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ベルナルト を 5人が心の中で指差しました。
ジラント を 2人が心の中で指差しました。
ベルナルト は人々の意思により処断されたのです……。
次の日の朝、 オリガ が無残な姿で発見されました。
今、ここにいるのは、 サーシャ、 キリル、 メーフィエ、 ジラント、 アレクセイ の全部で 5 人かしら。
─ 二階・自室前 ─
[サーシャが階段に向かうのに気付くも、呼び止めようとはしなかった。
だが彼の歩き方に、そういえばこの屋敷で顔合わせをした所で捻挫したと言っていたなと思い返して]
…どちらに向かわれるかは、知りませんが。
よろしければ、手を貸しましょうか?
[申出は、純粋な気遣いからだけではなく、足を傷めているなら仮に襲われたとしても逃げられるだろうという打算を含んで。
だから拒否されれば、それ以上重ねることはせず見送るだけ]
― 二階/リディヤの部屋 ―
[キリルの疑問>>3:137に対するサーシャ>>3:141の答えを、背中越しに聞いた。
自分でも、まだ実際に『鬼』に意図を問うた訳ではなかったから、心に抱かれるものも結局推測に過ぎない。
それでも、未だ知らぬその心に思いを寄せる。]
無くは無いよ――無くは無い、です。
花をお供えすることで、生きている――残された人が慰められる。
そういうことも、あると、思うんです。
[キリル>>1の思考を読んだ訳ではなかったが、「死者」ではない方の視点からぽつりと呟いた。
何処から持ってきたのか、という疑問の言葉には、判らないと示すように軽く首を傾げてみせて。
再びシーツに覆われた遺体の前で、俯いた。]
─ 一階 ─
[一階まで降りると、僕は直ぐにオリガの姿を探した。
彼女が離れてから幾許か時が流れている。
階段の近くに居るはずもなく、どこへ行っただろうと辺りを見回す羽目になった]
……そういや、こっち行ったことないな。
[大広間がある方とは反対側の通路。
一度も踏み込んだことのない方向を片目で見た。
オリガを探すついで、屋敷を見て回るのも悪くないだろう。
何か、発見することが出来るかもしれないのだし。
そう考えて僕は未踏の地へと足を踏み入れる]
なにか、居る?
……ちょっと、見てくるよ。
[万一を考えてオリガは置いていくつもりだったけれど、彼女も行くと言うのなら止めはせず。
気配と、僅かに物音や声のする通路の奥へと歩を進めた]
─ →室内庭園 ─
[通路の奥にあったのは、普通ならなかなかお目にかかれない室内に広がる庭園。
一瞬、その光景に面食らってしまったけれど、その中で起きていた血腥い状況に僕は我に返った]
なっ……!
[『鬼』を見つけたと言ったジラントが、ベルナルトに鉈を食い込ませている。
ベルナルトもまた手にした短剣をジラントへと突き刺しているようだった]
もしかして、ベルナルトさん、が。
[極小さく、推測を口から零す。
この光景はそうとしか考えられない。
そうでなくば、ジラントがベルナルトと対峙している理由がつかないのだ。
僕が目にしたのは丁度勝敗が決するところ。
どちらかが、もしくは両方が動かなくなってから、僕は紅に濡れる者達の傍へと歩み寄った。
オリガが何かを感じ取っていたかもしれないけれど、それを聞く機会を得損ねたと僕が気付くのは、もっと後になってからのこと*]
─ しばらくして ─
[室内庭園から離れた後、オリガはまだ用があったようだからその場で別れて。
小腹が空いて来たために僕は大広間へ行ってメイドに軽食を頼んだ。
ジラントはどうしていたか。
手当ての手が必要だと言うのなら、手伝うつもりでは居る。
『鬼』退治という大業を為したことに対する、多少の労いの意味も含めて。
それがなかったとしても、時間は刻一刻と過ぎて行った]
……オリガまだかな。
[あれからだいぶ時間が経っている。
どれだけ時間が掛かるものなのかまでは知らなかったけれど、これだけ間が開くと流石に不安になってくる。
その後もしばらく悩んだ後、やっぱり様子を見に行くことにした]
─ 大浴場 ─
[先程見た両開きの扉の前。
そこが何なのかはさっき聞いたため、唐突に扉を開けることはしない]
オリガー? まだ居るー?
[何度か扉をノックした後、その奥へと声をかけてみる。
しかし返事はなく、しんと静まり返った空気だけが返ってきた]
……もう出たのかな。
[体感経過時間的に、単純に考えればそれが妥当だろう。
それでも一応、中を確認しておこうと思った。
もし事故が起きたら………まぁ、その時はその時だ]
入るよー?
[声をかけながら両開きの扉の片方を開け、中へと身体を滑り込ませる。入ってすぐの脱衣所に人の気配は無い。
やっぱりもう出たのかな、と思ったところで、大浴場へと続く扉の前に鮮烈ないろが落ちているのが目に入った]
…………───── !!
[僕の顔から表情が消える。
今までにも何度か見た、鮮やかながら深みのある真紅のいろ。
アナスタシアやリディアの時とは違い、ひとひらだけであったけれど、嫌な予感を呼び起こすには十分なものだった。
僕は躊躇いなく目の前の扉を開ける]
う、 あ
うあああぁぁああぁあああぁあぁああぁぁああ!!!
[最初は押し殺すように。
けれど耐え切れず、僕は喉が引き裂かれんばかりの悲鳴を上げた。
右目からは止め処なく雫が溢れ、表情は絶望に歪む。
両手は両側頭部を掻き毟るように動き、顔の左半分を隠していた前髪が大きく乱れた。
僕の片目に広がった光景は、美しくも残酷なもの。
湯面に漂う薔薇の花弁。
輝く金糸は放射状に広がり、その中央に白い肌、それを彩るように忌まわしき紅が散っている。
切り裂かれた胸元は、やはり空洞を作っていて、そこから湯面にも紅が零れ漂っていた]
なん、 なんっ で、
なんで だ 、 『鬼』は、 死んだんじゃないのか!
[ジラントがころしたベルナルトが『鬼』だと思っていたのに。
もう誰も死ぬことは無いと思っていたのに。
思いは、最悪の形で裏切られた]
[乱れた前髪の奥から垣間見える、捩れ歪んだ肌。
右目からは滾々と雫が零れ落ちるのに、窪んだ左目からは何も零れてはくれない。
醜く歪んだ顔の左半分は、悲しみと同時に抱いた憤りを表しているかの*ようだった*]
[男が意識を失ってたのは少しの間。
ガラス越しの雨音に、男の漏れる息が混じる。]
……――っ。ぁ……。
[瞼が震え、ほんのわずか開く。
そこにあるのは、地獄の風景だと思っていたのに。]
あ………。
[覗き込むサーシャの姿。]
う、ぁ……
[視線だけを横へ。
血の気を失くしたベルナルトの顔。
それは、どこか愉しげなモノにも見えた。]
[地獄へエスコートじゃなかったのかよ、馬鹿野郎が。
そんな事を毒づきながらも痛む胸元へ。
ナイフは突き立てられたまま。
もし、ナイフが抜かれていれば、失血死していたかもしれない。
もし、ナイフが数センチズレていれば、心臓を直撃していたかもしれない。]
……鬼は、死ん……だ、か――?
[絞り出す様な声で問いかけた。]
[その後、男はサーシャに止血を頼む。
やり方がわからないようなら、指示をし。
ほどなくして、シャツの代わりに包帯を巻かれた状態に。]
……すま…ん……。
もう、大丈……夫……。
[ああ、どこかで言ったセリフに似てる。
紅に濡れ、仰向けに倒れているベルナルトの顔をちらと*見た。*]
[ジラントに刺さったナイフは際どいところにあるようで、止血と、その処置を彼に頼まれる>>22]
こう?
[軽い怪我の手当てくらいなら出来もしたけれど、こんな重傷者を相手に手当てしたことなんてなくて。
ジラントに教えられながら止血をして、彼を包帯でぐるぐる巻きにした]
ここだと落ち着かないだろうし、大広間にでも行きますか?
肩貸すくらいなら、出来ますよ。
………もう、『ゲーム』は終わり、ですよね?
[左足に関しては一旦捨て置いた。
流石に重傷者を放置なんてしていけない。
『鬼』が死んだなら、『ゲーム』は終わりのはず。
僕はそう思い込んで、ジラントに確認するように*問いかけた*]
─ 現在:一階/大浴場 ─
[僕の悲鳴で駆け付けた者は居たか。
周囲を気にする余裕もなく、僕はふらりと湯船へと足を進める。
服が濡れるのも構わずその中に入って、衣服を身に纏ったまま浮かべられたオリガへと手を伸ばした]
オリガ……………オリガ……っ!
[真一文字に切り裂かれた喉が痛々しい。
触れたオリガの肌は、お湯に浸かっているにも関わらず、どこか冷たい。
肩の後ろに右手を通し、彼女の腰に左手を当てて。
僕は身体を折り曲げるようにしてオリガを自分の方に引き寄せた。
一度は思い止まった行為。
失いたくなかった者、護りたかった相手。
零れ落ちたものを取り戻そうとするかのように、僕はきつく、彼女の骸を*抱き締めていた*]
あ……ナイフは、俺が抜く……
その、あとに……
ぐっと、ガーゼで……思いっきり、抑えろ。
[言って、ナイフの柄を両手で握る。僅かに抜くだけでも、悲鳴が上がりそうな痛み。
それならばと、男は一気に引き抜く。
紅が、散った。]
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