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―聖堂外―
[力仕事には向かない女の身。
此処にいても手伝えることはないと分かる。
むしろ二人の邪魔になってしまう可能性を思い
女は胸で十字をきり、老尼僧の為に聖句を紡いだ。]
――…、せめて、安らかに。
[彼女が眠れる事を祈り目を閉じる。
ややして、自衛団長に頭を下げて]
かあさまのこと、お願いします。
[それを頼み、聖堂の中に戻った。]
─ 談話室 ─
[困ったような視線>>149を受けても揺るがずにじっと見つめていたが、意識がそれたことで話は先送りとなって]
ライヒアルトさん?
シスターは困っている人を放り出すような人じゃなかったし。
[レナーテの答え>>151を受け、エーリッヒの言葉>>154に添えて。再び視線が交われば無言で見つめ合う形になる]
……シスターは外で亡くなっていたんだよね。
パパが、団長さんを呼ばなきゃいけないような状態で。
[彼がお茶を口にした後、そっと確認するように聞いた。
肯定の返事があれば軽く俯いて。後は誰かが進んで説明してくれない限り、それ以上自分から踏み込んで聞こうとは*しなかった*]
─ 聖堂前 ─
[道具が一通り揃ってから、長梯子を屋根上の十字架がある場所へと立てかける。
雪が堆積しているお陰で、いつもなら届かない位置まで梯子をかけることが出来た]
上からロープで下ろすので、受け取りお願いします。
[団長に下での作業を頼み、シーツとロープを担いで梯子を上っていく。
途中で滑り落ちてはいけないため、慎重に踏み締めて屋根の上へと上がった]
……………
[登ったことで間近に見ることになる、老尼僧の変わり果てた姿。
喉が尋常ではない力で握り潰されていることが見て取れる。
以前、山での遭難者が獣に襲われたらしき遺体を見たことがあるが、どこかそれに似ているように思えた]
[屋根の上で少し雪を踏み固め、遺体を包む場所を作る。
こう言う場所を作れる点だけを見れば、雪の存在はありがたくも思えた。
一度呼吸を整え、十字架の上部に突き刺さっている老尼僧の身体をゆっくりと上に持ち上げる。
老尼僧の躯は外気も相まって既に冷えており、筋肉も固まってしまっているようだった]
っ………! ………は。
[ずる、と引き抜き終えると、思わず声が零れ落ちる。
足場の不安定さも相まって、身体が緊張状態から抜け出せない。
抱え上げた老尼僧の躯をシーツへと乗せて丁寧に包み、肩と足の部分をロープで括って三点結びにした]
団長、下ろします。
[屋根の上から地上に声をかけ、十字架の根元に左足をかけてゆっくりシーツを下ろしていく。
ロープの支えとなるのは己が両手のみ。
普段は斧を握るその握力を以て、時間をかけて老尼僧の躯を地上へと運んだ]
[外気で悴む手でどうにか作業を終え、マテウスもまた地上へと下りる。
ロープを握り締めていた両手は真っ赤で、掌は擦り傷まで出来ていた。
しばらくは休む必要があるな、と考えながら、老尼僧の躯を検分する団長へと近付く]
喉の損傷は獣の傷に近いです。
ですが、あの場所に運ぶなんてことは出来るはずが無いし、何より、今は獣が下りてくる時期でもない。
人が為したにしても、梯子も使わずにあそこに登るなんて芸当…。
[出来るはずが無い、と。
言葉こそ発しなかったが、言いたいことは伝わったことだろう。
マテウスの言葉を聞いているのか居ないのか、団長は検分を終え、「やはりか」と一言呟いた]
……団長。
何か、知ってるんですか?
[目を瞠るマテウスに対し、団長は静かに頷きを返してくる。
そして「逗留する全員を集めろ」と言い、老尼僧の躯をシーツで包み直した]
………了解。
[ここへ来た時よりも厳しい団長の表情。
マテウスはただ、了承の声を返すことしか出来なかった]
─ 聖堂内 ─
[老尼僧の躯は彼女の部屋に一旦安置されることになり、マテウスがそこまで運び入れた。
それから聖堂内を回り、談話室へ集まるよう逗留者に伝達をする]
一体、何が……。
[マテウスもまた談話室へと向かい、団長の話が始まるのを待つ。
時折視界に入れるのは娘の姿。
直ぐにでも傍に行ってやりたかったが、今はまだ、自衛団員として団長の傍に居た**]
―聖堂―
[いつもよりも頼りない足取りで聖堂を歩く。
十五年の間を暮らした場所には老尼僧との思い出が詰まる。
どこもかしこも、それが過ぎらぬ場所はなく
女は痛みを堪えるように手で胸を押さえた。]
……。
[産みの親の顔を知らぬ女にとって
老尼僧は唯一の家族といえる人だった。
大きな穴がぽっかりと胸にあいたような喪失感。
五年前、ライヒアルトが此処で暮らすこととなった時、
とどまっていたなら家族のような相手となっていたかもしれぬが
思春期ただ中のカルメンに歳近い異性と暮らすのはハードルが高かった。
だからこの場所を離れたのに、離れた分だけ恋しくなったのを覚えている。
聖堂にあるピアノが目に留まり、じわと目頭が熱くなった。
ふらりふらり、歩み寄りピアノの前に立つ。]
[調律が施されたばかりのピアノ。
その蓋に利き手である右を置いて息を吐き出す。]
もう、かあさまの音色は聴けないのね。
[もう会えない。
そう思えば哀しくて寂しくて、また涙が溢れる。
マテウスと自衛団長が居る外からは作業の音が聞こえていた。
老尼僧の為に捧げられるのは歌でなく祈り。
沈む心はきっと声にあらわれてしまうから
それを養い親に聞かせたくないと思い、手を組みただ祈り続ける。]
[聖堂の扉が再び開く。
マテウスにより部屋に運び込まれたのは丁寧にシーツに包まれた遺体。
その場所で眠るのだと思えば、それが仄かな救いのように感じられた。]
ありがとうございます。
[マテウスと自衛団長の二人に礼をいい、頭を下げる。
談話室へと集まるよう伝えられると頷いて
後ろ髪ひかれながらも、談話室へと向かい
自衛団長が口を開くのを待った。**]
― 談話室 ―
[イレーネが司書の事を評する>>157のに合わせて頷いて、レナーテに笑いかける。
それで納得してくれたかはわからないけれど。
そうして、もう一度イレーネと視線が合い、答えあぐねていた所に、確認するかのように言葉が落ちた]
……ん、そういう事なんだ。
でも、まだ詳しいことはわからないから、俺からは言えない。
お父さんかギュンターさんから話しは聞けると思うけど……
[イレーネが賢い子でよかった、と思う。
今話さなくても、いずれは知れてしまうだろうけれど]
そうだ、イレーネちゃん、ここで待っていてくれるかな?
俺、お父さんに頼まれた物があるから持って行かないと。
[マテウスをあまり待たせては、と、イレーネにそう言って立ち上がる。
談話室にいる人たちに彼女の事を頼んで、談話室の外へと]
― 聖堂内 ―
シーツと…ロープ、だっけ?
[頼まれた物を反芻して聖堂内を歩く。
シーツはきれいな物をリネン室から持ち出して、ロープはすぐには見つからなかったけれど何とか探し出した]
これでいいかな?
長さとか足りるといいんだけど。
[そう言って、それらを抱えて外に出てマテウスの元に急いだ。
幸い、今度は転ばなかった]
― →聖堂外 ―
[マテウスの元に着いた時>>158には自衛団長もいて、長梯子の準備を始めていた]
すみません、待たせてしまって。
[思いのほか時間が掛かったのでそういうと、向こうもちょうど運び終ええたところだと言われほっとした。
何か手伝える事はないか、と思ったが、その前に団長に止められた。
「危険だから」と言われれば納得するしかなく、力仕事にも自信はなかったから素直に頷いて、
だけど、何かあればすぐに人を呼びにいけるようにと作業を見守った]
気をつけて。
[屋根に上がるマテウスにそう声を掛けた。作業に集中していたらしく返事はないけれど]
「君も談話室に行きなさい……そこで話をする」
[厳しい表情で一言こちらに告げて、団長は老尼僧に視線を落とした]
……わかりました。
[ただならぬ様子を感じて言葉に従う。
彼らに一礼して聖堂の中へと戻った]
― →談話室 ―
[談話室に戻り、その場に人がいれば団長から話がある旨を伝える。
そうして、再びイレーネの隣にと座る。
表情が硬いのには気付かれるかもしれないが、薄く笑みを作るのがやっとで、ただ、もうすぐ団長とマテウスが来るとしか言えなかった]
………
[何が起きたのかわからない苛立ちと、得体の知れない不安に、膝の上で組んだ手をぎゅっと握る。
そうして、そのまま、団長の話があるのを待った**]
─ 談話室 ─
[たどり着いた談話室には既に数人、昨夜の宿泊者が集まっていた。
その中の見知らぬ顔に首を傾いでいた所に、エーリッヒから紹介>>154がされて]
……そうでしたか。
シスターは、難儀されている方に手を差し伸べるのを惜しむ方ではありませんでした。
俺も、そうあるように、あれるようにと、日ごろより言い付かっております。
そうでなくても、今は村まで降りる事も叶いませんし……道が開くまでは、どうぞ、ごゆるりと。
[滞在を拒む理由はないからこう告げて、それから]
俺は、ここの図書室で司書を務めるライヒアルトと申します。
何かありましたら、遠慮なく。
[名乗りと共に一礼し、場に居る人々のためのお茶を淹れて。
席に着く前に、蒼の小鳥を連れてくるべく、自室へと足を向けた]
─ 自室 ─
[部屋に戻ると、落ち着かない様子であちこちへ視線を向けていた小鳥が甲高くピリリ、と鳴いた。
手を伸ばすより先、肩へと飛び移る様子に、滲むのは苦笑]
……大丈夫、だよ。
[案ずるように覗き込む円らな瞳に、小さく呟いて、小さな頭を撫でて。
それから、は、と息を吐いて目を伏せた]
…………。
[五年前、倒れていた自分を救い、手を差し伸べてくれた人。
記憶の大半が抜け落ち、素性もはっきりとせず。
行く先に悩んでいた時に、この地に留まる事を勧めてくれた。
行く先がなかったのは、確かだったけれど。
見えぬ過去に思い悩むのではなく、新たな未来を模索して進んでいけばいい、と示してくれたのが嬉しくて。
それを示してくれた人に何でもいいから、一つでも多くを返したくて、この地に留まっていたのに]
……結局、何も……できないまま、で。
俺は……どうすれば、いい?
[掠れた声の呟き。
答えなどどこからもあるはずないのに。
何故か、意識の隅には言葉がひとつ、浮かぶ。
『見出せばいい』と。
けれど、その直後に拒絶する想いが浮かんで、それを打ち消して。
相反する感覚がまた、息苦しさを覚えさせた]
……なん、なんだ、よ。
これって。
[喉元を押さえて小さく呟く。
ふる、と首を軽く横に振った後、案ずるように覗き込む小鳥の頭をまた、軽く撫ぜて]
……さて、戻ろう。
外に居た人たちが戻ってきたら、お茶、淹れないとな。
[意識を向けるのは、今の現実。
不安げな小鳥に幾度目かの大丈夫だよ、を向けて、談話室へと戻る。**]
─ 前夜 ─
……ぁん?
[呼び止める声>>58を聞くのは今日幾度目だったか。
振り返る行商人の表情は、はっきりそれとわかる不機嫌なものだった]
っとに、うるせぇなぁ……寝酒がちぃとばかし足りねぇんだよ。
[何をしているのか、という問いに、これまた不機嫌な声で返す。
程々にしておけ、との諌めには、ひらひらと手を振りながらへいへい、と気のない声で返し、大股にその場を歩き去った。
その様子を伺い見る者>>69には気づく事もなく。
不機嫌さの赴くまま、酒瓶を持ち出した男は客室へと戻る。
天気の荒れは気にはなったが、然程の危機感を抱く事なく。
深酒の果てに泥酔した男の目覚めは、外の騒ぎ──ではなく、自衛団長からの集合要請によって破られた]
─ 客室→談話室 ─
なんだよ朝っぱらから……はあ? 団長のじいさんが?
[自衛団長がここに居るとは思っていなかった事もあり、声には訝しげなものが宿るものの]
あー、わかったわかった、談話室にいきゃあいいんだろ。
……わかったから、さっさと行ってくんな。
[この場で用件を聞き出す気にはなれず、追い払うように手を振りながらこう言い放った]
一体なんだってんだ……おお、さむっ……。
[文句を言いながらも身支度を整え、談話室を訪れた頃には他の者は粗方集まっていたか]
おや、皆さんおそろいで……おはようございます、とぉ。
[向けられる視線や感情にはお構いなし、とぞんざいな挨拶を向けた男は隅の椅子にどかり、と腰を下ろして横柄な態度で足を組み。
さっさと話せ、と言わんばかりの視線を団長へと向けた。**]
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