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[部屋を出て、自室へ向かう。最後の言葉に、軽く手を振って。
気配を殺した人には、屹度気付かぬことだろう。
殺気には反応出来るだろうが、ひどく考え込んだまま。
*部屋の扉を越えて、ベッドに腰掛けた*]
まぁ、ね。
この十二…いや、十三宮に選ばれたそれぞれ、だからねぇ……。
それでも、心構えだけは大切よ?
[自分も人のことが言えない、最悪相打ち覚悟で挑まなきゃ、とは思ってるけども。]
[そして、いったん*扉の鍵を掛けた。*]
―客室―
[ベッドの上に寝転びながら己がやるべき事を考える]
…やっぱ適当に殺ってみるしかないかね。
[はぁと溜息を一つ吐くと軽く勢いをつけて身を起こし]
だったら…どうせ何時殺られるかわかんねぇってんなら―
[―一番戦いたいヤツと思う存分戦っておこうじゃねぇか?
そう呟くとディスを連れて*部屋を出た*]
[やわらかいベッドは細い体を沈める。
上着だけを脱ぎ捨てて、背の大きく開いた白のキャミソール。
異様なのは背後の二つの手か。
聞いた情報は、如何するか。
否――
彼の所へ、往くべきか、否か。]
どちらかは、確実に、裏切り者か。
アハッ、真実に面倒だね。
兇すにも、兇されるにも、相手に不足は無いけれど。
…誰かに、云うべきなのか。
其れとも――
・・・!
[目を開ける。部屋の眩い明かりが目に入る。それは少年の覚醒を促すのには充分であった。]
・・・ゲレフト?一体何が・・・
いつの間にか寝ちゃってたかぁ。さて、そろそろ僕も動こうかなぁ?
[呟いてゆっくりと身体を起こす。同時に耳を澄ませ、注意深く風の音を聴く。]
・・・っと、これはどうやら動く必要も無い、かな?
[クククッ、と含み笑いを浮かべる。その口元には不気味な笑みが描かれる。それと同時に。部屋の温度は急激に下がる。つい先程少年が見た、夢のように。]
嗚呼、全く面倒で仕方が無い。
[云いながら三日月は消えることなく]
カマをかけるか。
其んな事で何かボロを出すとは思えないが――
其れでも、僕が知っていると思えば、行動に起こすかもしれないね。
[彼が裏切り者ならば。
自分自身に屹度伝わる様な態度は、其の場では取らないだろう――が。
其うと決まれば、腰につけたナイフは其の儘に。
しなやかな体が、床に下りた。]
[シャロンを見送った後、ふう、と息を吐いて立ち上がり]
……さて、どうなるか。
[手札を晒したのは果たして是か非か。
いずれにせよ、これで刻がどう動くのかは、楽しみと言えば楽しみで]
ま、それはそれとして……オレ自身もどうするべきか……だな。
『星詠みの君の星見に寄れば、御方の他に後二人……見切れるか、今の状況から。
現状で疑問があるのは……双児の旦那、だが』
[黒は床を這い、白の手は棚に伸びる。内から引き出された瓶。
大した物では無かった。
僅かばかり、痛みと衝動を抑えるもの。
其れを一口、含み。]
……効きすぎても困るが。
効いてから往くか。
[他にも2,3の瓶が有る。だが其れには手を付けず、再び棚に戻すと服を取った。
*何時もの様に身に纏った後、暫くしたら部屋を出るだろう。*]
[目的の部屋が近づくにつれて周囲の気温が下がっていくのは錯覚だろうか―]
…違うみてぇだな。
[やがて辿り着いた目的の部屋。
扉の向こうから明らかに発せられる冷気を前にして誰とも無しに呟いた]
あちらさんも臨戦態勢みたいだけど…いくとしますか。
[左手に小さな炎を浮かべ右手で扉をノックする]
おーい、ちょっと用事あるから開けてくんない?
……正直な所……何がどうなってても、不思議はない……からな。
[小さく呟いて、また一つ息を吐き。
それから、控える少女を振り返る]
さて、とぉ。
今の話、聞いた事にするのもしないのも、好きにしていいからね?
[にこりと笑いながら言いつつ手を伸ばし。
掬い取った栗色の髪に、軽く、口付ける]
……できれば、死ににくい道を選んでくれると嬉しいんだけど。
キミのは、あまいし。
……それに、可愛いしね。
[愛しくなるくらいに、と。
冗談めかした囁きを落として。
それに何か答えが返されるよりも早く、*柔らかな唇に触れて、言葉を閉ざす*]
[自室にて。卓に腰掛け掌中の「あるもの」をもてあそぶ。]
強い者がいい。なるべく近接白兵戦闘に長けた者。そして賢明な者。この状況にあって、まだ冷静に戦闘を避ける事の出来る者。
そういう者に「これ」を託さねばならない。
誰…かな。
[頭の中に十二宮のリスト・プロフィルが浮かべ黙考する。]
[扉からノックする音が聞こえる。そして発せられた声に呼応するように]
あぁ、鍵は開いてるよ。少し冷房が効きすぎてるかもしれないけどね。
[言って、冷気をほんの少しだけ収める。
氷点下だった気温は一気に秋風の心地よい涼しさに変わる。]
『炎・・・かな?これはヤル気だねぇ。さぁ、どう料理してあげようか。』
んじゃ遠慮なく。
[許可を受け、温度が上がった事を確認してから扉を開ける。左手の炎を隠しもせずに室内に入り]
まあ疑ってるとかどうこう言う訳じゃねぇけど…俺と死合ってくれね?
『ふぅん・・・とりあえず、いきなり奇襲、なんてことはなさそうだ。無駄だけど。』
へぇ・・・疑ってるわけじゃない、と。それはどう云う訳かな?
[無邪気そうにこて、と首を傾げ。しかしその瞳には冷たい光]
まぁいいよ。僕も死ぬ前に君と戦ってみたいとは想っていたしねぇ。
もし仮に君が裏切り者だって言うんなら、それで手間も省けるし。
[言ってクスクスと笑い、周囲の温度を再び真冬の温度まで下げる。]
[急激に下がった温度も意に介さず]
誰が裏切り者かなんて考えても分かんねぇしだったら適当に殺ってみようかなってワケ。なら何時殺られても悔いの無いように一番戦ってみたいヤツからやろうかな〜って。
[軽い口調とは裏腹に掌中の炎はサイズを増していきその双眸は冴え冴えとした冷たい光を放つ]
ああ、お前が裏切り者ならイッセキニチョウだな。
[本当にたった今気付いたかの様に言う]
ふふっ、それは光栄だねぇ。一番戦ってみたいヤツ、それが僕だって事でしょう?
[カルロスの冷たい視線にニコ、とどこか冷たい笑みで]
僕は裏切り者なんかじゃないよ。・・・と言っても、信じろって方が無理だけどね。
・・・さぁ、どんな楽しい花火を見せてくれるの?
[暫くして、ゆるりと手を動かす。其れは白か黒か、両方か]
……行くか
[立ち上がる。身体にだるさは残っていない
……といっても痛みを抑えるもので有るのだから
少し動きは鈍いかもしれない。
其れを感じさせる様な事はないだろうが]
……行くか。
会議場に居るかな
[考えながら、*部屋を空に*]
そりゃあ炎と氷のどっちが強いか…確かめてみたいもんだろ?
[ニッコリと―それだけ見ればなんの邪気もない―笑顔を浮かべ]
バカにしてっとヤケドするぜ?なんせ、世の中にゃあ花火の暴発で死んだヤツもいるんだからな?
[その言葉が引き金だったか―]
んじゃイイカゲン寒くなってきたし…いくぜ!
[言うが早いか左手の火球を解き放った!]
・・・来なよ。
[ニヤリ、と微笑む。それと同時に火球を絶対零度の冷気を膜とした真空の空間で包む。火球は音もなくその勢いを落とし、消える]
さて。小手調べだ
[呟くと同時に懐から銃を取り出し、三回引き金を引く。
一つは心臓へ、一つは眉間へ。そして最後の一つは右の腿を狙って。時間差で放ったにも関わらず、それらは向かう対象に対して同じ距離を保つ。それと同時にカルロスの前方以外の方向全てから、無数の氷柱が襲いかかった]
ふん…中々やるじゃねぇか。
[消え行く火球を見ながら不敵な笑みを浮かべる]
だが…まだまだ甘いぜ!
[右手を振るうと全周囲に緑色をした炎の壁が立ち氷柱と銃弾を溶かす]
へぇ・・・緑色、か。
でもこれは・・・溶かせないよ?
[言うとニヤリと微笑み、次の攻撃を繰り出す。
見えない無数の「真空の刃」がカルロスの居る空間に出現し、彼を切り刻まんと襲い掛かる。同時に鋭い氷柱をカルロスの全方向へと向けたまま静止させ、先の炎を打ち消した絶対零度の真空の膜で包み込む]
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