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――…ッ!?
[狩人という言葉に息を飲む。
彼女が狩人ということは俄かには信じ難い。
けれど否定するだけの要素もない。
彼女の事を訝しむことはあったのだけれど
結局彼女を断じるだけの何かを見つけられず
佑一郎の疑いは暫く姿を見かけなかった者へと移っていた]
其れが本当なら……
[苦い表情が過る]
分かった、急ごう。
[掠れた春の声は何とか届いたようで
走りながらも常の調子で声を返しやがて階段の前を通りかかる]
……霊能結果の、判定メール。
なんでか、これだけは届くんですよねぃ。
[>>27 蛍子の問いに、掠れた声で答え。
生唾を飲み込んでから、黒の携帯をポケットから出した。
りりん、と、ストラップの鈴が鳴る。
弟妹がくれた、『お守り』の鈴。
その音を聞きながら、開いたメールにあったのは]
……宮町……人間。
[役職シスメの下に並ぶ、二行の表示は、名前以外は全く同じもの]
それって、つまり。
[メールが示す事実は二つ。
春枝が死んだという事と。
そして、もうひとつ]
[びく、と肩を揺らす。
動揺しきったような表情で、やって来た人を見た]
その、足滑らせたみたいで、
……止めようと、したんですけど。
[手すりを持たない手で、階段の下を示しながら、
嘘を吐いた]
―一階廊下行き止まり→―
[サクラが死んだ、場が動いたことを示すもの。
もうひとつ絵から消えていた姿、ハルエのもの。彼女も死んでいることを、あらわす事実。
ユリが不思議に思っていた絵のこと、サクラが死ぬ前に消えていたことに、ボクは気にすることもできずにいた]
百乃喜さんだった…
[急いでその場から離れようとするユリに追いつこうと、できる限り急ぎながら、伝える言葉は重く]
たぶん、宮町さんも…
[そう、伝える言葉は、さらに重くなる。
意識も引きずられるように、重い、混濁する。
それでも行かないと、いけない。義務感にかられて、動く足。
ユリにはずいぶんと心配をかけるかもしれない]
……そーっすね。
俺視点では、そーなります。
[>>32 蛍子の問いに、返す言葉は短いもの。
ひとつ、息を吐くと、携帯をポケットに押し込んで]
……まぁ、先輩から見たら、どっちが真かは、確定せんのでしょけど、な。
[さらりとこう言うと、歩き出す。
メールの結果は、偽りを言わないだろう、システム通りなら。
なら、自分のする事は。
現状では、決まっていた**]
[諏訪の言葉に頷き、ともに先を急ぐ。
そして、階段へと差しかかる。川島が立ちすくむ階段へと。
アズマは目を見開いた。]
(川島くんは人間)
[3日目のデフォルトは、川島春陽を*占っていた*]
[川島の役職が狼か狂人かまではわからないけれど。
春枝のことは良く知らない、だからこそ春陽の判定に一瞬迷ってしまったけれど。
彼女が狼とはやはり思えなかった。
判定が違うのなら、人だと告げる慎太郎を信じるのは自然なことだった。]
[川島春陽の紡いだ言葉>>31にピクと肩が揺れる]
足を滑らせたって、誰が……
止めようとした、って何があったンだ……
[呟いて彼の示す階段の下を覗いた。
そのフォルムは女性のものだった。
不自然に曲がった首、その顔を認めれば表情が凍る。
春が狩人だと言っていた、春枝の姿が其処にあった]
春枝ちゃん。
[名を紡いで春を見遣る]
――…見てくる。
[何かに驚いているように見える彼にそういい残し
階段を一歩一歩下りて春枝の方へと向かった]
―一階廊下―
そう、だね。
[ユリからかかる、叱咤の言葉。
それでも、ボクの心が晴れることはない、だって確信を持って、わかっていたから。
それが、もう覆らない事実だってことを。
こちらを振り返り心配するユリに]
大丈夫、………のところに、いくまでは。
[絞りだすような声で答える、足を止めるつもりはなく、声の途中はユリによく聞こえなかったかもしれない]
守って、………、はず…、だったんだ……
―階段上―
[佑一郎にも蛍子にも、ことの顛末を聞かれたなら同じように答えた。
春の視線を感じながら]
……狼でした。
[蛍子の問う声にははっきりと返す。
片手には部屋を飛び出した時のまま、携帯を*握り締めていた*]
― 階段の踊り場 ―
[階段の傍には幼馴染の姿もあったけれど
言葉を交わす間もなく階段を下り踊り場へと辿りついた。
春枝の前で立ち止まり膝を折る]
春枝ちゃん?
[声を掛けて意識があるかどうかを確認するが
幾ら待てども返事はない]
失礼するよ。
[彼女の口許へと手を翳す。
それから首筋へと触れて――。
この所作をするのは閉じ込められて以来三度目になるか。
吐息が触れることも、脈が触れることもなく]
―一階廊下→―
[ユリの心配に、ボクは気づく余裕もない。
ただ、向かう、確認しに行かないと、その気持ちだけでボクは歩いて]
急がないと……、
[生徒会室で、会った彼女の姿、過去に見た覚えの姿とだぶって]
守って、あげないと…もう……、ボクは…
[もう届かないことを、わかりきった手を伸ばそうとして、足が前に進む。
ボクがようやく皆のいる元について、途中なにかユリと話したかもしれない。
ハルエの死を聞いたあと、ボクの意識はその辺で*途切れた*]
― 階段の踊り場 ―
[春陽の声>>43が聞こえて春枝をじっと見詰めた。
既に事切れた彼女が彼の言葉に対して反応を示す事はなかった]
――…狼、ね。
[過去形の言葉が彼女を断じている。
先ほど春と役職の話をしていたからか
その言葉は彼の配役を思わせた。
占い師は一人きりのはずだけど――。
立ち上がり階段の上へと顔を向け]
春枝ちゃんは、――…打ち所が悪かったみたいだね。
もう、息、してない。
[事故か他殺か、この時は判断できなかったから
春陽の言い分を尊重してかそんな言葉を発した]
[パソコン室の一台だけ稼動する其れが頭を掠めた。
画面の表示は既に変わっているだろうか]
――…表示と現実が繋がっているなら、
[ポツと小さく独り言ちる。
春枝と会話を交わした。
突然死と事故死がイコールであるなら
彼女の死が事故であることはありえない気がする]
彼女は処刑され、た……?
[視線を落とし考えるような仕草が暫し。
処刑があったなら、襲撃もあったのだろうか。
疑問が浮かぶ度、自分の知る情報と知識から答えを導き出そうとした]
[初めは居たのは十二人。
高峰響、学長、マリーが命を奪われ残り九人。
今、また春枝が物言わぬ遺体となり八人、
もう一人犠牲者が何処かで出ているのなら七人]
狼側が狂人を含め三人。
未だ、三人とも残っているとすれば……
次の処刑を間違うと、……
[最悪の事態を想定するのは『Joel』にとっては基本。
手数を計算し考えることは無論出来るのだけど
現実では様々な要素が絡み合い其処までは割り切れない。
ゆると首を振るい思考を一旦中断させた]
[踊り場から春たちへと声を掛ける]
――…春枝ちゃんを、
此処に置いておく訳にはいかないから、さ。
宿直室に連れて行くよ。
[止める者がいなければ
徐々に体温を失ってゆく春枝を抱えて宿直室に向かう**]
─階段前─
[階段前にたどり着いた時には、そこには人が集まっていて。
蛍子が問い、佑一郎が下へと降りていく。
問いに対する春陽の答えに、は、と息を吐いた]
……川島。
お前の受け取ったその判定……間違いないんか。
とー、なる、と。
[ここで一度、言葉を切って]
俺とお前って、さぁ。
……どーあっても、同一陣営になれん運命でもあるんかね?
[問う口調は、常と変わらない、ものの。
向ける視線は、いつになく険しいものだった**]
─ →一階廊下階段下─
[うわ言のように言葉を紡ぎながら進む誠>>45。
彼の何がそうさせるのかは分からないまま、人の集まる階段までやって来た]
佑一郎先輩!
何が……っ。
[丁度、踊り場から階段を下りて来る佑一郎が見えて>>49、何があったかを問おうとする。
けれど、その前に抱えられた見覚えある女生徒に眼が行った]
春枝……先輩、春枝は…?
[生きているのかと問う声。
はっきりと口にされたか、それとも首を振られただけだったか。
それを確認して直ぐ、誠が足から崩れ落ちた。
支える手が間に合って頭をぶつけるのは阻止出来たけど、それ以上誠が動く様子が無い]
副会長、ねぇ、大丈夫!?
[意識があるのかどうかも分からない誠の肩を揺さぶりながら声をかける。
しゃがむ状態で誠を支えながら、佑一郎を見上げた]
先輩、春枝は、春枝は誰かに、殺されたんですか?
[桜子が襲われたらしいことは誠に聞いていたから、そんな風に問う。
返答を聞いたなら、「そうですか…」と小さく呟いた]
…先輩、桜子が、襲われました。
アタシはちゃんと見なかったけど……副会長が見に行って、そう、言ってました…。
[知り得た情報を佑一郎に明かす。
尤も、誠が霊能者であることまでは明かさなかったけれど]
[その他に何か問われたなら答えて。
春枝を宿直室へ運ぶと言う佑一郎を見送る。
友梨はそのまま階段下に残り、動かない誠を傍で*支えていた*]
―階段上―
[春枝は佑一郎の手によって宿直室へ運ばれていく。
手伝いに動こうとはしなかった。
慎太郎の言葉に、川島はゆっくりと首を動かし、そちらを振り向いた]
……そう。
やっぱり真崎は、……『ignis』はそっち側なんだ。
[声には抑揚がない]
一回くらい、同陣営でやってみたかったよ。
[そこだけは本音か。
険しい視線を受けて、ふと寂しげな笑みを*浮かべる*]
―階段踊り場―
宮町さん……!
[宮町は事切れた。その事実に膝をつき、床を拳で思い切り殴った。]
畜生!なんで俺は!もっと、
……もっと、ちゃんと、考えてれば、……
[唇をかみしめて後悔しても遅い。何があったのか分からないが、彼女は死んでしまったのだ。]
諏訪、俺も、行く……
……畜生、ごめん、ごめん、宮町さん……
[もはや何に謝っているのかもわからない。ただ彼女に対する感情があふれて仕方なかった。
ゆっくりと立ち上がると、宮町を抱えた諏訪とともに*宿直室へ向かおうとした*]
― 階段踊り場 ―
[見上げれば春>>55が川島に問い詰める姿が見えた。
彼の立場にたてばその行動は理解出来る範疇。
此処に辿りつく前に春は宮町が狩人であるという可能性を示唆した。
それを思えば彼の言動や行動に矛盾は感じない。
――頭の片隅で冷静にそんな事を考える自分に嫌気がさす。
自嘲的な貌を隠すように一度俯いた。
踊り場で宮町に謝る友の声>>56に微かに柳眉を寄せる。
さして彼女の事を案じていなかった自分が
彼を慰める資格などないだろう]
春、あまり自分を責めるな。
[それでもポツと零れる言葉。
宮町春枝を抱えた男は友と共に階段を下りてゆく]
― 1F階段前 ―
[階下には友梨と誠の姿があった。
友梨>>51に声を掛けられ一度足を止める]
春枝ちゃんは足を滑らせたそうだ。
春陽くんが止めようとした、らしいけど。
[春陽の紡いだ言葉>>31を彼女に伝える。
佑一郎自身の見解は述べない。客観的な情報のみを提示する]
ボクが確かめた時には、もう、息をしてなかった。
[崩れ落ちる誠の姿と支える友梨を見詰める。
誰かに殺されたかと問う友梨>>52に緩く首を傾げて]
――…春陽くんの言葉を信じるのであれば
春枝ちゃんの死は事故ということになるかな。
[判断は彼女自身に委ねる心算でそう告げた]
[そうして友梨>>52から知らされるのは桜子が襲われたという事。
柳眉がきつく寄せられて]
――…そう、か。
桜子ちゃんが……、……。
[は、と零される息は重い。
彼女の提示した情報を心に留めて]
ああ、桜子ちゃんは、何処に居るの?
――…まだ、彼女を動かしてはいないんだよね。
ボク、襲われた響と学長を抱えたから分かるんだけど
そうすると、血が、結構服に付くんだ。
キミたちの制服にその跡がないから、そのままなのかな、と。
[桜子の居場所を友梨に確かめればゆると頷きを向けて
礼の言葉を彼女へと残し再び宿直室へと歩みだす]
― 宿直室 ―
[両手が塞がっていたから春に扉を開けて貰い
宿直室の中へと春枝を運び入れた。
其処に寝かされている者の数が前に来た時よりも多い。
春枝を室内に寝かせて白いシーツを被せた。
横たわり動かぬ響の姿をじ、と見詰める。
彼との遣り取り、一つ一つが酷く懐かしい。
堪えるように顰めた柳眉。
次に視線が向けられたのはシーツに包まれたもう一人。
運んだ覚えはないけれど其れが誰なのかは直ぐに知れた。
今しがた連れてきた春枝が殺めた金色の仔猫。
シーツを捲りその姿を確かめれば首筋には痛々しい傷跡。
下腹のあたりにも小さな刃で刻まれた痕が見える]
――…痛かったね。
[一撃で命が奪われたのではないとすれば
痛みを感じた時間も長かったかもしれない。
マリーの金の髪を労わるように撫でやり目を伏せた]
― 宿直室 ―
[祈りの言葉を小さく綴り瞼を持ち上げる。
ゆると春に眼差しを向けた]
ボクは桜子ちゃんの所に行こうと思うけど
春は、如何する?
[ことと首を傾げ問い掛けて
彼女を包むための毛布を宿直室の押入れから取り出した**]
─ →一階廊下行き止まり─
[友梨から聞いた場所へ向かう途中。
近付くほどに強くなる鉄錆の臭いが、嫌でもその先にいる彼女の存在を教えてくれた。
そして、廊下の先。
赤から黒に変わりつつある水溜りの中横たわっている、彼女を見つけた。]
さくらこ、ちゃん。
[名を呼んでも、返る声はなく。
ぎこちなく彼女の側に近寄り、しゃがみこんでその頬に触れても、伝わる温もりすら失われていて。]
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