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墓守 ユージーン に 1人が投票した
青年 ラッセル に 4人が投票した
養女 シャーロット に 2人が投票した
お嬢様 ヘンリエッタ に 1人が投票した
青年 ラッセル は村人の手により処刑された……
次の日の朝、孤児 トビー が無残な姿で発見された。
現在の生存者は、墓守 ユージーン、踊り子 キャロル、養女 シャーロット、お嬢様 ヘンリエッタ、旅人 ハーヴェイ、武芸者 マンジローの6名。
―廊下―
[振り下ろされた銀の短剣はラッセルがこちらにナイフを届かせるのよりも早く、ラッセルの胸に突き入れられた。
力をこめて全力で突き入れ短剣は深くラッセルの体内に埋め込まれていく。その命を奪うのには十分だっただろう。]
……っ!
[ラッセルのナイフが狙いをそれてなのか、それともその目が涙にぬれてるためか。
自分の左腕に刺さりするどい痛みを腕に感じた。]
……
[自分の下にしかれたラッセルは口から血を吐きだし、こちらに刺したナイフを持つ手も緩みやがて床に落ちる。
絶命したラッセルから噴出した血を浴び、ラッセルから出た赤は床に広がっていく。
赤い花が開くように。]
[短剣を突き刺したままふらりと立ち上がる。
周りはどんな視線を自分に向けただろうか。]
はぁ…はぁ……
[息は荒く視線を落とすさき事切れたラッセルの姿。
自分が殺めたこの屋敷の同居人。少なくとも数年間はともにこの屋敷で過ごした。
自分の手を見るとラッセルの血にぬれて真っ赤に染まっていた。]
………
[声がでない、体が震える。自分の身をぎゅっとその腕で抱く]
あ…嗚呼。
[キャロルにしがみ付いて震える]
逃がしてくれたのに。
母さま。
[縋り付いた侭トビーの言葉に激しく首を振った。
自分の生み出した状況の推移も見ようとしなかった]
―ラッセルの部屋の前―
[シャーロットが手をすり抜けラッセルを殺す様を、見ているしか出来なかった。熱くなっていた頭は、震える彼女を見て急速に冷えてゆく。
吐き出す息は、ため息にもならない。]
シャロ…。
[シャーロットに近づき、震えを止めるように抱き寄せた。血に濡れるのは構わなかった。]
……あなた、一体……。
[何を、どこまで知っているのか。
続く言葉は、今は飲み込んだ。
赤と蒼の交差。
赤は紅に濡れて倒れたまま、蒼は同じ色に染まりつつ立ち上がる。
それを視界の隅に収めつつ、女は自身に縋りつく少女をそう、とかき抱く]
……大丈夫。大丈夫ですから、エッタ様。
[何がどう、とは言わずに、ただ、そう繰り返す。
その様子を、少年は怪訝な面持ちで見つめるか]
―二階廊下―
[目の前で起きた凄惨な殺し合い。ギルバートが横たわる側で、今度はラッセルが朱に染まっている]
シャーロット殿・・・お主・・・。
[殺し殺されたのは、かたや大人しい青年、かたや普通の少女。
狂っている。全てが]
―二階廊下―
[耳に別の情報が入って来る。
困惑もあり、護るべき者達から一瞬、意識が逸れる。
はたと気がついて目を戻した時には、事は既に結末を迎えていた]
クラフ様、
[地に伏した青年の名を呟く]
[ハーヴェイに抱き寄せられて。
視線はそちらに見上げる。震えはとまったかもしれない。]
……
[返す言葉はない。自分の左腕にはラッセルが刺したナイフが刺さったままに。
痛みも感じていたかもしれないが今はそれに思うことはない。
ハーヴェイの腕の傷が見えてそこに手を伸ばしかけて、
血塗れた自分の手に気づきその手を下ろす。
ハーヴェイにもう大丈夫だからというように軽く手で押し離れた。]
……
[床に仰向けに倒れたまま死んでいるラッセルに視線がいく。
膝をついてその亡骸をそっと抱いて、その名前を呟いたユージーンに視線を向けた]
…………
[ユージーンを見たまま口元が動く、しかたがなかったよねと声には出ず。
左腕はナイフが刺さったまま血が流れ出し、ラッセルのそれと混じっていく。]
……っ
[その痛みを思い出し意識すれば苦痛に顔がゆがむ。ナイフを抜こうとそのナイフに手を添えた。]
[何よりシャーロットが生きていた事に心から安堵していた。
ラッセルの様には、ちらと目を向けたが。今は何を言う事も出来ない。
彼女が腕の傷に手を伸ばそうとして、刺さったままのナイフに気づく。]
…とにかく、傷の手当てをしないと。
[シャーロットもだが、自分も右腕に怪我を負ったままだ。服の下、指先からは血が流れ落ちている。]
ジーン、医療道具がある場所を教えてくれないか。
場所だけ教えてくれれば、手当ては自分で何とか出来る。
[おそらくラッセルの事を気にかけているだろう、墓守にそう言った。]
ラッセル殿・・・
[床に伏す青年と血まみれの少女を交互に見やる。この二人は同じ屋敷の同居人だったはず。だが自分がここに来た時、彼らはお互い刃物を手に憎しみを飛ばしあっていた。やり切れぬ思いで視線を逸らす。その先にはトビーとヘンリエッタ達の姿が見えた。]
・・・童っぱ、お主もここにいたでござるか。
[そう言って、彼のもとへと歩み寄る。様子がおかしいのに気付いたのはそのときだった。]
[殺されるわけではないのにと言うトビーの言葉は信じられなかった。其れは言葉の取り方の違いでもあり育った環境の信条の違いでも在った。
殺されると思い殺されなくても捕まりたくないと思った]
大丈夫。ええ。
ありがとうキャロルさん。
[そう言えたのは全てが終わって更に少し時間が経ってからだった。
少年は其れをどう見て居たのだろう。呆れて居ただろうか。何時かの様に自分とは違うものとして受け止めるだけだっただろうか]
[ラッセルの亡骸は自分の膝に横たえて、自分にささったナイフに手を添えたところでマンジローから自分の名前を呼ばれる]
……
[視線はそちらを向く。
悲しむでもなく、怯えるでもなく、痛みにわずかに顔はしかめていたかもしれない。
目元からはかすかに涙がこぼれていたかもしれない。]
マンジロウ…。
[全てが終わった後、遅れてきた来訪者に視線を向ける。だがどう説明すればいいのか。
そもそもの切欠は何だったか。
ヘンリエッタと、ラッセルが狼を言い当てて…それからヘンリエッタはラッセルに飛び掛り、ラッセルはそれを跳ね除け、シャーロットに襲い掛かって、それを庇ったが今度はシャーロットがラッセルに向かって…。
思考を纏めていたが、腕の痛みに眉が寄った。]
悪い、手当てを先にしたいから、状況は他の奴に聞いてくれ。
[短くそれだけ告げた。]
[やって来たマンジローには、軽く、視線を向ける。
彼が声をかけるトビーには、やや、睨むよな一瞥が向いた。
それでも、少年の態度は変わらぬか。
それが彼の幼いなりの人生観、価値観に基づくものであるのは理解しているが、今は感情での容認には至らない]
……よかった。
[それから、ヘンリエッタの返事にほっと安堵の息を漏らす]
……とりあえず、ここは殿方にお任せしましょう。
先に打った部分が痣になっているかも知れませんし、見ておいた方がいいでしょうから。
[できうる限りやわらかい笑みと共に、こんな言葉を投げかけた**]
[トビーの元に歩み寄ろうとして、ふとシャーロットと目が合う。だが彼女の瞳からは感情を読み取る事はできなかった。彼女を長く見ている事は耐えられず、すぐに視線を逸らす。
もしかしたら、その瞳にはかすかに涙が溢れていたかもしれない。だが、一種運の事ではそれを確認することはできなかった。]
我の事は構わぬよ、ハーヴェイ殿。
シャーロット殿を見てあげると良い。
[自分に気付いて話し掛けたハーヴェイにはそれだけ答えて、自分はトビーのほうと歩み寄った]
―二階廊下―
[青年の遺体を抱く少女が、こちらを見ていた。
唇が動くのが見えた。
沈黙の後、一度首を振り、顔を上げる。
真実が何れかは墓守には未だ分からないが、今は先にすべき仕事があった]
シャーロット様。
[名前を呼び、その傍で片膝をつく]
クラフ様を頂いても宜しいですか。
[彼の慕っていた雑貨屋も、未だ後ろに横たわったまま。
両腕を伸ばしながら、少女に尋ねた]
道具なら、使用人の部屋に。
[姿勢は変えないまま目を僅かに上げて、傍に立つ青年を見た。
常のような、静かな低音が問いに答える]
[マンジローがすぐに視線をそらし、自分の視線もユージーンの方に戻った。
ユージーンが首を振る様子に自分は何も返せず。]
……(こくり
[ユージーンの言葉にナイフから一度手を離し、
立ち上がり少し距離を置いた。ユージーンの邪魔にならないように。]
私は捕まりたくありません。
殺されない保証等無いではありませんか。
[深呼吸をしてトビーに言う]
貴方も信じられません。
星は見ておりませんが信じる事等出来ません。
近付かないで。
[正面から言えば彼は近付かないだろう。
マンジローと会話を始める様なら此方からも視線を切る]
キャロルさん。
此処から逃げる時も一緒に来て下さいませんか。お願い。
[手を握り懇願した]
はい。
[答えは如何だったか。
穏やかに提案されれば頷いて立ち上がる。
歩けない様な事は無かった]
失礼致します。
[トビーに向けなければマンジローにも向けられなかったかもしれない。ユージーンと視線が合えばその前に向けられた声を思い出して怯えを掠めさせたかもしれない。
何処か逃げる様にして其の場を*立ち去った*]
すまないな。
[そうマンジローに告げてから、ユージーンの言葉が届くと、ありがとうと返した。]
任せっきりですまない。
…行こうシャロ。
[考える事はいくらでもある。
だが今は彼女の怪我のない方の肩を抱き、使用人の部屋へと急ぎ向かっていった。]
ありがとうございます。
[離れる養女に頭を下げる。
その腕に刺さるナイフに触れようとしないのは、治癒の為の扱いを知らぬ故]
シャーロット様をお願いします。
レイさん。
[代わりに少女が慕う青年にそう言って、墓守は未だ温もりの残る死者を抱き上げる]
[ようやく周囲の様子に気づく余裕もできて、
ヘンリエッタ達とトビーが何かただならない雰囲気だったかもしれない。
何があったのか正確なことは知らない、けれどもヘンリエッタに害をなす存在だとは思った。
トビーの元にマンジローがよっていく。]
……(こくり
[ユージーンの礼の言葉には小さく頷く。
ハーヴェイに促されれば頷いて返し、素直にそのまま使用人の部屋へと連れて行かれる。]
―ラッセルの部屋の前→使用人の部屋―
[かけられた声に、少し遅れてああと頷いて返すのは、その名が普段呼びなれていないものだからか。
使用人の部屋に入ると、まずはシャーロットの肩口をきつく縛り、血の流れをおそめてから傷周りを消毒しナイフを抜いた。
かなり強引な手当てだったが、躊躇する事はない。
それから布を当て血止めをしてから、上を包帯でややきつめに巻いていき。
シャーロットの治療を終えた後、ほっとしたしたように]
………銀でなくて良かった。
[そう微笑みながら、*呟いた。*]
[実のところ、青年に触れるのはこれが初めてだった。
触れるのを厭うという話は使用人伝に聞かされていた為、自ら触れようとすることはなかったし、そもそも触れる理由も無かった]
[使用人の部屋へ去る二人を、何処か怯えたように視線を外す令嬢を静かな目で見送った後、墓守は開け放たれたままの扉の中に入って行った]
[トビーとともにキャロルとヘンリエッタが立ち去っていくのを眺め、軽く頭を下げる。去り際にトビーに向けられた、ヘンリエッタの言葉とキャロルの鋭い視線に、見送った後嘆息まじりに小さな声で話し掛ける]
童っぱ・・・。お主、彼女達に言ったでござるな、あの事を・・・
[それに対する返答は、いつもと同じく軽い調子であったろうか。これでおそらくトビーの依頼人から狙われる理由が増えたかとも考える。
だが、もとよりそれは覚悟の上だ。]
まぁ、過ぎた事を今更どうこう言ってもどうしようもあるまい。それに、どの道遠くに逃げるのであろう?
安心しろ。我が責任もって、必ず我の国まで送ってやろう。
[安心させるように力強く笑いかける。その言葉に、彼も笑みを返しただろうか]
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