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そーだなー、毎年誰かしらしらねーの見かけるし。
まあ、俺は昔の祭りはしらねーけどな。
[イレーネの言葉に頷いて。
それから、さらりと無茶を言うエーリッヒを見て]
俺とお前のって、どーゆー仲だよっ!
つーか、女装ならお前の方がイケる。
俺よりお前の方が、絶 対 似 合 う か ら。
…ぁぁ、舞姫の話?
[エーリッヒの言葉に顎に指をやり…]
…一応、踊ったこと有るけど…
あたし、ランプ売りたいし。
[結構、見てくれる人、多いから、と頬を掻き…]
…ユリアンとエーリッヒが女装したら?
[先ほど話していた内容を思い出し…小さく笑って]
[舞姫が怪我をした、との言葉が聞こえ、僅かに眉を寄せて]
それは…大変そうね。大したこと無いと良いけれど。
早く代役の子が見つかれば良いわね。
[言い、女装云々の言葉にそれも良いかもとくすくすと笑う]
[金髪の法被のお兄さんと、
ユリアンさんのじゃれ合いを眺める。
イレーネさんの言葉を聞いて、
子供はランプが楽しみになってきた。]
二人、女装が良いと、僕も思います。
[きっと似合います、と、頬笑んだ]
[てっきとーにカウンターの席に座ると、注文をとりにきた娘ににっこり。]
んじゃ黒ビールとなんか適当におつまみねー。
…って、キミ新人さん?
あーのーなー……。
[イレーネと、更にベアトリーチェにまで言われ、何となく頭痛]
んなもん、似合いたくねぇよっ!
つーか、俺も自分の作品露店に出さなきゃなんねーから、ヒマナシ。
ガンバレ、エーリッヒ。
んー、イレーネもダメかぁ。
[むぅ、と考え込み。]
や、俺はダメっしょ。無駄にデカいし。
ガキの頃ならそりゃ、女の子みたいでかわいーとか言われたもんだけどさぁ。
『騒がしい……』
[聞こえる会話に出る感想は、それだけで。
頬杖を突いて、視線は壁に。周りの人間は見ない]
[「舞姫」との単語には、母親がしてくれた話を思い出したが。
妖精祭りで行うその舞はとても美しく、彼女も経験した事があるのだと言う。
しかし今年、その人物は怪我をした。残念な話だが、仕方の無い事だろう。だが、代役探しに女装はどうかと思う。突っ込みはいれないが]
[子供はくすくすと笑う。
男の人、ふたりとも、そうやって拒否しあっているから。]
踊るの、素敵なのに。
早く、見たいなぁ。
やー、ノーラちゃんが人妻じゃなきゃなぁ。
美人さんだし、最適なんだけどー。
ほんっと、こんな美人さんほっといt
[はっと、して言葉を飲み込む。
いやいやいや、流石にそれは言っちゃいかんて。]
いや、確かにあの舞はキレーなもんだと思うけどな?
[くすくすと笑うベアトリーチェに、やれやれとため息をついて]
それは、あくまで年頃の女の子とかおねーさんがやるからキレーなんであって、男が女装してやっても、気持ち悪いだけなんだっての。
あら、趣向を変えても良かったのに。
今年だけ、って。
[ノーラに相づちを打ち…ベアトリーチェの言葉に小さく頷いて]
…そうね…代役、見つかると良いんだけど…
舞、本当に綺麗だから。
[ふと、ユリアンの言葉に目を向け…]
…ユリアン、今年はどれくらい出せるの?
去年は、ハロルドさんに色々言われてたみたいだけど…
ユリアンさんも、エーリッヒさんも、綺麗だと、僕は思います。
[楽しそうに笑って、子供は言った。
それからカウンターを見る。首を傾げる。
見たことのある、人がいた。]
はい、…以上ですね。
注文入ります…。
[カウンターに座った二人の注文をさらさらと書き取り、そのままカウンター越しに厨房へ注文書を手渡して。
法被の青年の言葉には、困ったような笑顔を向ける。]
…はい。
今日一日だけ…ですけれど。
[脳裏に浮かぶのは厨房での遣り取り。
気風のいい女将さんに古物だが靴をやると言われて…断っても今日の駄賃の足しだと押し切られ。
しかし貰ってしまった以上、今日までしか働けなくて。
…明日からどうしよう、とほんの少ししょげたりしたけれど、今は仕事中だと切り替えて出来上がった品を運び始める。]
[女の子のくすくすと笑う声に、其方に目だけを向け。
こんな場所に、幼い子供まで来るのかと溜息を吐いた――とは言え、傍目から見れば、彼も大差ないのだろうが]
……舞姫無しでは、中止?
[それは困る、と思った。母親の楽しみであるのに]
[青年は騒がしいやり取りに溜息をつきつつ、
ユーディットに礼替りの会釈をしつつ紅茶を受け取り、
そこへ角砂糖を4つ5つ入れ、ミルクピッチャーのミルクを全て注ぐ。]
[ユーディットの様子に首を傾げながらも、
出来あがった元紅茶を口元に運ぶ]
祭り中断とか言われっとアレだけど、男のプライドっつーもんは譲れません。
[今年だけ、というイレーネにやや憮然とした面持ちで言い。
その後の問いには、んー、と言いつつ頭を掻いて]
去年はなー。
数そろえる事に焦って、質に問題があったから……。
まあ、数は減る。でも、その分、気持ちを十分に込めるつもり。
…あら?
舞姫無しだと中止になっちゃうんだ…
[ソレは困る…と少し悩み…]
…まぁ、確かに姫って言ってるのに、男がやっちゃ妖精さんも怒っちゃうかもね…
[ユリアンの言葉に小さく息をつくと、持ってこられた料理にありがとう、と微笑んで]
…そう、数減っちゃうの…
人も多く来るだろうし、すぐに売り切れちゃうかもね。
[用意だけでこれぐらいだし、とスプーンでスープを口へと運ぶ]
[こちらを見る少年に気づいて、子供はそちらを見る。
舞姫なしでは、という言葉が聞こえて、
困ったような顔をした。]
それは僕も……
[ふと視線をそらした先に、子供は驚いたものを認めた。
あまい、あまい。ぜったい、あまい。
あまいのは好きだけど、驚いた。
女の人の笑い声に、我に返ったけれど。]
ふぅん…舞姫がいないと中止…か
[女装可なぐらいなら、別に子供でも良いんじゃないの?]
[と、思いつつベアトリーチェを見るが意見は口にしない。]
[視線に気付かれて、逸らそうとした瞬間、女の子につられて其方を見て]
[絶句]
[紅茶に対する冒涜では無かろうか、あれは。
見てしまった此方のほうが、甘さで一杯になったように感じた。
テーブルに視線を戻して頬杖を解き、再び、水で口内を潤す]
[ひとしきり笑った後で]
嗚呼、中止は…困るわね。
年に一度なのに。
[小さく溜息を吐き、やっぱり男の人じゃ駄目かと呟いて]
[ユーディットの様子が目に入り、少し首を傾げた]
[絶対甘いものを、彼は飲んでいる。
おいしいのだろうか、おいしいのだろう。
なんだかとても興味を引かれる。
子供は少しだけ、悩んで、彼に近づいた。
とこ、とこ。てと、てと。]
あの。
[おずおずと、見上げる。]
つーか、キレイ言われてもねぇ……。
[何となく、ため息。それでも、ベアトリーチェが楽しそうにしている様子に、まあいいか、と苦笑して。
運ばれてきた料理に、ありがとなー、と笑う]
そうそう、妖精に感謝捧げる祭りなんだし。
[怒らせたらイミねーじゃん? と言いつつ。
すぐに売り切れるかも、という言葉にはまた、苦笑を浮かべる]
んー、まあ、売り切れればいいんだけど、な。
ま、とにかく、ちゃんとできてない物を世に出すなら、って考えるからね。
丁寧に仕上げねーと、素材にも悪いしな。
[青い髪の青年の元紅茶に、小さく笑んで。
法被の青年の傍らにおつまみを置く。
賑やかな一団の元にも次々と纏めてあがってきた温かな料理を運び、その他のテーブルの空きグラスも片付けて。
妖精や舞姫の話など耳に擦る暇もなく、ぱたぱたと。]
…ねぇ、キミ。
[意を決して立ち上がると、ユーディットの手をとる。
まるで愛の告白をするかのごとく、その目をまっすぐじーっと見つめ。]
…踊ってくれないか?この村のために…
いや、俺のためにでもいいけど。
[ベアトリーチェが席を立ち、カウンターの方へ行くのを見て…目を瞬かせた]
…アーベル…だっけ?
[見れば、話したことは数少ないが、村の住人が居た…
…ベアトリーチェの様子を見ていたが、すぐ側に座っていたエーリッヒの行為に目を丸くした]
…
[いきなり何を言い出すの、エーリッヒ…
いや、今に始まったわけではないのだが、心の中で小さく思っていた]
[元紅茶の味に満足げに少し頬を弛めていると、
小さく軽い足音を立てて少女が近づいてくる。]
[普段の青年ならにべなく無視するところだが、
どうやら元紅茶の味が青年の態度を軟化させているようだ。]
……なんだ?
[見上げてくる少女を覗き込みたずねる。]
[ベアトリーチェが席を立つのを視線で追いかけ、ようやくアーベルに気づき。
それから、その近くで展開しているエーリッヒの行動に一瞬、呆気に取られる]
……つーか……。
アイデアはともかく、その言い方っておま……。
[気恥ずかしくね? という突っ込みは、一応飲み込んでおいた]
[いつもなら、エーリッヒの様子が気になってしまうだろうに、
今の子供の興味はただひとつ。
青年の顔と、カップとを、見比べながら、尋ねる。]
それ、美味しいですか?
[当然のことながら、子供も紅茶とは認識していなかった。]
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