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月闇竜 オトフリート に 7人が投票した。
大地竜 ザムエル に 1人が投票した。
影輝竜 ノーラ に 1人が投票した。
月闇竜 オトフリート は村人達の手により処刑された。
今日は犠牲者がいないようだ。何かの介入か、それとも……?
現在の生存者は、流水竜 ナターリエ、生命竜 クレメンス、大地竜 ザムエル、精神竜 アーベル、影輝竜 ノーラ、氷破竜 ブリジット、機鋼竜 エーリッヒ、翠樹竜 ベアトリーチェ の 8 名。
[オトフリートをじっと見つめていると、不意に、オトフリートの体が無限の輪に絡めとられて消えていった]
……逃げた!?
いえ……虚竜王の力から逃れることは出来ない。多分、結界内に封じ込まれた、ということか。
もし、逃げたのだとしても、我が水は、オトフリートを捉えた。此方に来るような力は、もう残っていないはず……。
オト…っ!
[首飾りを闇竜殿からしかと受け取った仔は、何処か焦燥に駆られた声を上げる。
受け取った時は、つまり闇竜殿の身に危険が及ぶ時だと理解していた故に。
引きとめようとするも、その姿は直ぐに隣の部屋へと消え失せ仔の視界に入れる事は叶わなかった。]
……、…っ
[追いかけようにも、預かりし首飾りを握り締めたまま動く事はしてはならぬと幼心に思い当たる。
何のために預けられたか、場所を知られず隠す為では無かったか。
仔が成すべき事は、誰にも気付かれず――闇竜殿の真の名を知る者へと渡す事。
暫しの思案の末、幼子は首飾りを闇竜殿がしていた様に自らの首へと掛け、
鎖共々自らの衣服の下へと収める。――此れで傍から見る限り知られる事は無かろうと。]
―東殿・騒動のはるか後方―
[ブリジットの視線には怪訝そうな顔をする。
どうやら自分では何があったか気づいてないようだ。]
あー何かまた出たらしい。アレが。
[アレ、が差すものはそろそろ共通認識にでもなってきたか。
勿論オトフリートがどうとか、ザムエルがどうとかは言わない。まぁ嘘は言っていないし。]
[襲ってきた、混沌のカケラの前に飛び出した機械竜は、一瞬、淡い焔のような光を発した。その焔に焼かれたカケラは攻撃の対象を変え…]
ユル…!
[焼け落ちる混沌のカケラと共に、地に落ちた機械竜を目にして、泣き声のような声をあげた]
―東殿・騒動のはるか後方―
[命竜の寝癖のような髭の癖が気になったが、ふるりと首を振る]
アレが出たって……、
[微かに嫌そうな顔をするも、直ぐにはっとして]
――、リーチェが、部屋に居なかったの。
巻き込まれてたら……、急いで探しにいきましょう?
[微かにあせる様に。騒動の起こっているほうにでも向かおうとするだろうか]
―東殿/回廊―
[大地の竜から腕輪を奪おうとするより先に、心に届いた痛みの気配に意識は加害者であろう流水の竜へと向いた。邪魔者を排除しようと――結界へ送り込もうと目に見えない心の力を伸ばす。
それと同時に傷を負ったオティーリエへと視線を向ける。
目が合ったのは一瞬だった]
――…オティーリエ!
[心の声ではなく唇から零れた名は、彼女の本当の名]
なれば儂ではなく他を手伝うが良い!
[アーベルの言葉に視線は一度動けぬエーリッヒへと。それを助くが良いと言わんばかりに。
精神の力を注がれた腕輪は何かを厭うかのように鳴動す。ノーラの影は壁に阻まれ今一歩のところで届かなかったか。ノーラが抱いた惑いが勢いを弱めたのかは定かではない。
剣の中で属のバランスが偏る。増大した精神の力は剣の力を抑えようと。しかして残る影輝の力が『均衡』せんと渦巻き、抑え込む精神の力とぶつかり合う。二種の力が不安定に、増減しながら周囲に漏れ出た]
何じゃ…!?
落ち着け、神斬剣よ…!
[膨れ上がる腕輪の力を抑えようと、右手で左手を握り込む。果たして己が精神で不安定になったその力を抑えることは出来るのだろうか]
― 東殿・回廊 ―
< 月闇の竜の真名は、他者の口より紡がれた。
絡め取らんとする影の力は弱まり、砂に弾かれる >
――……………、
< 写すものを失くし、訪れる揺らぎ >
―東殿・騒動のはるか後方―
[曲がった髭はさておかれて。]
え、そっち一緒じゃなかったのか。
ってちょ、ま。危ねぇって!
[ベアトリーチェが何処に居るのか。
意図的に、あちら側でも会話に乗らなかったので、何処に居るのか自分も知らないのが。
翠樹の幼竜を探す為と言い切られれば、喧騒の方へ向かう事を止める、良い理由は見当たらず。]
[振り返った先に見えるのは、必至に『力ある剣』の力を押さえ込もうとしているザムエルの姿]
大地の!
[走りより、それを抑えんと力を発動しようとして……流水の力は聖魔剣に属するゆえ、暴走の手助けこそなれ、抑えるには向かないのだと思った]
影!精神!
もし、貴方達が「揺らされていない」のならば、力を貸しなさい!
―東殿・騒動のはるか後方―
貴方のあの探知で、上手く居場所とか分からないの?
ナギさんが付いてるだろうとは言え、心配よ……ほら、急ぐ!
[命竜へと声を張り上げる。
間も無く、小走りで騒動のある方へと向かいだすだろう]]
[流水が呟き、機鋼の仔が顔を上げ、影輝が弱まっても、窓の外――消えた月闇の竜が居た場所に視線を向けた青年は気付かずにいた。
けれど直に名を口にした事など忘れたかのように透明な心の力をナターリエへと伸ばし、絡めとろうとする。
大地の竜の腕輪に手は添えられていたが、ナターリエの呼びかけに応える事は無い]
…っ、…!
[首飾りを身に着けた瞬間、拒絶に近い波動が脳内に直接響く。
今までに無い感覚に、仔はぎゅうと眼を瞑った。
それが何に対する拒絶か、そも首飾り自身が発しているものとは幼子には判らねども
しかし知った所で外すわけにもいかぬ、幼子は決して手放しはせぬだろうが。
其れが収まるのを待って、漸く幼子は食堂を飛び出す。
危険故に留まれと謂われていたものの、闇竜殿の無事を確かめずにはおれぬ。
窓から飛び降りるは、前に地竜殿にダメだと謂われた事を覚えていたか
一寸窓の方を見るも、…暫しの思案の後キチンと扉を開けて回廊へと]
―――!?
[大地の元へ走りよっていく最中、ゾクリとする感覚がナターリエを襲う]
なっ!
[咄嗟に、後ろへ飛びずさり、体全体を泡の盾が覆った]
[顔を上げ、精神の竜の姿を見ていたが故に、その力が伸ばされるのに気付くのも早かった。天青石の光の網が、伸ばされた心の力に逆に絡み付く]
[どちらにも属さない己が力では契約による強制力だけが頼りで。それは酷く精神力を使う]
ぐ、ぬ……。
ここで暴走してしまえば抑えるものがない…!
何としてでも抑えねば……!
[腕輪の力を抑えようとする送り込まれた精神の力、それを均そうと作用する腕輪にある影輝の力。抑えようとする力に反発するかの様に蠢く腕輪に元からある精神の力。揺れ動くそれらの力を制御しようと試みるが、なかなか収まらない。
腕輪に添えられるアーベルの手。それがナターリエの呼びかけとは異なる作用をしているのに気付くはまだ余裕が無いか]
< 眼差しは一時、精神の竜を捉えた。
増大する影輝の属を有す剣の力は本来の安寧なる均衡を齎さず、力を持って力を抑え付けんとするが如き態となる。
流水の竜の声に応じることはなく、その存在は揺らめいた。
影を渡るというより、消え入るように。
影輝の存在が失せた事により、腕輪の中に巡る精神の力は更に勝るだろう >
―東殿・騒動のはるか後方―
残念ながら、心命機竜でもなければ直ぐには難しいな。
[これは事実。
喧騒にはザムエル以下真実を知るものが多く、あまり行かせたくはなかったのだが。
内心舌打ちをしながら、氷竜の後に続くように騒動の方へと向かい。]
おいっ、大丈夫―――
[かと声を投げかけて。
混沌としている場に微か眉を寄せた。
状況が、錯綜してよく分からない。]
ならぬ……。
儂はお誓い申し上げたのじゃ…!
この身滅ぶとも、命尽きるとも剣を護り抜くと…!
[精神の力が増大す。これによりアーベルは手を貸していないと言うことに気付くこととなろうか。添えるアーベルの手を振り払い、その場から離れる]
お主、何を考えておる…!
[ノーラが消えたことには気付いていない。それ故に力の増大はアーベルが送り込んだものであると判じ。額のバンダナが汗で滲む。右手で腕輪を抑え込んだまま、更に強制力を働かせようと念じた]
[伸ばした心の力は流水の竜には届かず、天青石の光の網が逆に絡み付いた。その主の瞳へとレンズの奥の紫紺が流れた刹那、唐突に心の力は消え失せる]
――…仔竜と侮っていたら、そうくるとはね。
[微かに垣間見たのは守ろうとする強い想いと機鋼の一族に連なる何か。恐らくはそれが目に見えず触れえぬはずの心の力を押さえ込んだのだと理解する。
けれど、それ以上動けない様子の仔竜よりも青年がすべき事は]
貴方では抑えるのは無理ですよ。
[押さえ込もうと呻く大地の老竜へと毒のように囁き、添えるのではなく奪う為に両手を腕輪に伸ばす]
[無機の心、無機の命…腐食して崩れかかった左腕を伸ばす…対なるは、有機の心、有機の命]
やめてください、アーベルさん…
[悲しみは、有機の心には伝わらないか?]
― 東殿・回廊の何処か ―
< 荒れる息を吐き出した。
場所は確りと判別出来ないものの、喧騒は遠い。
灯りの傍ら、壁に背を凭れた。
揺らぎは収まらず、薄闇を照らす焔の揺らめきに似る >
[回廊へと出でて直ぐに、仔は闇竜殿の姿を捜すべく視線を巡らせる。]
…、ノーラ?
[回廊を進む先、見覚えのある影の姿にその歩みを速めた。
芽生えた新緑の萎れる速度が前に増して遅くなったのは、首飾りに流水の気を纏いし故か。
成長を促す糧となった其れは、仔の辿りし跡を色濃く残す。]
[ゾクリとする感覚がなんなのかはナターリエには分からなかった。
だが、その後の精神の言葉を聞きつけると]
―――精神!
もしや、貴方がもう一人の―――『揺らされたもの』!?
[答えを聞くよりも早く、アーベルはザムエルの元へと移動する]
やめ―――
[それと同時に聞こえるのは、クレメンスの言葉。
また厄介なのが登場したと思い、視線をそちらに向け……氷の存在に気づいた]
……氷の!
[叫びながらも、一瞬迷った。
月と生命と一緒にいた氷を信じてよいものか。
だが、月。それから、精神が『揺らされたもの』だとするのならば、昨日あの場にいたとしても、完全にあちら側ではないのかも知れないと思うと、その後の言葉を続ける]
……ブリジット!
『力ある剣』が暴走しようとしています!
もしも、貴方が揺らされていないのならば……その封印の力を持ってして、大地の手助けをお願い!
[大地の老竜の叫びに青年は常より何処か冷たい笑みを返す]
――『願い』を叶えようとしているだけです。
[もう一度、奪う為に伸ばそうとした手は、対なる無機の心と命に引き止められた。心凍らせても届く痛みに感じた哀しみとそれは共振したかのように青年へと響く]
もう、やめられない。
やめられるくらいなら、最初から――…
[レンズの奥の紫紺に何かが過ぎり、けれど言葉と逆に後ろへと下がって――…言い終える事なく*姿を消した*]
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