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─ 翌朝/自室 ─
[横になってからも風の音に気を取られたり、あれこれと考えに耽っていたりしたから、眠りに就いたのがいつかは覚えてはいない。
そんな、いつの間にか落ちていた眠りの中で、夢を見た]
『……どうか……』
『……………て……』
『その………で……』
[誰かわからない声が、何かを訴えかけてくる。
何かを求めて懇願してくる。
けれど、それは──自分とっては、受け入れられぬもの、と。
その認識だけは、何故か、根付いていて]
……いや……だ。
俺は…………もう…………。
[夢現を彷徨いつつ、零れるのは拒絶の言葉]
……俺は……もう……。
……………たく、ない…………。
[掠れた声は、どこか泣きそうな響きも帯びていて。
声に気づいたのか、目を覚ました蒼がピリリ、ピリリ、と甲高く鳴いた。
その声は、夢と現の境界線を破って。
閉じていた天鵞絨が開かれて、数度、瞬く。
はっとしたように身を起こして周囲を見回せば、そこはすっかり見慣れた自分の部屋]
……また……か……。
[今のが夢だった、と改めて認識するや、落ちたのは掠れた声。
額に滲んだ汗を拭い、は、と短くを息を吐いて。
視線を向けるのは、こきゅ、と首を傾いだ蒼の小鳥]
……ありがと、な。
[見つめてくる円らな瞳に、微かな笑みを写して手を伸ばす。
小鳥は厭う様子もなく、自然とその手にふわり、止まった]
─ 翌朝/自室 ─
[あの夢が何を意味しているのかは、わからない。
恐らくは、記憶の欠落部分に関わるものなのだろうが]
……まったく。厄介、な。
[夢自体は酷く厭わしいのに、それを払う術がない。
何故、それを見るのか自体が掴めないから。
それでも、ここ二年ほどは夢を見る頻度は落ちていたのだけれど]
なんで、今になって……ったく。
[苛立たしげに吐き捨てた後、ベッドから降りて身支度を整える。
荒れ狂っていた風の音は、遠い]
……外、見てこないとな。
[気持ちを切り替えるように、そう呟いて。
外は冷えるだろうから、と蒼は部屋に置いて、足早に外へと向かった]
─ 聖堂・外 ─
[どこから外に出るかと考えて、選んだのは厨房の勝手口。
正面玄関の重い扉は、雪の積もり方によっては開くだけで一苦労だから、と比較的開け易い方を選んでいた]
……随分、荒れたな。
[小さく呟き、は、と一つ息を零す。
荒れた風の齎した猛威はそこかしこに。
薪小屋と山羊小屋の無事を確かめると、村へと続く坂へ足を向け]
……予想通り、か。
[埋もれた道に、浮かぶのは苦笑い。
一先ず、皆にこの事を知らせよう、と踵を返して、何気なく空を見上げて]
……?
[異変に、気づいた]
……なん、だ、あれ。
[聖堂の上に掲げられた十字架に、何かが引っかかっている。
遠目の印象は、そんな感じで。
けれど、それにしては何か色々と、不自然な気がして。
嫌な予感を抱えつつ、よく見える位置まで歩みを進める。
進むにつれて、空気に何か混ざるような、そんな違和感があって。
それが歩みを鈍らせる、けれど]
……っ!?
[それでもたどり着いた、聖堂の下。
見上げた十字架に貫かれているのは、人のカタチの──]
なんっ……。
[声が詰まる。
なんだこれは、認めたくない、認められない。
そんな思考がぐるり、巡って。
立ち尽くしていたのは──僅かな、時間]
……誰、かっ!
[とっさ、口をついたのはこんな叫び]
誰か、来て、くれっ!
ひと……人が、しんでるっ!
[誰が、と口に出来なかったのは、感情の抵抗。
認めたくない、認められない。
そんな想いが、名を口にさせない。
荒れた感情で酷く乱れてはいても、歌を紡ぎ慣れた澄んだ声は冷えた空気を伝わり、広がって。
閉ざされた地にある者の元に僅かなりとも響いていくか。*]
―翌朝/客室―
[火に温まったとは云え、壁向こうから忍び寄る冷気と吹き荒れる風の音に眠りは浅くなるかと、思ったのに。
目覚めは妙にすっきりしていて、鉄紺色が緩やかに瞬いた]
……よ、っと。
[左腕を下にするように寝返りを打ち、右肘で上体を押し上げる。
傾斜に負けた布団がずるりと背を滑り落ちて。
ふ、と]
…………あったか、い?
[胸元を抑える。脈拍を伝える其処よりもう少し左。
正確にはその、裏側]
[違和感に寝台の上で暫し動きを止めて]
─ 翌朝 ─
[目覚めて直ぐ行うは就寝部屋の暖炉への火入れ。
外は晴れていたが、その分冷え込み。
夜中のうちに暖炉の火も消えているため、部屋は寒々としていた。
部屋を温めながら身支度をして、1つ薪を入れてから客室を出る。
真っ直ぐと向かうのは聖堂の地下。
昨日と同じように鉄製のスコップを取りに行く]
先ずは薪小屋までの道作り、かな。
[暖炉もさることながら、厨房でも薪を使う。
減った分の補充は優先して然るべきことがらだった]
─ 外 ─
おい、何があった!
[人がしんでるとは聞こえた。
けれど外に出ただけではその痕跡も見当たらず、その場に居たライヒアルトに状況を問う]
― 回想・談話室 ―
うん、それもしてたんじゃないかな。
パパが来てるのは上がってきてから知ったの。
[エーリッヒの解釈>>0:235を聞くとそれもありそうだと頷いた]
一人で作ったことはまだないわ。
クッキーならママと一緒に焼いたけど、失敗しちゃったの。
[泣いて戻ってきた弟に母の手が取られ、娘には火の調節がしきれず少し黒っぽくなってしまったものは父以外には出せなかったとか。
上達の秘訣>>0:236には頷きながらも何か物足りそうな表情をしていたが]
何度も作ることも大切なのね?
うんっ。エーリさんとも一緒に作りたい!
パイ以外のお菓子も教えてくれる?
[レースだって練習するうちに複雑な模様も編めるようになってきたことを思い出し、納得したような笑顔を浮かべた。
パイは難しいのだと言われたからお願いして。どんなお菓子が好きだとか、話は流れていった]
― 回想・談話室 ―
[自分の知っているピアノの上手な人は「お姉さん」だったから、呟かれた名前>>0:237が誰のものか結びつかない。
母の友人だというその人を見かけたのは聖堂で一度だけ。老尼僧に誰かと聞けば母の友人だと教えてくれた。お手伝いが終わって見に行った時にはもうその人はいなくて。
家で確かめたら母は笑顔で頷いてくれたけど、父が何だか不機嫌そうに娘は感じたので、詳しく聞くことはしなかったのだった。
ようやく身体が温まってきたら、前の晩に夜更かししていた娘の瞼は重たくなってきてしまって]
うん、ありがとう。
[エーリッヒ>>0:257に凭れ掛からせてもらえば、触れる温もりが心地よくて。そのうちに小さな寝息を立てて夢の世界に招かれる。
身動ぎでエーリの肩から頭が落ちてハッと目を覚ましたのは、自分の名前が呼ばれた>>22のとほぼ同時だった]
― 回想・談話室→深夜・個室 ―
ふあ。
あっ、ミリィお姉ちゃんもこんにちは。
おばあ様も団長さんとのお話、終わったのね。
[そして初めて外の天候がかなり荒れてきたことを知った。
不安そうに父>>33を見て、部屋が用意される間は怖いのを隠そうとしながら出来るだけ大人しく座っていた]
ねえ、パパ。
今夜だけ一緒は、だめ?
[別の部屋を用意しようと言われて一度は受け入れたのに、さて寝ようという時になると>>56そう言い出して同じ部屋に入れて欲しいとお願いした。
その夜トイレに行きたくなってしまった時は、父を起こしたりしないようにと娘なりに気をつけたり、頑張ってはいたのだけれど。
朝は頭まで布団の中に潜って小さく丸まっていた。父は先に起きたのだろう>>78目覚めた時には一人だった]
― 翌朝/客室 ―
[談話室から戻っていつのまに眠ったのか、目覚めれば目の前に食べかけのパイ]
……んー?
[それを気にする様子もなく口に放り込んで、もぐもぐしながら起き上がる。
曇った窓を袖で拭いて、外を見た]
……う、わぁ……
[外は予想以上の有様だった。
よくもまあ、ここまで、と言いたくなる量の雪]
これは……完全に塞がってるよなぁ、道。
[そう思いながら、簡単に髪や服を調えて、コートを羽織る。
無駄と解っていても、とりあえず確認はしようと]
― →外 ―
[一度正面玄関に向かい、開けようとして挫折した。
風向きが悪かったのか、雪が押さえているようだった。
次に足を向けたのは勝手口で、これは思ったよりも素直に開いた]
あれ?もう誰か外に出たのかな?
[そこにあるのは新しい足跡。
誰のものかと思いながら新雪を踏んで外に出る]
っと、思ったより深いな……
[一度踏み込んだ足を引き抜いて進むのに苦戦する程度の深さに慎重に歩みを進めて……]
……っと、と、と……!
『どしゃ』
[バランスを崩して雪に埋もれた]
[降ったばかりの雪はそれなりに柔らかく、ダメージこそ少なかった物の、起きようとした手まで埋まってしまう物だから抜け出すのに時間が掛かった]
……ふぅ。
[漸く起き上がって、再び歩こうとした、その時
声が、聞こえた]
え…?何だ、この声……ライヒ君?
[疑問の声は、普段の司書がこんな声を上げるのを聞いたことがなかったから。
不思議に思いつつ、よく聞けば、その内容は……]
……人が、って、ちょ、一体何があった!?
[常にない叫びとその内容に、急いで声の主の姿を探す]
──なっ、そんな、馬鹿な───!
[あり得ない。
最初思ったのはそんなこと。
だがその光景は現実としてそこにあった]
シスター……!
[十字架に串刺されたものが何なのか。
ライヒアルトが口に出来なかったものが零れ出た。
凄惨な光景にスコップを持った左手が一度、震える]
─ 聖堂外 ─
[エーリッヒがやってきたのは見えていたが、声を返すよりも現状確認が優先されて。
それでも彼は十字架を見るに至ったようだった]
───っ、
誰か、ライヒアルトを中へ。
それと団長を呼んできてくれ。
[そうこうしているうちにアーベルもやって来て、現状を目の当たりにし言葉を失っている。
このまま外に立ち尽くさせるわけにも行かないため、場を仕切るように声を出した]
―夜―
[個室のクローゼットの中には目当てのコートも残っていた。
今は着なくなった少女の頃の服を懐かしく思いながら眺める。
今とは違い露出の少ない服は酒場に着ていくには不似合いな
少女っぽさを感じさせるようなデザインのものが多い。
その中のいくつかは老尼僧が縫ってくれたものもあった。
思い出深く着なくなって久しいのに捨てられなかったもの。]
これ、お気に入りだったのよね。
[尼僧の服に似た黒のワンピースを手に取り微笑む。
おそろいのようで嬉しかったのに
結局女は、尼僧になることもなく娼妓として暮らしている。]
[思い出に浸っている間に時は過ぎて
気付けば食事時と思しき頃合となっていた。
浴室で湯を借りて埃っぽさを落としてから
談話室に向かいライヒアルトにより用意された食事を頂く。
キッシュをつまんだ際には「ワインが欲しくなる」なんて零しつつも
ワインよりもあたたかなスープが好ましいのかそちらを堪能した。
なごやかな時間を過ごし、片付けくらいは手伝って、
その後はふらりと部屋に戻り眠りについた。*]
― 聖堂外 ―
[何が起きたか、把握したくない気持ちで呆けた耳に、マテウスの声>>94が届く。
はっとしてそちらを見て、司書の様子を伺う。
大丈夫、と言う声>>96はまだ震えていたようだった]
ライヒ君、本当に大丈夫?
[声を掛けると同時、アーベルが動いた>>99のを見て彼に任せることにする。
昨日、何かと気があっていたアーベルが一緒なら、少しは落ち着くかもしれない、と]
アーベル君、ライヒ君の事、任せるよ。
ライヒ君は、お茶、頼むね。
ああ、それと……女の子たちに、この状況は見せない方がいい……
もし、こっちに来そうなら、止めないと。
[そんな事を伝えて、自分はどうするべきかを考えた]
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