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へへ、そのくらいはやんないとっ。
うん、なんか、カッコいいよな!
[にぱり、と笑った。
意味を理解して使っているかは以下略]
なんとなく、って。
誘うんなら、もっと可愛げのある子誘うっつーの!
[何気に、物言いは酷かった]
アナは可愛いよー?
マリオンの前では「素の自分」で居るみたいだけどね。
[配達帰り、聞こえて来た声に言葉を返す。
離れた場所からマリオンとヒルダの方へと近付いて行った]
[カッコイイとの答えに、うんうんと深く頷いて]
ふーむむ。
マリオンくんは可愛い子が好みかい。
僕はじゅーにぶんにアナちゃんも可愛いと思うけどねっ。
[もしかすると家主殿の前限定?なんて、浮かびつつも]
[離れたところから聞こえてきた声に、きょとり、瞬き]
あ、にーちゃん。配達、終わったの?
というか、「素」ってナニ?
[わかってないらしい。こてり、と首傾げ]
およ?
イゾルデくんじゃあないかい!
[聞こえた声の方に、にかーと笑みを向ける。
可愛いのところには、やっぱり深く頷いていた]
その様子だと、あれかね?
配達帰りかい?
[それから、ヒルダに向き直って]
そりゃ、可愛くないよりは可愛い方がいーし。
……そおかなぁ。
[可愛い、という評に、反対側に首、こてり]
まーだ、マリオンには解らないかなー?
[疑問を投げかけて来る様子にクスクスと笑う。
答える気は無いらしく、視線はヒルダへと向けて]
やぁや、ヒルダ。
ああ、仕立てが終わったんでね。
今届けて来たところ。
はっはー。
全く素直で良いことだねっ。
まあ、少年には分からずとも、僕らにはアナちゃんの魅力が見えているのだよ。
なにせ、大人だからねっ。
[えへん、と、無い胸を無駄に反らした]
???
[笑うイゾルデと、胸を反らすヒルダの様子に。
大量の疑問符がぴょこ、ぴょこり、と浮かんで消える]
……大人ならわかるー、て、ナニそれ。
仕立てが終わったー、ってーと。
この前見せてくれた女性もののかい?
あれはあれで素敵な服だあね。
[全くもって着ようとは思わない類なわけだが]
今は見えてる部分しか解らないだろうからね。
その内解るよ。
[疑問符を浮かべているマリオンの頭をポンポンと叩く]
それで、何を話してたんだい?
また『例の話』かな。
[頭を叩かれ、むう、とむくれ顔]
うん、『例の話』。
結構、あちこち話いってるみたい?
[それでも、続いた問いにはこく、と一つ頷いた]
[マリオンの頭から手を離して]
何だ、結構言い広めてるんだ。
集まるのはそんなに多くは無いだろうけどねぇ。
大概の大人達は信じないだろうし。
[胸の前で腕を組んで、やや呆れ顔。
ヒルダの宣言が聞こえるとそちらを見て]
僕もホラント本人から聞いたからね。
その様子だとヒルダも聞いたのかな。
後で教えようかと思ったけど、必要無かったか。
[どんぐりまなこが高速でしばたく]
…っ、は?
い、いやいや。
それこそあの類の服はだねぇ。
可愛くて可愛くて可愛い子だとかに薦めるべきだと僕は思うのだよっ。
[自分には似合わない、と暗に]
第一、作ってもらっても対価にできるものが、僕には無いのだからして。
これいかに?
ヒルダも可愛くて可愛くて可愛い子だと思ってるよ?
[にっこり微笑んで言う]
まぁあの服そのままじゃなく、ヒルダに合ったデザインを考えるけど。
対価はそうだねぇ、僕の仕事を手伝うとかでも良いよ?
ホラントにーちゃん、いっつもあんな感じであちこち話し歩いてるじゃん?
[だから、広まるのは予測済み]
んー、でも、それならそれで、口うるさいのは少なそうだからいーじゃん。
そうそう、ホラントくんから聞いたのさっ。
イゾルデくんも行くってのは、マリオンくんから聞いたのだとも。
だから、その辺りも説明は不要なのだよっ。
[きちんと伝えてくれる心積もりがあったのを聞き]
ありがとうなのだよ。
口煩いのは少ないかも知れないけど、行こうとしてるのを止められる可能性も上がらないかな?
[軽く言うマリオンに一つの可能性を示す]
ま、そのための偽装工作でもあるけどねー。
ああ、僕が行くのも聞いたんだ。
じゃ皆ごっそり纏まって行けば良いかな。
森の中に入る準備はちゃんとしとけよ?
[礼を言うヒルダにはひらりと手を振り、気にするなと示す]
[おもいっきり、うげろん、って表情浮かべて]
そういうのは言って喜ぶ子に言うことをオススメするのだよ。
[はっ、と、溜息をつく辺りリップサービスと思っているらしき]
ふむむん…旅を続ける為の服なら欲しいとこだにぃ。
それなら、手伝わなくも無いだぁよ?
僕としてはヒルダを着飾ってあげたいところだけどねぇ。
それに喜ぶ子に言うんじゃなく、喜んで欲しいから言うんだよ。
そんなに僕の言葉信じられないかなぁ。
[じー、とヒルダを見てやや悲しげに首を傾げた]
そう言う服でも良いよ。
作った服を着てもらうのが僕の楽しみでもあるから。
止められる……かなぁ。
本気にしないんなら、だいじょーぶなんじゃない?
[こてり、とまた首を傾げる。
その辺りの危機感は薄め]
それに、それならそれで、みんなでこっそり行けばいーんだし、さ。
あ、そっか。
親御さんに知られると、少年少女の冒険は、さらに大冒険となってしまうのだね?
そりゃあ、大変だ。
[マリオンを見詰め、こくこくと]
[頷くイゾルデに、でしょ、と頷き返して]
そそ、とーちゃんの拳骨という危険を乗り越えないと、だからね!
冒険に出るのも、大変なんだよー。
[ヒルダの言葉には、真顔で頷いた]
…僕なんか着飾って、何が楽しいのやら。
職業病的なものかねぇ?
[それでも、悲しそうな表情を見ると、う、と声を詰まらせる。
なんだかちょっぴり罪悪感]
信じてないわけでは、別段無いのだよ……。
[言い訳がましく呟き]
ほむん、それなら、また今度頼もうかねぇ。
ありゃりゃ、ばれたら拳骨がくるのかい?
そーかい、そりゃあ大変だっ。
僕もよく子供の頃は叱られたからねぇ、うん。
拳骨の痛さはよ−く覚えてるよっ。
…なんで叱られたかは覚えてないけど。
[親指をぐっと立てて]
健闘を祈るっ!
そーなんだよっ!
どうやって、コレを避けるか、っては、結構大変なんだぜっ!
ものすっごい、いてーし!
[ぐ、と拳を握り締めつつ力説。
覚えてない、という言葉には、きょとりとするけれど、自分もたまにあるので気にはせず]
おう、祈っててくれよっ!
あ、んじゃオレ、ぎそーこーさくのためにもウチ、一回帰らないと。
んじゃ、まったなー。
[にぱ、と笑ってこう言うと。
とたとた、家へと*駆け出した*]
ほわー。
案外マリオンくんは歴戦といった感じだにぃ。
[力説から感じ取ったのはそんなこと]
ういっさー、偽装工作いってらっさーい!
[駆け出す少年へ、ひらひら手を振る]
そいじゃ僕らも、準備のために家に戻るかい?
[そうイゾルテに問いかけて、歩き始める。
夜に持っていきたいものが思い浮かんだなら、どこぞの店に寄ったりなんかもするのかもしれないが**]
―― 自宅 ――
ママ。
[居間で編み物をしている母の背に声を掛ける
うぅん? と、穏やかな声と共に母の目は少女へ向いた。
その顔はアナにとても良く似ている。]
お話があるの。
[ゆっくりと母の傍まで歩み寄り、
母の背に手を置いた。]
[背を上下に撫ぜながら]
あのね。
…アナ、ね。
……お泊りに行きたいの。
[合間、合間に、探り探り。
母の顔色を窺いながら問い掛けた。
勿論、返る答えは芳しく無い。
「アリスちゃんのお家にお泊りしたばかりでしょう?」と。]
うん……した、ばかり。
でも………行きたいの。
駄目?
[上目遣いに首を傾ぐも、返答は柔らかなNo。]
……どうしても、だぁめ?
アナ、なんでもするから。
お掃除も、食器洗いも、お洗濯も…
なぁんでも、するから。
[それでも続く、懇願。
母の背を撫ぜる手に微かな力が篭る。]
……
[それでも返答はNoだった。]
[諦めきれない少女は母の背を撫で続ける。]
……
[無言で頬を膨らませ、只管に。
それを横で見ていた父が、
「良いじゃないか、行かせてやれば」と笑う。]
……ほんと?
[ぱぁ、と嬉しそうな笑顔]
[父と母が幾つか言葉を交わしている。
大人同士の会話は、完全には理解出来なかった。
けれど「迷惑がかかる」とか。
「遊ばせてばかりじゃあ」とか。]
……
[母がそんな事を言っているのだけは、解った。
そんな話し合いの末に、確実なOKサインが出たが。
「誰の所にいくの?」と聞かれた少女は]
ん?
イゾルデお兄ちゃん!
[満面の笑みで応えた]
[名を聞いて表情が180度かわったのは母だった。
「あぁら、良いわね」とにこにこ笑顔に。
かたや父はといえば、そんな母の横顔を見て、
何処か呆れた様な寂しいような、顔をしていた。]
イゾルデお兄ちゃんのお家で、
みんなでお泊り会するの。
[そう、と相槌を打つ母は上機嫌だ。
そういえば前に、仕立ててもらった衣服が
凄く素敵だった、とか言っていたのは母だったか。]
だから準備したら、すぐに行くね?
[母が何度も何度も、優しく相槌を打つ。
父は傍のグラスをしきりに人差し指でなぞっている。]
[母をちらりと見上げた。良い笑顔だった。
父をちらりと見遣った。寂しそうな横顔だった。]
それじゃあ。
[少女には詳しい事は良く解らなかったけれど。
まぁ、いいかと鼻歌交じりに居間を出る。]
〜♪
[自室にて、お泊りの*準備をする為に*]
おや、騎士 ゲルハルト が来たようです。
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