情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 7日目 エピローグ 終了 / 最新
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
…ック、ハァ。
[廃墟の一角、周囲に気配が無い事を確認してずるりと座り込んだ。
背中の打ち身そのものもだが、それより無理矢理に身体強化をかけたのが響いていた。ジンジンと鈍い痛みが走る。
死に掛けてから成長していない身体。瞬時の能力は引き上げることが出来ても、耐久度は低い]
長引かせるのは拙い、な。
どうせ監視者もいるんだろうし。一度賭けに出ておくしかないか…?
[今はとにかく回復を図る。建物まで戻った方が良さそうなのは分かっていたが、その途次に何かあった時に対応できるところまでは現状でどうにかするしかなかった]
[薄く、空を覆う雲。湿り気を帯びた空気。
それはこの地帯の特性であって、雨の前兆ではない。
天のひかりは覗いている。
けれど、]
……降るかな?
[ぽつりと呟いて、鞄に目を落とした。]
降るといいな。
[足は中心部へと向けられていく。
人の居るであろう、場所へ。
じゃらり――玉が奏でる、音色。]
ひふみよいむなやここのたり
ふるべ ゆらゆらとふるべ
[響く、凛とした声。
朗々と、遠き国の詞が唄のように紡がれる。]
――闇罔象(クラミツハ)。
[黒が、揺らめいた。]
空を覆いしは雲 雲を作りしは水
落ちる水は寒き冬には六つ花となり
大地を白く包みゆく――
[まるで誰かに対して語るようにやわらかな声。
じゃらりと奏でられる音色と共に遥かの遠くまで。
紡がれる旋律に重なるように。]
<言の葉通りに、空は翳りゆきて、>
『ん――上手く行った、かな』
[ぱさりと、折り畳み傘を広げる。
白のちらつく廃墟を見つめ、眼を細めた。
虚偽の言葉は、奏でられる音と声により、真実と成る。]
白く、白く、白く――
全てを覆い尽くすように。
[しん、しん、しん、と。]
[ふ、と、感じた違和感めいたもの。
すぐ側の窓の方に視線を向ければ、舞い散る白]
……。
[旋律を紡ぐ手を、一度止めて]
Obwohl ich sage, das ich in Winter kalt bin.
In der Tat bin ich sehr warm.
Die Warme einer wichtigen Person.
Es wird so nah empfunden….
[再び織り成し始めた旋律と共に、小さく、歌めいたものを呟く]
―???―
[余程注意していなければ判らない程――微かに響く低い駆動音。
其れが止んで、暫しの後。
白い壁に隠された鉄の扉が開かれる。
――モニタールームに誰の気配も無い事を確認して
ゆっくりと室内へ、足を踏み入れた。
モニターから洩れる音声の中に混じって、カツ、と足音が響く。]
……、…
心配する必要も無かったですね。
[むしろ五月蝿い。と、僅かに眉を寄せたままぽつりと呟く。
受け止めたままの、羽根が飛び出て半分になった白い枕を
無造作にモニタールームの端へと放り投げれば、
部屋の隅でばさりと羽根が舞い散った。]
帰る、か。
[ふと思い出すのは抜けたグループのこと。
いつかは戻ると約束した人のこと]
でも今はそれ以上に。
[負けられない理由はあった。いつかを引き寄せる為にも。
恐らくはもう消えているのだろう彼との約束の為にも。
何よりも、自分の未来を再び掴み取る為に]
―廃墟の過去―
[日碧と騒いでいたら、そこに現れたのは裸足の李雪。
一瞬あっけにとられ、それから重いため息]
…李雪。
[眉間に皺寄せ、小さく息をはくと少女の前に立ち、腰を屈めてその目をじっと覗く]
[流れてくる柔らかな旋律。
やがて空から白が降ってくる。
壊れた天井から舞い降りるその一片を手に受け止めた]
Es schneit.
Das Weiβ, um sich darauf zu wickeln, ist schon.
Es ist nachst Tur zum Tod.
[途切れた旋律が再び流れ出す。
その音を振り払うかのように、小さく紡いで]
―― Kampfformanfang.
[息を吸い、その言葉を口にする。
露草色に戻っていた瞳は緋色…昼間より鮮やかなそれに変化した]
[ふと。響いた音に、ゆるりと瞬く。
鈴の音が紡ぐ韻は、此方への伝言ではなく――]
――、…。
[と、白い羽根と共に、ふわりと舞い降りた白に気付いて。
掌に触れるように舞い降りた冷たい其れに、僅かに眉を寄せた。
本来ならば、室内に降るはずの無い、其れ。]
……、…少しぐらい考えれば良いものを。
[溜息混じりに、ゆるりと視線を上へ向ける。
恐らく、屋外に降り注ぐ程では無いにしろ――
まさかモニタールームに影響は出ないだろうな、とぼんやり考えて]
[壊れかけた建造物から出てきた影の表情はどこまでも硬い。まるで仮面のように。
舞い踊る白はしかし周囲で軌道を逸らされてゆく。
展開した磁場はそれまでの比ではなく]
いくよ。
[小さな呟きもどこか冷たい色を宿して。旋律の源へと駆け出した]
Weil es die Sache gibt, die ich in der Seite schutzen will.
Ich kann keinen Art von hotness gebaren.
Diese unersetzliche Warme.
Wenn setzt fort, es zu schutzen; in diesem Himmel.
Ich werde versprechen….
[旋律が、止まる。
それまでは静かだった蒼が、険しさを帯びた]
……さて。
[行くか、と。声に出しはしないものの、呟いて。
鍵盤の蓋を閉めると、ふらり、外へと歩き出す]
…人が居なくて、よかった。
[冷気によって少し冷えた指先を握り込みながら、ポツリと呟く。
――何故寒そうなのかと問われかねない。
今誰かが来たところで、降り注ぐ六花は“見えていない”のだろうから]
何もかも、消してしまう程に。
降り頻ればいいのに。
冷たくて、寒くて、
何も感じられなくなるくらいに――
<呼応するように、降る白が強まる。
ほんの一時、それは、吹雪の如くに>
『ああ、駄目だ』
[ふるりと、頭を振る。
自身まで、凍えてしまいかねない。]
……優しく。柔らかく。
<勢いは、収まる>[傘をくるりと回す]<白が舞い散った>
[やって来た姿に、微か、笑んで]
……よ。
[ひらり、右手を振る。
手首には、鮮やかな朱の紋様]
随分と、元気がいいねぇ……黒妖犬。
[先ほどとは、明らかに違う様子に、蒼は険しさを増すが、口調は常と変わらず、飄々として]
―回想―
[決着や如何に、小競り合い程度のものだったのか
すぐにティルが立ち去ったのを見て何故か安堵する。
緊張を緩めたところでアーベルからの声に、窓に足をかけて
飛び立つと彼の元へと降り立つ]
大丈夫、なら。
[良かった、と頬を緩めるが。
勝負、という単語には僅かに表情を曇らせた]
…靴ぐらい、履いてこい。
[あきれ混じりに呟くと、ちらりと日碧の方を申し訳なさそうに見て]
…悪い、先に戻る。
[小さく肩をすくめ。
屈んだまま李雪に背を向ける。
乗っかれ、とばかりに]
[アーベルが廃墟の奥へと向かえば、それに着いて行く。
そこにあったのは、洋琴――ピアノ。
彼の音が聴けるのか、と悟れば邪魔をせぬよう部屋の片隅に
大人しく鎮座して流れる旋律に耳を傾ける。
やがて、窓の外にちらつく雪を見れば]
――ふゆってほんとはあったかい。
[と、ぽつり呟いただろうか。
それは、彼女の言葉ではない借り物だけど。
きっと彼女は彼女なりにその言葉の意味を知っている]
銀翼の孤狼。
[相手の名を呼ぶ声も響きを変えて。
応えるように上げた左手から銀刃が覘く]
時を進めよう。
全てが手遅れになる前に。
[口元の笑みは作られたもののように。
告げると同時、伸びる銀は雷光を帯びた]
[ふらり。
方角も分からぬまま足を向けたのは南の方向。
あと少し移動すれば廃墟から砂の広がる熱所へ辿り着く。
その境目、砂地へ足を踏み入れる直前。
ひらりと舞い落ちる白]
…紅とも、黒とも対比されしもの。
時には全てを覆い尽くすもの。
そして──何にでも染められ易きもの。
無垢なる者もいずれは何かに染められる。
まっさらであるからこそ、影響されやすい。
[脳裏に浮かぶのは昨日言い合った少女。
彼女の純真さは、背に生える白き翼が象徴しているようにも見えた]
ふ……ならば対立するのも当然。
紅でもあり、黒でもある私ならば、尚更。
彼女は一体どんな色に染まるのかね。
絶望の色に染まって欲しいところではあるが。
[宙を舞う白をひとひら、その手に収めて握り締める。
柔らかなそれはすぐに手の中で水と化し、色が無くなる。
黒き燕尾服に白き雪が舞い降り、覆っていく。
それを厭うかのように砂地へと足を踏み入れた。
気温の高い南部・砂漠。
黒を覆った白はすぐに消え失せた]
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 7日目 エピローグ 終了 / 最新