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─ 廊下 ─
……貴様という奴は。
[なおメイドのサボりが発覚した際>>82には、あからさまに呆れた顔をしていたがそれも一時]
そうだな。
件の傷跡も、一度確かめておくべきだろう。
[ハーヴェイ>>78に同意する言葉を向ける。
この場での話が落ち着いた後で、その通りに現場である主の寝室へと向かう事だろう**]
― 朝/廊下 ―
[ラッセルの探るようにこちらを見る目はそのまま受け止めて>>77、息を吐きつつ一つ頷く]
……そういう事になりますね。
逃げた使用人の中にいなければ、ですけど。
[恐らくは、こちらの言葉が真実か探るかに、
そして自身も疑いの対象であろうということは、確り頭において。
話題に上がっているネリーの返事>>85を聞いてもあまり表情は変えずに]
冗談、ならよかったのですけどね……
[まさか、女性にあれを見て来いとはいえず。
その先、言葉を探す耳に届く、少女の声>>84]
ヘンリエッタ様……知って、しまいました、か……
[その声が聞こえたなら、冗談ではないとわかるだろうか]
─ 廊下 ─
[現状の異様さの方が気にかかる為に、>>81青年の不遜な物言いも気にならず。
告げられた言葉に、声を失った。
殺された、人狼の仕業、そのどちらも信じがたく、けれど冗談に使う言葉でもない。
>>82お気の毒というネリーに視線を向けて、>>85ラッセルが告げたと同じく橋が落とされたというのを聞いて]
そんな、どうして…
[洩らした言葉は、悲しみと困惑の混ざったもの。
屋敷の主が殺されたことと、橋を落とされ取り残されたことに対してだったが]
グレイヴスさんは、どちらで?
[屋敷の主の体がどこにあるのか、問いかけたのは。
昨夜自分が訪れた部屋かどうかを確かめる為。
移動するというなら、共についていった**]
─ 3階・館の主の寝室前 ─
お嬢様?
大丈夫ですかお嬢様?
[ばたばたと足音立てながら、三階まで駆け上がる。
場所は主の寝室前。ヒューバートの姿が見えたかどうかは不明だが、先ずは赤毛の主の元へ辿り着くと、傍らに膝をついた。]
お怪我はありませんか?
[そう尋ねるその頃には、辺りに鉄錆の匂いも感じられ。自然と眉間に皺が寄った。]
─ 3階・父の寝室前 ─
[靴音が遠ざかって、今度は慌てた足音が近付いて来る>>92。
かけられる声に涙で濡れた瞳を開くと、特徴的な緑色が目に入った]
…っく……ひっく…… ネ リー、
おと、さま……… し、しんじゃ…っ
[嗚咽は止まらず、声は途切れ途切れ。
怪我の有無を聞かれると、無い、と言う代わりに溜まった涙が零れるくらいに大きく頷いた]
─ 3階・館の主の寝室前 ─
[>>94頷くばかりの幼い主の体をざっと見る。痛がる様子がなければ怪我もないだろうと判断すると、小さな体に手を伸ばして落ち着けるように抱きしめた。]
ええ、聞きました。
でもお嬢様がご無事で、旦那様は安心していらっしゃるでしょう。
[言葉に上手く労わりを込められたか解からなかったが、そう言い背中をゆるゆると撫でた。
ゆっくりと息を吐く。
視線を主からはずし、寝室の方へと向ければ、腕の中の赤よりもっと赤く見覚えのある色が見えてまた目を細めた。]
(あーあ、こういうのからは足をあらったはずなんだけどねぇ)
[胸中はやはり表には出さずに、背を撫でる手は極穏やかだった。]
─ 3階・父の寝室前 ─
[何にも支えられず震えていた身体が抱き締められる。
触れたネリーにもその震えは伝わったことだろう。
抱き締められて、ほんの少し震えは緩んだようだった]
おと…さま……グスッ
[背を撫でると共に紡がれる言葉>>95。
喩え父がそうだったとしても、ヘンリエッタの心中は穏やかならざるもので。
ただただ、ネリーの腕の中で泣き続けていた]
─ 三階 ─
[階段上って進んでいけば、やがて、大気に混ざる異臭に気づく。
ほんの少し眉を潜めて歩み進めれば、泣き続ける少女を支える姿が見えて]
……主殿は、中?
[寝室の方をちらりと見て、問いかける]
とりあえず、ヘンリエッタ嬢、ここから離した方がいいだろ。
……主殿も、そのままってわけにはいかんだろし。
[自身が恩人に紹介されて身を寄せた教会は、普通の教会ではなく。
いわゆる、人狼など「人ならざるもの」に対抗する手段を持つ「組織」でもあった。
だが、自身が争いを好まなかった故に、それらを身につけることはしなかったのだけれど]
……だとしても、これは使えるでしょうね。
あまり使いたくはありませんが、そうも言っていられない。
[言いながら、一度鞘から引き抜いて、刃に光を反射させて、そうして鞘に収めて]
……ですが、私たちの中で、誰がそうなのか……
奴らの性質を考えるなら、誰も信用できない事になります、ね。
[だから、せめて自分の身は守らなければ、と、
そう心に刻み込んで、短剣を元あった場所に隠すように仕舞い込む]
……弔うのに、必要な準備をしなくてはいけませんね。
せめて、少しでも血は拭って差し上げたいですが……
それが難しければ、清潔なシーツで包んでしまいましょうか。
それと、一握りの灰、ですね…暖炉の物でいいでしょうか。
[誰かの参列を望むわけではなく、それは、ただアーヴァインへの恩義の為に。
何より、誰かを疑う事から目を逸らしたくて**]
─ 三階/主の寝室 ─
……か弱いって、誰がですかと。
[そこだけは流しちゃいけない気がして、さらっと突っ込みを飛ばしつつ。
ヘンリエッタに呼びかける様子>>101に、こっちは任せればいいか、と自分は寝室へと踏み込んでいく。
嫌でも目に入る赤い色、けれど、取り乱す様子はなく、僅かに目を細めるだけ。
傷の検分などには手を出す事はせず、ベッドにかけられていたシーツを手にとった]
どうするにしろ、このまま野ざらしにはできねぇしな。
[そういって、白のそれを亡骸の上にふわりとかける。
白にはやがて、異なる色が滲んで行くか。
そのいろを見ながら、ふ、と目を伏せて]
……こうなると。
やられる前にやるしかねぇ、かね。
[こぼれた呟きは、ごくごく小さな声によるもの。**]
― → 廊下 ―
[着替えを済ませ、小さなポーチを腰に据え。
再び廊下の、その窓辺に視線を送った時には誰も居らず。
細く空気を裂いていた少女の泣き声も途切れていた]
気付いて向かってくれたのかな。
……私が行くより、その方がいいだろう。
[赤に染まる自身から必死に視線を背けようとする姿が過ぎる。
今行けば、また思い出させてしまうかもしれない。
少しだけ時を置いて。――なんて]
……ただの言い訳、だね。
[彼女の為のように繕った、怯えられたくないだけの自己擁護。
細く息を吐き、窓辺に寄った、先]
……、ッ!?
[黒々と染まる焼けた跡。
炭化した支柱だけを残して、吊り橋は消え去っていた]
何故、……、
[疑問を零しかけて、悟る]
……嗚呼。
もう、逃げ場はないのか。
[窓の向こう、広がる朝の空を鳥が翔け抜けていく。
視線は其れを捉えず、思考の只中を揺らめくばかり]
[迷い子の思考を収めきれず殊更にゆっくりと目蓋を下ろす。
今、やらなければならないとすれば]
……ユージーンに、頼まなければな。
アーヴァインをあのままには、したくない。
[既に彼が準備を始めようとしているのは知らぬまま。
彼の姿を探して視線が周囲を巡る]
[……孤島と化したこの館の中で。
一柱が示した、唯一人の信じられる人物を**]
─ 3階・父の寝室前 ─
[ややあって、周囲に人が増えてきても泣き止むには至らず。
ネリーに促されて>>101、一つ頷きを返す。
休む場所は自室ではなく2階の客間にすることにした。
手を引かれるならどうにか歩いて行くことは出来るはずだ]
………グスッ
[しばらくの間は嗚咽が止まらず、話すことも上手く*出来そうにない*]
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