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誰かが寝たまま起きなかったみたい。
あー、誰かなんか死んだっぽいね。
しぶとい奴は レイス、 ユーリー、 ドミニカ、 ベルナルト、 グレゴリー、 ロラン、 オリガ、 エレオノーラ、 ニキータ、 ウートラ、 キリル の 11 人だと思っておこう。
お菓子の木がだんだんと実の数を減らしていく。
そうして最後の一つをアナスタシアが取った時、異変は起きた。
ほんの一瞬で。
彼女の姿が消えた。
力の痕跡を探ろうとも、そこには木のものしかないようだ。
木は叩いても、枝を折ろうとしても、燃やそうとしても、すべての攻撃を流していく。
あまりに攻撃されすぎると、反射されることもあったりした。
少しすれば、一本の枝に小さな薄膜の球体が生る。
お菓子と同じように生ったそれには、一枚の手紙が入っていた。
そういえば、食べ過ぎてはいけないって聞いた気がします。
栄養が足りていないのかもしれません。
私の魔力は少なくなってしまって、出られません。
外へ出る道も、多分もう、使えないでしょう。
ごめんなさい。
中は力を吸収するみたいです。多分この手紙が、最後になるでしょう。
あと、この木はひとを操る、って聞いたような……
やってられない。そんな風に屋敷を出ようとしても、アナスタシアが取り込まれてしまったからか、
はたまたこの木が逃がさないと結界を張ったからか。
何にせよ逃げることはかなわない。
アナスタシアが生きていると証明するように、屋敷の中、部屋に戻ればそこはあなたの過ごしやすいものであるし、
他の場所にも行くことができるだろう。
ただ、栄養を欲する木は、変わらずに中庭にある。
/*
手紙のタイミングはお好きなように。
また天声は本日が最後になります。
[グレゴリーとウートラの様子になんとなく和んだり。
キリルとベルナルトの様子に、なんとなく、何かわかったような顔になってみたり。
そんな風にのんびりと過ごしていた。
木が実を付けなくなっていくのには気付いたけれど、アナスタシアを止めることはなかった]
…。
[言葉を発することはなかった。
ただアナスタシアがいたところを見つめる。
それから木へと視線を移して、周りの様子をうかがっていた**]
[女の子の魅力について口を突っ込むほど野暮ではありません。
自分の分に淹れたエスプレッソを味わいつつ、安全圏から拝聴しておりました。
はたと見回せばあちらこちらでいい雰囲気のようなないような。]
ほーう
[口元をカップで隠し、魔人はニヤニヤほくそ笑んでおりました。
久々の人外模様に気をとられ菓子の木がさらに速度を落とした事などは目に入っておりません。]
[ともあれ、平静はそう遠くなく戻り。
ただぽけーっとしているのも何なので、時折お菓子の生る木に蒼の瞳を向けていた]
……ぉぅ。
確かに、どんどん鈍くなってんな……。
やっぱ、息切れかぁ?
[なんて呟いている内に、菓子は枝に最後の一つとなり。
アナスタシアがそれに手を伸ばした時──何か、嫌な予感がした]
ちょいま、姐さんっ……。
[しかし 突っ込みは 遅かった]
……マジかい。
[呆気に取られた口調で、ぽつり、呟き。
それから、木へと近づいて]
……どーなってんだ、一体?
[額に手を当て前髪かき上げながら、ぐるり、周囲を見回した]
[ユーリーの問いかけに、視線を彼へと向ける。
そうして、首を横に振った]
わからない。
……そちらも、見えなかっただろうか。
[一瞬だったから、と。
確認するように、問いかけた**]
おーい?シアねーちゃーん?
[きょろきょろと辺りを見回して呼んでみる。お茶目なところのある彼女が、かくれんぼでも始めたのじゃないかという顔で]
………いねーな…まじ?
[結局返事は返るはずもなく、本格的に首を傾げた]
─ 中庭 木の近く ─
[顔を真っ赤にしたキリルから変わっていると繰り返され>>1:365ると、パチと瞬き。]
そんなに変わってるかなぁ。
でもまぁ確かに良く言われる。
[最も言われる理由は様々。
美しさ至上主義とか言う割にすごい美人に見向きもしない時があったり、しわしわのおばあちゃんを綺麗だと言い切ったりすることがあるからですが。
美しさは見た目だけじゃないのよという持論に基づいての行動ですが、解る人にしか解らんだろうし説明する気もないのでやっぱり変わり者で間違ってません。
それはさておき、恐縮している様子にやっぱ迷惑?と首を傾げてみていたけれど、良いのでしょうかという言葉にはにっこり微笑んで頷き。]
いーに決まってるでしょ。
それに金庫番ったってやってることはただの警備よ?
まぁ、先祖代々継いでる仕事だから、信頼されてんなら俺じゃなくて俺の家系の方だね。
兄貴も親父達も同じ仕事してるし。
ん、こっちこそキリルちゃんが迷惑じゃないなら喜んでエスコートさせてもらうよ。
行きたい所あったら遠慮無く言って?
[おろおろと周囲をみてれば、ユーリーやニキータも気づいたようで。
二人の会話を聞きながらお菓子の木を不安そうに見ている]
……
[二人が言う力の流れやらはわからなかったけれど。
なんとなく感じたものがあって涙で滲んだ瞳がとある人のほうに向く。
けれども、感じたものの意味も良く分からないから首をかしげて。
他に何か分かった人が居るのだろうかと、溢れそうになる泣き声を我慢しつつ周囲を見ていた]
[キリルが何だか落ち着かない様子なのは気になって、どうしたの?と聞こうとしたのだが。
ウートラがアナスタシアにお菓子責めされて漫画みたいに腹を膨らませて倒れてるのを見て、つい唖然。]
……ねーさん、あれ色んな意味でリミッター外れてねぇか?
[流石にそろそろ止めるかなー、と思いつつもタイミングが中々つかめず暫くそのまま見ているだけで。
レイスからの返し>>1を聞くと、ぱち、と瞬き。]
んじゃこれから混ざりゃいーじゃん。
知らない仲じゃねーんだし。
[こいつも人のこと言えない程度に単純でした。
知り合いの知り合いイコール自分も知り合いという感じ。]
お?
[グレゴリーに淹れてもらったカプチーノを飲み干すと、カップが消えた。]
すっげ、便利だなこれ。
つーか美味かった。
…おっさんにちゃんと礼言っとくか。
[独りごちると、グレゴリーを探して視線をさ迷わせ。
そこでユーリーがアナスタシアを呼ぶ声が聞こえ、ん?とそちらを見ると。]
………………え?
今の、何。
[アナスタシアが消える瞬間をばっちり目撃してしまました。]
そうよ、東方のドラゴン。
でも本人はまだまだ、畏まる必要はないと思うわ?
[クスッ][ユーリーに関しては薄情な評価も挟んで]
やっぱり!素敵よね。
見ててドキドキしちゃうわ。
[キリルの頬が染まる>>1:348のを見ながら楽しげに笑った]
[ドキドキよりワクワクの方が正しかったかもしれない][キャッ]
キリルもドミも。エレオノーラさんも。
みんな綺麗で可愛いのよ。
[フルフル][首を振りながらウートラ>>1:362の予想通りを口にして]
ねっ。そうよね。
誰からもそう見えるわよね。
[当然と頷くベルナルト>>1:358に満足そうに頷き返したりしていた][コクコク]
[クスクス][噂話を楽しんでいたからお菓子のことは後回し]
[フワフワ][宙に浮かんでひとやすみを楽しんでいたのだが]
んん。
なにかあったの?
[キョトン][アナスタシアを呼んだり捜したりする声に瞬く]
[何か見たらしい人の話を聞くために地面へと降りた][ストン]
[仕事場にいるときは周囲の変化に敏感だが、仕事を離れると基本的に気を抜いているので力の流れなどさっぱり感じられず。
とりあえずユーリーに聞くか、と彼を見たがさっぱりっぽい様子に聞くだけ無駄か、と判断。
代わりに周囲を軽く見回して、ぱっと見アナスタシアの不在以外の変化は無いらしいと判断し。]
うん、少なくともねーさんの身がどうこうっつーのは無さげ。
ねーさんに何かあったらこの場所自体おかしくなってるはずだし、だから大丈夫。
[ドミニカやキリルにそう言って微笑みかける。
オリガやエレオも不安そうな顔をしているなら同じように声をかけたあと、ユーリー達に顔を向けて。]
あれじゃね?
菓子出てくるのが待ちきれなくてあの膜ん中に自分から飛び込んだとかじゃねぇの?
[実際ありそうだから困ると思いつつ、軽口と共にお菓子の木を見て、ふと眉を寄せ。]
……そういや、菓子、ならなくなったな。
[一つも生る様子のない木に、自分の口にしたタチの悪い冗談が冗談じゃないかもしれないと思い、表情が険しくなった。**]
[あたふたと落ち着かないまま、ベルナルトの話>>18に少し俯かせた顔を上げ]
そ、そうなのですか…?
[よく言われる、と言うものの。よもや、こんな風に使用人に声をかけるのが常なのか…と斜め上の想像を。
少しだけ唇をとがらせかけて、あわててカップに口をつけて誤魔化し]
先祖代々…長く、御任せされている御役目なのですね…。
[自分の主人にあたる者は、代々受け継がれ。其処には、役目の誇りやら信念やらを熱を込めて語る主人が、毎度立つもの。]
ふふっ、警備も立派な御役目ですわ。御屋敷の当主も、同じ御役目ですから。
有難うございます、…。
[至極嬉しそうに、微笑みを返しながら。あまりに行った事の無い所が多すぎて、決められそうにない。]
ベルさんの御勧めされるところがあれば、是非。
[頬の火照りは少しだけ落ち着いたようだが、別の熱が瞼に沸いている。またごまかすようにカップに口をつけるが、その一口で花茶は其処をついた。]
― 中庭 ―
うぅ。
かれぇけど、癖になるっつぅか。不思議な感じだな。
[涙目で魔人>>1:366に答えながら、言葉通り再挑戦しようと袋に手を伸ばしていた。
騙されたという意識は微塵もない。そもそも騙されたわけでもないが。
うーとかあーとか言いながら、慎重に一つずつカレースナックを口に放る度、鬼火はふわふわ揺れたり一瞬強く燃えたりしていた。
菓子に夢中な原因は、それに向けられる関心>>1:358やら焦り気味の声>>9に気づいた様子はなく、決定的瞬間もばっちりと見逃し]
……おぉ?
なんだ、なんかあったんけ?
[木の近くにいたにも関わらず、周囲のざわめきに反応したのは、アナスタシアが姿を消したことが皆に伝わり出した頃のこと。
端の涙を拭いつつ、周囲で話すひとをきょとんとした目で見まわした]
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