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俺たちに……俺に、この中の誰かを殺せっていうのかよ、ギュンじーさん!
[言ってしまった後で、しまった、と思った。
聞いている人たちにいらない動揺を与えてしまう、と。
自分とアーベル以外は女性で、シスター以外は年下で、本当なら護らなきゃいけないはずなのに。
そのためにも人狼は見つけて殺さなくてはいけない。
不意に湧いた強い意思は、目の前のギュンターの主張にも似て
ふるりと、それを追い払うように首を振る。
殺したくない、殺せない、誰も。なのに
殺さなくてはいけない、人狼は殺すべきなのだと「何か」が騒ぐ]
……嫌だよ。
[口に出すと左肩が責めるかのように酷く痛む。]
アンタが『聖花』の持ち主だって言うなら、アンタが何とかすればいいだろ!
[ずきん
肩の痛みは頭まで響いて青年を揺さぶり息が詰まった。
椅子の背もたれに身体を預け、ゆっくり大きく息を吐いた。
多分、今の自分は酷く顔色が悪いのだろう。**]
─ 宿泊施設・広間 ─
[待ち人はアーベルと共に現れた。
全員が集まり、団長が口を開く]
……中央の、教会……?
[身近な単語。
けれど知らない話。
否、御伽噺としては良く聞かされた、俄かには信じがたい内容]
ッ、
[この中に管理人を殺した者がいる。
陸の孤島となってしまったが故に、それは知らされた時から気付いていた。
だが、『人狼』がいるとまでは、気付けるはずもなく。
状況を受け止めきれずにいる]
[団長はこの中から『人狼』を見つけ出し、殺す心算らしい。
それが『聖花』たる自分の努めである、と]
どう、して。
そんな風に、割り切れるのですか。
[迷いの無い言葉と瞳。
声が震える。
同時、言いようもない焦燥感が身を襲った]
[声を荒げたユリアン>>112を見れば、酷く顔色が悪い。
席を立ち、そっとユリアンの傍へと寄る]
ユリアンさん、お休みになった方が良いです。
団長さん、今すぐどうするか決めなければいけないことではないのでしょう?
一度皆さんを休ませる時間をください。
[ユリアンだけではない、リディだって言葉を詰まらせていた>>115。
ナターリエ自身、冷静であるとは言えない。
時間が欲しいと伝え、一時解散を求めた**]
あ、あー…そういうこと?
[少し遅れて、彼の言葉の意味は理解した。
その顔色が悪い真の理由まではさすがに知れなかったが。
ナターリエが彼を気にかけるのを横目に、少し考えるような素振り。]
でもその、やみのもの?だっけ。
そいつを見つける方法とかあるわけ?
[団長の方へ向き直り、]
…あとさ、″せーか″って何。
[割合落ち着いた声で、疑問を口にする。**]
……団長さん、ここはシスターさんの言う通りでしょ。
いきなり集められて、こんな事になって。
俺だって、お赦しいただけるんなら、ちょっと叫んだり暴れたりしたいくらいなわけよ?
[解散を求めるシスター>>118を後押しするように団長に言葉を向ける]
……団長さんだって、頭、煮えちゃってんじゃないの?
いつもなら、そんな物騒な事、言ったりしないのにさぁ。
[冷めた口調の突っ込みに、団長は言葉を返す事はなく。
その視線は問いを向けてきたゲルダ>>122の方へと向いた。
闇の者を探す術はある、そして、『聖花』とは導き手たるもの、花の印を帯びたものだ、と。
詳しく知りたければ、図書館で伝承を調べるといい、と告げた後、団長は一時解散を告げて広間を出て行った]
……余裕、ねぇな、アレ。
いつもなら、もっとちゃんと説明するだろーに。
[閉められた扉を見やりつつ、ふと零れたのは、そんな呟き。**]
―― 宿泊施設・広間 ――
[思わず荒げてしまった声は、リディを>>115、そしてゲルダを驚かせてしまった>>121
そうして、こちらの様子に気付いたシスターが近づいてくるのに>>118
少しだけ顔を上げて]
あ……ごめんなさい心配させてしまって。
[大丈夫です、とはとても言えないのはわかっていたからそう返して]
俺も、少し時間が欲しい。
[そんな風に呟いた。
不安を隠せないシスターと>>117、どこか落ち着いて見えるゲルダの問い>>122に
ギュンターは短く応えただけで>>125。
アーベルの言葉にも応えず、解散を告げると広間を出て行った。]
ありがと。
[>>119ゲルダに紅茶を入れて貰い、それを口にすると
身体の中から温められてひとごこち着いた気持ちになる。
>>113リディの方も落ち着いたようで、ゲルダに話し掛けられるようになったようだ。
>>123シスターになる気はなかったと語る姿に、白と黒の清らかな服に身を包んだ彼女の姿を想像する。
今の姿の方が似合っている、と思うのは、宿屋で働く彼女の姿を見慣れている所為か。]
アーベルさんは、怪我だらけで倒れてたって、…父さんから聞いたよ。
旅をしていたらしいから、道中に何か悪い事にでも巻き込まれたのかな。
…本人も覚えてないそうだけど。
[異常事態の中、日常でするような会話が交わされるのにつられてか。
アーベルの話にはそのような事を口にした。]
探す術はある、か。
それを教えて欲しかったんだけどなぁ。
[はー、と大きく息を吐いて、知らず硬くなっていた体の力を抜く。]
『聖花』は導き手、だっけ?
団長さんが自分をそうだって言うなら、なんか思うところがあるのかも。
にしても、様子がおかしすぎると思う、けど。
自分で調べろっていうなら、そうするしかないでしょ。
[痛む頭と肩をごまかしながらそう零す。
ゲルダも同じ事を思うようで>>126
カップを回収して回るのを見遣ってから広間の天井を仰ぐ。]
にしても……参った、な
[花の印を帯びたもの。その言葉を思い出して無意識に左肩に手が伸びた。
熱と痛みを持った蒼い花。
これが本当にそれだとして、いきなりそう言われたところで
ギュンターのような覚悟なんか出来るわけがない。
第一、ギュンターの言う事が本当かどうか。
ただ符合するだけの偶然じゃないのか……そう思えばまた肩が痛んだ。]
やっぱり、ちょっと部屋で休んでくる。
何かあったら呼んで?
[そう言って立ち上がる。
鞄の中に痛み止めはあっただろうかなんて思いながら部屋へ向かおうと。*]
[>>107これからどうするのか、と聞かれ、団長は闇の者を見つけ出して殺さねばならないと説く。
聖花を宿した者の務めだと言う彼は、今まで知っていた彼とは別人のように見えた。
此処にいる者達は、皆この村で暮らしてきたものだ。
――外からやって来た者達も、皆。
皆、こんな事をするようには思えない。
彼はこの村で共に暮らしてきた仲間を手に掛けられるというのか。
>>109>>111幼馴染が己と考えたのと同じ事を口にする。
>>118そんな彼も冷静さを欠いていた。
顔色が悪い彼の傍に近付いていったのはシスターだった。]
…っ、ユリアン?
[そういえば、先程から肩を気にしていたように思う。
何処かで痛めたのだろうか。
彼やリディの様子を案じてか、シスターは一時解散を求める。]
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