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宝石商 ザムエル に 1人が投票した
召使い ユーディット に 1人が投票した
シスター ナターリエ に 8人が投票した
シスター ナターリエ は村人の手により処刑された……
次の日の朝、宝石商 ザムエル が無残な姿で発見された。
現在の生存者は、研究生 エーリッヒ、ランプ屋 イレーネ、青年 アーベル、召使い ユーディット、酒場のママ ヘルガ、教師 オトフリート、小説家 ブリジット、職人見習い ユリアンの8名。
―2階・客室―
[不意に。
何か、のしかかるような、重苦しい感覚を覚えて目が覚めた]
……なん……だ?
[かすれた呟きがこぼれ、翠が数回、瞬く]
……『歌姫』……?
[続く、呼び掛けのような呟きは、彼のようで彼ではない響きを帯びた声]
「……エーリ?」
大丈夫だ……それより。
[カーバンクルの真白を撫でてから起き上がる。
……感じるのは、妙な不安]
[ぐるり、室内を見回せば、昨日まとめたレポートが目に入り、そう言えば、と思う。
魂を失った邸の主を案じ、手がかりを求めていたザムエル。
まとめたレポートは、彼の思考の助けになるかも知れない、と]
一部、渡しておいてもいいか。
[ごく何気無く、こう考えて。
三冊積まれた束の一つを手に、部屋を出る]
[部屋を出たところで、通りがかった召使に声をかけられた。
どちらへ、という問いに、ザムエルの部屋へ、と返し。ついでに場所を尋ねれば、御案内致します、と返されて。
断る理由は特になく、共にそちらへ向かう]
……?
[先に進むにつれて、感じるのは。
言葉にできない不安の高まり。
それを振るい落とそうとするかのように、頭を振って。
たどり着いた部屋のドアをノックするが]
……あれ?
[返事は、ない。
時間的には、起きていそうなものなのだが]
……シャイトさん?
[嫌な予感がかすめる。
鍵はかけられていないようなので、失礼します、と声をかけて中に入れば]
……っ!
[目に入るのは。
机に伏した。
老人の姿。
一見しただけでは、それは転寝しているようにも見える……が、しかし]
……違う……これはっ!
[駆け寄って見れば、机の上には手紙らしきもの。
仕事関係の連絡のための物だろうか。
伏した身体に手を触れれば、伝わるのはひやりとした感触。
それでも、微かな呼吸と、脈打つ気配は感じられ]
……御大と同じ……ソウルロストしている……。
[オルゴールか、と。
続く呟きには、明らかな苛立ち]
とにかく、このままにはしとけない……。
[低く呟いて、廊下の方を振り返る。
案内をしてくれた召使はまだそこにいて、どこか呆然と、室内の様子を見つめていた]
執事殿に、知らせを!
急いで!
[鋭い声に召使は弾かれたように走り出す。
その足音が遠ざかるのを聞きつつ、ぎ、と唇を噛み締めて]
……こんな事が……続くようなら、俺は……。
例え……それが何を意味していようと……。
[低く呟くその横顔を。
肩のカーバンクルは、*どこか不安げに見つめていたか*]
−夢幻の回想−
[月と星の光だけが、静かに降るはずの時刻。
女がオルゴールを手に、空間を渡り現れたのは――館の主と親交深き老人の部屋。
心労を押して手紙を書いている途中だったいたのか、ゆらりと揺れる焔が、机に伏して眠る老人の横顔を照らす]
…ァラァ、まだベットに入ってらっしゃなかったのォ?
いけないひとォ…。
[転寝する老人へ赤い爪を翳せば、ふわりと甘く濃厚な香りが漂う。
女が――魔が見せるは、"最も大切な者"の夢幻(ゆめまぼろし)]
ウフフ…、貴方…ザムエルさァん…。
ギュンターさんお一人ではァ、寂しいと思いませんことォ?
「 」
[甘い甘い蜜の声。それが導くのは、甘い記憶。
彼が夢見た人影は、今は亡き妻だっただろうか――それとも?]
ネェン、だからァ…貴方の魂を捧げてくださいなァ?
[魔が差し伸べる死への誘い。彼はそれを拒む事は出来ずに――]
[魔の手に残されたのは、彼の魂。
女は、ひとりでに蓋を開けたオルゴールへとその魂を捧げ――
再び紡がれる唄に、深紅の瞳を甘く眇める]
[星と月の下で煌くのは、銀と赤と緑。
旋律に添うように、きらきらと美しく輝いて、魂を絡め取る。
――魔である女の、魂さえも]
…ゥフフ…フフフ……
[静かに絡め取られゆく己の魂にも気付かず、女は無邪気に笑う。
心を強く傾ければ傾けるほど、囚われやすいとは*知らぬまま*]
――そうですか、シャイト様が。
[慌てた様子の召使いの説明を聞いた執事の表情は、険しいものに。
腕を組み顎に手を当て、考え込む所作が一瞬。
しかしそれは直ぐに解かれ、足早にかの客人の部屋へと向かう。
形式的なノックと、入室時の挨拶はかけるも、中から返る声はない。
開いた扉の先には、佇む金髪の青年と白き獣の姿]
レーヴェ様。
御連絡、ありがとうございます。
[会釈もそこそこに、左の手袋を外して老耆の手を取り、脈を計る。
主の時と同じであると確認すれば、緑の瞳を伏せて。
そっとその身体を起こし、担ぎ上げて寝台へと寝かせた]
また、犠牲者が出るとは……
[眉を寄せながら、小さく呟きを零す。遺憾だと言うように]
……ええ。
このままではどれだけの犠牲が――
やはり、早急に見つけ出し、封印を。
[交わす会話にも、青年は何処か虚ろな様子だったか。
それを相手に気取られないように観察しながら、
モノクルの奥の孔雀石は、翠の瞳よりも昏い色を湛える]
私は他に異常がないか、見て参ります。
レーヴェ様は、お身体を休められた方が。
どれ程のものなのかは、存じませんが。
[最後の言葉は、体調の不良に関してのような、
それ以外の事を指すかのような響きを持って――
優雅な一礼を残し、先んじて部屋を後にする]
−客室−
[いつも通りの気だるげな目覚め。
けれど、それは振りではなく。瞼を閉じてシーツの海にたゆたう]
……ァアラ、騒がしいことォ。
[眉を寄せて不機嫌に呟くが、理由に思い当たり機嫌が直る]
ゥフフ…いけなァィ。
せっかくの姿を見損ねてしまうわァ。
[素肌にガウンを纏い、扉の隙間から顔を出す]
[他の使用人に知らせに行こうかと、階下に足を向ける。
しかしそれは、背後からかけられた声によって止まった。
銀の髪を揺らしてこちらへ歩む侍女の表情には、焦りが滲む。
十年も共に働いていれば、少なからず信頼関係が存在する。
それが故に、彼女には女性客の改めを任せていたのだが]
……フラウ・キアストライトが?
[幾ら声をかけても、返事がないと。
睡眠や、絵描きに集中している可能性もあるとは言えど、
先日の事を考えれば、やはり気に掛かる事ではあった]
わかりました。
念には念をとも、言いますから。
[執事とて、邸内の異変の全てが察せる訳ではない。
客間への入室の許可を出して、共に向かう]
[手を伸ばす。
しかし、届かない…
走り出す。
後もう少し…の、ところで体に何かが絡みつき、少女の推力を殺していき…
やがて止まってしまえば、少女はその細い指を伸ばし…]
…っ!
[どくん。
心臓の高鳴りと共に、少女は目を覚ました。
荒い呼吸と共に、何があったのか…その深緑の瞳で周囲を見回す]
…夢…
[瞼を閉じ、先ほど見た悪夢で乱れた呼吸を整えようと]
[最も深く親交のある客人の喪失に、どのような反応を見せるかと窺う女の耳に入ったのは、予想外の事態。
侍女と執事の様子に、女の表情は困惑へと変わる]
…マァン、オトフリートさん…。
御機嫌は…よろしくなさそうですわネェ。
ナターリエさんにィ何かありましたのォ?
もう、なんでこんな…
[夢を見るの?
そう言おうとして、原因があることに気づく。
昨晩、オトフリートが話していた事…]
…そっか。
[小さく呟くと、其の瞳は翳る]
でも、縁起でもないなぁ…
[ベッドから立ち上がると、窓を開け…外から入ってくる風に軽く目を細めた]
ザムエルさんには、話せないね。
こんな、夢の話。
ええ、少々……
[少し言い澱み、翳る表情を作るも、それは一瞬で消す。
背後で、客人の部屋の前に到着した侍女が、
失礼致しますと声をかけて、ドアノブに手をかけた。
客人の名を紡ごうとした女の声が止まり、息を呑む音]
ゼヒツェーン?
[顔だけを動かして見遣れば、
碧眼を驚愕に見開き、口許に手を当てる彼女の姿]
[ふと、部屋の外が慌しいことに気がつき…]
…そう言えば、今日、部屋とか…荷物とか、調べられるんだっけ…
[大きく伸びをすると、少女は窓際から離れる。
やがて、身支度を整え使用人を*待つ事だろう*]
[翳る表情に目を細め、更に問いただそうと薔薇の唇を開く]
アラァ、少々って…何が少々なの…ゥ…?
[けれど執事の視線にそちらを見、思わず扉から身を半ば乗り出す]
[赤の客人に失礼と告げる間もなく、
一歩後退る侍女に代わり、執事は足を踏み出す。
開かれた扉の先に広がる光景は、咲き誇る“花”。
白の海の中に黒は沈み、辺りを滴が濡らす。
蕾の上にはオルゴール――否、それはモノトーンの絵画。
しかしそれは、本物の如き銀の煌めきを放っているように思えた]
――これは。
[驚きに声をあげたのは、その光景故か]
[絵描きの女性の部屋へと執事は消え、驚きの声が耳に届く。
女はついに好奇心を抑えられず、素足のまま一歩踏み出して――]
…ァッ……!?
[ほとんど声にならない声を上げて、膝を崩す。
咄嗟にノブに捕まって座り込むのを耐え、扉に縋り身を支える。
部屋の外にいた銀の髪の召使いは、それを見てたただろうか]
………ァラン…、私ったらこんな格好で…イヤだわァ。
ごめんあそばせェ?
[ゆるりと首を振って部屋へと下がり、扉を閉める。
そのまま、膝を突いて額に手をあて、しばらく*瞳を閉じていた*]
[絵画のような世界に踏み入った執事は、
背後の声にも意識を奪われる事なく。
白の上、黒の女性の傍らに片膝を突けば、
尾のように長い裾が床に広がった。
その体温はやはり生命を感じさせぬ程に冷えきり、
けれど呼吸と脈とは微弱ながらも存在していた]
……一晩に、二人?
[手袋を外した左手で、口許を覆う。
新たに犠牲が出る事は予想出来ていたが、二人も]
[遅れて入って来た侍女と、幾らか言葉を交える。
かの客人はと聞けば、返って来た答えに柳眉を顰めた]
そう、ですか。
[手袋を嵌め直し、暫し思考を巡らせていたが、
ゆっくりと立ち上がり、花の中心から離れた]
……すみませんが、この場は任せます。
[一枚の絵画の如き光景を壊す事を躊躇ったか、
それ以上は触れず、踵を返して部屋を出て行く。
紙と女とが作るモノトーンの薔薇はただ、*そこにあるがまま*]
−庭園−
[女は人目に避けた薔薇の茂みの影で、煙管をふかしていた。
纏う深紅がより艶やかに映えて見えるのは、白と黒のモノトーンと反対色である緑に囲まれているからか。
それとも――魂を半ば奪われつつある、柔肌の白さゆえか]
………ハァ…ン…
[物憂げに息を吐けば、紫煙がふわりと広がり…風に吹かれ消える]
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