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次の日の朝、自警団長 アーヴァイン が無残な姿で発見された。
……そして、その日、村には新たなルールが付け加えられた。
見分けの付かない人狼を排するため、1日1人ずつ疑わしい者を処刑する。誰を処刑するかは全員の投票によって決める……
無辜の者も犠牲になるが、やむを得ない……
そして、人間と人狼の暗く静かな戦いが始まった。
現在の生存者は、執事 ヒューバート、書生 ハーヴェイ、奏者 ソフィー、双子 ウェンディ、学生 メイ、薬師見習い ニーナ、未亡人 オードリー、見習いメイド ネリー、使用人 グレン、のんだくれ ケネスの10名。
― 自室 ―
[自室でゆっくりとウイスキーを飲んだまま。
ぼんやりと、薄く開けた扉から聞こえてくる、ソフィーの演奏に耳を傾けている。
時折風の音にかき消されることもあるが、それでも届く音色は優しい響に感じた]
[遠慮なく、なんて言われたから。
本当に良いのかな、って顔になったけれど、頷く。
いつもお願いするときはこの曲だけれど]
ええと、それじゃあ。
…きらきら星、がいいです。
ソフィーおにいさまの、好き。
[にこっと笑って、そう言って。
リクエストしたあとは、曲を聞いて。
外の風に不安は消せないけれど、そんな表情にかわることはなかった。
ソフィーの手の動きを、じっと見つめていて]
─ →自室 ─
[執事より先に休む失礼を詫びてから自室へと戻る。
ソフィーの演奏も終わり、客人達も部屋へと戻っている時間だったろう。
自室にあるのはベッドと机、それと小さなキャビネットが二つづつ。
一見すると二人部屋だが、母が生きていた頃は三人部屋だった。
今はもう無いが、まだ小さかった自分の為に主がわざわざ用意してくれた小さなベッドが懐かしい。
早上がりしたメイドはその頃から同室で、少し年の離れた姉のような人。
無事に帰宅できたかな、と不安げに窓の外に視線を向けた。]
― 自室 ―
[ときどき聞こえてくる音楽に耳を傾けながら酒を飲み。
そのうち酔いつぶれて眠るのはいつものことだった。
ベッドの上にねっころがっているだけで、毛布もなにも被らずにいる。
そして次に目を覚ますのは――**]
―音楽室―
[結局自らリクエストを出すことはせず、他の者の希望に応じて紡ぎ出される音をにこやかに聴いていた。
それが途切れる頃を見計らって、口を開く]
すみません、僕はそろそろ。
ソフィーくんはありがとう。また機会があれば聴かせて欲しい。
[場に残る者には退去の旨を、奏者には感謝の言葉を、同じ笑みを向けて告げ。
再度一礼をして、音楽室を辞した]
……荒れる、かな。
[風は窓をがたがたと揺らしながら轟々と音を立てている。
外に見える木々も大きく揺れていて、不安が募る。
本当はこういう時、一人でいたくない。
でも、怖いから一緒に寝て欲しいなんて、お願い出来る人はもういない。
母親も、アーヴァインも、ソフィーも。
理由は違えど、昔のように接することはできない。
だから、頭まで毛布を被って、ぎゅっと目を瞑った。
誰かに呼ばれたり、外の様子を気にして外に出ようかなどと考えない限りはそのまま朝までそうしているだろう。**]
─ 自室 ─
[自室に戻ったのは使用人の中では恐らく一番最後。
寝るのは遅く、起きるのは早い日常サイクル。
部屋に戻れば翌日の準備をし、寝る支度を整えて。
直ぐにベッドの中へと入り込む。
しっかりとした睡眠時間を取り、その日一日の疲れを取るのが常だった。
自分の時間は主に起きてから。
ベッドに入れば疲れもあって、ぐっすりと眠ってしまったのだった]
─ →翌日/自室 ─
[目を覚まし身支度を整えて。
早い食事のために厨房へ向かう前に、いつものようにタロットに触れた]
さて、今日はどのようなことが起こるのでしょうね。
[そのタロットは実は曰く付きのもの。
けれど絵柄に惹かれて、屋敷を訪れた行商人より買い取ってからは特に何かあるわけではなかった。
だから、そんな曰くがあることなど終ぞ忘れてしまっていて。
クロスの上で右手だけでシャッフルし、カードを整えて、一番上にあるカードを横に捲った]
──また、Hermitの逆位置?
2日連続とは、一体……───っ!
[何があるのかと、訝しんだその一瞬。
バチリと目の前、否、眼の中と言った方が正しいだろう。
何か雷光めいたものが駆け巡り、瞳を瞑った刹那、脳裏に逆位置の隠者のカードに重なるように、ある人物の姿が視えた]
…………今のは、一体────。
[視えた姿はこの屋敷に今滞在する者の1人。
今まで体験し得なかった事柄に、頭の整理が追いつかない]
[しばらくまじまじと手にした隠者のカードを見詰めていたが、その時は何が起きたのか全く理解が*出来なかった*]
―→個室―
[音楽室を出たのは、会がお開きになるよりも前のことで]
……やれやれ。予想はしていたものの、疲れたな。
[貼り付けていた笑みを剥がしたのも、深く息を吐いたのも、部屋に戻ってからのこと。
音楽の才も興味も然程ない青年には、演奏会は少々退屈に思えるものだった]
ああ、本。は、広間か。
……まあ、明日で良いな。
[ふと思い出したのは、四葉の栞を挟めた本と、他数冊。演奏会には邪魔になるだろうと広間のテーブルに置いたまま、部屋に戻ってきたことに気づく。
けれども取りに行こうとはせずに、ベッドに寝転がった]
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