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[倒れた璃佳に近付こうと歩を進めた時だった。マリーが勝ったはずなのに悲痛な叫びを発する久鷹]
…おい、久鷹!?
[どうした、と声をかけようとして、言葉が切れる。先程の気配が、再び現れた]
…っ!
貴様、やはり久鷹じゃねぇな!!
[邪悪な笑みを浮かべる相手に叫び、一度九尾を小脇に抱えて、久鷹の横からマリーや啓子、倒れる璃佳を庇う位置へと滑り込む]
[殺到する蛇をかわし、こちらへ迫ってくるリカ。それに一瞬怯むが]
……くっ!!
[正面の蛇の腹を間に滑り込ませ、進路を塞ぐ。しかしそれでも放たれた一撃は、辛うじて紙一重で避けることが出来、胸元を通り過ぎる。切り裂かれるキャミ。
後ろに引き、体勢を立て直そうとするリカに胸元を押さえつつ、冷や汗を流したまま引き攣った笑みを浮かべると]
……そうは──いかないヨッ!!
[両側から迫っていた2匹の蛇が後詰めで背後から迫り、さらに上の逃げ口は上空の蛇が閉鎖。
結果、]
どしゃっ!!
[水の蛇に呑み込まれ、溺れた事で気を失ったリカが地面に転がる。
眼鏡は蛇に呑み込まれた時に、どこかへ飛んでったのか、びしょ濡れでぐったりしつつも可愛い素顔を晒す。]
はあはあ……水も滴るイイ女になったジャナイ。
[肩で息しつつ、皮肉を言ってみる。]
[リカの傍らへと駆け寄って、脈を取る。
大丈夫、気を失っているだけだ。打ち所が悪かったりもしていない]
はいここまで。気が済んだ、マリィ?
でもこれ以上は…!?
[喉を押さえながらできるだけ静かな声でそういい掛けた時。突然に上がったのはヒサタカの悲鳴。そして]
な、なにがっ!?
[思わず叫びかけ、喉に走った痛みに慌てて口を閉じる。
滑り込んできたサキに少しだけ安堵の表情を見せながら、リカをどうにかこうにか抱えようと試みる]
…………え?
[突如聞こえた声に、呆然とそちらを向く。
そこにいたのは、ヒサタカなようでヒサタカでない存在。
だってヒサタカがあんな髪型をするわけがなく。
だってヒサタカがあんな喋り方するわけがなく。
だってヒサタカがあんな邪悪に笑うわけがなく。
でも、その肉体は確かにヒサタカのもので。
だから、]
……アナタ、誰?
[その呟きは、非常に弱々しいものだった。]
[ぐるりと全体を見回した。
いるのは女ばかり五人。いや、四人と一匹か]
まぁ本当は九尾の力を回復するために全員魂を食ってしまいたいところだが、全員相手にして怪我でも負ったら骨折り損だ!
[そしてすっと両手を上げた。それはまるでオーケストラを指揮する指揮者のように華麗で、優雅に両手を振り下ろした。
瞬間、五人の周りに人影が現れた。
その姿に九尾は驚愕した]
「マリー、キョウヤ、サキ、ケイコ。それにヒサタカ……」
[そう。
本人がいるにも関わらず、今は別の場所にて終わるのを待っている筈なのに、それぞれを星型に囲むように、幻術で複製されたヒサタカ達が立ちふさがった]
ふっざけんなよ…!
[突如として現れた自分や恭也達の複製。それを見て舌打ちをする]
(実質今動けるのはアタシくらいじゃねぇか。
マリーはショックで動けないだろうし、
啓子も昨日のダメージが残ってるはず。
どうやって切り抜けたもんか…!)
[サキが考えている事は手に取るようにわかる。人間は――特に戦闘経験がない人間を守ろうと動く場合、えてして強者は身を犠牲にする]
ハハハハハハ! 何も知らない! 何も見ない! 何も考えない! 所詮はそんな屑の集まり! そんな天界の、しかも昨今に決められたような石ころ共が、何を考えても無駄なんだ!
[そう高笑いし、サキをすっと指さした]
考えているだろう? 実質動けるのは私だけ。ケイコは昨日タマキと戦い力が不足気味。リカはマリーに破れ、マリーは茫然自失。どうやって切り抜ければいいのか? なんて無駄な事をだ!
[片手で顔を多い、口元から見える八重歯を隠さず含み笑いを浮かべた]
だが、一応選択肢は与えてやるぜ。今死ぬか、それとも俺に服従するか。どっちがいい?
[言葉に合わせるように、複製が五人との間合いを詰めていく]
[ヒサタカ、いやヒサタカに憑いた者の声に眉を寄せる。
マトモな声が出せないこの状況では確かに八方塞に近いのだが]
神宮司先輩。
必要なら前出ますけど。
[負けず嫌いな部分がムクムクと浮かび上がってくる。
それでもまだ動くことはできる、とばかりに複製たちを睨んで]
!?
[言い当てられ、息を飲む。そう言う類のものなのかと割り切れたのは、内なる知識が助けたか]
無駄かどうかは、やってみなきゃ分からんぜ!
選択肢はどっちもお断りだ!!
[降ろした九尾を後ろへと庇い、間合いを詰めてくる複製へと注意を向ける]
前出るよりも、逃げるタイミング見とけ。
戦力的にどうやっても対抗すんのは難しい。
[璃佳を抱える啓子に、後ろを見ずにそう告げる。久鷹から感じられる属は、金。ここに居る者の属では比和か相手の相生になるだけで、お世辞にも有利とは言えない]
[予測通りだ。
内心でほくそ笑む。サキのようなタイプは思考を読まれ
・・・
たと勘違いしてしまえば、一気に決着をつけようと動くと思っていた。案の定複製に注意を向けている。その後の行動パターンは幾つか考えているが、おそらく当てはまるだろう。
次にケイコだが、こちらはほとんど無視でいい。昨日の戦いの報告は受けているため、彼女が戦力にはならないのは把握済みだ。万が一技を使おうとも、低レベルの一撃が良いところだろう。
問題は――]
(俺の半心である九尾とマリーか)
[半心は手の内がわかってるとして、マリーの余力が一番のネックだろう]
(それでも俺は敗れないがな!)
[この布陣を引けた時点で、それは確定事項なのだ]
…………るな。
[彼女の口がボソリと動く。肩を震わせ、俯いたままの顔から表情は読めない。
周りが怪訝そうに見ていると、キッと顔を上げる。
その目は涙をポロポロと零しているが、しっかりとヒサタカ(?)を見据え]
フザケるな!!
ヒサタカはそんな髪型にしたりしない!
ヒサタカはそんな喋り方したりしない!
ヒサタカはそんな邪に笑ったりしない!
ヒサタカを返せ。この偽者!!
[そう叫ぶと、右手で地面にメガトンパンチと同時に水気開放。
五方の複製の足元からすべてを呑み込む漆黒の水が口を開け、虚無に返す。
同時に、水気をすべて使い切った彼女の意識も途切れて、ぐらりと崩れ落ちる。]
んん〜……いいね。恋人を奪われて奏でられる絶叫。まるで最高のシンフォニーだ。
[本当にマリーの絶叫に酔っているように空を仰ぎ]
ああ、そうそう。ケイコ、逃げるタイミングなんて俺は作らないから、素直に死んでおけ――。
[そして邪悪な笑みが耳まで口を裂いた――瞬間]
ぐ、が!?
[突然久鷹が苦しみだした]
貴様……まだ消えて……。くそ! 力を使った影響か……! こんな……圧倒的有利の状況で……!
[久鷹は、体をくの字にして苦痛に耐えている]
[体内からナニカが食い破ろうとしているような感覚に、内臓が不快感を訴える。食堂を通して、胃液が逆流して口内に満ちた。
その苦い味を唾とともに吐き出した時、マリーの一撃が周囲に満ちた]
ちぃ! 最後まで俺の邪魔をするか! このくそアマがぁ!
[すでに精神的、肉体的な余裕はなかった。サキ達の動きなどまったく見ずに、指を鳴らした。
刹那、一斉に複製がマリー達に飛び掛った]
[苦しむ久鷹に僅かな隙を見出したか]
はあっ!!
[気合一発、瓦割りの要領で真下の地面を拳で打ち付ける。瞬間、璃佳を抱える啓子やマリー、九尾の周囲に岩石の壁が競り上がった。
その中で複製はマリーに一点集中で襲い掛かっていて]
舐めてんじゃ、ねぇぞ!
[一足飛びに間合いを詰めると、その中の一体──不運にも恭也だったり──に対し後ろ蹴りを放った]
くぅ……。それを……待っていた……!
[苦しみながらも、視線は常にサキを捕らえていた。それは唯一攻撃にでるであろう彼女の一撃合わせたトラップ――。
五人の姿はそれぞれが高圧縮された電子の塊であり、一人が破壊されれば連続して残る四体が誘爆し、五人は骨も残らない――筈であった。
だが、体内からの痛みは、そんな集中しておかなければ作れない複製への集中力を削ぎ、ただの爆弾程度の破壊力しか生み出さないものへと変化していた。
サキの一撃が命中した瞬間、久鷹は電子の足場を作るや上空へと離脱した]
・・・・
くぅ……。くそ、くそ、くそ! ヒサタカめ! もう少しだったものを……。
[背後から爆発音が響く。だが結果を確認する余裕なく、久鷹は*飛び去った*]
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