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めんどいからって略しすぎやねん。
つーか、こんな炎天下に屋上おったらそら体力も切れ…
[何かえっらい派手なん見えた、とレンズ越しに瞬く。
その間に言い逃げられました]
………よっしゃ、行ったろーやん。
でもゴハン優先。
[キンキラ金とか派手なんとか、空腹で幻覚見えすぎやと胃を抑え、当初の目的炎天下に置き去り*スーパーひまわりへGO!*]
[少年が出たのは、神宮司が出て、悠悟が出て、そして五十嵐が出たあと。
結局昇降口傍の自販機に行きそびれて、諦めたように道場に戻る途中の渡り廊下のそばの自動販売機へ。
飲みたいものは昇降口側にしかなかったので、無難な烏龍茶にすることに。
手ぬぐいを冷えた缶に巻きつけて氷嚢代わりにしながら道場へと向かえば見計らったように携帯が『君の気持ちを受信した』と連呼していた。
不機嫌極まりない様子で携帯を手にすれば、見慣れたアプリケーションのキャラクターが現れるはずの画面が、どこか違っていた]
……?
[辿るのは当初の目的、音楽室への道。
まぁここからは程近いわけですが]
…うっさいな。
そんなに自己主張せんでもいい!
[中に入ると他に人が居ないことを確認して。
ブン、と手を振った]
あーもー。
普通は自分がおかしくなったかと思うよ、こんなの。
問答無用で降ろしたの、誰っ?
[睨んだ先に在るのは、白い虎の影。
恐らく他者には見えていない。そして残念ながら、こうした存在への自分の知識は皆無じゃない]
絶対に殴る。
私の努力を無駄にした奴、絶対に殴ってやるからなー!
[防音設備の中、少しだけ物騒な宣言が*響いた*]
[サキの言葉に、何か心に響くものを感じて、彼女が家庭科室を出て行くまで目で追った。
ただ、それを皮切りに集まっていたメンバーが次々に家庭科室を出て行くのを見て、小さく溜息を付いた。
折角マリーと二人きりになっても失敗しない状況を作るために旅行を画策したというのに、初日からこんな状況になってしまっては本末転倒だ。
自分には疫病神が何ダースか付随しているんだろうか? と遠くを眺めてしまいそうになるが、旅行予定である八月末までは一ヶ月近くある。それまでに解消されていれば問題ないと思い直して、隣にいるマリーのほうを見た]
……このまま話してても先に進まないだろうし、何処か喫茶店にでも言って、旅行の話でもする?
[それが一番建設的だろうと思い、彼女を誘ってみた。*これから何が起きるのかも知らずに*]
……ひよこ?
[ぱちん、と開いたそこにいるのは、夏だというのに暑そうな赤いふわふわの毛皮のドット絵のひよこ。
携帯が暑さでご臨終したのだろうかと思いきや、画面のひよこがマナーのはずなのに、一定の言葉しか喋らない電子頭脳のはずなのに、ありえない言葉を叫ぶ]
『ひよ子ではなーい!』
…。
…福岡銘菓?
『東京銘菓だ!いや、違うそうではなくてだ!』
…どっちでもいい。
『あ、こら、待て、携帯を閉じるなー!!』
[やかましくしゃべりだす電子音声。
かくして、烏龍茶を飲みながら暫くデジタル赤ひよことのよくわからない押し問答が*始まったわけで*]
[次々と去っていく面々を見つつ、考えるのは徒然なること。]
(んー、ヒサタカと旅行できるって嬉しかったし、せっかくヒサタカから誘ってくれたのにこんなコト起こるなんて、厄いナァ。)
(それに、サキセンパイのあの言葉。あれって……うーん。)
(まあ、考えても仕方ナイか。だったら……)
[そんな感じで考え纏まった頃に、ヒサタカからの言葉。
それに満面の笑みを浮かべると]
うん!
[そう言って、ヒサタカの腕に抱き付きつつ喫茶店へ*向かう*。]
[……その去り際。扉をくぐる直前に部屋に振り向くと]
…………おいで、カメさん。
[ヒサタカに聞こえない位の声で傍目何もない空間へ手を伸ばす。
その肩に降り立つのは蛇の巻きついたちまっこい亀。]
[仮に、ヒサタカがそれを聞くなり見るなりしても、「ん、何でもないヨ。」と返すか。]
―家庭科室/午後―
[お昼ゴハンを寮で食べてから戻ってきたら、もぬけの殻でした]
ぅわー、薄情もん!
やからケータイないの不便やねん!
せっかく何か知ってそーなん見っけたんに!
家 わ か ら ん や ん か !!!
[ミツクニの実家知らんらしいです。屋上で何話してたんだか。
(答え=寝てたかボケツッコミ。詮索せんから友人やれてたっぽい)]
んー、キョウヤんは連絡網見ればわかるやんな。ヒサタんもそっちからいけると。マリリンも多分オッケー。
その連れの文化系体育系問わんと女の子に囲まれてる先輩も、寮で見かけた気がすんなー。ま、なんとかなるやろ。
アズマんはタマキちゃんが知ってるとして、サッキーがわからへんなー。どないしよ。
[とりあえずケータイない身にはどないしようもない。
ミニ手帳に勝手に聞いて付けたあだ名込みで書き込んでいく。
ケイコだけはいい名が浮かばなかったので保留にしたが。
来るかどうかは任せるが、メンバー繋がりのよしみで声かけだけはするつもりらしい。ミツクニの迷惑は考えてない]
―自宅―
――ふぅん?
[頭の脳裏で切れた会話を反芻して。口にスプーンを咥えたまま、思案を巡らした。
ちなみに炎天下で駆け回る人たちを尻目に、冷房の効いた自宅で悠々自適中。
冷房直下のアイスって、いいよね。
網に引っかかった数は、僕らを除いて7人。
…数人か聞き覚えの無い名もあったけれど、それでも十分だった。
わざわざ面識も無い人間の相手をして、「覚醒を促す」?…正直面倒この上無い。
残り三人の手伝うふりでもして、押し付けてしまおうかと考えていたのだけれど。
――嗚呼、何だ。]
…楽しめそうじゃない。
[自分の知人がいっそ五神でも天魔でも、面白そうなことには変わりない。
…さて、どうしましょうか。 楽しげに喉を鳴らして。
空いた皿へと投げ込んだスプーンが、カランと高い音を*立てた*。]
…サッキー、あの貫禄からしたら3年ぽいやんなー。
タマキちゃんに聞いてみよ。うん。
ついでにミックんの家も知ってるかも。生徒会って住所とか電話番号握ってそうやもんなー。
[イトコの兄さんなら何でも知ってるとか思ってます。
実際、答えが返ってこなかったコトなんてないし]
…まーたこの炎天下の中、寮に帰るんは辛いなー。
直接行っちゃえ。
[思い立ったら即行動。
ついでに何か冷たいものでもおねだりする*つもり*]
―自宅―
――ああ、お帰りなさい。
[律義に鳴されたインターホンに応じて扉を開ける。
尤も、正しく言うなれば此所は少女の自宅では無いのだから、
おかえりと言うには不的確なのかも知れないがもう癖の様なものだ。
上がるなり何か冷たいもの、とねだる言葉には小さく笑いながら、
先程まで自分が食べて居たのと同じアイスを差し出してやる。]
あ、何か飲む?
[アイスティーくらいしか無いけど。
そう問いながら、先ずは自分用に一杯注ぐ。
いると答えが返るなら、二つ目のグラスにも注いでやって。]
― 穂見町東端・烏頭羅山 ―
……あー。
うっせ。日本語で話しやがれ。
[ そうはぼやきつつも、“それ”が実際には、
人間の言う言語で括れるものでないとは理解している。
フードは下ろされて、露になった両の眼。
木々の合間を通る風が髪をさらっていく。
重なる枝の影の下では、金はその輝きを失くしていた ]
ったく。
何もしなきゃ、何もなかっただろうに。
[ 高い樹上に腰を下ろして、片足を立て頬杖を突く。
いかにも物憂げに、溜息を吐きだしてみせた ]
[ 虚空へと、手を伸ばす。
瞬間、風が起こり、大きく枝が撓んだ。
ノイズにも似た耳障りな音を立てて、無数の緑が舞う。
彼の身体は宙に放り出され――或いは自ら飛んだのか、
定かではないが、その中に飲まれる。
何も、見えない。
そして小さな嵐が収まった後には、
何事もなかったの如く、地に在った。
その瞳の色だけを、揺蕩う闇の色に変えて ]
さって――…と。
まずは、 どうしますかね。
[ 呟く様は、先程までと何ら変わりはない。
山を下ろうと無造作に歩を進めながら、
取り出したカメラのレンズ越しに景色を見る。
剣道を止めてから始めて、すっかり趣味になった行為。
なのに、撮るときの彼は、少しも楽しそうではない ]
面白くしないと、ねえ。
[ フィルタを通した世界は、*何とも詰まらなかった* ]
…神宮司さんの?
[からん、と氷が音を立てて崩れる。
サッキーって、ミッくんって誰。とは一瞬思わなくも無かったが、
聞き取り調査の結果、無事生徒会会計の彼女と、
生徒会長の従弟殿を示す渾名と判明した。大変解りにくかった。
…まぁ実際、委員の関係上急遽連絡をとる事もあったし、会計を勤める彼女のものは知ってはいるけれど。
――問題はそれよりも。]
(…さぁて、どうしようか)
[直接知らなくても、意識裏で聞けば自宅ぐらいは判るだろうが。
しかし今、四瑞に――特に彼に意識を向けるのは自分的にも得策じゃない。
遅かれ早かれ接触はするだろうが、…不要な情報を与えるべきか否か。]
…まぁ、神宮司さんの連絡先なら知ってるから、教えましょう。
鳳くん?の方は、…従姉の方の連絡先なら判りますから、あとで聞いておきますね。
[事実に相違は無い。ひとまずははぐらかす事に決めた。
それじゃ携帯取って来ますね、と席を立って、
はた、と思い出した様に振り向いた。
からりと、氷が溶ける。]
――あぁそういえば、璃佳。
貴女は“何か”見たりしてません?
[笑みのまま問う言葉は、あまりに唐突なもの。
直接過ぎる問いだが、気にしない。これが一番判りやすい。
…尤も、質問の意味を聞かれても、*はぐらかすばかりだが*。]
―宝条家―
[ぴーんぽーん]
あ、おったおった。タマキちゃん、ただいまー。
[炎天下でばててたのが、イトコの顔を見るや笑顔になる。
当然のように上がりこみ、冷たい物をねだって後ろを付いていく]
うん、もちいる!
[アイスティーの勧めに頷き、自分用に注がれた分を一息で干した。
二杯目を次いでもらってから、冷房の効いたリビングのソファーをクッション付きで陣取る。
天国ーとご満悦でアイス食べつつ尋問…やのうて質問タイム開始]
[(タマキの)苦労の末、話は大体通じて。
空の皿にスプーンを置き、なにやら思考しているイトコを見守る。
住所録ドコだっけとか考えてるんやろと、裏の顔に気付きもしない]
わ、やっぱりタマキちゃん頼りになるー! よろしゅうな!
しっかしミックんて、んな名前やったっけ?
いっちゃん最初に聞いたきりやから忘れてたわ。
[めんどくさがりの共犯者は、あだ名を諦めるのも早かった。
そんなコトを思い出しながら、申し出に感謝して。よもや従姉=生徒会長とは知るよしもない。携帯を取りに行く姿を手を振って見送り]
えええぇっと、“何か”ってナニかなー?
[タマキの笑みを直視できず、眼鏡の陰で視線がめっちゃ放浪。
小さな頃から、大好きなイトコのお兄さんへの隠し事は下手でした]
いや、あんな。
ちーっと暑すぎて幻覚見たんやも知れへんねん。
やから話半分でええんやないかなーって思うんやけど、
こーんなちっこいサイズのトカゲに髭生えたみたいなん、見えてん。
[まあ、大して時間かからず下呂った訳です]
なんや飴食べよ思って包み剥いたらおってな。
色同じやし、暑いし、見間違いかなー思うてそんまま食べてもうたんやけど……。
あ、味はマンゴーのまんまやったで?
[沈黙はえらい痛く、氷が溶ける音が*よう響きました*]
…。
……食べたの?
[…黄龍を? とまでは聞けないが。聞けやしないが。
うっかり口に出してしまいそうな位には衝撃的だった。
見たどころか、どうやら口にしているとは。
物理的なものでは無いのだし、流石に食中りなどは起こさない…と、思う。思いたいが。]
――…璃佳。
[たっぷりと時間を空けて、漸くの沈黙を破って出た言葉は、
浮かべたままの笑みも相俟って、さぞ痛かったに*違いない*]
…仮にもトカゲに見えたものを、口に入れるのは止めなさい。
[階段駆け下り、昇降口から外へ。
そのまま校外に出よう……としたら、後ろからどつかれた。
振り返った先には、目の笑っていないいいエガオ]
あー、ええと。
[逃げ損ねた。
そんな風に思ったのは一瞬。
まあ、逃げられるものではないのだが]
─瑞雲神社─
[そんなこんなで、小言を聞かされながらも従姉と共に帰途につき。
石段の下で、別れる事となったわけだが]
「……ところで、光那」
……なんだよ?
「『五神』がは傷ついた場合や、『天魔』を捕えた時に、『隔離の陣』の中に置くのはよいのだけれど」
ああ。
「……建前上は、どうするつもり?
私たちの事情を説明して、世間一般が納得できるわけ、ないでしょう? 警察沙汰になる可能性は、理解していて?」
……あ。
[忘れてたようです]
[惚けた反応は予想通りだったのか、従姉は深く、ふかくため息をついた]
「そんな事だと思ったわ……手配をしておいて、正解ね」
手配?
「学校の方に、生徒会主催の特別合宿を行う、という申請を出してあります。
『隔離の陣』に送った人は、建前上は、それに参加している、という事にして通しましょう。
ある程度までなら、情報操作もできるし……」
あー……悪い。叔父貴にも、迷惑かける。
「そう思うんなら、お父様の期待に少しでも応えて差し上げてね?」
……それとこれとは、話が別だろーが……。
[こっくり。
そんな音が聞こえそうな仕草で頷いて。冷や汗流し固まる事しばし。
たっぷりの時間を空けて耳に届いた言葉は、大変痛うございました]
以後、気をつけますデス。ハイ。
[保身のあまり標準語もどきが出た。いやだって笑顔が!怖いよ!]
[思わずジト目になりながら言った言葉に、従姉はくすくすと楽しげに笑い。
一頻り笑ってから、真面目な面持ちになって]
「とにかく、今は休んで。
……念のため、翠麟をお目付けに置いておきますけど、ちゃんと回復をはかるように、ね」
……置いてかんでいいってのに……。
[文句は届きませんでした。いつの間にか現れた翠のちま麒麟は楽しげな足取りで石段を登り。
紅鴛もそれと一緒にぱたぱたと。
それらを見送ると、従姉はじゃあね、と言って帰って行く]
……ったく。
お節介が。
[ぶつぶつと文句を言いつつ、その背を見送って。
それから、気合を入れなおして、*石段を登って行った*]
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