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[それでも少女の力に託した言葉。
それは赤髪の少女に自身を重ねた為に漏れた言葉なのか。
それとも――]
でも…あなただけは…生き延びて――
[そっと願いを込め、少女は生の世界から姿を消した――]
……なに?
[名を呼ぶ声に、僅か首を傾げて、再び問う。
薄紫の瞳は静かなまま。
ただじっと。
そこにいるものを。
彼女にとっては、繋ぎ止める最後の糸を
見つめて]
[ふと――
聞き覚えのある声に少女は振り向く――]
あれ…神父様――?
[声の方を振り返れば、少女が一番会いたかった者の姿――]
[無心に駆け寄る少女に、差し伸べられた手は、済んでの所で止まり――]
『慕って貰うほどの人間ではないのに、良いのですか?』
[投げ掛けられる言葉――
しかし少女は躊躇うことなく――]
それは…私自身が決めることですわ?神父様――
[その胸に飛び込んだ――]
お役に立てなくて…ごめんなさい――
[謝罪の言葉を*口にしながら*――]
[ 朱が刻一刻と其の色を広げてゆけば、誰も彼も其れに照らされ同じ色に染まる。一歩、其方へと歩を進めてそぅと伸ばされた手は巫女の頬を掠めるか。伸ばさぬもう片方の腕からはぽたりと緋色の雫伝い床に落ちた。]
……欲しい……?
[ 其れは問い掛けか自問か。双眸は緩やかに眇められて矢張り僅かに揺らぐ。]
[投げられた言葉の意味を、しばし、捉えきれず。
それから、ようやく理解して。
……理解できたから。
瞳が、揺らいだ]
……寄せて、くれるの?
ハーヴェイの、いる方、に?
[問いかける声は、震えて。
その様子は、巫女となる以前の少女の不安の示し方とほぼ同じにも見えるか]
…共に在らねば意味が無い。
[獣はそっと目を伏せる。]
生けるときも、死するときも…共にいくことを望んでいた。
離れてもずっと、コエだけは聞こえていた。
置いていかれる気持ちが理解るか?
命を捨てて守ろうとするものに。
[獣を排除し、主の遺したこの館を護ると、そう心に決めて]
[それが自らに与えられた使命なのだと、刃を手にして]
[それでも]
私は、結局――
何一つ、護ることができませんでした。
[悔しげに、哀しげに、下唇を噛み締めて]
[男は生まれついて何も持たなかった
愛するものも
愛してくれるものも
求めても与えられず
与えようにも求められず
唯一人で]
[やっと手に入れそうになった愛おしきものは
壊されて
男の心も壊れかけ
其れは愛故、悲しみ故か?
否
其れは唯
やっと手に入れたものを壊された事への
憤り故の
否
其れもまた愛なのだろうか?
その答を男は知らず]
[男が与える事が出来た物は
命と 血と 兇刃たる刃
今は獣となった男に
其れは望んだ事ではなく
あぁ、だけど]
何も残せないよりはよっぽどマシだ。
[くつくつと声を上げて
嗤う]
置いていきたかったわけじゃない。
私も置いていかれたから。
[俯いたまま、僅かに肩を震わせて]
――ただ、護りたかっただけ。
[獣の言葉に、わたしは微笑を作る]
そうね。
だからこそ……わたしは、その苦しみを二度と味わいたくなかったのだわ。
[そっと、左の手を腹に当てる。
あぁ、ほんの手のひらの上に残った黒い、黒く染まった、あの姿。
思い出して、俯いた]
[ 揺らめく月の双眸は何処か遠く感情は見えずに唯、少女の薄紫を見詰める。]
……でも。
[ 伸ばされた手は緩やかに宙を彷徨って、]
俺は……、メイを、喰らうよ。
今でなくとも、何時か。
[口許には薄らと人とも獣とも取れぬ笑みめいたものが浮かぶか。]
[わらいごえに、わたしはその手を下ろして。
その彼を見る。
自然に手が伸びていくのを、自分で不思議に思う。]
ナサニエルさん……
ねぇ。
……好き、だったわ、ずっと。決して思わないと、思ったのに。
だから
そんな風に苦しまないで、悲しまないで……?
[霊視の巫女の言葉は
其れは
人からの決別を
だけど]
共に在りたいと思うのは、間違いじゃないだろう?
[愛おしきものに
同じように愛され
受け入れられるのならば]
[喰らう、と言われて。
ほんの僅か、首を傾げる。
それでも]
……かまわない、よ?
それなら、それで。
ボクが消えるのが先なら。
……その方が、いいから……。
[ふわり、と。
笑んだ。
泣き笑いの微笑。
それは巫女ではなく、少女の笑い方だったやも知れず]
[此方へと伸びる手を
そのまま受け入れて
笑う
悲しみの色はそのままに]
…決して、手に入らないものと思っていたから。
だから、触れるのが怖かった。
君を抱けなかったのはそのせいだ。
そして失って
やっぱり俺には手に入らぬものと……
君は、俺の手を離さないでいてくれるかい?ローズ。
[其れはまるで、子供が願いを請うようで]
…摘み取るも、
共に歩むも…
お前の好きにすればいい。
[聞こえたコエに応えるように。
その役目が自分よりも彼にこそ相応しいと決めたのだから。]
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