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―1F広間―
ミハエル、どうしたよ。――とかはいわねーよ。
[頭の上から、足の先まで見やる。スカートに剣という取り合わせにため息をつき]
ゼルギウス先生の言うことを信じたら、人狼は俺しかいなくなるもんな。
――でも、俺は人間だから。信に足らないというのなら、言葉を重ねよう。
[そうしてミハエラの動向を見守った。仮につかかってきても、相手がスカートを履いている限り、事故や、他の要因がない限りまったく沸いてこなかった]
― 広間 ―
[例え朱花がゼルギウスを殺そうとしても、それ以上何かを言う気はなかった。
蒼花は既に朱花がそれ以上の暴走をしようと、もうどうでも良かった。
宿主はゼルギウスが『親しい人の命をうばつた者』に対して復讐をしたいていう気持ちも理解できた――ユーディットを殺した人狼に対して、自分もそうしたいと思ったから。
だから、彼らを止める気はなく。
ただ自分の役割を果たす為に広間へむかった]
……あなたが、人狼だとは…思いたくなかった。
『人々を害する人狼に、死を与えよう』
[宿主と蒼花がそれぞれに告げる]
─ 部屋H ─
[蒼花の宣>>115は届いていて。
それは、紡がれる歌>>121と、そこにこもる想いと共に、朱の狂花をざわめかせる]
……っ!
[最後の一節>>125が響く。
茨の縛が、ほんの少し、揺らいで──]
………………俺、はっ………………。
[銀が振り下ろされる。
けれど、それが向かうのは、ゼルギウスではなくて。
それを手にした者自身の胸に花弁を広げる、艶やかなる朱の大輪へと突き刺さる。
──朱から、あかが、こぼれて、おちた]
[さらに畳み掛ける]
あと、誰かいってただろ? 一度『場』にいたことのあるクレメンス先生だったか、誰だったか――
人狼は、人狼を殺せない。
もし、ゼルギウス先生が正しく見極めるものだったら―ー
破綻してるぜ、ゼルギウス先生がいってること。
頭を冷やせ、ミハエラ。
[暖炉で暖めるつもりだった薬缶を手に取る。ぬるい水が入っていた]
───違う。
人狼は、人狼を襲えない、だ。
…殺せないとは、言っていない。
[微かに息を弾ませ、割り込むように言葉を紡ぐ。
耳に入ったものを反射的に返したのだが、相手の耳に届いたかどうか]
─ 部屋H ─
うる、さい。
[馬鹿、と言われ>>132て、最初に口にしたのはこんな呟き]
……おわってない、から。
さいあく、さける、には……コレ、もって、逝かない、と。
[刃の狙いは、僅かにはそれたかも知れないが。
銀刃は、大輪の奥で息づく源を傷つけて]
……たたなきゃ、ダメだ。
こんな、呪い……のこせ、ない。
[掠れた声にあるのは、意思の響き]
[そして、次に浮かぶ疑問にも、自分なりの答を用意していた]
で、後は誰が人狼か、って話になるだろ?
――ゼルギウス先生が人狼ってこともねーと思う。あくまでベアトリーチェが人狼ってーのが前提だけれどよ。
一体どういう事情があって、人狼が人狼をハメようとする? もしもゼルギウス先生が人狼なら、ベアトリーチェに人間だといっておけば、ああいうことにはならなかった。
そう、闇の導き手は人狼がわかってるんだろ?
――だったら、先に人間だと、花に伝える。暗闇の中だったら、光一筋でもありがたいもんだろ。そうすれば、護ることができる。護りとおすことができる。
クレメンス先生とも本気で殺しあうつもりだったから、そこもちがう。だから――兄さんは悲しむだろうな。
― 個室H ―
なに、言ってんだい。
花だかなんだか知らないけど。
ライヒアルトは、ライヒアルトじゃないか。
ブリジットもローザも、守れやしなかった。
だから、あんたまで、死なないどくれよ!
─ 個室H ─
……ダメ、だよ、アマンダ、さん。
ここで助けたら、俺。
また、同じ事、やる、よ?
だから……断たせて。
[アマンダの声>>139に、へにゃ、と眉を下げて、ぽつり、訴える。
茶猫が、なぁ、と鳴いた]
……ん……ごめんな、タオ。
[言いながら、辛うじて動く手を伸ばして。
ぽふ、と。
茶猫を撫でた]
[そして一回深呼吸。入った訂正も聞こえていた。>>135]
あ、そうなの? 人狼は人狼を殺せるのか。
んじゃそこんところは撤回で。
俺にゃわかんねーけれどよ、同じ闇の使徒同士仲良くすればいいのに。
[そして、>>136 惑うミハエラに、目を細めた。]
そーか。ラーイも、別のものに憑かれてるけれど。ミハエラもいるのか。
お前さん自身には見極める力も、真実を知る力もねーのに、断定してどうするよ。
まー、あれだ。ひどい幻燈歌じゃあったよな。今までもあった。ウェンデルは人間だったが人狼を退治するためにがんばる……だっけか?
こういう立場になって初めてわかったわ。ありゃ不快だ。ゼルギウス先生が嘘っぱちっちゅーのを明らかにする為に、俺は死にたくないね。
一緒に生きたいっていったろ。
―部屋H―
ライ…。
[戻ったのか、という安堵は、深すぎる傷であることに気づいて萎んだ]
悪い。
好きにしろと言ったのは、俺だよな。
[傷を塞ぐのは止めなかった。
けれど追加の薬を取りには戻らず。
ベアトリーチェにも使った痛みの少ない傷薬と、痛み止めを今持っているだけ使いながら、掠れ声で返した]
― 個室H ―
、―…
同じこと、したって良いさ。
だから、死なないどくれ。
[ライヒアルトの願いに、彼の決意を悟りながら。
身勝手と知りながら、涙で顔を濡らしながら懇願した。]
─ 部屋H ─
……あやまんなくて、いいよ。
あやまるのは、むしろ、俺。
ごめん……自分勝手、で。
[掠れ声>>143に小さくかぶりを振る。
天鵞絨には、先まではなかった、感情のいろが確りと浮かんでいた]
―部屋H―
ありがとう。
[自分の上着とアマンダのケープ、両方ともに重たく濡れる。
傷の治療を優先するなら下の薬が十中八九必要で。
でも離れてる間にどうにかなってしまう可能性も高い。
それよりは、苦痛を減らしたい。奇跡がない限り無理でも。
医者ではないから。多彩な治療はできない]
― 広間 ―
[昨日も聞いた言葉を再び聞けば、宿主は泣きそうな顔になりながら]
ボクも、エーリッヒさんと一緒に居たいよ。
だけど……人狼なら、貴方を殺さないといけない。他の人には殺させたくない。
『既に我が宿主の心は定まっておる』
[宿主の声も、蒼花の声も、どちらも震えている。
そこにあるのはけれど、役割を果たそうとする歓喜ではなく、想う相手を殺すことに対する絶望の色か]
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