
床に転がった、小さなナイフを思い出した。
自分に扱えるのは、せいぜいその程度。]
[静かな声が語る、昔話。
そして迎えるは、残酷な結末。]
…ぁあ……ぅ…………っ…
[哀しい過去を物語るコーネリアスの声は、どこか優しく聞こえて。
悪いのは旅人なのにとか、何故今になってとか、どうしてローズマリーさんまでとか…ぐるぐるとやりきれない思いが胸を渦巻くけれど。
何も言葉に出来ずに、ぼろぼろと大粒の涙を零してしゃくりあげる。
姉さんが読んでくれた御伽噺でも、何度も”してはいけない”と言われた事をして、災厄が降りかかっていたのを思い出す。
あぁ、どうしてこんなにも人は、開けてはならない扉に手を *伸ばしてしまうのだろう。*]
[ここにあるのは力ある大人の為の武器がほとんどであるように、それらを見慣れ無い少女には思えた。
小さなナイフ一つで、このような凶器に、人外の獣に対抗できるのだろうか。
思い出したのは、牧師を名乗っていた神父の言葉。
異端審問官の男の話。]
……毒薬。
[ヘンリエッタはゆっくりと辺りを見回した。
壁に飾られた剣の下に、大小の小瓶。]
[彼は自らを人と言って。
でも人狼の味方で。
けれど人狼を裏切った、と]
………
[如何言うことなのだろう。
嘘を吐いているのかもしれない
けれどそれならば、わざわざ彼女たちの前で騒ぎを起こさずとも良かった筈。
人狼ならば、夜の爪も牙もある――]
[名前程度にしか字の読めない少女には、瓶に記された名前は読めず、そのなかで一番小さい、半透明の青い瓶を手に取る。
これならばきっと、力の無い自分でも人を殺すことができるだろう。
震える手で小瓶を灯りに透かせば、中の液体がとろりと揺れた。]
―回想・前夜―
[ 今にして思えば其の時は気が急いていたのかもしれない。普段ならば、皆が完全に寝静まる頃を待っていたというのに。人の負の感情や生死に関わる出来事に接して来た訳ではないのに、未だ慣れぬ狩りを連日をした疲労もあったろうか。
然し、是迄抑えられていた欲望が解放されたかの如く獣の衝動は留まるところを知らずに、其の夜も彼を掻き立てた。]
[ 階下を彷徨う赤髪の少女の匂いを嗅ぎ付け、気配を消せば其れを辿ってゆく。軈て少女は一階の奥に在る兇器の収められた部屋へと向かえば、そっと鍵を回して其の禁断の扉を開き、薄闇の中に華奢な躰を滑り込ませた。
其の様子は数日前、少女の慕う侍女の行動を思わせたか。然し今度は相手に気取られぬよう、薄く開いた扉を注意深くゆっくりと開くも射し込む灯りはほんの僅か。
辺りを探る少女が此方に背を向けていたから、其れには気付かなかったろう。其れを見留めれば己が身を黒狼へと変え、するりと中へと入り込もうとして――。]
[これを手にして、自分は何をしようと言うのだろう。
誰を殺すと言うのか。
緑の髪の優しい少女は、この部屋で何を見、何を求めたのだろう?]
人狼を……殺す?
[人だって、人を殺す。
誰を殺せばこれが終わると言うのだろう。
少女にはもうわからない。]
[“バシィ”]
――……ッ!?
[ 見えぬ壁か何かにぶつかったかの如く、音も無く其の身が弾かれる。流石に其の体躯を強か打ち付ける様な間抜けな真似はせずに着地はしたが、激突の衝撃を受ければ痛みが襲い、一瞬判断が遅れた。]
―広間―
[結局今日も手をつけられることのなかったスープを片付けるつもりで向かった、その筈だったのだが。
ソファへと沈み込み、纏まらぬ思考を巡らせる。
ふと。金糸の髪持つ少女の姿を思い起こす。
ちらりとしかその姿を確認することはできなかったのだが、少女といつも行動を共にする異端審問官の姿はないようだった。
そう言えば、今日は一度も彼の姿を見ていないのだ。
そう言えば、蒼髪の青年は「人を探してくる」とは言っていなかったか。
もしかすると、今日襲われたのは――?]
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