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― サボタージュ回線 ―
[既にその名で呼ばれるにはふさわしくない内容の回線は、煽りと情報、誤情報で溢れ返っていた。
逃げたジョエルに気付いただろう常連の整備員は、整備室を出、探し回りながらも回線をつなげただろう。]
『あのゾンビ野郎!
PMCを持ち込んだ事否定しやがらなかった!!』
『はあ?なにそれどういうこと??』
『整備室もダメだ、PMCが居た もうだめだ!
同僚が目の前でとち狂ったんだよ!』
『こっちでもみた 』
『どんだけいるんだ…』
[火種も波紋も、表に広がる。]
―第二階層・エレベーター前―
[後ろの方でどたばたと駆ける足音、まっすぐにこちらに向かってきている。
振り向いてレーザーガンはいつでも抜けるようにそちらに手をやり。
見えた姿、4人が武器を持っているのを確認すると迷わず手にしてからそちらに向けて]
廊下は走るなって、先生に教わらなかったか?
[冷静さは失わない。息子のことも気がかりだが、自分が動じていては元も子もない。
子供に諭すかのような言い方は、ただでさえ平時ではない向こうをさらにいらだたせることにはなるか]
何があった?PMCか?それとも早まった馬鹿がでたか?
[問いかけにいっせいに口を開くので話が理解できない]
ったく…、お前が説明しろ。
[一番右端にいたやつに説明をさせると、どうやら同僚の一人が突然叫んで一人を打って、そいつを別のやつが撃とうとして隣のやつを撃ってしまい、
それから乱戦のようになって自分達は逃げてきたと、エレベーターに向かったのは他の階層、できれば安全そうな第一階層に向かおうとしてと説明された]
なるほどな。それでその中にPMCのやつはいたのか?
[わからないけどなんか粘っこい物体が染み出したやつがいたと。
ちょうどよかったから第一階層に連れて行ってほしいとついでに告げられると首を横に振り]
俺からその許可を下ろすことはできない。
そもそもお前達のIDではいけないはずの場所だ。
[上でも騒ぎが起こっていることはまだ知らず、そこにまで騒ぎを広げないために通すつもりはなかった。
それでも銃口を向けながら、通さないと撃つと告げる相手に迷わず銃口を向けて引き金をひく。
他の3人がそちらを驚いた様子でみている]
銃口を向けたら撃たれる覚悟はしておけ、と言ってももう聞こえていないか。
[額を貫かれた死体からうじゅーっと何かアメーバ状の物体が染み出していく]
[他の3人が慌ててこちらに銃口を向けてきたので]
話…聞いてなかったか?
[一人、二人と続けてその額を撃ち抜き、3人目の発砲は体を横にそらして避ける。
素人の撃つもの、しかも銃口をわかりやすく向けて確認してから撃ってくるのに簡単にあたるつもりもない。
最後に一発三人目の額にも穴を空けて倒れる死体からはそれぞれうじゅーっとPMCが染み出して動かなくなる]
4人ともかよ……
[通さなくて正解だったなと心中で呟き、エレベターの端末を改めて操作しようとIDカードを*かざした*]
― 第一階層・通路 ―
少しでも安全な場所を探そう。
冷静な相手とは一緒に行動するようにして。
[今はまた閉まっている艦橋の扉を見る。
エリカは無事だろうか。荒事の経験もあると言っていたのを信じるしかない。オーフェンを連れて戻ることは出来ないし、かえって足手まといになる可能性もある]
カルロスさんとも合流しないとな。
心配してるぞ。
[不安だろう少年を落ち着かせるために。
なんとか笑顔を作るとそう言って、移動しやすいように手を握り*直した*]
─ 第一階層・通路 ─
だってー。三階のおっちゃんに上へカエレって言われて乗っけられたんだもん。
[それ以前に勝手に乗るなという話。
怒られている間、そういえばあのおっちゃん名前何だったんだろうとかふっと思った。
銃撃戦の後に聞いた説明には、少し考えてからこくっと頷く。]
やられたらやりかえす、だよね。
男ならそーしろってばーちゃんが言ってた。
[そこに祖母の理論をあてはめて、また頷いてから、ちらりと倒れた人の方を見た。
死体はまるで人形のようだった。
死者は母を、流れる血は、両足を失った時の記憶を呼び起こす。
どきどきと心臓が早く鳴っていくのが分った。
無いはずの足がなんだか痛い。
上から手を握ってもらったらあったかくて、それが震えていてもちょっと安心出来たけれど。]
とーちゃん!
でもとーちゃんならきっと大丈夫っ。とーちゃん強いから!
[父親の話になれば絶対な信頼を見せつつ、ちょっとしょげたのは心配について。
なお端末については、やっぱりすとんと抜けていた。随分前に受け取った連絡すら読んでない有様だった。
握りなおしてもらった手は、ぎゅっと強く握り返しながら。
安全な場所とか言われたら]
宇宙見える所とか!
[せっかく見晴らしの良い一階にきたから!
と、自分の希望という名の願望を、おもいっきり元気よく*言った*]
[エライ事でしょ、という突っ込みは、途中で途切れた。
本能が報せる危機感のまま、シートの立ち上がり、上へと跳躍する。
直後、煌めく火線が今までいた場所を駆け抜け──そのまま、隣のシートの同僚を、撃ち抜いた]
……っ!
[大きくなるざわめき。一つ弾ければ、後は感情の連鎖の赴くまま。
タイミング良くメインモニタに映し出された艦内状況、それが更に混乱を煽った。
艦橋内でも始まる、撃ち合い。
もうダメだ、と感覚が告げる。
動き出したら止まれない、止まらない。
この状況で出来る『最善』なんて、一つしか知らない]
……死んでられんわ……こんな、完全人の勝手で起きた騒ぎで……!
[だから、『お守り』の封を解くに躊躇いはなく。
スカートの下に忍ばせていた黒銀のそれを手に取り、銃口を向けられた瞬間、引鉄を引いた]
とにかく、こっから出ないと……!
[身を隠すスペースも限られる閉鎖空間にいては、さすがに持たない、と。
シートの影に身を隠し、扉への距離を目測する**]
─ 第三階層 通路 ─
[しばらくして通路には、ヒトとヒトだったものとヒトから染み出したものが散乱していた。
ヒトの数が圧倒的に多いのは仕方の無いことだろう。
大半は自分が通路に出る前に撃ち合いをして果てた者達。
もちろん自分が撃ち抜いた者達も数多く居た。
第三階層の通路は今、赤と白とに彩られている]
予想以上に寄生・擬態されてる奴らが多いな。
一回の増殖量が多いのか、増殖スピードが早いのか…。
[呟くも、考えても出ぬ答えに小さく息を吐いた。
右手に視線を落とすと、左手で腰のベルトからエネルギーパックを取り出す。
レトロなリボルバー銃の外観をした電子銃に、切らしたエネルギーを装填した。
それから頬に走る赤を手の甲で拭い、それを見て、ふん、と鼻を鳴らす]
まだ悪運は強いみたいだな。
[呟いて、一旦自分の研究を行っている実験室へ向かうことにした。
扱っているサンプルが寄生・擬態されていないとも限らない。
後顧の憂いを絶つ必要があると判断し、処分を決定したのだった]
─ 第三階層 第一実験室 ─
[自分のカードを使って実験室の扉を開ける。
いつもならば誰かしら居るはずなのだが、話し声などは聞こえず静かなものだった。
同僚の数名は通路に転がっていたな、などと思い出しながら実験室の中へと入る。
作業室の方へ向かおうとして、感じた異様な気配に足を止めた。
ゆっくりとサンプル保管庫がある方へ視線を向ける]
……Sure enough!
[そこに居たのは同僚が研究していた未開地の生物。
肉食であるはずの無いそれが同僚の上に乗り、その肉を食らっていた。
声を上げたために未開地の生物はこちらに気付き、赤く彩られた顔を自分に向けてくる。
軽く息を飲んだが直ぐに身体は動き、手にしていた電子銃で生物の頭を撃ち抜いた。
熱線は生物の脳を焼き、生物は断末魔の悲鳴を上げて同僚の上から転げ落ちる。
床に落ちたそれからアメーバ状のものが染み出していた]
…サンプルRCに寄生してなくて良かったぜ。
今のうちに他の奴らも処分しねぇとな。
[同僚の遺体はそのままに、まずはサンプル保管庫で飼育していた未開地の生物を全て電子銃で始末する。
未研究の生物も始末しなければいけないことに後ろ髪を引かれたが、それぞれの性質を考えると始末すべきと判断した。
PMCに取り込まれ、その性質を引き継がれるのを憂慮したのだった]
こんなもんか。
後は……キャップのところの奴だな。
[このような事態が起きているのだから、研究責任者のところにある研究用PMCも始末するべきだろうと考える。
今し方自分が始末したPMCに寄生された生物と食われた同僚の様子を観察してから、第一実験室を*出て行った*]
― 第一階層・通路 ―
そりゃ、研究区画まで入り込んでるの見つかれば、摘み出されて当然だろ。
クローディア主任なら直接連れてきてくれたかもしれないけど。
[暢気な会話はごく短い銃撃戦に途切れたが、一息つく間が出来ると少年の無邪気さにまた毒気を抜かれて息を吐いた。
そのお陰で冷静な判断力を取り戻すのも早かったが]
気風のいいばーちゃんだね。
良い家族に恵まれたのはいいことだ。
そういえばカルロスさんから端末は渡されてないのか?
居場所を教えれば向こうからだって来てくれるだろうに。
― 第一階層・通路 ―
[宇宙の見える場所と主張されて沈黙三秒]
艦橋も今は安全じゃなくなってるはずだけど。
いっそ制圧目指した方がいいか?
[エレベーターホール方面からも銃声は聞こえている。
オーフェンを背に庇いながら、人形のように倒れている元同僚の上を越えて扉を開こうとした。
中で生き残っているのは何人になってしまっているだろう**]
―― 回想 第二階層 ――
[くすぶっていた不信と恐怖、苛立ちの導火線。
直接火種をつけたのはなんだったんだろう]
[なんにせよ、それらは一気に燃え上がった]
[しくしくと泣いていたから気づかなかったが、あるとき、背後のスタッフルーム内から聞こえる喧騒の質が変わった。
レーザーや弾薬の弾ける音がした。
反射的に顔を上げ、ぱっと身を伏せた。育ちのたまもの]
―― 何、これ。これ何、なんなの……!!
[金切り声みたいな悲鳴を上げる。
低い場所から見えた、ガラス張りの室内はもう乱戦状態]
ぁ、あ、あ―― やだ、やだぁあああ
[鍛えている腹筋があだになり、ちょっと悲鳴が大きくなった。
誰かが走ってきて、自分に銃口を向ける]
来ないで。
来るな、来るな来るな来るな……!!
[震える足で背を向け、逃げ出した。
背後で追いかけてきた人影は他の人影に打ち落とされた。
アメーバはにじまない。真っ赤な血潮が噴出すだけ]
『逃げるぞ! 上だ!』
[誰かが言ったのが聞こえた。
嵐みたいに、その声の主や追従者の足音がエレベータホールに向かう]
……うえ
[状況把握が上手くできない。
支給された武器を握り締めたままつぶやいた。
一番規律正しいって聞いた場所。
一番警備が厳重で、入れない場所]
[追いかけてくる音が止まって、物陰に転がり込んでた。
一度止まれば、足の震えは大きくなって動きそうにない]
―― さぁ、立ち上がれ、
今、こそ……変革のとき
[勇気付けるように、口の中で歌を紡ぐ。
のろのろと、先ほどの集団に遅れてエレベータホールに向かった]
―― 第二階層 エレベータホール ――
[最初に見えたのは、人影が沢山。
ダクトの影でちょっと視界が悪く、背後に意識が行っていたのもあって声は上手く聞こえなかった。
まるで自分のものじゃないみたいに動かない足、壁を伝うようにゆっくり歩いていた。]
[そうしたら、中央にいた軍人が、見覚えのある同僚を次々と撃ち殺した。息を呑んだ。目を見開いて、でも反射的に死体から視線をそらす。悲鳴は喉がひきつれて上手く出なかった。
軍人がエレベータの方に振り返ると同時、力の抜けた手からエネルギーガンが床に落ち、冷たい音を立てる]
―― ぁ
[慌てて拾おうとするも足はそれを蹴り飛ばし、哀れ銃は軍人の方に]
――違う!
違うの! 違う、あたし、違う!!
[叫んだ。あまり大きな声は出なかったけど]
─ 第一階層・艦橋 ─
……空気、わっる……!
[閉じた空間で撃ち合えば、それも已む無し。
血の臭い、レーザーによる焦げた臭い、後は自分の手元の硝煙。
交じり合うそれは、状況が『異常』である事を何よりも淡々と物語る]
……あああ、もぉ。
こーゆー世界から離れたかったから、民間の運輸会社にしゅーしょくしたんに!
ウチの平和な余生計画返せ、ばかぁ。
[実験動物として扱われる生活から、スラムに逃げ込んで。
どたばたを経て保護してくれた人を後見人に、上級の航宙士の資格を取得して。
ようやく、落ち着いた生活が見えた、と思っていたのに]
どぉこまで、引っ掻き回されなきゃならんのよ、ウチの人生……!
[そんな言葉を吐き捨てつつ、扉との距離をはかり。
低い姿勢で、一気に駆け出した]
……っ!
[飛び出すのを見越していたのか、単なる偶然かはわからないが、タイミングよく熱線が放たれる。
とっさに床に転がるものの、熱が軽く、肩を竦めた]
こぉのぉ!
オトメの柔肌に、なにすんのっ!
[体勢を整えながら、熱線が飛んできた方へと銃口を向けて引鉄を引く。
撃ち出された銃弾は紅を散らし、倒れたクルーはアメーバ状のものを滲ませた]
……ちょ!
機関士長がつかれてるとか、なさすぎっ!
[倒れたのが誰か、を認識して早口に口走る。
船長や主席航宙士は無事なのか、そんな事を確かめる余裕はなく。
……ついでに、扉を開けようとしている誰かがいるとかも、気づく余裕もないまま。
牽制のために銃弾を一発撃ち出し、扉を開けて通路へと飛び出した]
[それでも、意識は艦橋内に向いていたから。
かなりの高確率で、違う惨事、発生]
―第二階層・エレベーター前―
[背後に響いた音に反射的にそちらに銃口を向けようとし、恐怖に震える姿が見える。
足元に転がる銃には視線を向けず、ただ足に感じた感触にそれを軽く踏みつけて。
銃は構えたままだが銃口を彼女の方からは逸らした。それでも恐怖を増すには十分だったかもしれないが]
動くな、そして少し黙れ。
[叫ぶ姿に先ほど接していた時とは違う、大きくはなくとも鋭くはっきりとした命令をする言葉]
死にたくないならな。
─第一階層・通路(艦橋前)─
ってぇ、ちょ!?
[飛び出した先に人がいたのは、想定外。
上擦った声を上げて、止まろうとするものの、中からの追撃の事を考えたなら]
伏せてっ!
[勢いは止めずに、こう叫ぶ。
そこにいた二人の反応はどうだったか。
ともあれ、扉を閉める直前に何とか体勢を戻して更に一発、艦橋内に銃弾を撃ちこんでおく。
無駄弾になるか、それとも、というのは、考えない事にした]
……ちぃと、節約せんとならんかなぁ……。
[零れたのは、そんな呟き。
いつの間にか飛び出していた猫尻尾が、ゆら、と揺れた]
ひっ――
[彼が振り返り、こちらに銃を向けた。
すぐにそれはそらされたけれど、その瞬間に目を閉じてしまったから分からない。常に銃撃戦が起きてもおかしくない地域の出だけれど、かといってそれらに慣れすぎているわけでもなく]
――っ ……ぅ、 ううう
[怖いから舌が回る。怖いから声が出る。
けれどソレを止められて。ゆっくりとふらふらしたホールドアップ]
[視界がぐにゃりとゆがんだ。
どんなに意志の力を働かせようと、嗚咽の音がとまらない]
─ 第三階層 通路 ─
[夥しい数の遺体。
壁も床も白衣も赤く染まった道を進む。
今のところ動くものは見えず、気配も感じない。
けれどどこから何が出てくるかは知れなかったため、警戒を解くことは無かった]
死体は見慣れてるが…こうも多いとやはり気分は良くねぇな。
[呟く声は抑揚無く、本当にそう思っているかは怪しく聞こえる。
進路の邪魔になる遺体は蹴り寄せるか踏み越えて、研究責任者の部屋を目指した]
PMCに寄生されるのかどうかとか、野暮なことは聞くつもりはない。
[向こうにはこちらを襲うような意思が無いのがわかり]
生きたいなら首を二回縦に振れ、死にたいなら首を二回横に振れ。
[仕事柄慣れているとはいえ、人を殺すのが好きなわけでもない。
先ほどのような事態でもあれば有無を言わさず殺すことも厭わないが、必要でなければ殺すつもりもない]
― 第一階層・通路 ―
ぴーえむしーいるかなぁって思ったんだよ。
そういや、そこにいたおっちゃんが、ぴーえむしーが取り憑いたら、本物が偽者になっちゃうんだって言ってた。
あっ、そうだ、だから早くしないといけないんだった!
[色々あって忘れていたらしいが覚えていた事を思い出す。
早く?何を?
そうだやっつけないと、偽者を。
そんな事がぐるりと頭の中で回っていく。
心臓のどきどきは止まらない。
でも家族の事を褒められたら>>53にこぉと笑った。]
うん、おれとーちゃんもじーちゃんばーちゃんも大好きだ!
ノブにーちゃんも好きだぞ。
[そして端末の事を言われたらはたっと止まった。]
持ってる!えーっと何処だっけ…。
[音が出るほどの勢いで、首を縦に振った。
ちょっとかなり回数はオーバーした]
[死にたくない。]
[死にたくない。死ねない。だって、死んだら歌手になれない]
[ああ、こんなときにそんなこと思うあたしアホだなあ、とか。
縦でいいんだっけ、間違ってたらどうしよう、とか。
とりとめもない思考はポップアップする]
[突っ込みたいこと、聞きたいこと、しゃべりたいこと。
沢山あるけど、相手に生殺与奪を握られてるこの状況じゃ、口を開けない。かちかちと、歯がなっている]
[普段使わないので存在すら忘れていたそれをどうにかして取り出すと、受信を表すランプが点滅していた。
随分前のメッセージを律儀に一個ずつ読むが、どれも聞いた話ばっかりだった。]
あった!んでどうやるんだっけ…。
[ぽちぽち弄り注意力散漫させながら、ノブの後をついていく。]
せーあつ?
何かするなら、おれもがんばる!
[文字打ちも適当最中、声に反応して>>54おーっと拳をあげた。
イコール人を殺す事だという事実と、その深刻さはまだ知らない。
やっつける、という言葉にすると、それらはなんとも簡単なものだった。
そして扉が開くのを見ていたのだが。]
― → 第一階層 エレベーターホール → ―
[ここへ来るまでに見たものは、数々の死体。
整備室で見たアメーバ状のものがあるもの、ないもの、やはりないものの方が多かったが、両方ともがあった。
それらを見ての表情の変化はない。 ”死屍累累”などという表情パターンの条件は、作られていなかったから。
一階層のホールには現在人影はなく、それでも其処彼処から銃声や人の声は聞こえてくる。ふ、とそちらへ一度顔を向けたけれど、向かう事はなく三階層へと向かう。
後を追う足音も聞こえるだろう。
エレベーターは、確りと作動していた。]
[エレベーターが扉を開くまでの間に。]
「見つけたぞッ!」
「この―――、」
[ゾンビ野郎、と続く予定だった罵声は、悲鳴に変わる。
言葉と共に銃を撃とうとした相手の手元をジョエルのレーザー銃が無表情のまま撃ったのだ。
相手が騒ぎ、落とした銃を拾い、再び撃とうとするまでに、エレベーターへと乗り込むと、影に隠れ扉を閉めた。他にも追撃の足音が遠く聞こえる。]
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