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[尻餅をついたレベッカの様子に、黒猫は案ずるような声を上げる。
それから、魔術師の手が少年に伸ばされる様子にせめてもの抵抗といわんばかりに、爪を立てようと試みて]
ええ。
ワタシは主に造られしモノ、人形《DOLL》ですから――
[偽りの笑みを浮かべたまま、じりじりと近くへ。]
――それは困りましたね。
あまり、手荒な真似は好みでは無いのですが。
人形……作り物、って事かよ……!
道理で、普通の動物にゃ避けられる訳だ。
[近づかれるだけ、後ろに下がる。その内、背後は怪しくなるだろうか。
その時どうするか……と思った時、ふと、鞄の奥のものを思い出して]
俺だって、荒事は好きじゃないんですけどねえ……。
しかし。
その主さんは、なんだってこんな厄介な事をしてくださる訳かな?
[黒猫の爪と、レベッカの体当たりを避けて、ぐるりと身体を反転させる、リックの頸に伸ばした手は離れたが、その腕は掴んだままで、ため息を一つ]
まったく、どうしてそんなに逆らうのか。
永遠の安寧、永遠の美……過去の哀しみ、過ちからの解放。
全てはお前達の望んだものだろう?
[少年の問いに、少しだけ。言葉を詰まらせる。
自分は、明確な答えを知らない。──けれど]
《DOLL》は長い間ずっと、ラッセル君の身体を乗っ取ろうとしてた。
でも、簡単に行かなかったのは──多分。
身体と魂は、強い力で結ばれているんじゃ、ないかな。
だから、私も「戻った」時に、ちゃんと戻って来れたんだろうし。
[あくまで、予想だけどね。
苦笑交じりに、ふわりと笑みがこぼれる。少女の姿が揺れた。]
元は、ラッセル君の身体だもん。
ラッセル君が戻ろうと思えば、きっと──戻れる。
だから。
[願って。君が想うとおりに。
赤の少女の手を取ったまま、囁くように。]
誰がそんなものを望んでるって?
そんなの望んでるのは、あなたじゃないの。
おれは、大人になりたい。
永遠なんて望んでない……!
ただ、一緒に、ヘンリエッタと、いられて、大きくなれたらいいんだ。
余計なことするな!
大人にか、それがお前の望みなら、叶えてやる事も出来るぞ。
ヘンリエッタと共に大人になり、永遠に共にいる事も出来る。
そう、魂はそのままで構わない。
ヴィンセントのように、我と共に在る事を望むなら。
[少年の髪を白い指が掬い取り、囁く]
…私は、ニーナ。
ニーナ=ベルティって、言うの。
[あの時は自己紹介、してなかったね。
瞬く薄紅に、小さく笑みが映る。遠い光に、僅かに目を細めて。]
掌はもう、平気?
[些細な問いを投げながら、僅かに、小さな掌を強く握る。
何処かへ行ってしまわないようにと]
[避けられてべたり、と床に手をつく。
そのままくるりとコーネリアスに向き、再びその腕にかじりつこうと飛びかかる]
過去の悲しみ、過ち。
それを消してどうするの…
そこから、学んで消さずに、何のための生だというの…!
そんなものいらないよ。
与えられるばかりが子供だと思ってない?
おれは、自分で考えて、自分で生きていたいんだよ。
誰かにそうやれって強制されるのなんて御免だね。
ええ。
あの黒猫だけが寄って来てくれるのが、嬉しかったようですよ。
“ラッセル”は。
[まるで他人事のように、人形は笑う。]
――御知りになりたいですか?
今暫く静かにして頂ければ、分かると思うのですが。
ニーナさん。
もしかして貴方が昔見たサーカスというのも、
「これ」なのかしら…。
[ふ、と手のひらを握り締める彼女と少女にほほ笑みながら]
……ニーナ。
[名前を繰り返して緩く首を傾け、]
ての、ひら?
[覚えがないというように、
周りの存在にも、
不思議そうなかおをして。]
ウィッシュは、な。
俺と一緒にいたせいか、特殊な色々に慣れちまってたからねぇ……。
ま、それで喜んでいただけたなら、何より。
[口調だけは冗談めかして言いつつ、鞄を肩からずらして中の紅い天鵞絨包みを握り締め]
生憎、それじゃ、遅い気がするんでね。
……やっぱり、自分で確かめさせてもらうよっ!
[言葉と共に包みをつかみ出し、同時に鞄を投げつけ、走り出す。
短剣の他に入っているのは、手帳やら飴玉やら。
それ自体の衝撃よりも、一瞬の目くらましになればと、そう、思って]
[リックとレベッカの返事に、肩を竦める]
残念ですねえ。
では、さようなら。
[そのままリックの身体を掴んで持ち上げようとする]
同じサーカス団に二度も会うと言うのも、妙な縁ですよね。
記憶もおぼろげで──殆ど覚えていませんでしたけど。
その時も、今と「同じ」。
[女性の問いに、苦笑交じりにこくりと浅く頷いた。
…覚えているのは、ただ怖いという感情だけ。
その時は、ただ待っているだけだったけれど。]
うん、ニーナ。
向こうに戻ったら、覚えててくれると、嬉しいな。
[僅かに青を細めて。
しかし顔色を変えないまま、ふわりと少女へ笑みを向けたまま]
何か、覚えてる?「ここにくる前」の事。
ここ?
……ここ、どこ?
前って、なに?
[落とされることばは遠くて、
けれど眼差しは、
ぼやける視界に蜂蜜色の髪を捉えて。]
うん。
願って──想って。
[少年の言葉に、再び、呟く。
自らに言い聞かせるように、歌うように。]
その「想い」が、『人形』には持てない私たちの力だから。
[少女が薄れてしまっているのは、
取られてしまわないように、
少年の近くに在りたいと願って、
羽飾りへと託して来たから。]
[追おうとした相手が足を止めた事には、走り出したためか気づく事はなく。
そのまま、感覚の導くままに走って行く。
黒猫がどこに行ったかは、はっきりとは判らずとも、ざわめきが強くなる方へと向かえばいいような、そんな気がして、天幕へと走る。
黒猫は気配に気づいて、高く、高く鳴くだろうか。
その声に導かれるように飛び込んだ天幕で最初に目に入ったのは]
……リック!
レベッカさんも、無事かっ!
[コーネリアスの気がそれたところで、腕にしがみつこうと再び飛びついた。
瞬間、黒猫の声とハーヴェイの声が重なって聞こえた気がした。]
リック君…!
[動きの止まった腕は、リックの動きに逆らえず、その身体を離す]
まったく、使えない人形だったな。
[冷たい視線を駆け込んで来たハーヴェイに向けた]
何処、だろうね。私も判らないけれど──
みんなの、エッタちゃんの大切な人が、居ない場所。
[ぽつりと、呟いて。
ふと、少女の視線が少年を捉えているのに気付いた。
そうと、小さな掌を握って]
見える?
君を、待ってる人が、居るよ。
折角、手に入れたんだ。
そう簡単に――
―――ッ
[びくり、身体は跳ね、碧は見開かれる。
数瞬後には糸が切れたかのように、力を失いうなだれ、]
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