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こんな状態で───生きろって?
[左はほぼ使えず]
[まともに前も見えず]
[眉間に、皺]
[喉を通って行った水分]
[少しだけ潤った喉]
[そう言えば、何も食べずに薬を飲まされたが]
[まあ、いいか]
[最早、妙な諦めの境地]
[ゲルダの前に歩いていく。
目の前で両手で音を鳴らした]
落ち着くです、別にたいした事じゃないです。
ただ、男同士が口ぶつかっただけです。
[そのままゲルダの反応を待った]
…えぇ。
3階と屋上は繋がったわ。
後の問題は…これかしら。
[手をヘリコプターに添えて、こつ、と小さく音を鳴らす。
下腹を撫ぜるナターリエ。嫌な予感がして眉を寄せた。
それを今ここで口にすることはないけれど――]
─ 少し前の6の部屋での出来事 ─
[階段でヘリポートへ向かう、ナターリエとライヒアルトが一度三階から降りて来た時に眼を開いた。
緩慢な動作と顔色と、嬉しそうな表情の落差が目立つナターリエに、今度は微苦笑を浮かべず見送った。視線が少し、彼女が会釈をしようとした時に押さえた場所>>223に流れて揺れた。
政治家としては若者でしかないヘルムートも、子どもが居ても不思議は無い年齢だったゆえ。]
(そもそも、修道服は借り物かもしれないか。
年頃の女性なら──恋等が、
生きる事の重要事項かもしれない。)
ヘリポートの確認に?
空が綺麗だった。
[それだけをナターリエではなく、ライヒアルトに言った。最近は花柳界の女性以外とは交流が無い。普通の若い女性の心情には疎い自信があったので、あえてナターリエには話し掛けず。
その時、部屋にまだカルメンが居たならば、彼女をじっと見詰めた。]
[ケホ…咳が、零れる。
アーベルの言葉にそうだ、と言えばいいのか。
違う…と、言えばいいのか。
ただ、眉を寄せて。]
[ゲルダの頭をポンと叩いてアーベルを頼むと呟くと
3階へと向かう。]
……行き来はしやすくなった、と。
[ノーラの言葉>>412に、天鵞絨を彼女の来た方へと向け。
それから、ヘリコプターへとゆっくり向けなおす。
焦点合わせに手間取る間に、眉を寄せる様子は見過ごして]
……しかし、本当に。
こんなものまで用意してあるとは……。
[いい根性だ、という言葉は。
声にはせずに、飲み込んだ]
…ふぇ。
[目の前で響く音にめをぱちくり。]
たいしたこと、じゃない。
…そっか。
ユリアンはいつもしてるのね?
[もう、訳がわからない]
[使える薬で少しでも、誰かを救えるのならば。
その為に、薬を作って。
1人でも…多く、助けるために…護る為に。
―――けれども。]
―――…ケホ、
[感じる苦みは、含んだ薬の所為だけではない。
エーリッヒとリーチェの姿が見えると眸を細めた。
その場で止まるように制して、]
[上へと向かう。]
[後ろから聞こえた声。かすかに。
階段を上る途中、一歩踏み外す。杖で身体を支えようとしたところで、後ろから伸びた手に抱きとめられた]
だ、れ?
[判らず聞いたが、その温かさは知っていた]
エーリッヒさん?
[息を吐く。ゆっくり。心音が、治まってくる]
……中に?
[扉をさしての言葉>>416。
屋上をゆっくり、ゆっくりと見回す]
……そう言えば、まだ見てない部分もあった、な。
ここにいても、埒が開かないようだし……未踏エリアを見て回るのも、あり、か。
えーっと、何を言い出しやがりますか?
僕はしませんです、きっとツヴァイがそういう趣味なだけです。
[逆効果だった。
場は混乱するばかりである]
─ 現在・6の部屋 ─
溺れた人間に人道的に人工呼吸する。
ハインリヒがしたのはその種の仕事だよ、ゲルダ。
恋や愛ではなく。
で、ユリアンは 造る 創る人だ。
[回りの声]
[うるさい]
[最初はただの拒否だけだったはずだ]
[イライラする]
[何でこんなことになってるんだ]
[それもこれも全部]
おとーさんのばかやろう。
[とっくにブリジットを追いかけて行った男]
[見えなくなってから、詰った]
[───だから薬なんていらないって、言ったんだ]
―3階―
[階段を登りきると先程は感じなかった風を感じた。
何処かが外界が繋がったのだろうか。
探るように、探すように、辺りを見ながら歩いて。]
風を追った先に落ちた、白い花。]
わっ、あぶなっ……。
[間一髪で足を踏み外した少女を抱きとめる。
背中に衝撃を感じた。それでも
――嗚呼、神様。
まだ、この腕を動かすことができたことに感謝します。
心の中で思う。
はっと息を吐いた時に、咳をしながらハインリヒが階段を上がっていった。
制する仕草に、頷く。そして]
うん。僕はエーリッヒだよ。
ねえ、もしかして、耳が聞こえにくくなってる?
[少女を抱きかかえたまま、耳朶の近くで、ゆっくりと尋ねた。
先程から感じていた違和感は、だれ?と尋ねられた時、強まった。]
うん、行ってみよ。なにか面白いもの、あるかな。
[また二、三歩進んで振り返る。ライヒアルトが傍まで来るのを待つ。]
入って右ね。ありがとう。
[忠告をくれるノーラにお礼を言って、扉を入って右を見る。崩れた石像があった。]
………
あ、あっち、かな。
[奥を指差す。左に扉、右に折れる道があった。]
[聞こえた咳。それが誰かもわかる。やがて上へと向かうその足音を、エーリッヒの腕の中で聞いていた]
音、戻ってきた。
[耳に聞こえた風の音。階下からは話し声もしていた]
そうね、私が行ったら、邪魔だったわ。
でも。
[ブリジットを追ったのは、ただ理由が必要だっただけ。音を確かめたくて、声のする場所から逃げたかった。
矛盾。
聞こえなくなっていく声を、聞きたくなかった]
造るものなんです? 僕
[自分であまり意識したことは無かった。
だけど、周りから見ればそうなのかもしれない……]
素直に飲んでおけばよかったです、ね。
そうすれば気持、ち悪い思いもせ、ずにすんだです。
[アーベルに向き直ってケラケラと笑った]
―屋上―
私はもう少しここにいるわ。
星空は…久し振りだから――
もう少し見ていたいの。
[半分本音と半分口実。
肉体に無理をさせて疲労が襲ってきていた。
2人がここから去っていくのならヘリの傍で見送る形となるだろう。]
…、…
[見えるはずのない糸の先に助けを求めるようにそれを揺らしてみた。返事はあるのだろうか、と。]
嗚呼、ペルセウスが見えるわね。
―3階―
[唇はまた 引き結んで。
違う方向からの足音には、びくりとした。]
……――、 …
[靄のかかったようだった眼は
思案の底から引き上げられた。]
…だれ
―研究室―
>>406
[パソコンにカードキーをいれると、
どうやら館内の見取り図らしきものが現れる。]
………とりあえず………
[全指定をして、OpenLockのコマンドを押した。]
───っ。
[表情を顰める]
[天井から落ちてきた埃]
[右の眸に違和感]
地震なら───下も、揺れる
[地震だとまず自分は助からないだろう]
[ヘルムートの呟きを聞きながら]
[ぼんやり思う]
……面白いものって、なぁ。
[ほんの少し、呆れたように言いながら。
ここにいる、というノーラ>>433に、わかった、と頷いてゆっくりと歩き出す。
歩くのに支障はないが、視覚の不安定さが足取りを危うくするのは否めない。
それでも、転ぶ、という不名誉はどうにか免れ、扉の先へ]
……さて。
とりあえず、いけるほうに進む、か?
[言いつつ、天鵞絨を向けるのは右手の道]
[かけられた声に頷いて]
うん、でも、もう大丈夫だよ。
でも……。
[その先は言葉に出来なかった。病気が進んだら、もっと聞こえなくなる時間が長くなるのだろうとわかったから]
もし、呼んで私が返事をしなかったら、――。
ううん。
[いいかけてやめる。そのときがきてほしくなかったから]
そうか、戻ってきたなら良かった。
君の耳は、多分人より敏感にできてるから。
少し疲れてしまっていたのかもね。
[音が戻ってきたとの言葉に、安堵の吐息を吐く。
続いて、空咳が一つ。でも、微笑んで。]
お邪魔だなんて。
ベアトリーチェさんは、おませさんだね。
[彼女の裡は知らぬまま、自分と揃いのような金糸を撫ぜた。]
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