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[問われた事にどう答えた物か、数瞬迷うも]
……そうだな。
ほんの少しだけ、な。
でも、お前らがいてくれるなら大丈夫だよ。
[あまり言うことのない弱音を一つ零した。
恨む、とかそういった感情はない。
仕方のないことだと、何よりもわかっていることから。]
そういえば、ブリジット。
ナターリエさんと、ライヒアルト。やっぱりショックだっただろうけど…俺が居ない間調子が悪そうとかなかったかな?
[と、当人たちはいたけれども、気遣うようにブリジットへと声を潜め聞いた]
─広間─
……修道士さま?
[ライヒアルトの呼び方は元のままに]
[様子のおかしさを感じたか、少し首を傾げる]
[他からフォルカーの名を呼ばれれば、出て行ってしまったはずの姿を一瞬探して]
……え、?
[エルゼの声がこちらに向けられていると悟り、瞬いた]
─広間─
[立ち上がったところで、エーファの呼び方に一寸硬直して。
ゼルギウスの潜めた声は、今度は届いたからそちらを振り返る]
大丈夫です。
[顔色が青いのは、こんな状況なら当然のはず。
冷水を浴びてきたからというのもあったけれど。そうしたものまで気づかれるかどうかはこちらからは分からない。
そのまま階段の方に歩き出そうとしたけれど、いつものようにキビキビとはしていなくて、追いつくのに更に時間がかかった]
─広間─
[エーファに声をかけたのは、さっき出て行ったのはどっちなんだろう、と言う軽い疑問から。
だけど、その反応>>266からオレは間違っていることに気付いた]
……ごめん、間違えた……。
じゃあさっき出てった方がフォルカーか。
[オレはちゃんとエーファに頭を下げて謝り、フォルカーが出て行った方へと一旦視線を向ける]
似たような格好してるから、間違えちゃったよ。
[オレは結っていない髪に手を触れ、ぽり、と軽く掻いた]
貴方のお仕事、わざと増やすつもりはないもの。
[心配されてくれる方が楽だというゼルに、そう悪戯っぽい笑みで返した。
幼い頃はゼルと少し話しこんだだけでも発作が出たりして、その度に怒られてしまう彼に謝ってばかりで。
何度謝らないでといわれたか解らないけれど、いつしか謝罪は感謝と共に告げるようになった。
それは、彼や彼の母からの、謝るよりも感謝してくれた方が良いという言葉を聞いたからだったように思う。
こちらの視線に気付いて頷きを返したゼルの頭に手を伸ばし、緩やかに撫でて。
ライヒアルトがゲルダの言葉でナターリエを追いかけるのを見れば、ただその背を見送った。]
[視線は向けず、視界の端で一瞬アーベルの腰の方に意識を、
そこにいつも彼が下げているナイフがあるかだけを確認してから]
頼りになる人、探してた……
[疑問の言葉に感づかれた可能性を考えて、
嘘の言葉を一度、実際にはそういう人を探したい気持ちがなかったわけでもないが]
だって、死んでほしく、ないから…
[その言葉は本当で、それが自分の半身のことを指すのはどちらと見られていても伝わるだろう]
―広間―
良かった。
[ライヒアルトが人狼だと知らない。
だから、もしかしたら聞かれていたのかもしれない。そんな危惧を抱くわけもなかった。
立ち上がるのにはホッと息を吐いて]
うん、いってらっしゃい。
気をつけてね。
具合が悪いなら、すぐに言ったほうがいい。
[見送りながらも、一応その言葉だけは添えておいた。
心配そうにして]
―クレメンスの部屋―
[扉はあけたまま。
シーツに包まれたクレメンスの遺体は寝台にあった。
傍に寄りシーツを捲る。
義兄の顔が露になればじ、と菫の眸は見入るよう。
痛々しい傷痕も垣間見えて哀しげに柳眉が寄せられる]
私がおにいさまの代わりになれればよかったのに。
[そろと彼の髪を労るように撫でた。
じわりとまた視界が滲む。
女は床へと膝をつき目を閉じた。
胸元できられる十字]
――…魂はこれを授けし神の元に帰らん。
[神のいとし子たる義兄に紡ぐ聖句。
義兄のことだけを思いなされた祈りが届く事はあろうか]
お二人…?
私も、さっき来たばかり、だから…
あ、でも…ナターリエさんは司祭様に、お祈りを捧げに行かれて…
ライヒアルト、さんは…
[彼が死者を視る者だと言ったことを伝えようかと一瞬迷って。
ゼルを見つめた。]
― 納屋 ―
旦那は綺麗な体だよネ。
[エーファ?を後押しするわけではないが。
にこりと見た事実を笑って口にした。
それが自分がヴィリーを人狼だと思っている理由の一旦でもあった。
エーファ?の視線の先には、常に身に着けてあるナイフがあった。
その様子に、内心ではおやと首をかしげる。
エーファをよく知るわけではないが、どこか違和感が生まれた。]
[フォルカーと会話しながら、男はちらりとアーベルを見た。彼は、この少女と親しかったはずだ。少女が自分を人狼と疑うのは構わない。だが、彼女が自分を殺そうとしたら…アーベルはどうするだろう?]
それはとてもありがたい。
[だって、自分だってこの騒ぎの中、死ぬ可能性があるのだから。
とは口にはしないけども、でもこうしてブリジットの手>>269でなでられている内は、おちおち死んでられない気分ではいられるのは悪くない。]
ん、そうか、大丈夫そうにはあまり見えないけどわかった
[聞こえたらしいライヒアルト>>267に返事をする。
仕方ないことだから。という考えもあるけれど、キビキビとしてない動き、など普段より注意深く見ていたし方がなかった]
[返された言葉に、二対の翠は一つ瞬き。
それから、少年はこて、と首を傾げて]
……一緒なら、平気?
[短く、問う。
夜闇の猫も、にぃ、と案ずるよに鳴いた]
にーさん、いたいの。
……みんな、いたい、よ。
[少なくとも、自分は痛いから。
それはそのまま、告げる。
こんな風に気持ちを言わなくなったのは、母が亡くなり。
祖父と二度目の大喧嘩をやらかして倒れ、目を覚ましてからの事。
多分、自分の死期とか寿命とか。
そういうものを、意識し始めてから]
ん、そっか…ナターリエさんは祈りに…か。二人とも辛いだろうに…
[死者にできることは何もない薬師にはできないけれど、それが幸せなのか不幸なのかはわからない]
って…やっぱ何かあった?
[こちらを見つめる>>273ブリジットに首をかしげつつ、未だ歩みの遅いライヒアルトを交互に見た]
― 納屋 ―
[エーファ…もしかしたらフォルカーは、ヴィリーを人狼と疑っているようだった。自分もそうでないかと思っている。
この間の事や、顔に大きな傷があるのに、体に一つも傷のない用心棒。そういう所は疑うに十分だった。
ヴィリーの視線がこちらと合った。にこりと笑ったまま。]
ねえ。旦那は人狼じゃないの?
[そう尋ねてみた。]
─広間─
……本当に?
[ライヒアルトの言葉と、その動きを見て]
[呟きはそこまで届いたか]
[それからエルゼの言葉を聞いて、少しの間が空いて]
ルカねぇ、替えの服、なかったから。
[合点がいったというような顔をした]
[それ以外にも原因があると、気付いてはいない様子で]
―広間→クレメンスの部屋―
[ナータを気にしなくなったわけでは当然ない。
だから背後で交わされる会話を気にしながらも、二階へと上がっていった。クレムの部屋に着いたのは、聖句も紡がれ終わる頃で]
……Amen.
[静かに静かにその一言だけ。
ナータが想う、そのとおりです。と。祈った]
だって、わざとそんなことしたら怒るでしょう?
ゼル、怒ると怖いんだもの。
[緩く頭を撫でていた手を下ろしてそう小首を傾げ、あえて明るく微笑んだ。
こうしていないと、怖い気持ちに飲まれてしまいそうで。
何かあったかと問われれば、ん…と、曖昧に頷いて。
他人の口から言って良いのか解らなかったけれど、少なくともこの場にいる人は皆聞いているはずだから、と思い。]
ライヒアルトさん、死んだ方の正体が視える、みたいなの。
そう、仰ってたから。
[アーベルの方を確認する時、視線を向けないようにしたつもりだったけども、荒事に慣れてるわけでもない子供の行動はうまくいっていなかったようだ。
ただ、そこにナイフがあることは確認できた。代わりにそれを確認したことをヴィリーに知られることになったのだろうか。
アーベルの言葉があるとヴィリーの方を見たまま、返される返答にひるみそうになるが]
だから……
[相手が熟練した相手なら、いくらアーベルからナイフの使い方を習っているとはいえそれは獣相手のこと。
多少の喧嘩の仕方とかも教えてもらったかもしれないが、大抵は逃げるようにと、女の子なのだからとそう教えられていた。
でも今は、立ち向かうときで、不意打ちの一瞬だけ、自分にチャンスがあるとするなら]
そのために…
[アーベルの腰に手を伸ばし、ナイフを手際よく引き抜く。
そのまままっすぐにヴィリーの方へと駆け寄り、その顔を狙って突きつけた]
そりゃ怒る。俺を誰の息子だと思ってるんだ
[きっぱりといった。その辺りはあの母にしてこの息子有りなのだ。
明るく微笑むブリジット>>283に無理をするなともいえず、ただ笑みを返して]
─広間─
ああ、それでか。
エーファの服貸したわけね。
[エーファからの答え>>281に、オレはぽんと手を打った。
…でも何かまだ引っ掛かるんだよな]
んー。
エーファさ、はっきり声出すようになったよね。
最初の頃とは大違い。
[そうだ、さっきの挨拶。
少し前だったらもっとおどおどした感じで言ってた気がする]
あぁ、傍にいてくれれば治るから。
俺が嘘ついたことあるか?
[二対の翠を覗き込みながら優しく笑う。]
…そうだな。
皆、皆。
…痛いな。
[幼いエーリッヒの額と自分の額を一度合わせようとして。]
エーリッヒはもっと、素直になっていいと思うぞ?
[それは心からの言葉で。
おそらく、何度も繰り返し言い続けていたことだったかもしれない。]
[本当に大丈夫だっただろうかと、二階へ向ける視線は心配を含む。
ナターリエは、自分の告げた言葉をライヒアルトにも告げただろうか。
答えはあるわけもなく。
ふと人がけっこうそろっていると思えば、厨房へと視線を向けた]
スープとか作っておくかな。
[と、ブリジットが、先ほどのライヒアルトの言葉を、言っている。
言葉、というか、ただ頷きだったけれど。
良いのだろうか、と思ったけれど、今はナターリエと一緒なら大丈夫だろうと思うことにした]
―クレメンスの部屋―
[別れを惜しむかのように長い祈りが捧げられる。
ゆっくりと目をあけて胸元に下がる十字架を握った。
静かに続く言葉>>282
その音色が誰の紡いだものかはすぐに知れて]
ラーイも来てくれたのね。
[自分一人では義兄は寂しく思うだろう。
養父もいない、弟もいないでは彼もきっと寂しい。
そう思うから、彼の訪れに微かな喜びが滲む]
[実際には言葉ではっきり肯定はされていなかったけれど。
頷きと、公言したくなかったという言葉はそういうことだろうと思った。]
― 納屋 ―
[ヴィリーの問いには楽しげに――心から、楽しげに。
唇が歪んだ笑みを形作り、何かを紡ぎかけたが]
!
フォルカー?
[ヴィリーに気が行っていた為、フォルカーの行動を止めることは出来なかった。
ナイフを手際よく外した様から、やっぱりこっちがフォルカーかと改めて知る。]
……へぇ、ライヒアルトが…そうだったんだ。そりゃ驚いた。
[口調は変わらずとも、妙に空いた空白を長年付き合っていたブリジットは変に思うだろうか?だがそれに...は気づけない。
もしかしたら二人ともなんてことがあるのかもしれないがそれでも……どちらかをという時の二択が一択になったのだから。]
あ…手伝います。
………ゼル?
[スープを作ろうかというゲルダに、立ち上がりかけて。
何かを思案しているような彼に気付き、何か気になるのかと不安げに彼を見た。]
― 納屋 ―
[これが、他の場所であれば、少女に男が遅れをとる事はなかったろう。けれど狭い納屋の中…身体の大きい男は、逆に動きを制限される]
参ったね、こりゃ…
[それでも男は笑っていたが]
─広間─
はい。
[頷いて]
[それでもまだエルゼが考え込む様子を、不思議そうに見ていた]
[そこにも以前のような、遠慮がちな様子はなく]
……え、
そう、ですか?
[はたり]
[瞬きながら発する声も、以前より惑いのないもの]
ん……。
[嘘をついた事が、と問われれば、しばし、思案の仕種。
それから、ふる、と首を横に振る]
ない、けど。
いたいの、我慢しない、でね。
かーさんみたいに。
[ぽつりと呟いて。
額をあわせられるのは、素直に受けた]
……ぇぅ?
[もっと素直に、という言葉に、少年は瞬き。
夜闇の猫は、低く、喉を鳴らした。
何度言われたか。多分、途中から数えるのは放棄していた事]
[ナイフは避けられるだろうことは想定済みで、倒れるスコップを避けるように、その懐に、背の低い自分だからこそもぐりこめる低い位置。
アーベルが教えてもらった、たった一つだけ、相手が男の時だけ、そこを狙っておけば倒せるって]
殺さなきゃ!守れないんだよっ!
[叫ぶようにして、下半身のそこに迷いなく拳を。
ただ、位置的に相手の足元であったので、そのまま蹴られたかもしれないが]
[ゼルギウスの様子には、あまり違和感を覚えられなかったよう。
ブリジットが不思議そうな様子に首を傾げるけれど、申し出にはお礼を]
手伝い、ありがとう。
ちゃんとした食事だと、きついからね。
―クレメンスの部屋―
こんなことにはなったけれど。
思い出が消えてしまったわけでもないから。
クレム、司祭のことは。忘れられないから。
[ナータに頷いて。けれど十字は切れなかった]
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