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[スケッチブックを持って、再び部屋を出る。
先程の場所へは戻る気にならず、
さりとて外へ向かうのも躊躇われた。
ふと慌しい足音が聞こえ、顔を動かす]
…お戯れを。
[この眼でどうしたらそんなことができるのか。
見えないことは彼自身確かめた筈ですから、言外にそんなことを滲ませて。
すると不意に指先に生暖かい感触。
びっくりして手を引こうとしましたが、それより早く離れていました。
何をされたのかはよく分かりません。
ただ、]
…ハズレ?
[その声は聞こえて、首を傾げます。]
それで出来るのは、切るでなく、刺す、でございましょう。
[万年筆を見て、首を横に振る]
[豊かな金色が背で揺れた]
やはり中まで戻らないとでしょうか。
[良い答えが得られぬのに、形の良い眉を寄せ]
[それでもくれないを開いた]
その。
ありがとうございます。
何処だろう。
[きょろりと辺りを見回して歩み出す。
城の間取りに詳しくはないが、自然と臭いから逃れ歩み行く。
程なくして、他とは違う扉が眼前に現れた]
わー。立派。
[暢気な声を上げ、扉に手をかける]
[暗いあかの髪を持つ男の声]
[布の裂ける音]
[リィン]
[驚きに身を竦め、手首の鈴が跳ねた]
ありがとうございます。
[口調は変わらぬ平静なもの]
[けれど、伸ばした指先は微かに震える]
[言外に滲む意味に気を回すほど神経は細かくなく、その響きだけ受け取る。開けた目を眇め、舐められても首を傾げるだけの様子に見えてないことを再確認して布を巻き直す]
あ゛ー気にすんな、こっちの話だ。
見えてねえのはよーくわかった。
掴まれんのが嫌なら自分で掴んでろ。
[巻き終えた右手の甲をぽんと叩いて自分の左袖に促し、今度こそ*先導を始めた*]
[これで戻っていなければどうするか。他の人に指摘されて何と言えば良いのだろうか。不安が心を支配する。戻れと念じ、鏡越しに自分の右目を凝視した]
……戻っ、た?
[左右の瞳は同じ色。明るい紅紫が現れている。ほぅ、と長い安堵の息を漏らし、ついでに髪やリボンを直した]
[直後に聞こえる扉が開閉する音。ハッと、勢いよく音のする方を見た。小さな扉は開け放したまま。身体に緊張が走る]
[彷徨う視線は開いた扉へと行き当たる。
多少の警戒は窺えるものの好奇の方が勝るか、
足は其方へと向いた]
……あれ。誰か、いる?
[ギルバートは、緋色の園に立ち尽くしている。
その傍らには、無惨な死体となったハーヴェイの身体。
いくら鍛えているとはいえ、成人男性を担いで歩くのは、一介のダンサーには困難を極める。]
はぁ……っ、はぁ………っ!
[ハーヴェイの腕を肩に担ぎ、泉の周りをズルズルと歩く。夜明け前に運び始めたというのに、いつの間にか太陽はすっかり森を照らしていた。]
[茶色のコートは血に染まり、髪や首筋、皮膚のあちこちにもハーヴェイの血がこびりついている。
それでも、彼はハーヴェイの身体を城近くの場所に運ぼうとしていた。]
あ……誰か、誰か………!
居ないか………!
[声が掠れる。
顎からは幾つもの汗が、赤黒く染まって落ちる。]
獣が………彼を………!
[結び目を切っ先に掛けて裂き]
[腫れた指先を、軽く押し付ける]
[ぷつり]
良く、切れるのですね。
私では、確かに何の抵抗も出来ないかもしれません。
[引いた指先に浮かぶあかを、眠る少女の唇へと]
[キャロルが仕込み刃で切った後、腕の金具へと戻す]
[と、何か音が聞こえた]
[男は目をそちらへ向け――その先、人の姿に気付き、そちらへ向かう]
…、そうですか。
[その時は未だ、言葉の意味には思い至らず。
布が元通り巻かれた指と、促された先の布の感触、そして声に、やや躊躇いましたが。
指先だけでそっと掴んで、誘導されるまま進みました。]
[立てられた音にはビクリと。けれどどこか抜けたような声にそっと戸口へ姿を現した]
……ラッセル?
何してるのよ。
[赤の少年の姿を見つけ、身を抱える体勢のまま、短く問うた]
シャロ。
[拾おうとしゃがみこんだ体勢の侭、声の主を見上げる]
何してる、って。
何か音が聞こえたから、なんだろうと思ったら、
変わった扉があったものだから。
シャロこそ、何、していたの?
………ギルバートさん生存。
あれは女性ではなく、男性のようですね。
背格好から判断すると……。
[メモを開き、その名前のところに二重線を引く。]
深く、哀悼の意を表明したいと思います。
[ネリーに、そして彼に対して胸の前で十字を切った。]
…そう。
[答えへの返答も短く。逆に問われると]
……ここ、鏡があるから。
寝起きでぼさぼさのままってのも嫌だったし。
[少しの間があったが、ケープから手を覗かせ髪を示しながら理由を説明する]
[眼前に、見慣れた人間が何人も居た。
無意識のうちに、唇が動く。]
っ……ああ、獣………だ!
ハァ………ハァ………
泉の、向こうで、殺されて、いたのを、見つけたんだ………
彼を…埋葬しては…くれないか………!
[ハーヴェイの身体と共に、地にぐしゃりと倒れ込んだ。]
おやすみなさいませ。ネリー。
[名を呼んでも返事が無いのは知れている]
[立ち上がり、疼きから痛みに変わった指先を口に含む]
[人の叫び声に、指を離し]
[緩やかに近付いて行く]
[ギルバートが倒れたようだ]
[男は慎重にそちらに向かい、死体と彼を見た]
泉の方か
[いくつかを考えたようで、暫し手を出すことは無い]
[だが、ギルバートが終焉の使者であるならばここに持ってくる理由があまりない]
[男はしゃがみ、ハーヴェイを見た]
[クインジーの後について、声のする方へと走って行く。]
[果たして現れたのは]
ギル…?
これは……
[思わず言葉を失った。]
鏡。
ああ、此処にあったんだ。
あったのかって気になったんだけれど――
リィも、気にしていた。
[ぽつりと、名が零れる。
立ち上がり、目線を相手の高さに合わせた]
そうでしたか。
それでも安易な道は選ばずに来られたのですね。
[ほんの僅か、安堵のような何かが滲んだ声で]
逃げただけの結果ではない。
それならば。そうしてこられた方と同じ場所に私も居るのならば。
虚しさだけではない何かを掴めるかもしれません。
[口元には淡い淡い笑みが*浮かんでいた*]
死んでた………
可哀想にな………
彼は、何かを諦めたような……けれど、何かを想っていたような目をしていた……
[ゆらりと身体を起こし、目の前に居る人間をぐるりと見回す。]
……『終焉』。
其れをもたらす者が、ここに居るんだろう……!
ハァッ……酷いモンだ……
[琥珀色の目が、ギラリという光を帯びる。]
[暫くして、元いた場所に戻ります。
わたし独りでは非力ですし、片手では運べませんので、渋々といった態でしたが、水を運ぶのは隣のひとの役目となりました。]
…ありがとうございました。
[礼を言うと、やや乱暴にバケツの下ろされる音がしました。
布を手に取り、赤の場所を拭い始めます。
彼が立ち去るにせよ、これまた文句を言いながら手伝ってくれるにせよ、わたしは暫く赤を落とすのに専念していました。]
ええ。酷い、酷いです。とても。
[アシンメトリの両眼で、それをまじまじと見つめる。
哀悼の意と興味本位の詰まった態度で。]
どうしたら、こんなふうになるんですかね。
[見てはメモをとり、見てはメモをとり。]
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