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時空竜 オトフリート に 1人が投票した。
焔竜 ダーヴィッド に 3人が投票した。
天聖の獣 ナターリエ に 1人が投票した。
心魔 クレメンス に 2人が投票した。
時空王 ネリー に 5人が投票した。
時空王 ネリー は村人達の手により処刑された。
次の日の朝、風人 ユリアン が無残な姿で発見された。
現在の生存者は、時空竜 オトフリート、焔竜 ダーヴィッド、未熟影 ブリジット、苗床 リック、機鋼の魔 アーベル、風来坊 ハインリヒ、殲滅の陽光 ヘルガ、天聖の獣 ナターリエ、氷精 ミハエル、心魔 クレメンス の 10 名。
[何かを口にする様子から、なんとはなしに目を逸らしつつ。
ハイン殿の言葉に、耳を傾ける]
……そうですか、まだ…。
[行きたいと願うべきか。側にいたいと残るべきか。
心の魔の囁きに心揺らされ、私も結論も未だ出てはおらず。
ただ、それだけを返して。そっと吐息を零した]
なるように…しか、ならないのやもしれませぬの。
[適当な感のある発言はある意味的を射ておる気がして、ぽつり]
[影を渡り、ゆらと尻尾を揺らした黒猫は風の気配に目を細め、すう、とその影を気配の源に伸ばす]
[それは、ほんの一瞬、端で見ているものには、ユリアンは、ただ己の影の中に、落ちていくようにも見えたろう]
…ま、あんま深く考えすぎんな?
誰を向こうに送ろうが、最終的に全員元の場所に戻れるならそれで良いと俺は思ってるぜ。
別れは一時のもの。
戻れたら、また会える。
[生来の考え方なのか、はたまた相手の心を軽くするためなのか。そんなことをナタ・リェに言いながら、もう一つチョコを摘んだ]
[声に、足を速める。]
[影に呑まれゆくが如き光景]
――、" Ccl#...! "
[右手を滑らす先は腰の鎖]
[――遮るには余りに遅い。]
如何いう事だ、
[空間の不安定さ故か、]
[そうは思えど覚える違和感]
[不安げな眼差しで彼を見上げる魔獣]
……君の方は、無事か。
[幼き姿をした魔へと問いを投げた]
[館へ戻る道すがら、こつり、と頭に何かが当たる感触。
一体何が、と見やればそれは、自身の投げた無限の輪で。
……ちょっとだけ、いやーな予感を覚えて見上げれば、そこには時空王の笑顔があり]
……あ。
[ちょっと固まったのは言うまでもない。
……いや、中核の可能性を微妙に疑った事、それ自体は否定すべくもないのだけれど。
それに関して、どんな突っ込みをもらったのかは、ひとまずご想像にお任せするとして]
はいはい、俺がわるうございました……って、え?
[げんなりしつつ、どこか投げやりに言って。
直後に返ってきた──ちょっとあちらに戻る、という旨の言葉に、異眸をきょとりとさせる]
はあ……構いはしませんが。
[止めた所で無駄だし、とは言わずに。
しゅるり、と消えるその姿を、どこかぽけっと見送った]
[チョコをもぐつきつつ、新しい紅茶をクレメンスに頼んだりしながら、ふと視線を巡らす]
…ナタ・リェ?
[先程の不安げな様子とはまた違うような雰囲気に、不思議そうに声をかけた]
[しばらく不機嫌そうに紅茶を飲んでいたりしたのだが、わずかに変わった気配に窓の外を見やる。
時空王はともかくとして、身に多少なりとも存在する翠樹の流れが若い風の気配が消えるに気付き]
……。
[少しだけ眉を寄せたが、そのまま紅茶を一口]
ん? 時空王が?
自分から帰りそうには無かったのに、どうしたんかね。
[クレメンスの呟きを聞き、これまた不思議そうに首を傾げた]
[不思議そうに名を呼ぶハイン殿にも、それ以上の声はなく。
無言のままに駆け寄るは開かれたままの窓。
風の仔と出会った時のよに、窓から上体を乗り出すと同時]
探して参ります…!
[白金の長い尾が窓枠を掠め、するりと外へ]
さあ、判りませんが、いつもの調子でまたひょっこり戻ってこられるかも知れませんよ?
まあ、それまでは若干平和になりそうですねえ。
[ハインリヒの言葉には、身も蓋もない返事を返す]
……なんつぅか……どこまで、対照的なんだか。
[ぽつり、と呟いて。
取りあえず、館に戻ろうか、と思った矢先]
……ん?
[『複製』された世界の中の力の流れ、それがまた、変わっているような心地がして。
微かに眉を寄せつつ、周囲を見回す]
あ、おいナタ・リェ!!
[窓から外へと飛び出す様子に流石に慌てた雰囲気で声を上げた。思わずソファーからも腰が上がる]
探すって…消えたってのか?
[窓に駆け寄り外を見る。ここからでは誰がどこにいるかなぞさっぱり分からない。クレメンスの返答を聞けば]
戻ってこねぇでこの空間の安定維持しててくれた方が有難ぇんだが。
平和って……お前さんも言うねぇ。
[クレメンスの物言いにくつくつと笑った]
…あ。
[境目の大きな揺らぎに瞬いて。]
時の君…だっけ?
あの方、向こうへ渡った…っぽい。
…自力でいったのかな、そんな感じだったし…。
少なくとも、あの方がココの中枢とか?そういうのとかじゃないみたい…
ん……今ひとつ、掴みきれんな。
若竜なら、読み解けるかも知れんが……。
[とにかく館に戻るか、と思うのと、霧の中、天聖の気が駆けるのを察知したのは、どちらが先か]
[相手の答えが如何様でも気に留める風はなく]
……大事なものがあるなら、
紛い物にまで心を割くな。
[溜め息混じりに吐き出した台詞]
[偽りの世界に伸びる樹木を指すか]
[獣の仔同様、首根っこを掴み館に戻ろうかと]
[もしくは、時空王が居たのでは好き勝手できないと思った人が押し出したりとかしたのかもしれないけれど、
流石にそこまではよく判らないのですよ、えぇ。]
[あわてているハインリヒを観察しながら]
そんなに慌てんでも、外にはおとっつあんがいるから安心だろうさ。
大体、何をそんなに心配する必要があるんだか…。
[某機竜郷でもないのだからとばかりにあきれたような顔をして。
焔竜ののんびりとした様子に横眼で、やはり呆れつつ]
[焔竜の言葉に頷いて]
やはりそうでしたか。しかし核があの方でなかったとは、少々意外ですね。
[しっかりはっきり疑ってました、と、隠す様子もなく]
[外の風精と接触を試みるも、なかなか情報が集まらない。しかし己と同じ属の気配が消えていることには気付くことが出来たか]
こりゃあ……。
時空王だけじゃなく、ユリアンも向こうに戻ったってことか?
けどあの通路は一人しか通れねぇんじゃ。
それ以外に力が働いたってことか…?
[言いながらクレメンスへと視線を転じ]
んで、何でお前さん直ぐにユリアンが向こうに戻ったってことが分かるんだ?
それ以外の事柄が起きたかもしれない、ってのは思わねぇのか?
時空王様、戻られたの?
[どこかぽやんとした声で誰にとも無く尋ねた。
胸元で揺れたペンダントは殆ど透明な光を弾く]
うん、自力でいけるなら中枢とかじゃないよね、きっと。
[火竜の言葉にもコクリと頷きながら。
飛び出してゆく麒麟は止める間もなく、ぼけらっと見送った]
[獣が見る先、何があるのかと見ようとして――]
っ、ユリアン!
[影が、彼を飲み込んでゆくのに、慌てて手を伸ばした。
だけれどその手は掴むことが出来ず、ただはらりと落ちた一枚の葉は、彼についてゆくことができただろうか――?
何が起きたのか、唐突すぎて理解が及ばなかった。
アーベルに問われるままに、僕はなんともないよと、それだけを答えた。消えた場所を、じっと見ながら。]
[ハインリヒの言葉に微笑む]
ご存知ないと思いますが、私は心の魔と呼ばれる者。この空間を生じさせた機鋼の仔竜殿とは、対の気を持つ者なのですよ。
ですから、この世界から外へ戻った方があれば感じ取れます。
ことにユリアン殿は、人間ですからねえ、心の軌跡を辿るも、私には容易です。
まあ、どうやってかは判りませんが、もともと予定外に迷い込まれたようですし、自然に戻られたのではないですか?
核は別で居る、っと。
そう都合よくは行かないか。
[ダーヴィッドの言葉を聞いて、小さく肩を竦める。ヘルガに視線を移すと]
そのおとーさんも無理しまくってっからなぁ。
ナタ・リェのはまぁ、元より備わった性質が故なんじゃねぇかね。
ん?ユリアン…も?
[聞いて、きょとんと。]
あぁ、確かに…空間自体が呼吸したような…そういうのあったかも。
[んー…としばらく考え込んで。]
あれかな?枢の意思とかそういう奴?
世界自体が追い出したような???
[飛び出した獣に広間の声は届かない。
時空の歪みのどこかに落ちたか――あるいは何かが起こったのではないかと。途切れたコエに心配るだけ]
一体、何処に――…?
[惑わせる霧。そを干渉を許さぬ天聖が属は退ける。
なれど何処に居るのか、否、何処にも居ない者を探せるはずなく。
やがて、霧の中に立ち尽くす]
おとっつぁんは無理するのが仕事みたいなもんだからいいんだよ。
あれがあの人の、さぁが。
そういう星の下に生まれついてそうじゃん。
人生、常に苦労と荒波の連続。
[のんびり紅茶をずずーっと。
ハインリヒのナタリェ評に少し眉を跳ね上げ]
なら、そんなに気にすることもないだろうが。
おまえは娘離れできない父親か?
そこまでわかってるならいちいち騒ぐな、うるさい。
ふーん、胡散臭ぇとは思ってたが、魔だったわけだ。
まぁそれはどうでも良いんだが。
そう言う力があるんならまぁ納得も出来るが、どうにもあんたは信用しにくいんだよなぁ。
[真正面からクレメンスにそんなことを言ったり]
[駆け抜けて行った様子に、只ならぬものを感じつつ。
それでも、追おうと思わなかったのは、自身の状態を把握していたから。
……まあ、疲労の度合いを察知されるのが先か後かの違いしかない、と言えばそれまでなのだが]
……取りあえず、戻るか。
[ここでひっくり返ると厄介だし、と呟きつつ館へ戻り、広間へと]
[だけれど次いだ言葉に、目をそっと離し、アーベルを見上げる。]
――大事な物。
そうだね。
でも、
まがい物なんて、ないよ。
この場所がそうだっていうかもしれないけれど、
……僕が一番のまがい物だから。
[困ったように、笑う。]
枢の意思……核になった奴がやらかしたってことか?
[ダーヴィッドが漏らした言葉に、ふむ、と考え込む。ヘルガから言い返されると]
それもどうかと思うんだが。
性って言われちゃどうにも出来んがよ。
娘……のつもりは無いが、どうにもほっとけねぇと言うか。
あいつもあいつで無茶無理しそうでな。
分かってるからと気にかけないのは違うと思うぜ。
[はっきりとしたハインリヒの言葉には、むしろ楽しそうな表情を向ける]
魔を、ことに私のような者を信用なさるようでは、人としてどうかと思いますね。あなたは人間なのですから、それが当然の反応というものです、お気になさらず。
[人間以外にもおもいっきり信用されてないとこは、置いておくらしい]
それに、この子にとっては、
この世界の、これが、本物なんだから。
心をむけないのも無理がある。
――アーベル、
ユリアンに、今、何が起きたの?
[彼ならわかるだろうかと、問いかけた。]
……あ、そ。
[呆れていたような顔が、一気に不機嫌そうになる。
まぁ、この人の場合は期限の波が激しいのはいつものことなのですがね]
……君は君だろう、
[同じ言を向けられれば否定するに違いないが]
[其れ切り、其の事に関しては何も言わずに。]
彼の仔と同じ、……ではないかな。
この空間から、別の空間へ。
ただ、其れにしては――妙な気もしたのだけれど。
[魔獣が動くのを見て、避けないのを好い事に翠樹の魔を抱えて歩みだす]
[不機嫌そうな様子を相変わらず全開で焔竜を睨みかえした後席を立って、おとっつぁんの視線を余所に廊下へと出ていく。
少しすれば、はちみつの瓶とスプーンを手に戻ってきて、すでに砂糖の入っている紅茶に無言のまま蜂蜜を入れて]
ああ、言っておくが。
俺は魔が全て悪いものとは考えてねぇ。
魔と呼ばれる者に助けられたことがあるんでね。
種族なんざ関係無しに、信頼・信用は築けるとも思ってる。
が、あんたは底が知れねぇ。
上っ面しか見えねぇから、余計信用しにくい。
ま、俺の持論はこれくらいにして、と。
あんたに関しては、俺よりあんたを知ってる周囲の連中が警戒してるんでねぇ。
それも信用しにくい要因の一つだろうな。
[クレメンスに言いながらからりと笑う。広間に戻って来たオトフリートにはひらりと手を振って]
おけーり。
…余計疲れてる気がするのは気のせいか?
[霧の中、気を落としつつ歩いていく途中。
他の獣の匂いと気配に、項垂れていた首を上げる]
……誰か居るの…?
[いつか、どこかで知っているかのよな気がして。
見回せば、声に反応したか小さな影が飛び出て元気よく鳴いた]
[ヘルガの表情の変化の理由が分からず、何なんだ、と思うが、言うとまた不機嫌になるだろうと言い返すことは無く]
…髭のおっさんって、俺も髭のおっさんなんだが。
[ダーヴィッドの言葉にちょっとショックを受けつつも突っ込んでみた]
[飛び交う会話の意味が掴めず、思わずぼんやり立ち尽くしていたりした訳だが。
呼びかけに、は、と我に返り]
ああ……いや。
ある意味では、そうかも。
[何となく要領を得ない物言いをして、椅子の一つに腰掛けて。
何があったかの説明を求められたなら端的に返し、こちらで把握されている状況の説明を得られたなら。
軽くため息をついて半分目を閉じ、何やら*思案顔*]
確証は無いのだけれど。
彼だけを狙ったように見えた、というところかな。
此の世界の機構……かも知れないけれど。
[そんな話をしている間、][獣の仔が鳴き声をあげる]
……全く。
色々と見つけるのが、得意なようだ。
あぁ、そういえば無精ひげ…
[いまさらハインリヒに気づいてぱちくり。]
ヒゲオッサン呼ばわりが嫌なら、きちんと剃ればいいんじゃ?
結構若返ってイケメンに見えるかもしれないし。
別にイケメンになりたいわけでも。
剃るの面倒だし。
[一番はそこか]
髭おっさん呼ばわりは気にしねぇんだが、胡散臭いと言われるのはちょっとなぁ。
それこそ仕事の信用にも関わるし。
さて、私は、飛び出して行かれた麒麟殿でも探しに行きましょうか。
[考えに沈むオトフリートに視線を向け、にっこり]
ああ、ご心配なく。決して麒麟殿に害など加えませんよ。お約束します。
我が主、堕ちたる光の王の名にかけて。
[些か、大仰な誓約。しかし、それでもおそらく、時空竜の不安を完全には拭い去れはしなかったろう]
人の子が、消えた。
……仔細は、向こうで話す。
二度手間になるのと、
君に倒れられたら堪らないからね。
[一応、気遣っているのかも知れないが]
[言い方は余りにも不躾で素っ気無い]
此れは単に、勝手に行動しないよう。
疲労もあるように見えるけれど、ね。
[視線で抱えた翠樹の魔を示す]
[じー、と見ていたが、視線が合えばにやりと笑う]
…ほー?
[まぁ、こちらも確かに何もしていない。
意図的には。
上から下まで視線が一往復]
…白と、藤紫だな。
[いろいろと単語を端折りすぎだと思います]
ん?
[きょとんとしてこちらをみる様子に逆にこちらがきょとん。
隣のミハエルが何か言いたそうな視線をびしばし向けていたが気にしない]
いやぁ、そういう色が似合いそうだなぁ、と。
なぁ?
[わざとミハエルに話を振ってみたりして、それからブリスに視線を戻す]
そなたらの、前で?
それはよもや――…
[ユリアン殿では、と言い募る前に釘刺される。
確かに既に抱えている片腕の青年の前で、倒れる訳にはいかず。
代わりに、背に翠樹の仔を乗せるよう促す]
そなたも、まだ体力が回復してはおらぬはず。
流石に二人は無理ですが、その仔だけならば十分可能ゆえ。
……、いい。
代わりに、その仔でも構ってやればいい。
[疲れを見抜いたか否かは定かではないが]
[白金の獣を見る魔獣へ視線を投げて言う]
君は、何故、外に?
[其れだけを訊ねると館への帰途へと着いて]
[*広間に見た侭の事実と僅かな推測を語る*]
似合う色…洋服とか?
[とりあえず思ったことを口にする。
話を振られたミハエルの渋面が一気に進んだだろうか]
そういえば、ヘルガさんてドレス姿も素敵だよね。
ちょっとビックリしたけど、とても綺麗だなって思ったの。
[華麗にそんな微妙な部分を突付いてみたり]
そう。
洋服とか。ドレスとか。
[ハインリヒのボヤキを華麗にスルーしてちらりとミハエルのほうを見つつ]
ドレス?
[きょとん。
この服装はドレスに入るのだろうかとばかりにアオザイ姿の今の自分の姿を見下ろして首をかしげた]
あれ、違うの?
前に正装の場所で着てる人がいたから、そうなのかと思ってた。
[正装、或いは盛装=ドレスの認識らしく。
何だか隣の冷気が増したような気もするのですが、色々想像してた頭ではそれがどうしてかは認識できず]
ねぇ、ミハエルさん。
私もあんな格好似合うようになるかなぁ。
ヘルガさん。そんな機会あったら見立ててくれます?
[無邪気にお願いしてみたり*とか*]
……着たければ着るが良い。
[似合う似合わないの答えにはなっていない]
[これ以上無いほど眉間に皺を寄せ、頭痛を堪えるかのように額へ手を当てたミハエルの周囲では、よく冷えた空気がどんどん沈下していた。**]
[うっすらと霧の向こうに館見える頃。此方を見やる黒い影一つ]
…神父殿?
[腕の中の魔獣が、警戒の唸り声を上げる。
そを宥めるよに撫でつ、問いかける視線を投げれば。
探しに行こうとしていたのだと、顔に張り付いたよな笑みが返った]
[倒れるかもしれぬらしき話を聞く為に、ソファーに深く腰掛けて。魔獣の仔を足元へと降ろす。
人に変わった姿が気になるのか、それとも心配されたのか。
擦り寄る温もりを一度撫でて、機魔の方へとそっと押しやった]
……何が、あったのですか…?
[そうして語られる、見た侭の事実と僅かな推測。
気をやりはせぬものの、安堵には程遠く。
広間に漂っていた微妙な空気や、時の竜の思案顔にも気付かず。
深く深く息を吐いて、疲労に眩暈のする目元を押さえ*瞳を閉じた*]
……もし狙ったのだとしたら。
どうして、ユリアンを?
[疲れたように目を閉じると、視界はまた暗闇に。
今度の回復は早く、すぐに翠の目で、ナターリエと獣の子の様子を見た。]
僕はそんな勝手に行動しないよ。
クレメンスじゃあるまいし。
[比べる場所もどうかと思う。
それでも積極的に逃げようとしないのは、そうする体力を無駄だと思うくらいには、疲れているから。
まだ内部の力を制御しきれていないため、少しでも温存しておきたいのは苗床の本能。
それでもナターリエの言葉に、アーベルを見る。]
……。
まあ、いいけど。
[そうしてクレメンスと出くわして、魔獣がほえているのを見た。無言。]
……嫌われたものだね、クレメンス。
何をしたの?
[尋ねながらも、己の状態――即ちアーベルに運ばれている状態については、語らずに。
広間へ向かったアーベルが自分を離すときに、少し待ってと引き止めて、耳に口を寄せた。]
僕はまったく役に立たないから、君の糧にならせてくれないかな。
ユリアンがもし、誰かの意図で、ここから消えたのなら……なんでかきいてみたいけど、僕には何も出来ないから。
君なら、わかるでしょう? ……だから、万全でいてほしいって思うんだ。
僕はすぐに回復するから、大丈夫。
……お願い。
[体内での力は既に作られ、瞳は翠。
真摯な色で、*じっと見る*]
……、僕に、望むな。
[見詰めて来る翠][返す眼差しは青]
僕が信を置くに値すると何故言える。
――僕は僕の、思うようにする。
[承諾も拒否もせずに言って視線を外した]
……そう。
何にせよ、“戻る”だけなら、そう、害は無い。
考え過ぎ――かな。
[呟きの間、魔獣の仔は彼方此方を行ったり来たり]
[人が気になるか風使いの臭いを嗅いだり忙しない]
でも、覚えておいてね
[それだけ言って、広間へと。
それから話を聞いて、……しばし、考える顔をする。]
でも、突然戻されたら、けがをしてしまわないかな?
[心配そうに*呟いた*]
麒麟殿、リックもアーベルも、ご無事で何より。
[出迎えを喜ばれてはいないことには相変わらず頓着せずに、三人と連れ立って館への帰路につく。警戒し吼えかかる魔獣には、笑みを深めた]
実に愛らしい仔ですねえ、アーベルのお友達ですか?
はて、この仔に出会ったのは初めてだと思いますが、私が皆さんに嫌われているのを察したのではないでしょうか?
こういった獣は傍にある方の心に敏感ですからねえ。
[リックの問いには、しらじらしい答えを返す]
[広間に戻ると、ユリアンが「戻った」ことは間違いないと請け負い、聖獣やリックの不安そうな様子に肩をすくめる]
あちらには力のある精霊王方がいらっしゃいますし、万一にも危険などは無いと思いますよ。あまり心配し過ぎては、却ってユリアンも気を揉むのではないでしょうか?
ほら、あちらに時空王も戻られたことですし。
[時空王を含めた精霊王が揃っているのなら、こちらの様子を覗き見ることくらいは出来るようになっているかもしれないと告げて微笑んだ]
……見知らぬ場所に落ちたり…はしてないのですね。
[心の魔の言葉を何処まで信じていいのか。
躊躇いながらも、そう呟いて。
覗き見ることすら可能かもという声には、ぴくりと肩を震わせる]
[心の隙間にするりと入り込む"魔の囁き"
手に取ったカップからは、眠りを誘う林檎の花に似た香り]
………ありがとう…ござりまする。
[小さな呟きは、香草茶への礼のよでいて。密やかな囁きへ応え]
[戻ってきた者たちから話を聞いて、状況を整理し。
しばしの、思考への没頭、それを経て。
はあ、と一つ息を吐いて半分閉ざした目を開ける]
……ま、実際問題として、向こうの方が安全なのは確か。
風穴ぶち開ける時に少しだけ話せたが、セレスも元気そうだったしな。
[思い返しながらの言葉はどこか独り言めいて。
それでも、後半が主に誰に向いてるかは、言うまでもなく]
それは、解決するでしょう。何しろ精霊王や、無限の竜殿がおいでなのですから。問題は時間がいくらかかるか判らないということくらいですが…ああ、それを考えると、人間のユリアンが先に出られたのは僥倖かもしれませんねえ。
ほら、戻ったら100年くらい過ぎているかもしれませんし。
[聖獣から離れ、アーベルに向き直ると、悪戯めいた顔でそんなことを口にする]
決して王の御力に疑念を挟むつもりは無いが、貴様が言うと、気休めどころか不穏に聞こえるな、クレメンス。
……それに、この空間もいつまで安定を保てるかは分からない。ユリアンやネリー様が無事に向こうへ行く事が出来たからといって、いつまでも無事に移動出来るかは不明だと思うが。
[特に何もしていないくせに、ミハエルは何となく疲弊しているようだ。主にヘルガの仕業である]
……何か、疲れてますかと。
[妙に疲弊したようなミハエルの様子に首を傾げる。
精霊たちのやり取りは、ほとんど気づいていなかったから、それも已む無し]
ま、確かにそれが問題ではある。
元々、不安定な時空間湾曲に『創造』の力が作用して発生した空間だし、な。
中核自体も、ほっといたらどーなるか、わかりゃしねぇ。
[事態が事態だけに、予測不可能らしい]
[アーベルの言葉に瞬き]
ああ、そういえばそうでした。
[今まで忘れていたという顔で、ぽんと手を打つ]
でしたら、ハインリヒさんも返して差し上げるべきでしょうか?
面白いので居て頂きたいんですけれどね。
[ハインリヒとヘルガの顔を見比べて、にこにこ]
……些事だ。
[大変不機嫌そうである]
だが、大勢を同時に向こうへ送る事も出来ない。と。
待てば解決する、と謂うよりかは待つしかないのか。
ハインリヒは大層神経が太そうだから、100年くらい時をさ迷ったところで何とも思うまい。
……信用があるか否かというか。
その単語自体と、無縁のようだね。
[氷精が心魔へと向ける台詞に又一つ印象を重ねる]
まあ、安全を考えるなら、先に送るべき者を考えるべきか、
主因が解らないというのなら。
[安堵を浮かべる対ならざる対の様子に、こちらも少しほっとして。
やや緩慢に立ち上がり、歩み寄ってぽん、と肩に手を置く]
ま、ある意味俺がいう事じゃないんだろうが。
……あんまり、思いつめずに。
主因……中核、か。
[呟きと共に、浮かべるのは、無限の輪]
…………。
[何か考えてる。
どっか見たかも知れない。
一瞬だけど]
[肩に置かれた手に、寝ていた耳も跳ねて。
彼が"時空"の竜であり――時を渡り彼の仔を百年の孤独にはさせぬであろうと気付く。その分、無理をしてしまうのであろう事も]
……えぇ。…そなたも。
[半分に減った器を置き、肩に置かれた温もりにそうと手を伸ばす。
先程の緩慢な足取り。対ならぬ対のから伝わる気配は疲れていて。
せめて、僅かなりとも乱れが整えられるよに。大丈夫と伝えるよに]
ですから、無理をすると、麒麟殿がご心配されると…ああ、余計なことでしたね。
[時空竜と聖獣のカップルを見てにこにこ。次いでふと気付いたようにアーベルを見る]
無理をしていると言えば、あなたもお疲れに見えますが、アーベル。もしや、お食事をされていないのでは?
[重なる手、伝わる力。乱れがちな力の波長は、対ならざる対の干渉に僅かなりとも整えられ]
だから、無理はしないってのに……。
セレスにも、そう言われてるしな。
[ふと蘇るのは、刹那に交わした言葉。
かなしむから、無理はするなと。
仔竜なりの気遣いを込めたもの]
いえいえ関係はありますよ。何しろ、私は、あなたの対ですから。
[時空竜との会話は聞こえぬふりで、親し気な笑みを浮かべて、アーベルに歩み寄る]
必要でしたら力をお貸ししましょうか?恐らく、この場にある者の中で、尤もあなたと親和性が高いのは私です。場の安定のためにも、あなたが倒れてしまっては皆さんも困るはずですし。
[少しづつ――僅かでも拒否されたなら直に手を引くつもりで――整えようと力を送りながら。
ふわりと浮いた無限の輪。
異眸を、紫の右目をじっと見る。銀の刻印の有無を確かめるよに]
…………そなたが言う"無理"でなく。
セレスがダメというか否かをお考えになって下さい。
[セレスに、言われているのでしょう?
そう問う菫青石は、愛し仔の告げた基準が己にあるとは思わずに]
……。
[壁を背にした侭身動ぎはせず]
[されど浮かぶ色は忌避を含む]
言う事は、真っ当に聞こえるけれど。
君の気を喰らったら、食中りを起こしそうだ。
[ほんの一瞬、視線を他へと走らせる]
……、其れとも、喰らったほうが大人しくなるか。
[手を引く素振りはなく。
ただ、自身の本質──虚無の赴くままに喰らわぬよに、気を配りながら]
……それが基準になると、本気で何にもできなくなるんだけどね、俺。
[掠めるのは、苦笑]
ただ、俺は……『竜』だから。
力の正しき在り様を保つは、何よりも大事な『律』の一つ。
そのために、自身の成せる事を成すが本質、だから。
ええ、そうですね。あなたに力を与えれば、私の力は弱まります。
その方が、皆さん安心されるでしょう。
[機鋼の魔に向けるのは、穏やかな笑み。告げるのは真実]
[掠める苦笑。竜の"律"。そを聞くは幾度目か。
そうして、本気で決めた彼の竜の望みを、止められはせぬことも]
………嘘吐き。
[無理はしないと言った側からしている事への、ささやかな非難。
なれど響きは責めるでなく、それが彼の竜ゆえと許容するよに]
なれば、せめて――これを。
[重ねていた手を静かに引いて。
その腕から白金の環を抜いて差し出そうと手をかける]
[短い言葉に返せたのは、曖昧な笑み。
責める響きがない事、それに対する想いは様々に]
それは……機鋼王の……。
[時を刻む旋律、最も糧として取り入れ易い響きを生む物]
……すまない、助かる。
[それを渡す、という事、そこにある思い。
それに『甘えている』事を苦く思いつつも、しかし、拒絶する事はできなくて]
[渡されたそれを軽く、握り締め。
時を刻む旋律に、疲労が癒えるのを感じ、軽く、息を吐く]
大分、ラクになった……ありがとう。
でも、あんまり無理はしないでほしい。
あなたが、他者が傷つく様を忌避するように……俺も。
あなたが苦しむ様子は……見たくは、ないんだ。
[そこまでは静かに、真剣に。
それから、言えた義理じゃないけどね、と付け加える口調は冗談めいて。
空いた方の手でふわり、と髪を撫ぜると、その傍を離れ、広間を出る。
どこに行くかと問われたならば、『食事』してくる、と*言い置いて*]
わたくしが返して欲しいと言うまでは、持っていて下さいまし。
それが…無理なさるを止めぬ条件にございますゆえ。
[元から感情の表現は薄く。上手く笑みを作れたかはわからねど。
受け取るを拒まれぬよに、愛し仔が心配せぬように*微笑む*]
[それから、静かで真剣な声に目を見開いて。
波立つ感情に何も言えぬまま、出て行く背を見送る]
[やがて俯いて。心を落ち着かせるハーブティーに*手を伸ばした*]
[不機嫌さを滲ませて前に立ち]
[雑に顎に指を添えて]
[僅か力を込めて視線を交わす]
[魔を映す異眸の青は胡乱げ]
……何が愉しい。
[問えど答えは求めず、][口唇を重ねる。]
[奪うよりも早く流れ込む精神の力は強く]
[くらり、][内を揺るがす感覚は酩酊したよう]
……っ、
[離れ、手の甲で唇を拭う]
[伏せた青が揺れた。]
…………一応、感謝はしておく。
[胸の辺りに感じる疼き]
[忘れた筈の熱にも似て]
[其れが今は見えぬ痣の所為とは知らず]
[生命を繋ぐ力と共に送り込むのは、機鋼の魔がそこに生まれ、今は不完全な形でしか持っていないもの…それ故にこそ恐れ、欲しているであろう「精神」の…「心」そのもの]
どういたしまして、アーベル。
[愉しげに、そして優しく、心の魔は囁いた]
[他が話をしている間、ハインリヒはソファーでぐーすかと暢気に眠っていた。もちろん高鼾で、自分にじゃれてくる魔獣の仔の存在には気付きもしない。100年云々言われていたこともさっぱり知らないことだろう]
ぐが〜……がご〜……。
[アーベルに置き去りにされた魔獣の仔は相変わらずハインリヒにじゃれ付いている。ぴょい、と腹の上に乗り、そこから顔の方向へ向かってよじ登り。ちょろちょろくるくる胸の辺りでうろうろ。そのうちふっさふさの尾がハインリヒの顔にかかり、鼻の辺りをもぞもぞと擽る形に]
……は……ぶえっくしょい!!
[鼻先を擽られて盛大にくしゃみをした。勢いで上体も上がる。その動きにより胸でうろついていた魔獣の仔がころりと腰の方へと転がった]
う゛あ゛ー、なんだよったく…。
[ごしごしと擽られた鼻の辺りを手の甲で擦り、辺りを見回す。腹の辺りできょとんとした様子でこちらを見上げる魔獣の仔に気付くのは、一通り広間の中を見回した後だったか]
[首を傾げる魔獣の仔をじーっと見つつ。ひょいと拾い上げてからソファーに座り直し、空いたスペースに魔獣の仔を下ろす]
こんな奴連れてたの居たか?
お前の飼い主は誰だよ。
[うりうりと魔獣の仔の喉元を擽った]
……猫か何かと勘違いをしているようなので言って置くが、それはれっきとした魔獣だぞ。何処から迷い込んだものかは私の知るところでは無いが。
ところでお前、此処へ来てから時間の感覚はどうなっている?
つまり時の流れに応じて空腹を感じたりだとか、そういう事をしているのかどうか、だ。
猫ではねぇことくらい俺にだって分からぁ。
けどここに居る動物って、誰かしら飼い主居ただろ。
時間の感覚?
眠い時に寝て、腹減った時に食っては居るが。
寝なかったり食わなかったりってのはよくやるかんな。
あんま気にしてねぇ。
[それもどうなんだ。どこまでも自由人だった]
……判った。お前に訊いた私が間違っていたようだ。
お前なら本当に、目が覚めた時に時代が百年先へ進んでいても何の支障も無く暮らしていけそうだな……。
[気だるげに溜め息をついた。
よく見れば、ミハエルの周囲にきらきらと光を反射するものがあるように見えるかも知れない。更によくよく見ると、細かな氷の結晶が漂って居ることも見えるかも知れない。
ひとえに、室内に漂うクレメンスの気を防ぐための物だが]
……ちなみに、そいつは成獣になると小さな街一つくらいは壊滅させる事もあるそうだ。
[二階の窓から外の樹上へ、]
[片腕なれど移る動きは軽い]
く、……っそ、
[沸沸と、]
[内より熱され][掻き乱される]
[漣に留まらず水面は荒れ狂う]
[廻る力は身体を癒せど精神を蝕む]
[己を抑えようと服の胸元を掴んだ]
それでも、心配は心配だよ。
クレメンスならばわかると思っているのだけれど。
[精霊王たちがいると聞いても、案じることは変わらずに。
広間で、そのほか、人の話を聞く。
戻ったら、百年。そんな言葉を聴いて、そっと窓の方へと寄る。
だからこそその後のやりとりは、あまり聞いていなかったのだが――。]
[腕輪と共に向けられた言葉と笑み。それに、わかった、と頷いて。
館の一角にある書庫でしばし、時の旋律を内へと取り込む]
……は。
[零れる息。大丈夫か、と問う白梟に頷き返して]
さて……と。
これをどうするか、が問題なわけだが。
……取りあえず、ここにいるよりは、外に出る、か。
[小さく呟き、書庫を出る。広間にはどうにも戻る気になれず、歩みは自然、外へ]
てめっ、離せこのっ。
[勢いは無いが、かぷられた指を下にして魔獣の仔ごとぷーらぷら。ミハエルの言葉には]
は? 100年先?
[聞いてないので分かりません。魔獣の仔に視線をやっているためにミハエルの周囲の煌きには気付けなかっただろうか]
はー、とんでもねぇ魔獣なんだな。
今はこんなにちまっこいってのに。
[広間の中に視線を向けた時、アーベルがクレメンスへと寄るところ。
一部始終をしっかり見た。
そんなに仲が良かっただろうかと、本気で考えたが――
アーベルが出て行って、クレメンスの方に寄る。]
今のは何かの嫌がらせ?
[悪気はない。本心からの質問だった。]
[体勢を直す][枝が軋んだ]
余計なものを、与えやがって。
[口調は幾らか荒い]
[腰へと手を滑らせて鎖を握る]
[館から出て来る力に意識を向ける]
[揺らぐ己の気配も察され易いか]
お前のような呆けた人間に説明をするのは手間だ。
[とりあえず色々説明する気は無いらしい。
魔獣と戯れ(?)るハインリヒはさておき
クレメンスを一睨みして席を立った。]
……空気が悪い。風にあたって来る。
[ブリスの、見たてをねだる言葉にはそりゃもうとばかりに頷いただろうか。
紅茶を冷ましながら]
…100年ねぇ。
[そんなの、長命種の自分や竜たちにしてみれば5年や10年そこらの体感感覚なのだろうけれど]
……この気は……機鋼……ではあるが。
なんだ?
[仔竜に器を明け渡した経験もあってか、それを悟るのは容易く。
そして、乱れも読み取りやすく。
先の広間でのやり取りの事もあり、感じた気の方へ、歩みを進め]
ああ、アーベルが弱っていたようなので、少しばかり食事を提供したのですよ。
ほら、私と彼は、対ですからねえ。どうやらお役に立てたようで何よりです。
[リックの問いには、にこにこと答え、こちらを睨むミハエルには、ゆるりと手を振って見送った]
どうぞ、お気をつけて。あなたに何かあっては、可愛い影精殿が哀しみますからね。
……食事ってああとるんだ。
[少し驚いた]
でも、対だから逆に危険な気がするけど。
クレメンスの生気とか、絶対……
……食あたり起こしてないかな
[真顔で心配した]
お前が何もしなければどうという事は起こるまいよ。
[クレメンスへ、ガンを飛ばした。]
[ブリジットへは、あまり気にあてられぬようにと言い残して広間を出た。]
……。
[なんだか魔獣の子にガン見されている気がする。
なのでガン見し返して見た。
そんな間にもカップの紅茶に蜂蜜を3スプーンくらいたぱーっと]
別に君を信用していないわけじゃないよ。
僕は別段君が嫌いではないし。
ただ、嫌がることは好きでしょう?
なんだかわざと何かをやったんじゃないかって心配になる。
[真剣に言い切った。]
さっき、アーベル、少し様子がおかしかったからね。
[呼びかける声に、樹上を見上げ]
いい、とは言い難いけれど。
……一人の方が、動き易い時もあるんでね。
[言葉と共に、ぴん、と無限の輪を弾いてまた受け止める]
それはそれとして……何やら、気が乱れているようだけど。
……。
[別に睨んでいるつもりはなかったのだけれど。
耳が寝た=びびられてる、ぐらいはわかるらしい。
スプーンで紅茶をくるくるしながら、ぺしぺし、と自分の膝の上を叩いてみる]
…別にいじめたりしないから(地雷さえ踏まなければ)
[動物にはそれなりにやさしいらしいですよ。それなりに]
[空になった茶器を置き、少し悩んでから卓上の林檎に手を伸ばす。
食欲はなくとも、気を渡したり無理はするなと言われた事もあり。
セレスが無事と判った今、心配を掛けぬ為にも何か口にしようと]
………いただきまする。
[かしり。一口齧って、時間を掛けて嚥下する。
瑞々しい果実は甘く美味しいはずなのに、なかなか喉を通らずに。
もう一度だけ齧った後は、両の手の中に納まったまま]
ふふ、嫌がることが好きなわけではないですよ、リック。
心が動くならば、喜びでも哀しみでも、好意でも悪意でも、私にとっては同じ事です。
私の持つ気も同じ事、どちらを感じるかは、受け取った方次第ですから。
その最も手っ取り早いのが「嫌がらせる」っていうことになりそうだと思うんだけど。
僕の間違いかな?
どちらをってことは、毒か薬か?
……
その二択は、酷いと思うよ。薬は薬にしないと、大変だから。*
足手纏いという事かな、
[些か皮肉げに唇の端を上げる]
……あれの気を、喰らっただけだ。
随分とくれたようでね。
[は、][息を吐き出した]
そういうつもりはないんだが、な。
[護ると思い定めたものだから、と。それは口にはせずに]
……なるほど。
ようするに、消化不良か食あたり……って所かね。
[問いへの答えには、こんな呟き]
[足もとまで来た小動物を片手で拾い上げて膝の上によーいしょと下ろす。
首のあたりとか、耳の裏とかちょいちょいと指先でくすぐってみた]
…お前らは何食うんだろうねー…。
[魔獣なんて育てたことが分かんないので首をひねり]
……ふぅん、
“虚のいとし子”も、随分変わったものだね。
[くつり、]
[笑う様子は些か彼らしくなく]
[呟きは聞こえたか否か、]
[幹に凭れていた身を起こす]
[陽光の佳人の視線に少し躊躇って、手前で足を止め。
魔獣の仔を可愛がる様子を見やる。
それから、視線を下げて――蜂蜜の器へと向けた]
あの…よろしければ、少し分けていただいても…?
[手の中の林檎と蜂蜜を見比べ、緩やかに首を傾けて問う]
変わった、か。
そうかも知れんな。
[言葉は否定する事無く。
笑う様子に、僅か、目を細める]
……過剰な力で安定を欠きそうなら、無理はしないのを勧めとく。
[ブリスの視線に首をひねって、じー]
ん?ああ、どーぞ?
[キリンは蜂蜜おっけーなんだなあと思いながら蜂蜜の瓶を指差し。
そこでふと思いついたように、カップをソーサーに下ろすと手のひらに蜂蜜をひと匙掬って指にからめ]
お前も食えるのかねぇ。
[撫でる指先はそのままに、蜂蜜のついた指先を小動物の口元に差し出してみた]
[魔獣の仔がヘルガの方へ行くのを見送ると、一度欠伸をしてからソファーから立ち上がる。キッチンらしき場所へと向かうと、自分でブラック珈琲を入れて戻って来た。もちろん苦手な人が居ないのを確認してから]
……俺のときとは随分態度が違うねぇ。
[その言葉はヘルガの傍でちたちたしている魔獣の仔に向けたもの。風に当たろうと窓辺に向かい、寄りかかるような形で外を眺めながら珈琲を飲み始めた]
[小さな魔獣を可愛いなぁとか見て。
何の気なしに視線を巡らせれば、窓際に居た紫のふわもこ]
……。
[丁度目を開けたのと同時。視線が絡み合った。
じーっと見られた。じーーっと見られた。じーーーっと]
あ、私もちょっと外に行ってくる。
聞いてみたいこととかあったし。
[目を逸らし、そそくさと立ち上がった。
そのままヘルガの脇を抜けて扉の外へ。
光の気配に、ふわ、と透明な石が揺れた]
…ありがとうございまする。
[明らかにほっとした表情を浮かべ、瓶の近くの椅子に腰掛ける。
黄金色の蜜を一匙掬い、白を見せている林檎へと垂らした。
かしり。かしり。
幾度か齧っては、また蜜を掛ける]
俺から見ても、無理してるように見えるって事ですよ、と。
[さらりと返して。
手にした無限の輪を投げ上げ、受け止める]
ま、ともあれ周りが無理せずにすむように、さっさと中核を見つけんとな……。
[はちみつが食えるらしい小動物の様子に、指は好きにさせておいて空いている手でわしわし撫でる。
ブリスが外へと向かう様子に、おー、とか適当な見送りの言葉。
小さく揺れる石に、少しだけ視線]
うーん、聞くならやっぱりオトフリートさんだよねぇ。
クレメンスさんでも良かったけど。
素直に答えてくれそうにないし。ミハエルさんも怒りそうだし。
[ふわもこの視線から逃げた先、館の玄関で暫し悩み。
声に出して意思確認]
うん、探しに行こう!
[パタパタッと外へ出た]
別に、誰のもんてわけじゃないし気にしなきゃよかったのに。
[なー、と膝の上の小動物に声をかけながらナタリェを見やる。
別に小動物に返事を期待しているわけでもないらしいのだが]
愛。
……好物がそれなら、それを向けられるようにした
[ら? という語尾は消える。昔にやったことがあるかもしれないし。]
いつも……というか、記憶ではいつもこんなことをしているようだから、誤解してたよ。
きっと、ティルも。
[探すと言いながら急ぐ風でもなく。
世界の気配に紛れるように歩く]
どっちにいるのかなぁ。
[足音も立てず、ふわりふわりと。
それでも何故か気配のある方へとまっすぐに]
[先程とは違い、半分以上進んで。
ヘルガ殿の声に淡い菫色の瞳を向け、紅茶のカップへと移る]
……もしや、足りなくなるやもと…思いまして。
[砂糖+蜂蜜は見てはいぬものの。
先程の投入量を見て、早くお願いせねばなくなるかと思った様子]
私のようなものの力は、混沌と同様にバランスをとって存在しているものなのですよ、リック。
愛すれば、それを壊したいと願い、憎まれるほどに、愛しいと思う。
ふふ、とても迷惑だと、長く付き合った方が感じるのは、無理もないですねえ。
ひととき関わるだけならば、ただ助けて差し上げることも出来るのですが。
[ミハエルは、台所で拝借したコップへ水を汲み
それを片手に二階へあがる。
ちょっとしたバルコニーのようになっている場所があったので、霧を含む風に身を晒す。ほろほろと解けた冷気が風に乗って流れていった。
手の中のグラスには、入れてもいないのに氷が浮いていた。]
[空いた手に、薄氷で鏡を作る。
鏡面にはミハエル自身でなく、広間の様子が映る
が、ブリジットが広間に居ないようなので片眉をあげた。]
[発動の『言葉』も無く]
[鎖を刃に変え解き放つ]
[枝を蹴り地に迫り]
[描かれる銀の軌跡]
[時の竜目掛け横薙ぎの一閃]
…ああ、そういうこと。
[小動物を適度にかまいながら、じー、としばらくナタリェを見ていて。
おもむろに口を開いて]
…ナタリェは、さ。
まだ、あのちび竜が、心配?
[なんとなく、といった雰囲気で聞いてみて]
アーベルさん、変。
[足の向いた先、見つけた探し人。
だがそれよりもその傍に感じた気配に首を傾げた。
自身のそれはさておき、どうにも不均衡な気配]
ここと反発してる?
でも一部で馴染んでる??
……ん?
[近づく気配に、一瞬だけそちらへと視線を向け。
それから、感じた気配にとっさに右腕に意識を凝らす]
エターナル・ロンド、護方陣!
[舞う漆黒は銀の一閃を弾き飛ばし。軽い跳躍で距離を開ける]
本当に、君は厄介な性質だね。
……僕にはその愛とやらは、理解は出来ないけれど。
でもそれはつまり、君はひと時以上、かの魔に関わるつもりだということかな?
機鋼の属は珍しいから。
[弾かれた片腕、]
[捻れかける身を左足で踏み留まらせる]
……別に?
[僅かながら上がり気味の語尾]
[其れだけでも普段と異なる証]
無理如何こう言うなら、発散させて貰おうかと?
[跳躍した先へと追って駆け、下から縦に切り上げる]
[なんとなくといった雰囲気に気負うものもなく。
愛しげに目元を和ませて、薄い唇を開く]
えぇ、とても…大切な仔ですゆえ。
なれど、無事であると…オト殿が言ってらしたから。
信じていようと思っておりまする。
[少し、己に言い聞かせるようではあれど。静かな答え]
……そ。
[目を細める様子に、相槌一つ。
コメントを聞ければ十分だったのか、あとはもう、ちょいちょい、と小動物をかまってのんびり]
…中てられちゃった?
[驚きから僅か回復すれば、黒と銀の交錯を見つめてポツリ]
このままじゃ拙いんじゃないかなぁ。
向こうなら王もいらっしゃるし、うん。
オトフリートさんなら上手に持っていけるかな?
[続いた小さな囁きを、拾うものはいたのかどうか]
そんなことを言ったら、絶対、まちがいなく、100%拒否をされると思うけど。
[苦笑した。
それから部屋の様子を見る。だいぶ広間に人は少なくなっている。]
みんな、方法を考えて探しているのかな。
核を。
……君は、こういう混乱も楽しんでそうだね。
ちっ……悪酔いしたってとこですか、ね!
[吐き捨てるよに言いつつ、左手に持ったままの無限の輪を空へと放ち]
エターナル・ロンド、斬空刃!
[素早く形状を変えた刀を手に、再度、右へと跳び]
酔い覚ましの運動にゃ、ちょいとキツイと覚悟しとけよ!
[叫び様、繰り出すのは左から右へとかける横薙ぎの一閃]
[バックステップ][刃は浅く服を薙ぐ]
[覗く胸の痣が疼く、][警告するように]
……煩い、
[吐き捨てる様な言葉は“全て”へ]
[眼差しを横に向け、]
[傍にある樹木の幹を断ち切った]
[大きく音を立てて、木は倒れゆく]
何事も、楽しんだもの勝ち。
人間界では、そうとも言うようですよ?
[微笑んでリックに告げながら、視線は外に]
やれやれ、私より、元気ですねえ…
[ぼそり]
え……きゃぁぁっ!
[こちらに投げられた視線。
同時に動いた力に目を見開いた。
必死に横へと避ける。
木の下敷きになるは避けたものの、トサリと転んで]
どうか、したの?
[獣の勘か。
指に付いた蜜を舐め終え、落ちつかな気な尻尾に問いかける。
それから、目を閉じて――対ならぬ対の気配を探り、眉を顰めた]
……少し、外を見て参ります。
[広間の扉を抜けて、外へと]
楽しんだもの勝ちっていうのにもほどが――
[言いかけて、悲鳴のように身を内から締め付けるような痛みに、思わずぎゅっと手を握る。]
っ、外…?
[言うなり、窓へと歩み寄り、開けるとそのまま落ちた。
前のように軽くではなく、そのまますとんと。]
……ちっ!
[倒される木に、苛立たしげな舌打ち一つ]
この狭い空間で、暴れんなっつーの!
[彼の宿す『機鋼』の属が、空間に及ぼす影響は読めず。
刃をくるり、上へと向けつつ踏み込み、肩口へ向けて斬り下ろし]
[目的を果たした鏡は、音を立てて砕け散った。]
[氷の破片は眼下の森へ落ちるかと見えたが、中空で消え
離れたブリジットの周りへ降る。
降り注ぐ破片は、地に落ちた端から彼女の周りへ
結界を形作ってゆく。]
[外を眺めながら珈琲を飲み、ふー、と息を吐く]
………。
[その視線の先は霧に覆われていて何も見えないが、何かしらを感じ取っているらしく。傍に居る風がひゅるりと周囲を回った。別の窓から飛び出すリック、外へと向かうナタ・リェ。それらを眺めつつもその場からは動くようなことはせず。ただ風がどこかへと流れて行った]
[ 、]
[誰にも伝わりはしない。]
[壊れる間際に似た軋みの音がする]
嗚呼、 愉しいな。
[本心か、心魔の気を受けたが故か]
[刃が触れる寸前、][彼の姿が揺らぐ]
[白霧に紛れるように溶け]
[大気が揺れる]
[次に現れるは時竜の背後]
[躊躇い無く其の背に刃を振り下ろす]
[天青石の眼が鈍い光を放った]
[木の倒れる大きな音に、躊躇いなく足をそちらへと向ける。
白い霧を裂くのは剣戟の音]
一体、何が…?
[心逸らせつ、漆黒と白銀の交差する場へと]
[邪魔になってはいけないと、どうにか立ち上がる。
と同時に周囲に氷が煌き降り注いだ。
それはそのまま結界となって]
あ、ミハエルさん。
[安堵の表情を浮かべ一つ息を吐いた。
それからスッと表情を変え、戦い続ける竜魔を見つめ]
……んなっ……。
[不意に消えた標的にたたらを踏む。
次に気配を感じたのは、背後。
とっさに身を翻そうとするものの僅か及ばず。
背に走る、痛み。
低く呻きながらも、強引に身体の向きを変えて正面から対峙しつつ]
……大人しく……。
[低い、呟き]
……しろっつうの!
[音が聞こえる。
間違うことは無い。その方向へと進んだ。
ナターリエとブリジットからは少し離れた場所。
目など見えずとも、行われていることは理解して]
二人を止めて
[静かな声で、呟いた。
同時に、根が動く。それは今まで以上のスピードで成長しふたつに別れ、二人の足元へ、地中から向かった。
地上に出たときには、その足を絡め取るために。]
[擦りむいた膝に手を当てていたが、近付く気配に振り向いて]
ナタ・リェさん?
今は近付かない方がいいよ!
[危険を知らせるための声。
咄嗟にナタ・リェを止るよう動こうと]
……あまり、一斉に集まって力を使うと
空間に干渉するのではないか……?
……既に手遅れのようにも思える、が。
彼奴はそれが目的なのか……?
[グラスの水を飲み干し、グラスはテラスへ置き去りに
階下へ向かう。
しかし、外へは出ずに広間へ]
姫、外で暴れている馬鹿が居るようですので、お気を付け下さい。
[ちょいちょい、と見上げる小動物の鼻先を撫でて。
やってきたミハエルが相変わらず姫呼ばわりするので呆れたように肩をすくめ]
…お前は、相変わらずしつこいなー…。
[時の竜の背に振り下ろされる白刃、間に合わず、散る赤]
―――やめてっ…!
[眩暈は、血の匂いか。その背に走る痛みへか。
悲鳴にも似た波紋が広がる――全ての動きを麻痺させようと。
影精の少女の制止も、*耳に入らずに*]
[鎖は弾き切れはせず、]
[後ろに退がるも右腕を捕らえ]
[足は地を走る根に絡め取られる]
" ―― USY ohA#h mRu! "
[嫌悪の感情がはっきりと滲む声]
[其れは何時かの騒動の時に似て]
[ギチ][ギシ]
[奇妙な音が幾重にも連なり]
[左肩から幾本も伸びるは鋼の蛇]
[鋭き身を持った其れらが周囲にある全てを薙ぎ払わんと]
……では、ヘルガ様。
[屋外からは、麒麟の悲鳴と
這う樹の根が地を轟かす音、
それに併せ、精霊には馴染みの無い金属音が聞こえる]
嫁入り前ですから、ご自愛下さいませ。
どうでもよろしいですが、この騒動で、動じない焔竜殿も大概ですねえ。
[なんだか、寝てるっぽいダーヴィッドに、ちょっと呆れた視線を向けた]
あぁ、もうっ!
[一気に集まる力に。
本能的に均衡を取ろうとして結界から一歩出る]
[でも今は。ここに馴染み揺れている今は。
その力は望んだとおりに動くことなく]
[「何処か」と飲み込まれてゆく力。
どこへどう作用したのかも分からずに。
正面から受けた波紋の影響をモロに被り、その場に崩れ落ちた]
ったく!
[苛立ちを込めた言葉は、何へと向けられしものか。
少なくとも、動きを封じる木の根に何割かが向いていたのは確かだが]
……エターナル・ロンド、守護方陣!
[周囲へ向かう鋼の蛇、それが他を傷つけぬように。
二筋の鎖の一方で、守りの陣を巡らせる]
おや、私は一応、警戒はしていますよ?
ほら、こんなところで、うっかり時空の穴が開いたら、気を抜いてる方から吸い込まれてしまいそうですし。
それこそ眠ったままむこうに落ちたりしたら、頭を打ちそうじゃないですか。
[ミハエルの視線の意を正確に受け取って、口にしたのは、さすが心の魔、とは誰も褒めてくれないだろう]
そうかそうか。
それでダーヴィッドが向こうへ飛ばされて頭を打ったら、私はお前を真っ先に疑うとしよう。
[では失礼、と断り
ハインリヒを押しのけて窓から飛び出した。]
……っ
[ふたつ共に根は傷ついて、消える。
悲鳴は落ちなかった。]
いい加減に、してくれない?
[どこかぷつんといったらしい。
周りの樹、草に、その力は影響する。
ざわりと成長をして]
ここで戦うなって言ってるんだけど
[樹が揺れる。葉が伸び、舞う。
赤い瞳のまま、二人の間にたがわず割り込んだ。]
[熱い――]
[人の形を残した胸の痣の疼きに、思う]
" fst uS......! "
[声に呼応して、]
[周囲が“変わる”]
[地は抉れ][樹は枯れ][風は止む]
[鎖に囚われた腕の質量が増大して]
[其れらを喰らったかの如く、]
[束縛を打ち破り其処に現れるのは百獣の王]
[陣を打ち破らんと牙を剥く]
…別に嫁入りすると言った覚えはないが。
[憮然とした表情で、小さいのを眺める]
大体、別にどうしようとおまえに咎がいくわけでもあるまいに。
何をそんなに気にするんだ。
……。
[しばらく風を繰っていたが、なかなか上手く行かない]
どーも上手く行かんな。
ここが”複写”された場所だからなのか、他の要因が関わってるのか。
[霧の中、流れ出た風はあちこちを彷徨っていることだろう。考え込んでいたところでミハエルによって窓から押し退けられた]
でっ!
わざわざここから行くのかよっ!
[ドアから出れば良いだろうに、と続けるが、この言葉も先程の叫びにも、ミハエルのことだから返答はしないだろうか]
[なんだかここの窓はドアのようだなと思いながらミハエルが出ていくのを眺める。
小さくないて尻尾を丸めた様子に首をかしげて]
…?
どうしたー…。
[ちょいちょい、と首をくすぐって首をかしげた]
るっせえな!
俺だって、好きでやってる訳じゃねぇっ!
[飛び込む緑に向けて、いつになく鋭く怒鳴りつつ。
傷の痛みはおして、ただ、光鎖を繰る事に意識を向ける。
『機鋼』属、その暴走だけはさせまい、と。
もしも過剰な力が生ずるならば己が内へ──虚無へと喰らう覚悟も固めつつ。
異眸が見据えるのは、鋼の獅子]
そういう性分なのです。
[ヘルガにだけは応え
ハインリヒの予想通りに、彼を丸ごと無視して飛び出して駆け出して行き、アーベルにもリックにもオトフリートへも目をくれずに掛け付け
へたり込んだブリジットを背後から抱える。]
どっちもどっちに決まってるでしょう。
[ナターリエの声にも止まらぬ彼ら、そして自分。
リック自身は理由までも理解している。
――動かしているのが自分ではないような、そんな感覚。まだ身体の中の種に、動きを奪われているという。
互いに互いを狙いあう。その様子に、進むのはアーベルの――獅子の方へ。
止められる対象であるほうを、その身体で止めようと、走って、手を伸ばした。]
――…、
[荒い息が落ちる]
……解っている、
[目の前のものに対してだけではなく、]
[けれど特定の何かに対してでもない。]
[夜闇と蒼穹、異なる青は何処を視るか]
[鋼の獣が吼える、]
[――生けるものとは異なるコエ]
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