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あれ、聴こえてた?
っても、俺より上手いの、楽団にはいくらでもいるんだし、さ。
[未だに見習いなのか、との言葉は、けらりと笑って受け流し。
続いた問いに、蒼の瞳を一つ、瞬いて]
ん、もしかしなくても拾い物。
風が運んでたから、捕まえといたんだ。
あのままだと、下街まで飛んでっちまったし。
[問いに答えつつ、駆け出す少女の様子にきょとり、と瞬き]
お、持ち主さんかな?
ハルフェ。
[やって来た少女を見つめる隼の名を呼んで、差し伸べられる手に、帽子を落とさせる]
いるからって、
練習をさぼっていい理由にはならないでしょうに?
[話す相手が誰であるかとは、彼女の位置からはまだ気づけず。
アーベルの背後より、声を投げかけた]
ああ、丁度良く風に乗っていたんだろうね。
近くで聞ければ良かったけれど、こちらも客がいたし。
[けらりと笑われこちらも笑みを浮かべたまま流す]
[少しだけ口元が歪んだけれどそれも一瞬のこと]
それは危なかったな。
向こうにいったらそうそう出てこないだろう。
[隼から帽子を受け取り抱える少女を見る]
見つかってよかったね。
「うん、ありがとう!
鳥さんと笛のおにいさんもー!」
[ぺこりぺこりと頭を下げる少女]
[晴れやかな笑顔を浮かべ手を振りながら広場から出て行った]
……て。
[背後から聞こえた、声。
それを聞き違える事などは、なく。
ぴしり、と。
音が聞こえそうな感じで硬直する様は、付き合い長い者からすれば『いつもの事』と映るはず]
ん、あ、ああ。
祭りの時期は、風も、はしゃいでるから。
[なんとか平静を保とう、と頑張りながら、ハンスに頷く。
口元の歪みには、緊張もあってか気づくには至らず。
それでも、本当に嬉しそうな少女の様子に、ほんの少し、緊張は緩んで]
……今度は、飛ばすなよー!
[広場から離れる背に向けて、こんな言葉を投げかけておいた]
[公衆の面前であれこれをやらかすつもりは、今となってはない――
が、昔には色々とあったわけで。
過去を知る者からすれば、やはり『また何かやらかすのか』と見えることだろう]
[少女が駆けて行った後、ゆっくりと歩みを進める]
人助けは感心するけれど。
それとこれとは別、よね。
[アーベルの陰になっていたのもある]
[こちらも弟に話しかけるまで彼女に気づかなかった]
……エルザ。
[けれど忘れられる声ではない]
[一拍を置いてからそっと名前を呼んだ]
[アーベルが固まるのを見て逆にこちらは逆に動けるように]
お久しぶり。
元気そうで良かった。
え、えーと。
[それとこれとは別、との言葉。
答えようがなくなり、視線がまた泳いだ。
周囲に助けを求めようがないのは承知している、のだが。
反射行動だろうが、距離を開けるハンスには一瞬だけ、縋るような視線が向いた。
かも知れない]
[距離を近づけたことで、アーベルと話す者の姿が窺えた。
呼ばれる名。音の内に潜む、懐かしい記憶。
半ば、弟を睨みつけていた翠眼が瞬かれる。
まじまじと男を見詰めた後、表情がぱっと変わった]
……ハンス?
[久しぶり、と言を注ぐ前に、離れた男に再びジト目になる]
……昔みたいなことは、しないったら。
やっても直らないし。
[やや不穏な理由を告げ、視線はハンスに固定したまま、
アーベルに詰め寄るという器用な行動を取った]
[姉とハンスの様子を見つつ、何とか逃げる隙を伺っていたものの。
姉の視線がこちらに向いていない事で、油断が生じたか。
伸ばされる手に気づいたのは、到達直前。
身体能力がいくら高くても、それだけで避けられる距離では──なかった]
[縋るような目のアーベルには困ったように笑うのみ]
[この件に関しては役立たずもいいところだ]
いや、その。
反射っていうものがね。
[器用な詰め寄り方をするエルザに引き攣った顔を向ける]
[視線に絡め取られたように動けなくなった]
[耳へと伸びた手を見てアーベルに内心合掌する]
─広場隅・ベンチ─
痴話喧嘩……ではなさそうだな。
興味無さそうだったもんなぁ、あいつ。
なぁアンタ、あの美人は誰だ?
[ベンチに座り足を組んだまま]
[ここに来た時と同じように、傍で準備をしている街の者に訊ねる]
……へぇ、あいつの姉、ねぇ。
彼女も楽団に居るのか。
[返ってきた簡単な説明に隻眸は青年の姉へと向く]
[丁度お仕置きタイムに移行しそうな場面だった]
反射になるような悪いことでもしたの?
[違わず掴んだ弟の耳。
普段は鍵盤を叩く指は力強い。
そのまま、斜め上に引っ張る]
毎日のように飽きもせずサボる弟より、
ちっとも帰って来ない貴方のほうに怒りたいけれど。
[冗談めかした物言いではあるが、手の力は篭めたままだ]
[帽子を受け取って嬉しそうに駆けて行く少女を手を振って見送っていたが、突如現れアーベルに詰め寄るエルザと懐かしそうに喋っているハンスとたじろぎまくりのアーベルをぽかーんと見ていたが]
……………あれ? 私だけ蚊帳の外?
「ナニコノクーキ。スッゴイシュラバナノゼ」
[そう呟きつつ、事が済むまでそこで傍観しているので*あった*]
[いつの間にか中心となった人物には余裕があった。
片目だけの視線を感じたか、ハンスに向いていた眼差しが動く]
……。
この時期だと、見世物になるかしら。
[今更なことを呟いて、アーベルの耳から手を離す。
それでも、たっぷり数十秒は引いていた]
……いっ……。
いた、痛いって、ねーさんっ!
[傍観者たちの思惑に気づく余裕などは、どこにもなく。
避けそこなった、と思った直後の痛みにじたばたと。
完全傍観者モードの隼は、呆れたようにその様子を眺めていたり。
異様に長く感じる数十秒の後、解放されると、は、と息を吐いて]
っていうか、こんなに風が楽しそうにしてる時に、籠もってなんからんないってのに……。
[口走る言葉は、その意を知らぬ者からすれば、意味不明でしかないもの]
痛くしているんだから当たり前。
止めないハルフェも同罪扱いするよ?
[傍観者と化している隼に釘を刺し、]
やることをやってからなら、私も何も言わない。
風にも聴かせ、乗せて運んで貰うための練習でしょう。
[離した手を当てて、ため息交じりに言う。
首筋に落ちた髪を掬い上げ、払った]
それに。
働かざるもの食うべからず。
食事抜きが良い?
[痛そうな状況から顔を逸らした]
[同時にエルザの視線からも目を逸らした]
いや、帰っていないわけでもないけれど。
楽団にはもう足を向けにくいからね。
[何が何でも避けていたわけではない]
[けれどエルザと顔を合わせるのもバツが悪かったのもまた事実]
[演奏を聴くときもずっと離れた場所からばかりだった]
ああ、これは失礼をしました。
[ゲルダの声が聞こえれば軽く謝っったり]
[喋る人形には不思議そうにするも驚く素振りはあまりなく]
[反応があれば簡単に名乗りもするだろう]
……見世物?
[エルザの視線を追いかけて沈黙]
[嫌な相手に微妙な場面を見られていたものだ]
[釘を刺された隼、えー、と言わんばかりに羽ばたき一つ]
まあ、そうだけど、さ……。
[ため息を交えての言葉には、ぼそぼそと。
その間にもふわり、と周囲を巡る風は、さながらからかうように花弁を巻き上げて]
う、それ、は……。
[どうにも反論できない所に止めの一言。
この調子では、いつもの逃げ場に飛び込んでも、分が悪いのは目に見えているから]
……わかりました、戻りますー。
[結局、口をついたのは、どことなく*投げやりな一言*]
……そういうものかしら。
[ハンスの口から「楽団」の単語を聞けば、先までの勢いは落ちる。
元々血気盛んというわけでもなく、親しいものに対してのみではあるから、
普段の調子に戻ったとも言えるのだが]
[いつも通りのやりとりを終えたアーベルには、よろしい、と頷く]
[お馴染みの光景ではあれど昔より頻度は減っている。
年を経たからか、他の理由からか。
それは敢えて、当人の口から語られることではない。
噴水近くの出来事に一時注目していた人々も、騒ぎに一段落ついたとみると、思い思いに散っていった]
[投げやりなアーベルの声に苦笑を浮かべる]
[練習が大切なのは間違いない]
[頑張れ、とエルザに届くか届かないの低い声で囁いた]
まあ、ちょっとね。
俺が気にしなければいいんだろうけれど。
顔も見せなかったのは、ごめん。
[若干勢いの落ちたエルザには小さく首を振って]
[その声だけは昔と変わらない]
[喉を壊したわけではないのだから]
さて、用事も果たせたから俺はこれで。
……演奏、楽しみにしているから。
[歌をとは言わなかった]
[今は鍵盤専門となっているのも知っていたから]
[記者の方は意識して見ないようにしながら]
[広場の逆方向へと身体の向きを*変えた*]
[ハンスの、視線を別方向に向けたときの沈黙と、
その後の様子とが気にかかり、ベンチの方角を見る。
隻眼の男と目が合いかけて、若干逸らし、会釈をした]
ん。
一番を聴かせられるようにする。
またね。
[ハンスの謝罪に首を振り、
短い決意と再会を願う言葉を告げその背を見送る。
複雑そうな表情が過ぎったのは、一瞬の事で]
さて。それじゃ、行きましょうか?
[アーベルへと向き直ったときには、笑っていない「笑顔」。
引き摺ることこそしなかったが、
残る他者に挨拶をして、すたすたと*立ち去った*]
[投げられた低い囁きに、返したのはごくごく小さな頷き。
去って行く背に、またねー、と声をかけて]
……はい、はい。
[笑っていない笑顔での促しに、零れたのは大袈裟なため息。
引きずられなかったのは、幸か不幸か。
数年前なら、それこそ耳を引っ張って引きずられていた所だろうが]
んじゃ、俺、行くわ。
またなっ。
[場に残る者に軽く言いながら手を振り、隼を肩へと呼んで歩き出す。
ふわ、と誘うように掠める風。
それと共に駆け出したくなるのは、*何とか押さえて*]
[練習所に辿り着くまで、一度も背後を振り返ることはなかった。
戻って早々鉢合わせたのは、先にアーベルの不在を報せた楽団員。まだ新米の彼はエリザベートを見るなり明らかに困惑の表情を浮かべたが、当人はなんてことのない顔で]
迷惑かけて、ごめんなさい。
アーベルと同じパートの方でしたよね。
よろしくお願いします。
この子、ときどきひとり走っちゃう癖があるから、釣られないように気をつけて。
[丁寧に一礼すると、後から来たアーベルの背を押す。姉と言うよりは母の態。終わりは演奏に関してらしかった。
呆気に取られた様子の新人に微笑を返し、エリザベートは自分の持ち場へ戻っていく]
[他のメンバがそれを見て、同情したか面白がったかは、彼女は見ていない。
ただ確かなのは、彼が伝えに行く前からこうなるであろうことは、周知の事実だったこと]
[それから恙無く練習は進み、振られる指揮棒に合わせて音色が織り重ねられる。
エリザベートの生み出す音も、先の荒々しさはない。
二色の鍵盤の上を、滑らかに指が踊った。
一切の雑音が失せ、旋律のみが意識を満たす感覚――]
[しかし飛び込むように入って来た一人の楽団員により、演奏は中断された。
一気に集まる視線。
静寂の中、注目の人物の口が開かれる。
「予定していた人形遣いが、参加不可能になった」
そう告げられた報に、生まれるざわめき。
祭りまで日がないのに、と皆が顔を見合わせた]
[人々の思いを知ってか知らずか、時は変わらず移ろい、*陽は落ちてゆく*]
─広場隅・ベンチ─
[観察を続けていると青年の姉がこちらを向く>>265]
[僅かに視線を逸らす仕草にくつ、と小さく笑いを漏らしながら]
[首だけの会釈を相手に返した]
ふん、あいつとも知り合いか。
過去に何かあったかね。
[行商人の視線を追ってこちらを見た様子にそう当たりをつける]
[予測するのはやはり色恋沙汰なわけだが]
事件の前に面白そうなもんが見れっかねぇ?
[紫煙と共に吐き出される呟きは]
[至極楽しそうな笑みを浮かべて漏らされた]
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