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…ひどい話だが、どっちかっていうと。
人間がやったって判断してくれたほうがありがたい。
あの団長さんが恨まれてたとか…どうなんだろうなぁ
[言葉を濁し息を呑み同意するローザに言う
そのほうが順当に取り調べられたり尋問をうけたり。だけで済むだろう。と予想がつく事態になるからだが。
ただ奇妙なとこが多い。獣がやった節があることも、だがこんな牢屋のような場所に閉じ込められながら人を殺すなど…むしろ息を潜める時期だろう。犯人がこの中にいると示す理由が浮かばない。
…そんな理由ではない何かが原因なのだろうか。とも思いながらも口に出すことはなく。掃除を*続けた*]
―二階個室―
鍵は掛けてないよ。
[ノックの音に答える。
抜けているのはどちらかといえばこちら側]
オカリナも濡れちゃったね。
ああ、まって。そこは僕が外すから。
[布を机に置いて、一番上の釦を外すのを手伝う。
ランプの光が当たる位置にカルメンを誘導する]
…違うなら、
違うなら、一緒に、帰るです。
[ブリジットを信じるとも、或いは信じないとも、ロミルダは眉を寄せるだけで、言わなかったけれど]
いるなら、見つけなきゃです。
…団長さんみたいになるです。
[続きはダーヴィッドの言葉への答えか、こくりとうなずいた]
……はい。帰りたい、です。
[ローザの言葉に、小さく頷いた。
帰る場所と望むものは、違っていただろうけれど]
あ、レーヴェさん。
……ええ、ずっと、気を失ったままで。
場所のせいも、あるかも。
服も換えないとだし、出来れば、運びたいところではあるんですが。
[カルメン達と殆ど入れ違う形で入ってきたハインリヒに答える。
大分、色を吸った布を湯へとつけた]
[鍵はかかってない、との返事。
それだけ聞けば、普通に入れるもの、と思うわけで]
んじゃ、お邪魔……って、ちょ!
[普通にドアを開け、桶を中に入れて。
釦外しの真っ最中、という状況に、声がひっくり返りました]
あ。無理だと思う。
[旦那のところで産めたらの言葉にあっさりと返した]
多分、遅くても1日以内。それが限度、かな。
喋っている今も、痛みが激しいんですよ?
……そりゃまあ、かかりつけの産婆さん同伴で産めたらこれ以上心強いことは無いんですけど、どうやら、すぐに出れなくなってしまったようですし?
後は、覚悟を決めてやるしかないよ。うん。
[子供も自分も無事なままで、というところは敢えて触れなかった]
─二階・自室─
オカリナ。
……あ、こわれ、てない?
さっき、ぶつけたー…。
[転んだ時のことを思い出し、心配げな声色へと変わる。
ボタンを外すためにランプの傍へと誘導されたら、クロエの指示のままにそちらへと]
[ハインリヒの声に気付いて、掃除の手を止めて顔をあげた]
ん…、エーリッヒさんは、まだ。
息とかは普通にしてるから、頭とか打ってはないと思う…けど。
…どう、なんだろうね…。
[歯切れの悪いまま答えて、ゼルの言葉には表情を曇らせて。
ほんの1日程度しか一緒にすごしていないが、今ここに居る人達を疑ったり、疑われたりすることがあるかも、などと考えたくはなかった。]
[ロミの言葉に、大げさに落胆してみせた]
そか。残念。
ま。でも頑張ってみるよ。
私も、この手でこの子を抱きしめたいから。
[ただでさえ危険なお産と言われているのに、かかりつけの医者も、設備も何も無い中で産む行為が、どれだけ難しいことか。
どちらも死んでしまう最悪のケースだって十分に考えられることだった。
それでも、痛みも不安も全て飲み込み、まるで容易い出来事だというように、ブリジットは笑い続けた]
あぁ、うん、そっか。
そうだよねぇ…見つけなきゃだよねぇ…。
[ロミの言葉に、うーんと唸って]
あの、さ。ロミちゃん。
俺がその違うかどうか…って、分かったりするの?
ほら、誰彼構わずそういうこと教えてたら、ロミちゃんが危なくなるじゃん?
相手にバレない方法なら良いけどさ。
バレかねないなら、もうばらしちゃった俺やブリジットさんが良いかなって。
ん?
見ちゃダメだよ。
[横にあった布をばさりと広げる]
ありがとう。
見た目以上に力あるよね、ユーリ。
…あのさ。
[桶を運んでくれたことに感謝して。
少し躊躇いながら、続ける]
エーリッヒさんが起きれば、聞けるかもしれないけど。
『神の威光に逆らいし闇の住人、
我らが威信に掛けて打ち滅ぼさん』
覚えておいて。そういう言葉もあるのだということを。
[まだ倒れたままだというエーリッヒの側にゆっくり近づく]
オレが見たときの様子じゃ、頭とか打ってる感じじゃなかったんだが…
他に何か原因があるのかね。
オレが運んでもいいが、もし動かしちゃ拙い状態だと困るしな…
[見つめているのは彼の肩]
……、大分綺麗になりましたね。
ありがとうございます。
フォーサイスさん、ローザさん。
[暗い話題を振り切ろうとするように、ローザに笑みかける]
そういえば、ローザさんって、旅の方……なんですか?
なんか、全然知らないままになっちゃって。
んー、どうだろう。
表から見ては壊れて無いと思うんだけど。
これも洗って、乾いたら吹いてみよう?
[光に当てて固まった部分を取り除き、釦を外した]
[きょとん、とする様子に、返ってこっちが困ったとか何とか。
取りあえず、くるり、回れ右。動きはちょっと、かくかくしてたかも知れないが]
……んな事、わーってるよ。
[見るな、という言葉に大げさにため息をつき]
ま、細工ってのは見た目以上に腕力とか体力使うからな。
基礎は鍛えろ、って、のがお師さんの方針……って。
[告げられた言葉。
蒼が一つ、瞬く]
それ……もしかしなくても、教会関係の、言葉……か?
[声が僅かに、険しさを帯びる。
口調は、問いというよりは、何故か、確かめるような響きを帯びて]
…へ?無理って?
[すごく、ものすごく間の抜けた声を上げた]
は!?
い、いやいやいや、いくらなんでも、それはまずくないデスカ!?
流石の俺も、出産に立ち会った経験はありませんよっ?
[ひたすら慌てた揚句、ブリジットの顔を、眉をしかめながらみつめる]
フォーサイスさんも、同じ事を気にされてました。
[ハインリヒの台詞に、眉をハの字にして]
……うーん。
ダーヴさんなら、何か、わかるかな。
[ブリジットの時の事を思い出しながら、名前を呟く。
釣られるように、視線を落とした]
ダーヴィッドさん。
[ダーヴィッドがロミに向けて言った言葉に口を挟む]
あなたは、ロミちゃんを絶対に信じられると思ってそれを聴いているの?
違うなら、聴かないほうがいいと思う。
私から聴いておいてなんだけど……多分、それに頼りすぎちゃ駄目なんだと思う。
これは、人の和を簡単に瓦解させる代物。例えそれが嘘でも本当でも。
正直、私もこの言葉を聴いてからは、ダーヴィッドさんを絶対に信用できるかって言われたら、答えられない。
つまりは、そういうことになるんだと思うよ。
だいじょ、ぶ、だと、いいなぁ。
オカリナ、これしか、ない。
[洗って乾いたら、と聞けばこくりと頷く。
ボタンが外れると喜色を宿して]
ありがと、クーリェ。
[礼を言ってからごそごそとワンピースを脱ぎ始めた]
そう、なの?
目を覚ましてくれると良いんだけどね…
揺らさないように運べるなら、ベッドまで運んだほうがい…?
[ハインリヒの視線に首を傾げ。無意識に自分の肩を押さえたものの、すぐに手を下ろして。
ゲルダの言葉には、出来る限りの笑みを作って。]
ゲルダさんがお礼言うことじゃないよ。
でもどーいたしまして。
え?あぁ、あたし?
先週から劇場で興行してるでしょ?
あそこの楽団で世話になってるの。
[ユリアンが回れ右したのを確かめて、桶へと近づく]
…そうだよ。
教会で教えられる口伝。
[険しさを帯びた確認に、平板な声で答える。
ぱしゃりと音を立てて布をお湯に浸ける]
団長さんは、だから僕らを集めたんじゃないかな。
見極め、見定めて滅ぼさせるために。
[ぎゅう、と布を絞った。
カルメンの近くへと戻り、一つは手渡し、もう一つで拭き残した部分を顔から順に拭おうとする]
で、ゼルはうちの楽団にいつの間にか居て、いつの間にか居なくなってたのよねー?
[そう言うと、若干意地悪そうな笑みを浮かべてゼルを見上げ。暗い雰囲気を飛ばそうと、無理をしているのはバレていただろうか。]
そうです。
赤ちゃんだって、ママがいたほうがいいですよ。
[ブリジットを、というよりはそのお腹を見ながら、ロミルダは言った。
笑いながらのブリジットの言葉に、下がっていた眉がやっと元に戻る]
ふぇ。
ダーヴさんですか?
[ぱちりとまたたいて、ダーヴィッドを見上げた]
できる、ですよ。
でも、1日に1人で、時間がかかるです。
[言葉を1つ1つ思い出すようにしながら、ロミルダは言う]
うん。まずい。ものすごくまずい。
でも、この子がこの場所で産まれるというのならば、私はそれに従うしかないんだよ。
あー、でも、誰かに手伝ってもらわないと厳しいのかなあ。
こんなときに、誰か親友とか、幼馴染とか、旦那とかそばにいてくれたら、全幅の信用を預けられたのにね。
[言いながら、悲しげな顔で苦笑する]
誰を、どこまで信用したらいいんだろう。
私は、私の命以上とも言えるこの子を預けなければいけないのに、こんな事件があったから、完全に信用するってのが出来るかどうか分かんない。
……本当、こんなときに、ね。
[段々と、その表情は崩れていく。普段はあまり見せない素のブリジットの姿が垣間見えた]
[返る肯定。右の拳が、握り締められる。
ほんの一瞬、過ぎった記憶を、そこに押し込もうとするかのように]
……滅ぼさせるために、集めて。
んで、自分が……って事かよ。
何やってんだか、じい様……。
[呆れたように呟いて、それから]
なんで、そんな事知ってるのか、とか。
なんか、聞いても面白くなさそうだから、それは聞かないけど。
……なんで、俺にそんな事、話すわけ?
確かにダーヴィッド辺りなら何かわかるかもな。
[ふ、と視線を上げてローザを見る。肩に当てていた手には気付かずに]
ベッドで寝かせるのが一番いいんだよな。
揺らさないように気をつけて運べば、大丈夫だろうかね…
[手渡された布でまずは手をごしごしと拭く。
どれだけ取れているかまでは分からないが、濡らした布であるため先程よりは良く取れることだろう。
その際手元を見ることは勿論無く。
真っ直ぐ前を向いたまま、クロエに顔を拭いてもらった]
かみ、のー、いこー、に、さからいし、やみ、の、じゅうにんー。
われらが、いしん、に、かけてー、うち、ほろぼさんー。
[先程クロエが紡いだ言葉を意味も分からぬまま口にする。
顔を拭われながらだったために、ところどころくぐもった声になっていたことだろう]
うん、あとで、ふいてみる。
[オカリナについては、顔を拭いているにも関わらずこくりと頷いた]
分かる人に診て頂いたほうが、いいかな……、と。
[ローザに悩みながら答え、辺りを見回す。
一巡したところで、首を捻った]
劇場……
ああ、なんだか、噂になっていましたね。
毎年来るんだ、って聞きました。
そこの踊り子さんってことですか、なるほどなるほど。
[ゼルギウスへと向けられた台詞には意外そうにして]
ええ? ……楽団に?
なんだか意外……、かもしれません。
あれですか。
釣竿遠投とか、やられてたんですか。
[それでは楽団というより、サーカス団か何かなわけだが。]
……私、ちょっと、探して来ますね。
[ハインリヒから同意らしきものが得られると、立ち上がる。
昨晩、彼がエーリッヒに悪印象を抱いていなかったことから、任せられると思ったか]
先生のこと、お願いします。
え?ゼルギウスもいたわけ?楽団に?
[ちらりとそちらを見て]
まぁ、楽団にもいろんなのがいてもおかしくはねーけど。
[ゲルダの言葉はあえて突っ込まない]
あ、あぁ。頭を下げないようにして運べば大丈夫じゃないかな。
担架か何かあれば運びやすいんだけど。
[ハインリヒが気付かなかった事には、内心ほっとしつつも表には出さず。
ゲルダには、不安を煽らないよう微かに微笑んで]
うん、動かさずにお医者さんに診てもらう方が良いだろうけど…
いつまでもここに横にさせたままじゃ身体に良くなさそうだし、ね。
[目を覚ましてくれればまだ…と言いつつ、続いた言葉には幾分くだけた笑顔で頷いて]
えぇ、そういうこと。
ゼルはねー、いろいろとやってくれたよ?
[色々については言及せず。
主にこまごまとした雑務をやってもらっていたが、多少の芸は披露していたのではなかろうか。]
あぁ、わかった。
側に居るだけならオレでも出来るだろうし、頼むな。
[ダーヴィッドを探しに行くというゲルダに頷いて、彼女の代わりに隣へと]
…うん?なぁに?
[横からかかる声に、ブリジットに向き直る]
…あぁ、そっか。そうだよねぇ。
ロミちゃんのことも、疑わなきゃってことをすっかり失念していたよ、失敗失敗。
[男にとっては疑う必要もない、当たり前のことだったので]
んー、まぁでも俺は。
騙し騙されが当然の商人の世界に身を置いてますゆえ?
ロミちゃんの言葉に嘘はないかなーっと。
[へら、と笑う表情は軽くも、眼差しは真直ぐなもの]
[ダーヴィッドを探しに行く、と聞けばいってらっしゃいと言って。
ハインリヒがエーリッヒを看ているなら、と自分はとりあえず掃除で使った汚れた布などを片付け始めた。
ハインリヒの言葉には、にっこりと微笑んで頷いた]
……その辺りは、お任せします。
私、全然詳しくないもので。
[ゼルギウスについては、色々と「やらかして」じゃないんだな。などと思ったかどうかは定かではない。
残る面々に一礼すると、踵を返して、広間から廊下へ。
連れ立って出て行く姿を見かけた覚えはあるが、何処に行ったかまでは分からず、短絡的に、名前を呼び歩くこととなった]
ダーヴさーん、ダーヴィッドさーん!
口伝を知っている敬虔な信徒なら。
自分の身を奉げてでも、と思い込む人だっているかもね。
[見える範囲の血が拭えると、羽織をカルメンに着せ掛ける]
うん、面白い話じゃないな。
理由は消去法。話してもまだ聞く耳がありそうな相手で、私が見た時に反応を窺えそうな人物を考えたんだ。
ユーリかハインまで絞って、先にユーリが単独になった。
[さらりと言う]
誰も信じられない状況なんだけどね。
一人で何かしようとしてもまず無駄だろうし。
担架、ね…探せばあるかもしれないが…
考えててもしょうがねぇか。
[ローザの様子には気付かぬまま]
それじゃ、雑用係、ってところか?
それだけじゃないんだろうけど。
[ゼルギウスについては簡潔にまとめてみる]
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