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[時空竜の表情に…声はかけてみたものの、止まらないとは判って]
迷子にならないでくださいよーー!
[背中に向かって叫んで見送った]
[食器を片付け戻ってくれば、アーベル達が戻ってきたところで]
あ…おかえりなさい。
[ちょっと間が空いたのは先程の影響。
でも違う。この目の前の青年は同じじゃない。
再び猫達の傍へと行って、ちょこんと座った]
[広間に入ると][挨拶の声]
ん。ただいま。
[声を返して][普段通り壁際に陣取り]
[座り込んでぼんやりと。]
[視線は猫達を気にしていたが。]
ん、ただいまー。
[遠くへ出掛けていたわけではないが、ブリジットの出迎えにそう答えて近付く]
大丈夫だからね?
[多くは言わずに、そっと頭を撫でようと手を伸ばす]
[ミリィの言葉は聞こえたが、何があったのかなぞは知る由もなく。何イライラしてんだ、とか思ったが、言ったらまた荒れそうなので止めておいた]
動いたことは多々あれど、根本的な解決には届いていないっと。
…今やれることをやるしかねーな。
おーし、マテウス。
見張りでもすっかー。
[アーベル達を通してまた玄関に鼻を覗かせたマテウスにそう告げて、その鼻先をぽんぽんと叩く。外に出ればマテウスは玄関前で、ハインリヒは屋根の上に上がり、睡魔が襲ってくるか、誰かが交代してくれるまで警戒に入る*だろうか*]
[猫達をそっと撫でていたら、ユリアンに頭を撫でられて]
…うん。
[暫くぼんやりと見つめ返してから、コクリと頷いた。
それは知っている者ならではの一言なのだと理解して]
私も、頑張るから。
[例え力が弱くても。出来る限りを]
[そうしていたのも暫くの事]
[ふらりと立ち上がると広間を出て]
[今日は階段を昇ってはゆくけれど]
[*彼がどの部屋に居るか知る者はいるだろうか?*]
[頑張るから、というブリジットの言葉に微笑んで]
ん、僕も頑張るよ。
[それから、一度、二階に上がって、リディの部屋を確かめてから、ハインリヒかマテウスが眠そうなら、途中で見張りを*交代しただろう*]
[耳に届いた彼の猫の声に、私は彼へと視線を向けて一音啼く。
白の猫が無事であるを見、黒の猫と仲良く寄り添うに安堵すれば、意識は自然震える幼子へと向こうか]
[少し前に来たであれば、その疲労にも気付けたであろうが。
今はそれだけの余裕が、私には在りませなんだ]
[驚きかくすぐったさにか。
頬を舐められたセレスの震えが止んだのを見、私は彼の仔から唇を離して、唄を口ずさむ。
それは――震える彼の仔へと、落ちし月が紡いだ唄]
[一度しか聞かぬそれを、私は間違える事なく紡いでゆく。
彼の仔が、心痛める者が、落ち着くように。
姿消えし彼等がどうか無事であるように、との*祈りを込めて*]
[ユリアンにもう一度頷いて。
麒麟が紡ぐ唄に聴き入っていた。闇と生命の微かな波動。
目を閉じて聴いているうちに疲労もあってふわりと意識が*解けた*]
―屋敷二階・個室―
[ユリアンが様子を見に来た。
廊下から光が射し込み、すぐに室内はまた暗くなった。
足音が遠ざかる]
……。
[暫し待機]
…………。
[むくりと起き上がった]
そんなのお見通しよっ
[見張りに立っているものが居るようだった。静まった屋敷の中でも、活動しているものの気配が幾つかある。
外には出られない、だが
暗闇の中、静かに宣言*した*]
―屋敷外/昨夜―
[壁を殴り付けた姿勢で立ち尽くしていたのは、どれだけの時間だったのか。
決して、長い時間ではないだろうけれど]
……とにかく。
防衛手段は、確保しねぇと。
……エターナル・ロンド!
[呼び出したそれを確りと握り、天へとかざす。
ゆうらり、揺らめく、煌めく、黒]
護りの力……欠片となりて……天と、地へ。
エターナル・ロンド……護法天陣!
[声に応じて天へ向け、光鎖が翔ける。
黒が天蓋に描く六芒星を、不寝番に立った者は目にしたか。
そして、それが煌めきとなって崩れ、舞い散る様を。
天と地に、散りばめられしは、護りの欠片]
……とりあえず。
これで、物理的な……ドロイドの攻撃なんかは止められるが。
[二人の同族を消した力。
それに対しては、無力であるのもわかっていた]
っとに……恨むぜ、機竜卿。こんなに事態をややこしくしてくれて。
……心なき力は、暴走する。
『魂』無き、『器』も然り。
例え……それがどんなに重荷だとしても……。
[続いた言葉は、ため息に飲まれて]
……ま。
どうせ俺が言っても、説得力ない、って言うんだろうけどな!
[っとにもう、と。
疲れたように言いつつ、頭を掻いて。
も一度夜空を見上げたなら、広間に戻り。
預けた従魔を引き取って、*自室へと*]
< ソファの上におろされて、猫はおねんね。ぽかぽか、ふわふわ。
気持ちよさそうになでられて、 >
―朝:広間―
< 朝はやく、目をさました猫は、左の前あしに布がまいてあるのに気がつきました。
あらあら、おどろいちゃう。にゃあ と ひとなきしてしまいました。
寄りそうような黒猫に、すりっ、身をよせて、猫はソファから床にとびおりました。
しゅたん。うん、だいぶ、楽になったみたい。でも、人の姿になろうかなって思うとむりでした。こまったなぁ。
猫はそれから、てとてと、とてとて、あるいてゆきました。お水のそばに、いきたかったのですけれど――ねえ、おそわれたの、おぼえてないのかしら。昨夜のうちに、時空の竜が、どうもとめておいてくれたみたいですけれど。 >
< 屋敷のあたりのお空に、結界(っていうのかしら?)があることも、猫は知りません。
てこてこ とことこ、いちばん近い川辺にたどりつきました。朝だから、ドロイドたちも眠っているのかもしれませんね。
猫は川に顔を近づけると、水を飲みました。つめたくて気持ち良いです。でも水中に魚がいません、どこかへいってしまったのかしら。 >
―昨夜:広間―
[繰り返されし歌が止んだのは、時の竜が戻りし頃であろうか。
戻ってきた彼の竜の言葉にひとつ瞬いて、なれど何も問う事なく彼の仔を返す]
…おやすみなさりませ。
[二階へと上がる二人を見送って、私は氷の窓越しに天を見る。
天蓋には既に何もなけれど、広間で彼の竜が告げし通りに対ならぬ対たる時空の力が屋敷を包むを仄かに感じ取った]
……
[感じたのは安堵か疲れか。
気配の多さと料理の匂いに柳眉を寄せ、密やかに吐息を零して。
私は広間に残る者へと小さく頭を下げ、重い脚を緩慢に動かし、部屋へと戻ってゆく]
[部屋に入り目にしたは、美しき青の布。
私は彼の猫が大切にしているそれを手に取り、緩やかに…なれど叶う限り急ぎて広間へ戻る。
寄り添う黒と白、そして銀茶の髪の少女を起こさぬよう、静かに彼の猫の左前足を取り、青の文様の上へと優しく布を巻きつける。
全てに干渉しつつ、何物にも干渉を受けぬ天聖が属は、その行為を無事に成し遂げたろうか]
[重い脚を半ば引き摺るようにして部屋に戻り、私は褥へと潜り込む。安堵か疲れか、眠りは速やかに深く訪れて。
目を覚ましたは、朝の光が窓から差し込む頃――]
―現在:二階個室―
[痛みは薄く――なれど鈍く続く脚へと触れれば、そは熱を孕んでいて。少々無理をしすぎたかと、柳眉を下げる。
私は気付かれぬ内に足を冷やそうと、負担かけぬよう緩慢と屋敷を出て川へと向かう。
既に先客がいるとは*思いもせずに*]
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