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[傷口を強く押さえ込まれれば。
幾ら癒しの力が注がれていようと、
普段傷と認識しない程度の怪我であろうと、
痛いものは痛いわけで]
…っ、痛!
しない!しません!
どんな風だったんだろうって、興味だけですっ
[さっきの神妙な態度は何処へ消えてしまったやら]
うめき声…?
聞いてみたいかもしれませんね…演技でないなら。
[頬に左手を当てつつ、真顔で呟いてみる。
大丈夫と太鼓判をおされたのなら、後で頼んでみようか考えて]
……。
社交辞令でないのなら、余程タチが悪いかもしれません。
それこそ、本気にするかもしれませんよ?
[くすくすと、楽しそうに微笑んでみる]
廃墟とはいえ壊れまくり、だなー。
[決着がついたらしい一幕に、ホゥと息を吐いた。
近くの屋上から下を覗くよにして崩壊したビルを見る]
うーわ、まだ余力があるのー。
あんなの食らったら私なんてひとたまりもないよ。
どうしたものやら。
[瓦礫から出てきてカードを広げるディーノを認めると、呆れ顔になりながら呟いた]
私はカードマスター以前に手品師ですからねぇ〜
[苦笑交じりの言葉にも営業スマイルを崩さずに答えたが、閉幕への礼も終えたところで、手品師としての意地か。プライドも終了。瓦礫に背をつけもたれかかって]
さぁて。私も適当に引き当ててましたしねぇ〜
[そんな出鱈目そうだが本当のことを口にして]
ま、色々道楽ついでに試してみるのもいいでしょうが…どうせすぐにわかりますよ。私が舞台から退場すれば、ね
[と、自分が魂の檻に入った頃にはダミーは消えると暗に示して]
向こうは意地でも「自分の領域」に引き込みたいだろうしなぁ。
…竜巻起こしてビルごと潰してもいいんだが、面倒だしなぁ。第一、フェアじゃない。
[肩を竦める相手になんかとんでもない事を言って。お前が言うかといわれそうだが]
男の勲章、ってか?そういうのなら残してみたいねぇ。残らねぇんだけど。
傷が残ってりゃ思い出して反省も出来るだろうしな。おかげで俺はすぐ忘れる。
[僅かに言葉におかしいところはあったが聞き流し、目の前の短剣が崩れて消えるのに、ほっとしたように体勢を戻す]
俺も怪我人に手を出す気はないから安心しなって。
もっと軽傷なら、色々やりたかったんだけどねぇ。
[にやりと。だけどやっぱり深い意味はないだろう。多分]
では、私はここで舞台から降幡ですが、まだまだ役者としてブラウンさんはがんばってくださいねぇ〜。
[相も変らぬ暢気な声で、ふわりと浮き上がり、瓦礫の上に降り立ち休む
しばらくして眠りについたのか。魂の檻に囚われたのか。意識が落ちた自分では判断がつかないまま。ただブラウンの持つ36枚のダミーのカードは霧散するように*消えただろう*]
[銀と、剣。
それらが闇の源を捉える様子に、は、と息を吐く。
そ、と左手を差し伸べると、剣は狐を離れてその手へと。
それから、右手を上へと翳す。それに応じて銀の輪は、手へと戻ってきた]
……結果、一緒?
それって……もしかしなくても、じーちゃんの、こと?
[二つの煌めきを手に、ふわり、と降り立ち。
きょとり、と瞬きながら問いを投げた]
そりゃトランプとソウルカードは見た目が違うだろう。
[テキトー、という奇術師に半眼に成りつつ]
…じゃあ、全部拾っておいた方が良いか…これ。
[やれやれ、と中指で眼鏡を直した]
しかしまぁ、ほんと。
どっから出てくるんだ、コレ。
[そう、問おうとするも瓦礫に凭れるのを見れば、ふぅ、と息をつきカードを拾い集める]
すまんね。
おじさんはお前さん達のような力を持ってないからねぇ。
手当てする物も今は持ってない。
[緩く振り返れば]
…
[其処には瓦礫しかない。
気付けば、カードの束も薄くなって…]
7枚、か。これで。
[元々持っていたカードを合わせて7枚。
最も、休眠中のカードは5枚]
やれやれだねぇ…
いえいえ〜。気にせずに〜。少し休めば後は自力でどうにかなりますしねぇ〜
[と、ブラウンの手当てという言葉に、もとより戦いなので特に気に病む必要もないだろうというのもあって瓦礫の上よりそんな言葉を*投げかけた*]
[礼と謝罪の言葉に、少し躊躇いはしたものの。
何となく垣間見えた困った表情に腹がたったので、圧迫止血は続行]
うふふふふ…喧嘩は少なくとも血がとまるまで、待って下さいませね?
[それでいて、紡ぐ口調は常以上におっとりとしたもの]
はい、どういたしまして。
[ぱ、と、ハンカチごと、握っていた手を離した]
[ふと聞こえた声に其方を見やるも姿は見えない]
…奇術師、ねぇ。
根っからそうなのか、演じてるのか。
どちらにせよ。
奇怪だった。
[名前に違わず。そう、呟けば、首を回しつつ]
やれやれ。
デートはふられたのか?
それとも。
[指を集音機にあてると、息をついた]
4人、か。
[抜ける剣、滲む紅。痛む傷を押さえながら男は短く息を吐く]
それ以外何ぞあるとよ。
……まさかおんなじ光で負けるとはのぅ。
[くく、と言う声は苦笑染みたもの]
『サン』のカードば持つおまはん相手に『ザ・ムーン』ば使こて勝てるか、そこん興味ばあったけぇ。
ヒトは無意識に闇を滅するにゃ光を使う。
これで勝ちおうたら、あん時の敗北ば打ち勝てるか思うとったんじゃが、無理じゃった。
[悔しげな素振りも見せず、存外明るい声で言葉を紡ぐ。仰向けの状態から起き上がろうとして、皹の入っていた仮面が左右にパカリと割れた]
彼の闘い方を考えれば仕方が無いんですけどね。
でも、もう少し出てきてくれてもいいのにとは思った。
[ビルを潰すのも。場合によってはアリなのかもしれない。
密やかにそう思って、小さく笑い声を零した]
勲章なんて、そんな良いものでもないでしょう。
傷跡を厭う必要は無い、塞がっていればそれでいい。
…そう、思ってたん、だけ、ど。
[淡々と紡いでいた言葉は急に萎む。
そんな台詞を吐いたら怒りそうな人が其処に居たのを思い出した]
……生憎、打撲とか結構痛いから。
治るまでは待って欲しいかな、とか。
[明らかに戦闘としか認識していない言葉が返って]
あいつの場合、呻いてるのを心配してると「残念でしたね〜」とかやるのしか思い浮かばねぇんだけどなぁ。
[ある意味失礼な言い方である]
え?
あ、いやでもそういうつもりじゃなく…っ
[本気に、と言われて驚くほどにうろたえて、視線を泳がせて]
んー、まぁ…本気にされても、困る、なぁ。特に俺みたいなのには。
苦労するだけだと思うし。
[少しだけ声を落として、ぽつぽつと零して]
『愚者』と『運命の輪』は犬のオジサンの手に。
向こうの総計は7枚になるのかー。
[胸元を押さえながら首を引っ込める。
傷を塞ぐだけならともかく、他者をきちんと癒す能力は持ち合わせていなかったので下には降りなかった。『教皇』のカードを使えばやりようもあるだろうが、そこまでする余裕はもっと無い]
さて、もう一戦はどうなったかなー?
[くるりと身体の向きを変えた]
[続行される圧迫感にかくりと頭が落ちる。
痛かったり何だったりで薄らと涙目かもしれない]
やりません、って。
あちこちまだ痛いから、気が散るし。
[解放された手の甲に朽葉色が落ちる。
蒼の花を持つ手の指先でなぞるも、瘡蓋の引っ掛かりすらない]
俺には治す力がないから、助かります。
[己の無力さに苦い笑みを零した]
おんなじ、光。
……受け継いだ、もの?
[疑問系の呟きは、ごく小さなもの]
前に、負けてて。それに打ち勝つ……か。
それが、ボクにちょっかいかけてた理由なのかな?
もー、会った事もないじーちゃん越えるダシにされても、嬉しくないぞっ!
[明るい声で紡がれる言葉に、やや、むくれたような声を上げ。
ぱかり、と割れて新しく出てきた仮面に、思わず目を見開いくものの]
……と、それはそれとして。
カード。渡してもらう、よ?
[集音機が音を拾えば、頬を掻きつつ]
やれやれ。
俺の商売道具のタネも割れたかねぇ…
[面倒だな。
そう、小さく呟けば、傷の手当てと切れた服を縫うために彷徨い始める*]
普段やりあってる相手の違いかねぇ、あれは。
でもまぁ、そのうち戦場を選り好みしてる場合でもなくなるんじゃね?
[残ってる奴がそれを許すとも思えない、と笑って]
塞がってりゃ、って、治るまで結構時間掛かるし、それまで長いこと痛いんだろ?
化膿したりとかすることもあるんだろ?病気とか?
[心配するような言葉。だけどそれはどれも、自分を対象にしていないような言葉で。だけど不自然さに自分は気付かない]
そりゃ、ちゃんと待つさ。
怪我人とやって鳴かせてもあまり楽しくねぇし。
どうせならじっくり本気で時間掛けてやりてぇし。
でもあんた治り遅そうだし、我慢できなくて仕掛けたらごめんなぁ。
[いちいち言葉がおかしいが、戦闘の申し込みだ。多分]
[仮面はきっと剥いでも剥いでも出て来るのだろうが、それは置いといて]
いんや、ダシにしたつもりはなか。
試せる思うたんは、おまはんに『サン』のカードば移ってからじゃき。
おまはんがカードば持っとらんかっても、ちょっかいば出しとった。
[それも迷惑な話だ。カードを、と言われれば素直に懐から取り出し]
ほいよ、持ってけ。
……あー、あん子にも負けた気分じゃ。
それだけはいけ好かん。
[カードをエリカへと渡した後、そんなことを言ってまたばったりと仰向けに倒れた。そこでようやく悔しそうな声になったとか]
建物の中に居る人間なら…文字通り、燻り出しが宜しいかと思いますけれど。
[屋外で待っていた自分のような時の場合には使えないだろうけれど。
首の向きを変えぬまま、紫紺の眼差しだけが朽葉の色彩に向けられる]
…痛みに怯えぬ人間は。
他の誰かの痛みにも鈍くなると聞いたことがありますわ。
[僅かに曇らせた声は、複雑な感情を孕んで]
……それはそれで、すっごく、メイワクなんだけど。
[思わずジト目になって突っ込みつつ、三枚のカードを受け取る。
内一枚、輝きを失した『デス』に触れた時にはやや、手が震えたりもしたが]
……ふぇ?
それ、誰の事?
[悔しそうな声に、不思議そうに瞬いて首を傾げつつ。
数の増えたカードを一枚ずつ確かめ、ポケットへと入れた]
戦い方から自ずと標的は絞られるんじゃないかな。
そうして依頼の内容も偏っていく。
…俺の仕事もアンデット討伐ばかりですし?
[表向きの仕事だけを上げて、首を傾げる。
そろそろ引き摺り出されるだろうとはこちらも思っていることで]
確かに時間は掛かりますし、塞がるまでは痛いし。
夏場は膿みやすいですけど。
そうならないように、いつもはちゃんと薬使ってますよ。
[今回は忘れました、と付け足して]
…仕掛ける前に治してください、せめて。
[自分で治療できると言っていたのを思い出してか。
あくまで、本当にあくまで、戦闘としか思っていない]
[かくりと落ちた頭は、どうやらしばらく*上がりそうに無い*]
…ありありと想像がつきますわね…。
心配するだけ損、とまでは申しませんけれど。
[こちらもさりげなく酷い発言を。
くすくす、小さく微笑んで]
大丈夫ですわ。そこまで自惚れてはおりませんもの。
…、……?
[ふっ、と。声のトーンが落ちたことに、疑問の眼差し。
ついでに直線的な質問を]
それは、何故?
[最初の突っ込みは聞き流した。聞き流したったら聞き流した]
んー。
多分。
おまはんのばーちゃん。
[それは本当に予測に過ぎない。けれど共通点があるためにそんなことを言って。その言葉を残し男の身体は掠れ行く。離れた場所に居た銀狼と共に、男は『魂の檻』へと送られて*行った*]
んー、雷鳴のおねーさんが勝ったんだ。
狐のオジサンもかなり厄介そうだったけど、流石ってトコかなー。
[カードの委譲による結果を確認する。
距離があれば会話などは聞こえない]
戦い易さからすれば犬のオジサンよりはおねーさんだろうけど。
さて、姿を見ないオジサンはどうしてるのやら。
[残るは4人。出会ってしまえばもう戦いは避けられない。
避けている場合でもない]
……ま、いっか。
なるようになるしかないよねー。
まずはその前に。
[そのままその場に座り込んで。
ポーチから取り出した猫缶をぱっかん!と*開いた*]
戦闘中じゃなきゃ可愛げがあると思うね。
でも戦闘中にやりそうな辺りが、ねぇ。
[肩を竦めて、どこかおどけたように笑って]
そうかぁ?
お嬢さんなら色々言い寄ってくるのも居そうだけどなぁ。
ん?
[向けられた眼差しに首を傾げて、問われた言葉にやはり笑顔で]
追われてっからさ、俺。
いろいろと。
[何でもない事のようにさらりと告げて]
……ふぇ?
[向けられた言葉に、きょとり、と瞬く。
言われた意味が掴みきれずに戸惑っている間に、狐の姿はその場から消えうせ、しばし、呆然とその場に立ち尽くす]
ボクの、ばーちゃん?
あれ、でも?
え?
[何やら呟きつつ、しばし、困惑して立ち尽くしていたものの。
ふと、ある事に気づいて]
……あーっ!
…………殴り損ねた。
[大声を上げた後、ぽつり、と小さく*呟いた*]
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