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……、
食事、は駄目。
[理解していると言わんばかり]
[生命の竜たる少女の視線に頷いた]
[が、]
[根本的なところは確実に解っていない。]
ちびっこ同士。
[自分が言われるのは慣れているんですけれどね。
さっきの誓いをもう一度心の中で繰り返して]
うん、行こう。
今日は何があるのかな。
[微妙に引き攣っているエルザにはニッコリと笑いかけて。
三人と二匹とで階段を降りていった。
途中すれ違う人がいたら挨拶等もしたことでしょう]
―…→広間―
――…、
…ん。
[機魔の言葉に、僅かに眉を寄せる。
こちらの警戒している意味を判っているのか怪しいが――
しかし、…間違ってはいない。
肯定に似た頷きを、曖昧に返す。僅か、溜息交じり]
[少女?の手が翳すように当てられ、言の葉を合図にか痛みが引いてゆき。私は知らず詰めていた息を吐く。
やがて、幾分か――歩くに支障ない程度まで痛みが引けば、感謝の眼差しを向けようか]
ありがとうございまする…。
[頬にかかる長さとなりし髪を不可思議に思いつつ、私は心からの礼を述べる。
無理をしないように、という言葉には、僅かに瞳が揺れた]
…いえ、痛みが抑えられるだけでも十分です。
元より、完治は望めませぬゆえ……。
[何処か申し訳なさそうにする様子に、私は頭を振ってそう告げる。
生命を司る者たれば治せるやもとは、知らぬが故に]
――いいえ。
非力なものとは言え、お役に立てれば幸いです。
[礼を述べられ苦笑を返す。治す事が叶うなら良いのだけれど。
尤も、精神を司るイレーネには叶う筈もなく。
立てますか、と手を差し伸べて。続く言葉に、僅かに瞬いた。]
どの様な傷かは存じませんので、確証は述べられませんが――
…生命の形を知りうる者でしたら、叶うかも知れませんよ。
[一度、お尋ねしてみては如何でしょうか。
余計な世話かも知れないが、一つ提案を残して。
機魔の問いに、微かに憮然となりながらも、頷いた]
[私は二人の間の空気を不可思議に思うも、問うことはせず。
広間へと聞かれれば、迷いつつも頷くだろうか。
手を貸して貰えたなら、青年にも礼を述べて。それから、草原から運んでもらった事も問いかけ、応と返れば恐縮して*頭を下げようか*]
まー……確かに、貴方と私にはまされちゃぁ大抵の女の子はちびっこく見えちゃうかもね?
[感情を無理やり押さえつけ、なんとかにこやかな笑みを返しながら]
ん、きっと美味しいモノを準備してくれてるわよ。
[そうして、微妙なバランスのまま連れ立って広間へと。]
―→広間―
こんばんは。
あっ、ブリュレ!
[挨拶をしながら顔を出し。
スプーンを振っている炎竜に手を振りつつ、もっている物に気が付けば残り少ない(?)それを慌てて確保しにいったり。
それからチラっと視線を戻したのは何故だったのでしょうかね。
勿論知らないですよ、クシャミしてただなんてことは]
ん。
お返し。
気にしない。
[天聖の獣の礼へは簡潔に返す]
[屋根から落ちた時の事を言っているのだろう]
[手を貸される様子を目にして]
[一足先に広間へと向かう]
[その足取りは][再び][危うげになっていたが]
[白金の獣が立ち上がったのを見やって、
床に置いた赤の果実を片手で拾い上げる。
――貰った相手が相手なだけに、僅かに眉を寄せるも
…しかし、貰ったのは自分ではなく、”ノイ”なのだから。
無碍にする訳にも往かずに、小さく溜息を零した。
そのまま、一歩先を行く機魔の後を追うように、踵を返す。
ふわりと、肩から零れた灰銀の髪が短くなって。
両の手で林檎を抱えた少年が、その背中を追うように*駆けた*]
……すみません。今日はこれで失礼します。
[ごちそうさまでした、と言うと右手に手袋を嵌めて席を立つと、2階の自分の部屋へ。
広間の入り口でアーベルたちと*すれ違うか。*]
[手を貸してくれた少女?に礼を言い、私は静かに足を踏み出す。
痛みは僅かで、走らねば気づかれぬであろうと心の奥で安堵する]
…はい、ありがとうござります。
[気にしないと告げる青年に、小さく頷いて。
その後ろを駆けてゆく灰銀の髪に目を細めて歩みかけ、私は視界をかすめた青に振り返る]
あ…エィリ殿、の…
[指先を伸ばせば、濡れた青の布が収まって。
いずれ彼の猫が追いつくであろうと、そのまま広間へ*歩んでゆく*]
あっ、おやすみなさい。
[そんなこんなしているうちに、ミリィが席を立って。
手を振りながらそれを見送った]
ダーヴさん、何か新しいこと分かりました?
[スプーンを口に運びながらそんな風に質問を投げて]
[広間へと入る間際]
[炎髪の少女と擦れ違う]
[刹那、]
[その右腕へと視線が走った。]
[其処より感じた力が故か]
[それとも――]
[ヘルガが席に座るのを見届けた後に、なるべく離れた場所へと座る。]
[クラウドも、流石に何時までもブリジットの腕の中にお邪魔しているのは悪いと思ったのか、パタパタと女の傍らへと。]
[まずはワインで喉を潤して。]
[食事を取りながら、それぞれの話を*聞くだろうか。*]
[その頃には、他者も追いついていたか]
[彼自身は背後をかえりみず]
[広間の中へと入ると]
[ふらり、]
[食事をしている卓からは離れて]
[壁際に腰を下ろした]
…あれ?
[小さな小さな呟き。僅かな違和感。
それを何に対して覚えたのか、確認するよりも早く]
あ、こんばんは。
[蝙蝠が飛び立ち、アーベル達が広間に入ってきた。
そちらに気を取られて、その時は意識から零れ落ちた]
アーベルさんも何か発見したりした?
機鋼の人ならここの中でも動きやすいかなって。
[ご飯食べないのかなとかも思いつつ。
自分だってデザートしか食べてなかったりするのでそこはおあいこ]
……機鋼の人。
[口の中で繰り返す]
[自分を差されたとは][一瞬気付かなかったように]
[少し離れた位置では、声はやや、聞こえにくいか]
特に。
ずっと、深く、
奥底で、動く感じがするだけ。
底で動く?
[離れた場所の声は聞きやすいとは言えず。
微妙に聞き損ねた部分もあっただろうか]
あ、そうか。地下っぽかったものね、動いたの。
そういうのはやっぱり感じるのね。
[だからそんな納得の仕方をして。
弄っている鎖が見えれば少し首を傾げる。アクセサリーというわけではないだろう、流石に]
……感じない?
[少し顔を上げる]
[壁に軽く当たる頭]
他。
此処だと、動き難い?
[順序は逆。]
[先の言葉に質問を重ねる]
[開いた足][立てた膝の上]
[左手を乗せる]
[鎖が垂れ下がった。]
え?
ううん、昨日のは私も感じたけれど。
[最初に返された言葉には横に首を振って]
そうね、ちょっと動きにくいかも。
外とは感覚がずれる感じがするから。
[その原因は機鋼界だからなのか、それとも今の状況下だからなのか。正確なところは知らないけれど]
…重たくない?
[膝から流れる鎖を見つめながら。
けれどどこまで聞いて良いのか分からずに、尋ねたのはそんなこと]
……、そう。
[ぽつり、][返したのは何方に対してか]
外。
[後から加えられた問いに][首を傾ける]
うん?
……ああ、
重い。
[自らの右手を持ち上げて]
[影輝の精の左手を指差す]
それは?
うん、人間界とか。
影輝以外の精霊界は力使ったことないから分からないけど。
[傾げられた首にはそう答えて]
重たいのは大変そう。
え、これ?
[指された左手を持ち上げる。シャラリという音が鳴る]
これは制御の手助けをしてくれるの。
大伯父様がくれたんだよ。
重たくはないし。
[中央に嵌る紫水晶には影輝の強い力。やもすれば不安定になりやすくなる彼女を支える一つ。
ニッコリと笑って示してみせた]
……、
[先の言葉には何も返さず]
大変。
でも、外れないから。
仕方無い。
[軽やかな音]
[彼のものとは異なる]
……同じじゃ、ない。
[じい、と見た。]
[左の手首と右の足首][単なる金属の輪にも見える枷]
[されど精霊にも影響を与えぬそれは只ものではなく]
[制御というよりは][封じるための存在]
外れないの?
[ちょっと困ったような顔。
自分の鎖細工とは違う、何かを押さえ込むようなそれ。
鉄ではなさそうなのに何故か触れたくないと思った。
だから離れた場所からそれを探ろうと僅かに力を送って]
うん、私のこれとは、随分違うね。
…どうにかして外れるといいね。
[返って来たのはあまり良い感触ではなく。
力の成り立ち等も勿論分からず。
だからそれ以上のことは言えなかった。
その後残っていたブリュレを食べながら。
他の者達からも聞けた話を自分の中で*纏めようとした*]
[当人が立ち去った後も、]
[広間に普段よりも僅か色濃く残る雷撃の気配]
[機鋼と最も融和する存在]
[機鋼と最も相反するちから]
[以前の“食事”では足りなかったか]
[掌を口許に当て][その下で唇を濡らした。]
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