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次の日の朝、噂好き ホラント が無残な姿で発見されました。
そして、全てが始まりました。
坂道を転がり落ちるように、もう止まらない、止まれない。
今、ここにいるのは、少年 マリオン、森防人の孫 ギュンター、使用人 ドロテア、老女 ゼルマ、仕立て屋 イゾルデ の全部で 5 人かしら。
[少しずつ色を変えて行く空のいろ。
薄青は色を薄めてやがて茜色、それから紫を挟んで蒼色に。
時間は昼から夜へと移ろう。
それに応じるようにふわ、ふわり。
舞い始めたのは青い光の珠。
青い光は白いキノコの上に降りると、その色を青く染めていく。
青く染まったふる、ふるり。
軽く身を震わせると、しゃら、しゃらら、と。
鈴を振るような音立て始める。
それに呼ばれるようにぴょこ、ぴょこり。
森の住人らしき小動物があちこちから集まり始めていた]
……あー、月の力が強くなって来たからかなぁ。
[突然のきのこの変化に、少年はがじ、と後ろ頭を掻く]
歌いたいのはわかるんだけど、今、力使っちゃうとあと大変なんだけどなあ……もぉ。
[はあ、と零れるため息ひとつ。
それから、少年は皆を見回して]
というわけで、色変わってるけど。
きのこ捕まえるの、もうちょっと手伝ってくれるかなぁ?
[こて、と首を傾げて問いかけた。*]
[マリオンも一個捕まえて、籠の中には4つのきのこ]
…難敵だぁ…。
[辺りも暗くなり始め、陽が落ち木漏れ日も薄れ行く。
溜息をついたギュンターの遥か頭上で、いくつかの銀光が煌いた]
えっ?
[空を蒼色が染めた頃、白いきのこ達の周囲に青い光の粒が舞い始める>>#0]
わ、
[青い光が白いきのこへと降り下りると、すうっと色が変化した。
呆気に取られて見ていると、震えるごとに鈴のような音を奏で出す]
わぁ……。
[不思議と澄んだ音色に耳を傾けると、誘われるように小動物達が顔を出した。
その様子に少し楽しい気持ちになってしまう]
何か凄いね!
きれいな音…。
…あっ、でももう夜……
……ううん、途中で投げ出すのも嫌だな。
手伝うよ!
[こんな時間までかかると思っていなかったから、親には心配させてしまうかもしれないけれど。
手伝いと、この光景を見るのをもう少し続けたくて、怒られるのも覚悟でマリオンの問いかけ>>0に是を返した**]
そうなのよ、こんなにいっぱいいるのだものねぇ。
ドロテアちゃんも頑張って……あらあら、大丈夫?
[胞子攻撃には驚いて心配の声をかけたが、みんなの対応も早く問題なさそうだと分かって、安堵の息を吐く]
ああいうのはよくありませんよ?
毒ではなくとも、喉に負担がかかると、この時期は良くないモノを引き寄せてしまうこともあるんですから。
[そろそろ風邪にも気をつけるべき時期だろう、なんて思いながら。
近くのキノコにウッカリお説教のような声をかけてしまったら、捕まえる体勢に入るまでもなくふよよんと逃げていってしまった]
[日が暮れてしまったから、戻る、と言われても仕方ないかなー、なんて思っていたけれど。
まだ手伝ってくれる、という返事がもらえてほっと一息]
良かったあ……ありがとね!
[にぱ、と笑って、ぺこりと一礼。
それから、少年はくるりと身を翻し]
[しゃらしゃらと、鈴振る声で歌う青いきのこ。
そちらに向けて踏み出そう、とした矢先、足元を何かが横切った]
わわっ!?
[慌ててバランスを取り、転ぶのはどうにか免れたけれど、狙ったきのこは歌いながらころころその場を離れて行く]
あー、もー。
危ないじゃないかあ。
[むぅ、とむくれた視線を向けた先。
足元を横切った犯人──小さな野兎はえへ、とでも言いたげに小首を傾げていた。*]
[揺れながらしゃらしゃら歌い続ける青いきのこの傍へと近付き、そっと手を伸ばす]
───── 捕まえたっ!
[大袈裟な動きを控えて近付いたのが良かったのか、きのこはあっさり両手の中に収まった。
捕まったきのこは鈴のような音を止めて、ふるふる小刻みに震えている]
大人しくしててねー。
[逃げられる前に籠へと駆けて、きのこをその中へ。
二個目を捕まえられてギュンターは嬉しそうに笑った**]
[フシャッ、と声を上げる黒猫。
歌うキノコは驚いて、ぽよよよん、と慌てて逃げ出した。
勢い余って飛び込んでくるところを、そっと両手で包み込む]
よっと。
はい、落ち着きましょうねぇ。
ありがとう、フィリックス。
[手の中でもふるふると一瞬暴れたが、何とか掴んでおくことができた]
イゾルデちゃんの軍手のおかげねぇ。
籠さん、この子もよろしくお願いしますよ。
[籠に歩み寄る足元で、黒猫も満足そうにウニャァンと鳴いた**]
[それにしてもこの姿、
まるで私たちが森に足を踏み入れた理由である“妖精”のようです。
ホラントさん辺りに見つけられたら大騒ぎされそうです。
……そういえば。
当のホラントさんの姿を最近見ていないような気もしますが、
だいじょうぶ、ですわよね……]
[そうやって妖精さん(?)とぼそぼそ会話しておりましたから、
周りの変化に気付くのには少々遅れてしまいましたわ。
鈴を転がしたような綺麗な音。
どこから聞こえるのでしょうと辺りを見回せば、
森の中は――カサを振り跳ね回るたびに綺麗な音を鳴らす青いきのこと、
音に惹かれたのでしょうか、どこからか姿を現した小動物とで、
いっそう不思議な雰囲気に包まれておりました。>>#0
辺りはもう暗く、空にも先程なめていた飴のような色合いはどこにもありません。
月も出ているのでしょう]
今頃心配されておられるでしょうか……ううん……でも……。
[マリオンはまだきのこ集めのお手伝いを願っておりますし、
そうでなくとも、このまま帰るのは少々しゃくです]
[それから視線を下に向けると、今しがたきのこを入れた籠が当然目に入る。
そのリボンはやっぱりふるふるぴるぴるしていて。
やっぱり動いてるわよねぇと思ったところで、そういえば、と。
先ほど自分が言った言葉に>>1:89否定したげな動きをしていた事を思い出した。
>>1:94ドロテアからもそんな意地悪じゃないと思うと言われたのもあり、悪い事を言ったかなと籠の蓋に手を置いた後]
えーと。
さっきは疑う様なこと言って悪かったわ。
アタシも頑張るから、あなたも頑張って確保しててね。
[ぽふぽふ、と撫でる様に軽く叩いてから、お願いね、と言ってすぐ側を離れた為>>1:95ドロテアがお願いしたことは聞いていなかった]
[ひょこひょこと小さな生き物たちも顔を出し始めたこともあり、より幻想的になった光景は綺麗だなとも思うのだけど。
>>0マリオンの様子を見ると、あんまり良くない状況なのだろうとも思う。
もうちょっと、と言われるそれは空から推し量った時間を考えるとそろそろお暇した方が良いのだけど]
人数減ったらもっと大変でしょ、もちろん手伝うわよ。
ギュンターのとこのおじいちゃんとかは、あれだったらアタシも一緒に謝れば良いって。
[事情が事情なだけに、森防人も咎めはしないだろうとは甘い考えかもしれないけれど。
そんな風に笑って、手を振ってみせた**]
『ゆらら。ゆらら。
ゆらゆらら。
優しい夜風。木の葉を揺らす。
しゃらら。しゃらら。
しゃらしゃらら。
鈴の音響く。月様の下』
[きのこに近づいた妖精は、澄んだ声で歌い始める。
きのこはふるりと震えた後、歌に合わせるようにしゃら、しゃらら、と音を鳴らし始めた。
あわせる事に夢中になっているのか、他から意識はそれている様子。*]
[イゾルデの申し出>>22に、パッと表情を明るくする]
ありがとう、イゾルデさん!
[一人で説明するよりは、同じく手伝いをした者がいてくれた方が信じてもらえやすいだろうと。
動くきのこなんてものを見て捕まえていた、と言う話に信憑性が出れば大目玉を回避出来る、という算段は多少あった。
これで妖精を見ることも出来たなら、祖父の祖父と同じ体験をしたと言うことでお咎めも少ないだろう、なんてことも考えてはいる]
[そうとなれば、きのこ捕獲にも力が入るというもの。
一個捕まえたことにも意気を上げ、次のターゲットへと視線を移そうとした]
わ、
[その途中、籠の傍に小妖精がいることに気付き、小さく声を上げる。
小妖精はドロテアと話をしているようで、その背が見えるだけ。
けれどぱたりと揺れる翅がその存在を確たるものとしていた]
ホントにいたぁ……。
[じっと見詰めていたのには気付かれたのかどうか。
小妖精はドロテアの願いに応じて、青いきのこの方へと飛んでいく。
それを見送り、ギュンターもまた、青いきのこへと向き直った]
[再びそっと近付こうとすると、ちょろりと足元を駆ける影がいくつか。
野ねずみがギュンターの前へと躍り出て、ちゅちゅ、と鳴いてこちらを見上げてきた。
何を訴えているのかは分からなかったけれど、野ねずみ達はきのこ達の間を駆け抜けていく。
何の気なしにその後をついて行くと、きのこの周囲をくるくる回っているのが見えてきた]
よーし。
[ギュンターは野ねずみに絡まれているきのこをターゲットに見定める]
[ひょい、と。
容易に持ち上げることが出来たのは、野ねずみ達がきのこを囲んでいたお陰か。
音が止まっていたところをみると、野ねずみ達に戸惑っていたのかもしれない。
持ち上げたきのこはふるふると震えていた]
わわ、ごめんねー。
このこは回収するよー。
[きのこが宙に浮いたことで野ねずみ達はギュンターの周りを回り始める。
まるできのこを持って行ったことに対して抗議しているようだった。
ちゅうちゅう、と鳴き声が聞こえる]
わー、どいてってばー。
踏んじゃうよー。
[きのこを抱えて移動しようとすると、野ねずみ達が進路へと躍り出てくる。
足を止めて別へと行こうとすると、また目の前に野ねずみ達が駆けて来る。
遊んで欲しいのだということには気付かないまま、先に進めず途方に暮れていた*]
[小妖精が歌う様子に、少年はくす、と小さく笑みを漏らす。
木の葉色の瞳に宿るのは、姿かたちに似合わぬ大人びた──否、どこか古き存在を思わせる彩。
けれどその色は一瞬で消えて]
さて、それじゃ、と。
[どこか楽しげな言葉と共に視線向けた先には、歌うきのこたち]
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